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センターについて
理 念
 
 地球温暖化、生物多様性の危機、水資源の汚濁と枯渇、気候変動による砂漠化など、人類が地球上の様々な場所で直面している危機的状況、すなわち地球環境問題は、21世紀において解決しなければならない最大課題と考えられます。環境問題の困難さは、時間・空間的に離れた事象が、相互に複雑に関連していることによるのであり、その把握と解決のためには、包括的な視点で自然や社会にアプローチする必要があります。そのために生態学への社会的要請とその役割は、ますます大きいものになっています。
 京都大学生態学研究センターは、京大における伝統ある学術潮流の一つである生態学の総合的基礎研究を目指す研究機関として、「生態学の基礎研究の推進と生態学関連の国際共同研究の推進」を目的に、平成3年に全国共同利用施設として設置されたものです。 当時からわき起こってきた地球環境問題や生物多様性問題が、この設立の背景にありました。平成10年度には大津市瀬田のキャンバスに新研究棟が完成し、平成13年4月には、「生物多様性および生態系の機能解明と保全理論」を研究目標として掲げ、やはり全国共同利用施設として第2期生態学研究センターが発足し、今日に至っています。
 ここではセンター内外での共同研究を機動的に行うために、いままでの部門制を廃して、大部門制(生態学研究部門)をとり、(1) 野外観測によるパターン抽出、 (2) 理論モデルによる解析、 (3) 室内・野外操作実験による検証を行う基盤ができました。この間、国内外の研究者との連携のもと、水域と陸域の生態系における生物多様性とその相互作用に関する大型共同研究を推進し、平成14年からは21世紀COEプログラム「生物多様性研究の統合のための拠点形成」の一翼も担っています。そしてセンターは平成16年4月から国立大学法人京都大学生態学研究センターとして、活動や運営が行われることになりました。
 センターは、琵琶湖において高速調査船を持ち、国外ではマレーシア(ボルネオ島)に熱帯雨林の研究ステーションを設置するなどして、国内外で様々なフィールド調査研究を行なっています。また研究センターのキャンパスにはシンバイオトロン、実験池、実験園圃、植栽林園を備え、ここの施設や機器が学内外の研究者の共同利用に供されています。教育面では、センターは理学研究科の協力講座として、大学院生の研究指導を行っています。
 京都大学はユニークな生態学の伝統を誇り、自然と人類の調和ある共存のために「環境憲章」を制定しています。本センターは、この伝統と流れを受け継ぎながら、生物多様性の創出維持のメカニズムや物質循環を基本とする生態系の構造を解明し、さらに生物多様性と生態系を保全するための理論を構築することを目指しています。私達は、このような研究が、生物多様性を保全する意義を明確にし、人間と自然の持続的な共生を達成するために必要不可欠なものと考えています。
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