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アラスカレポート

「雨かもな、、と思うと雨が降り雪が降る、それがアラスカ。」

20/08

    Toolik最終日である。あめ。冷たい雨。今午後5時。あと、凍結させてあるサンプルをどう輸送するかだけを考えればいいはず。2ヶ月半、あっという間だったというのはうそだけど、早かった。このレポートを見たら、なんだかあっという間なのだけれど、本当はいろんな事があったんだろう、、、。みんなリラックスしているように見える、というかそれなりに仕事は終わっているのだろう(まだまだ滞在する人もいるのだが)。あっさりと帰ろう。車でDeadhouseまで上がり、そこからAnchorage, Detroit, Boston。長くなるに違いない。

   そして、片づけを終え、ジムとマーティンと赤ワインをたしなむ。信じられない。もうすぐ終わりだ。何が出来たのか?いや、何もできなかったという気もする。でも、とにかく、、、いや、しんどかったのはしんどかった。それは認めよう。知らないところで、知らない人と、知らないことをするのは、大変だった。しかし、とても大事なことも、学んだと思う。手に取ってみせることは出来ないだろうけど。もうすぐ12時。暗い。

    このレポートを読み直してみる。ふむ、全然おもしろくない、、、、。予想されたことなので、今回は奮発して、デジカメでぱちぱちいろいろ撮ってみた。アルバムを作ることにしよう。自分は写真を撮るのが嫌いで、写真を撮ってくれと頼んだことは記憶にある限り一度もないし、今回は、がんばっておそらく1000枚以上、デジタル画像を撮ったが、自分が映っているのは、何枚あるだろう、、、。何で(もう日本人は、、とはいわないが)、自分がどこかに来たという証拠がいるのだろう、、、僕はレンズを誰も見ていない写真を撮る、つまり何でもない瞬間に撮るのが好きだ。そして自分の2つのレンズで十分だし、自分がここにいたということは、自分が良く分かっているんだし、、、、よく人に、何で写真撮らないんだ、、、と怒られるが、そんなんいらんもん!でも今回は、来年誰か、そう、とても素敵な人と一緒に来たいので、チャーミングなToolikをアピールしないと、、、という一心で写真を撮ってみた。それとデジタルだとみんなに分けられるのが嬉しい。みんな4th of JulyとかまえのBig Nightの宴会の様子をコピーして帰っていった。それはとても嬉しい。

    マリッサのくれたファイルにinspireしてくれてありがとうとあって、もうそれだけで僕はとっても幸せな気分だ。書いたと思うけど、彼女に将来何になりたいの?と聞いたらProfessor!とすぐに答えた。なんてういやつなんだ。来年もあえると良いね。


18/08

    そして、みんないなくなった。夕食時、たった6人しかいないじゃないの!!あらまあ。今日は冷たい雨。minirhizotronの設置という、大変訳の分からないものが残っているのだが、今日は泣く泣くあきらめる。雪になりそうなくらい寒い。reconfirmする。アメリカの電話は嫌いだ。チョコレートケーキ、うまい。

    データーを打ち込んでみる。ふむ、、、僕のサイトは、やっぱり窒素の供給が少ないようだなあ、、、これはいい。アンのデーターと同じく、植物の生長期間中、土壌の窒素供給はほとんど0。つまり供給無し。それはうそだろうが、ほんとに少ないのだろう。そうなると、どうやって窒素を吸収しているのか?理論に依ると、もっとも上手く窒素を使える植物が生き残って、それが優占するはずなのだが、ほんの10cm四方に6種類くらい植物がいることがある。不思議だ。窒素やリンが、植物の生長を制限している(光はいっぱいある、温度はまあそれなりに何とかなる)と考えられていて、確かにここではそうなのだが、窒素は大気中にいっぱいあって、でも植物に使える窒素は本当に少ない。土壌の中にも使えない窒素は本当にたくさんあるのだが。そして供給を調べてみると、ない。なくなって行く過程を調べても、なくなって行かない。植物は窒素を抱えている。微生物はあっという間に降ってきた窒素を取り込んでしまう。ふむ、、、、。ということなんです。

    まあ、土壌が使える窒素をほんの少ししか供給できないのであれば、窒素固定のデーターが生きてくるふふふ。一方、15年間肥料を撒いているのだが、植物の吸った窒素の量は肥料の窒素に比べて遙かに少ない。ということで謎だらけ。脱窒はなかったわけで、、、ふふふ。12繰り返しで、初期値をとったからエラーバーが小さいし、土壌野外培養もがんばって6繰り返しでやったから、それなりに信頼できる。モデルやさんになる前に、生態学の研究を、実際にapplyする前に、どれだけ自分がきちんとしたデーターが取れるか、、というのが今回の留学の目的なのだけれど、それなりに何とかなっているようだ、、、、。地獄の日々は、それなりに意味を持たせてくれた。ということになっていると嬉しいなあ。

    自分が取ったデーターで、モデルを回したい。自分でとらないと、その限界が分からないので嫌だなあ、、、と思っているわけです。

    いつも自分を励ますときに使うことだが、うっかり空にアンテナを向けなければ、X星は見えなかったわけで、invisibleがimportantな事は良くあるのではないだろうか?と、においも何もない窒素を扱うときに思う。自分の考えられることなんて、本当に、本当にたかがしれている。

    T先生のメイルによると、彼女はサイベリアの仕事、14Cの仕事をおはじめになられるようで、全く我々と同じです。ロシアのヘリコプターは非常に危険だそうです。お気をつけてください。まず、飛ぶかどうか、いやその前に、「今日」「明日」という概念が通じるか?だそうです。

    前にも書いたのだろうが、そろそろ本腰を入れて、どこかのサイトを徹底的にやらなければならない。ということを考えると、フンは嫌だが、カワウのサイトがもっともやりたいところだ。モデルは来年中に立てて、WTPの査定もやって、、、、と思っていると、琵琶湖博物館のK田さんからメイルが来ていて、ちゃんと読めないのだが、僕のホームページに書いている戯言を考慮してくれた内容の研究計画を立ててくださっているようだ。有り難い。今後3年間で、どれだけのことができるだろうか?5年と書きたいところだが、それはあまりにものんびりしすぎだろう。京都大学というところは、ここに来て思うが、本当に良いところだ。大学、もっと身近に我々生物圏情報が、どの方向に行くべきなのか、僕には全く分からないが、僕なりの指針を提示しなければならない。それにはとっても焦っている。焦るべきだし。

    蚊と糞と、どっちがいやだろう?風呂に入れるから、蚊の方がいやかな。どっちにしろ究極の選択だ。サウナ、めちゃくちゃ気持ちいい。寒いけど。クリスティーが雨の中ガスボンベを運ぼうとしているので助ける。彼女は(も?)、人に助けを求めるのが苦手な人だ。


17/08

    そして、みんないなくなった。たった28人になった。夕食はみんな何となくかたまって食べた。さみしいよねえ。いや、個人的には寂しいという感情ではないのですが。
    何か書けないかと思って、今日は寝床に持ってきて書いている。まあ、今日も11時まで仕事をしていたわけで。今日は午前中、そういえばサイトを片づけたんだった。忘れてた。午後は大洗い物大会(大会って何っていうんだろうって考えたのだが、おそらくBig Wash!だろう)。サンプルの整理。含水率も測ったなあ。なんだかいろいろやっているじゃないか。えらいえらい。
    ふと空を見ると、きれいな夕焼け(10時)。日は沈まないけど。朝は曇って雨で寒くって、Toolikだったのに。ふと思う。何てきれいなんだろう、こんなにふつうの日なのに。ごく当たり前の日常なのに。なんてきれいな夕焼けなんだろう。ごく当たり前のものものが、みんなとってもきれいで、とんでもないところだなと思う。傾いた日差しに遠くの山が冴える。雲がいろいろな色に染まっていて、オーロラなんてどうでもいいなとも思う。写真を撮っては見るが、この空の色は僕の技術ではどうしようもない。元々写真なんて好きじゃないし、じっくりと自分の目で見る。今日はサイトでも、あんまりに空の色が淡くって、きれいだったので、ぼーっと見ていた。写真も撮ってみたけどだめだろう。あ、昨日、マーティンとサンプリングをしているときにウォルブリンを見た。ギャロップしていた。ちょっと変?

    なんというか、毎日当たり前に会っている人と、もう一生あえないかもしれない、と思うととっても胸騒ぎがする。もちろんどこにいたって、いつ誰がいなくなるか分からないわけで、一期一会の教えの通りなわけではあるが、、。モーソの皆様は、元気かな?
    ちょっと思ったのだが、今は、とっても大きな遊びをしていて、一日中明るくって、、、まるで子供じゃない?!子供だって疲れるわな。。そういうことではないだろうか。
    ちょっと思うのだが、アメリカでは、なにもかも自分の責任だけど好きに出来て、それを誰も非難しない(意味を取り違えられると困りますが)のがとても心地いい。日本では、何もかもが同じになるように、、、って感じがする。これが数少ない、こちらに来ての悪い印象。
    アメリカ人は電話で話ながら、ソリティアをする。変だ。変だとマーティンもいっていたから、ドイツでも変なのだろう。失礼だよねえ。相手に。

    だめだこれは。全然思っていることではない。何かはちゃめちゃなことをしなきゃだめかな、、おお、魔が差してるわ、、、。


16/08

    あったかくなった。全く春だ。きもちいい、、、でも蚊がいる。ほんのちょっと。今日はNSFのお偉いさんがいらっしゃるということで、Martinは時間を割かなければならない。僕もきちんとしたポジションだったら、そうなのかなあ、いいやへへ、、。なぜ今、みんな帰り支度をしているときに来るのか、それは釣り?ハンティング?むむむ。結局あっさりお帰りになったようである。マーティンとwinter experimentのサンプリング。Between a grief and nothing, I will take the griefということを話す。彼は今混乱している。実は僕もちょっとだけ混乱している。

    アラスカの夏は短い。短くって、濃い。それは僕らにも影響する。

    サイトに出かけるが、雪でまだだめだ。片づかない。昨日は夜遅くまで本を読んでnorthern lightを探すが、見られない。Sphere読み終わる。結構おもしろかった。というか、自分が、英語の本をこんなに早く、おもしろく読めるなんて思っても見なかった。良いことだ。でも、終わりは説教臭いなあ、、、僕にとっては、、、。

    今思ったのだが、これを読んでも、僕が今感じている気分は伝わってこないだろうなあ、ちょっと書き直すか?無駄か。

寂しい?その表現は使えない。これが終わっても、日本に帰るわけではなく、Woods Holeに戻るわけで、ああ、やれやれというわけには行かない。つまりまだ旅は続くわけで、それはちょっと変な気分だ。会いたい人はいっぱいいるが、どこかに帰りたいというわけではない。どこかが嫌いというわけではなく、ただ、どこに帰ったらいいものか良く分からないだけだ。それは京都に帰ることになっているという、素晴らしく幸運な状況だからだろう。それは認める。とても変な気分だ。帰るなんて信じられない。どこに??

    時々思うこと。FairbanksのBan in the runのオーナーは、夏の間あそこで働いて、あとは忘れたがどこか外国で過ごしている。そういう人生ってどうだろう。根本的に、考え直すのは悪くないのではないか?どこかに定住しなければならないとか、、、家族とか、、、責任から逃れたいわけではなく、どこまでが根本的な問題で、どこからが、いわゆる「一般常識」としてぼんやりと思われていることなのか?


15/08

    晴れた。真っ白。うそみたい。8月だぜ。みんなで車で丘の上まで上る。キャリブーの群。27頭。一面真っ白。稜線くっきり。ありゃーーー。昼には溶けた。びっくり。みんなで夕食を外で食べる。まるで春みたいだねとみんなで言い合う。うーーんきもちいい。でもまだ死なない蚊がいる。お強いですねえ。7時からポスターセッション。職を探しているやつがいて、助けになれないのがもどかしい。みんながんばってるんだよなあ、俺はどうなんだろう、、、。

    ねむい。緊張が解けたとしか思えない。いろんなものを忘れそうだぞ。ジムにビールをもらって嬉しい。ではまた
 


14/08

    大雪。電話線が切れた(線はあるのか?無線だよねえ)。ので昨日からメイルのやりとりさえ出来ません。T先生、お誕生日おめでとうございます。朝からアンモニア。8時に終わって、ワインをたしなむ。うまい!!!。そのあと、evaluation meeting。今回で3回目か。このキャンプの問題点をあげて、改善してもらう提言をする。悲しいのは日本と同じで、なかなか責任者のところに声は届かない。evaluationがきちんと行われる(もちろん外部の人間も呼んで)ところはまだまだましだとは思うが、トイレの問題、電話の問題、宿舎の問題、、、いっぱい改善するべき点はある。とは行っても僕からしてみたら、中国とタイしか調査したことはないが、すごくましだと思う。今でも。あ、今日はタンクが凍って、DIが作れませんでした。そんなところなんですここ。

    あとは大洗い物大会(来年まで眠ってもらわないといけないし)、大整理大会(苦手)、サンプルをどう持って帰ろうか、、、

ちょっと、Nut RAのマーカスと話をする。彼はイギリスからMBLの夏のRAとしてこっちに来て(来るのは大変だった、ビザが、、)、そのままWoods Holeに行く。4年間契約で、来年はアンとlake waterの仕事もするらしい。で、Ph.Dをその仕事でとりたいんだということをいうので  、とっても嬉しくなった。やつは彼女も見つけ、今絶好調なのかもしれないが、とにかくいろんな事をしたいと思うことは、良いことだと思う。ここでは、やりたいことがあれば、やりたいとまずいうべきだと話した。話はそれから、でもそれ無しじゃなにも始まらない。

No more crappy data!

あ、新聞で、Who wants to be a millionaireが日本でもやってるって読んだぞ、人気ないらしいけど。みのもんたが司会?笑えるぜ。ぴったり!ねえ、よた!


13/08

    今日もImnavaitへ(日曜日)。天気は最低。なんなんだ、雨。冷たい雨。最強装備。毛糸帽子までかぶる。ウールの手袋まで。2ヶ月前に埋めておいたコアを取り出す。上手く行った。午前中に終わったぞ。今日でBig Suckは終わりにしたいものだ。午後から、土壌を取り分ける。4時半に終わる。うーーん、I'm making progress in it!そのあと、1時間振って、抽出。終わったの今。11時。うーーーん。グレイト。でもたった29点。

    アレサフランクリンがしみる。外は雪。つもってる。今日やっておかなかったら大変なことになってたな、、、よかった、しんどかったけど。明日みんなREUは帰っちゃう。僕にとってアラスカっていうのは、地図上の一点でしかなくって、そんなところにこれるとも、そんなところでいろんな人に会えるなんて思っていなかった、いや、そういうことを想像することは簡単だけど、それが現実になるとは思わなかった。彼らともう一生あえないかもしれないと思うと、なんだかとっても不思議な、いや正直に言えばさみしくってたまらない。英語ではどういうのか知らないが、戦友のようなもんだ。それぞれ良いときも悪いときもあるけど何とかここまでやってきて、それなりに自分と折り合いを付けて、、。ああ、不思議だ世の中は。

    今日の思い出しことわざ:There is no free lunch.  Curiosity kills the cat.

    一期一会を辞書で引いてみる。つまらない英訳がでてきた。ちぇ。  Someday we will meet again somewhere on this globe!

    この一週間はとっても貴重だったんだろう、、、ここには書けないが、いろいろ思った。なんとかしなくちゃ!
    あとアンモニア測って、土壌水分測ったら、おしまいだ、、、信じられない、、、、が、おしまいにしなくちゃ、帰り支度できないぞ、、。


11/08

    今日もImnavaitへ。天気は最低。なんなんだ、全部凍っている。ダウンジャケット、フリース(もちろん上下)、最強装備で望む。ああああ、土壌溶液が凍っている、、、、、。Mossも凍っている。さくさくいう。霜柱を思い出す(霜柱って、小学校の頃は良く踏んだけど、道路が舗装されて、なかなか見なくなったねえ)。ものすごい風。さむーーーーーー。鼻水がでてくる。ああ、クーラーがいっぱいになっちゃったよう。とにかく早くしないと、、、と11時半に戻る。オーブンに入れると変質しそうなので、室温で溶かす。溶けたの3時半。あああああ。それからアンモニアとリンを測って、、、、、でも人が少ないので終わったの、11時。ちょっといろいろあって、誰かと話したかったので、ルームメイトを捕まえて、日本とアメリカの違いについてまた話す。ああ。

    ケイトとマーティンは、最後のフラックスを終えた。サイトにレィディオを持っていっているんだけど、電話の英語は難しいとは聞くが、無線の英語はもっと難しいぞ!。緊張する。が、やっぱりだめだわね。さうな。蚊はもういない。でも寒いよ外は。


10/08

    今日もImnavaitへ。天気は上々。キャリブーいっぱい。土壌溶液を採取する。上手く測れますように。マーティンは土壌水の同位体サンプリング。上手く測れますように。同位体測定のための設備を開発しなければならないけど、それは楽しかろう。帰ってくるとリチャードに呼び止めらる。なんだかいっぱい人がいるなあと思ったら、小島先生のご一行でした。きむさんに久しぶりにあう。去年のN2O国際会議以来だから、ずいぶんだつけどこんなところで会うのってへんだねえ、、、。に、に、日本語がでてこない!書けるんだけど、しゃべれなかった。これは驚きだった。なにを言うにしても英語で話してしまう。はははははは、英語上手くないくせに、、、、、。俄に天空かき曇り、あめ。冷たい雨。同位体サンプリング終わって良かった。

    ものを測るということに、とても何というか大きな意味を認めることがある。それは前に書いたであろう、この窒素は何億年前に出来たんだろう、、、とかいうことから始まるのだが。ずっと4回生の時から何かと何かとお世話になっているW田先生が、(先生とは、本当に議論できた時間なんて、何時間あるんだろう、、、)、データーに喋らせられるようにならないとね、ということをおっしゃって、びっくりしたことがある。いや、全く先生とは、本当にお話しするチャンスが少ないんだけれど、そのためか、とても話されたことが印象に残っている。4回生の時、一緒に京津線に乗ったときに、博士論文の時が一番いい仕事が出来るということと、教科書に載る仕事をしなければだめだよ(先生が教科書を書いたときに、日本人の論文を引用できなくって、しみじみと思ったそうだ)とおっしゃったのをまだ覚えている。前者に対しては何とか反抗したいものだが、とにかく、教科書に載るように、、、というのはいつも頭にあって、だからキャロル・ケンダールが教科書に引用してくれたときに、本当に嬉しく思った。それはさておき、自分の言葉としては、データーの声に耳を澄ます、、、ということなんだけれど、複雑な自然を相手にしているのに、自らデーターを複雑にする必要はないわけで、変に聞こえるかもしれない、または作為的なにおいがするかもしれないが、考えて取るデーターと、考えずに取るデーターでは、聞こえてくる声は全然違っている。

    ケイトもおうちに帰りたいとこぼしていた。そうだよねえ。いろんな人に会いたいねえ。うんうん。魔が差さないうちに!?


09/08

    昨日は、ちょっと進歩して、8時にはおおかた終わった。マリッサを朝サイトにつれていって、いろいろ説明していたら遅くなったけど、上手くなった。8時からREUのポスターセッション。こういうところがアメリカ人の良いところだよなあ。学生に、こんな僻地だけれど、ポスターを作らせて、発表の機会をあげる。なかなかの出来映え。とってもおもしろかった。そのあと、後かたづけをしようと思ったら、ワインがあるというジムのお誘い、うーーんかたづけないといけないんだけど、、、、といったら、ほんとにいまやらないといけないの?といわれ、うーーーーんいまはのむのがゆうせんだなああああと、赤ワインをたしなみ始める。みんな集まりだしてきて、気がついたら15人くらい。早速ギターが鳴り出す。ああ、ハープ持ってきてるのに、練習する時間1時間もなかったなあ。楽しいひととき。彼らがいるから僕はここが好きなんだろう。Up&down、それぞれあっただろうに、みんな何とか生きている。

    ボート部のみんなは元気そうだ。まだ漕いでいるやつがいっぱいいる。うれしい、いやうらやましい。もう僕はひざがいうことを聞かないから、絶対に出来ないけど。よく考えると、いや、考えなくても、ゲキサルの頃、朝3時に起きるのは、苦しかったけど、当たり前のことだったよな。自然ではあった。もちろん楽じゃないけど。今やっていることだって、自分がやりたいから。自分のやりたいことが、限界がないから、こんなに今疲れてしまっているのかもしれないのだけれど、それはそれじゃない。自分が知りたくって、自分の考えが正しいかどうか確かめたくって、ただがんばろうとしているんだから、文句を言うのをやめよう。と、今日もタソックを歩きながらしみじみ思った。がんばっている人の近況を聞くと元気が出るものだ。しかし、自分はこの世界で成功したいのか?どうだろう?成功できるかは、遠くおいておいて。

    サイトの駐車スペースに車を止めると、あれ、なんだかいっぱいフンがあるなあ、、、と思ったら背後3メートルのところに大きな彼がいた。彼は蚊に苦しめられていたのか?ぶるぶるぶるぶるとからだをふるわせていた。そのあと、僕に気づき(はよ気が付けよ!)わーと逃げていった。ういやつ。

    グラッペリがしみる。いろんな事があるけど、それはそれ、ポシティブにいこう!ブルースのdiffusionのpaperを読み直し、なんだか何とかなりそうな気がしてきたぞ。フライの作った世界一のマスもあるんだし。


07/08

    昨日の日曜は、いろいろ考えながら過ごした。気がつくと、その週末はひとりぼっちで、あれ、気づいたら、寂しいぞ、、、ということでメイルやらなにやらいろいろ人々と連絡を取った。いろんな人から返事が来て嬉しい。ファイルは送れた。K口さんありがとう。とたんにこのラボが広くなる。

    昨日考えていた以上に、今日の仕事は大変だ(11時現在進行形)。土壌中のアンモニアの同位体比を測るために乾燥土壌でたった20gいるのだけれど、湿重で200gになってしまって、そうすると抽出液が1リットル、、、しかも抽出に時間がかかることかかること。たった4点が12時間たっても終わらない。冷蔵庫があるからサンプルの管理はとても気分良く、サンプルが暖まったりすることなくできるのだけれど、とにかくおそい、、、。遅いのだけれど、このデーターを測れるのは世界でもちょっとしかいないんだ、、、と自分を鼓舞して何とかがんばっている最中です。このデーターがあるのとないのとでは論文の質が変わってくるし、質の低いことはここでは絶対出来ないし。明日も徹夜だなこれは。おなかがすいた。

    Natureの編集長の「論文を書いて行くということは、まだ形の決まっていないジグソーバズルを完成させて行くようなものだ。次のピースがどんな形でどこにはまるかは分からないけれど、それを予想して進んで行ける人が、成功する人だ」みたいなことが書いてあって、はてさて、僕の予想するピースはあっているのか?それとももう埋まっているのか?はたまた全く見当違いなのか?

    よく考えると、熱帯(タイ)、温帯(竜王)、そしてここ、すべて斜面で、すべて同位体比のデーターあるぞ。むむむ。あ、もうそもあるな。今日はサイトの行き帰りにキャリブー3頭zzzzzz


05/08

    タイトル:すごい人たち

    申請書書き。遅れて申し訳ないです。日本語のメイルが実はきちんと読めていないことが判明した。肝心な文章が化けている、、、。あの嵐のような$#$#"#%マークは、とても重要な文章なのではないだろうか、、、、、
 ああ、間に合うんだろうか?第一送れるのか???英語も日本語もおかしい。でも来年のお金、どうしてもほしいし、がんばってとにかく出してみようと書いている。ライブビデオと温暖化ガスチャンバー。ほしい。カワウの撮影、カワウの糞から発生するガスの測定、、ああ、汚い仕事だけどどうしてもしたいんだ!!!どうしてもほしい。お金がほしい。土曜日だ、今日は。昨日はえっと、最終ガスサンプル採取、並びにboardwalksづくり。ドリルとハンマーは楽しい。サウナ。目のやり場にはもう困らなくなった。15Nが全部洗い流されていますように。。。
    誰もいないので、それと必要なので、日本語のCDを聞いてみる。わざと聞かずにとっておいた川村結花を聞いてみる。うううう。すごい。うまい。うまい じゃないな、すごい。すごいひとはすごいね。やっぱり芸大ってすごい?そんなの関係ないか、とにかくすごい人はすごいしすごい!椎名林檎も聞いてみる。Pat MethenyとKeith JarrettとMisiaとSwing Out Sisterと立て続けに聞いてみる。いや、すごいひとはすごいや。ところで自分のproposalはcharmingではない。書き直す。自分を天才だと5分思い、ごくふつうだと20分思う。これくらいratioをあげないとproposalは書けない。proposalといっても、大したものではないのだけれど、何となくきちんとしたくって、時間をかけてみている。たぶんあんまり効果はないだろうけど、、。

    今日のこの報告は全く日記になりそうだ。久しぶりに時間がある。本当はないのだけれど。川村結花を聞いてじーんとしているからか?

    申請書を書くたびに、自分の年齢を考える。年を取ることは良いことだと思う。というかまだ悪いと思わない。リフティングは下手になったし、体がゆうことを聞かなくなったりするけど。いろんな事を知ったから、いろんなふうに考えることができるようになってきたと思うことがある。pureなものが良いわけではないとちょっとだけ反抗したい気分になることがある。若かったとき、幼かったときに、自分はどう考えたのか?と考えると、今ほどたとえば感動したり、怒ったり、鳴いたり出来なかったことを思い出す。ぜんぜんpureじゃないじゃない!たとえば、自分の周りの風景を見て、あの時にいったいどう思っただろうか?負け惜しみではなく、素直に年を取るのは良いことだと思うようになったのは、ボートを漕ぎだしてからだろう。必死にがんばることを純粋にいとおしみ、必死でがんばっている人を素直に応援し、その人の痛みも喜びも少しずつ分かるようになるには、自分が必死にならなければならなかったと今になって分かったような気がする。

 pureだとおもっている 白 は クロ と一緒のもの というのは人生の教訓だと思っている。
 

    自分はやっぱり人と一緒に仕事をするのが好きらしい。それは一つには自分の考えがとても偏っていて、とても小さいスケールでしか考えられないのを、何とか違う考えを理解することで乗り越えたいと思うから。というか、最近思うのは、基本的に人が好きなのかもしれない。
    好きなものが増えた。良いことだ。すごく嫌いなもの も増えた。これもまたいいことだろう。一生懸命考え、感じた結果は、年 と言うことで一区切りつくことだってあるだろう。そういいたければ言えばいいし、言ったって意味がないって事を分かっている人もいっぱいいるだろう。ああ、感謝したい人がいっぱいいるなあ。
    年齢、性別、人種、そんなもんは、本当にどうでも良いんだなあ。すごいものはすごいし、良いものは良いし、だめなものはやっぱりだめだろう。カール・セーガンの遺作を、ずっとぼちぼち読んでいるんだけど、あのコスモスがなかったら、絶対科学者にはなってないだろうなと思う。アラビアの宇宙飛行士の言葉が章の始めに載っていて、「宇宙船の中で最初の1日はみんな自分の国を探していた。3日間はみんな自分の大陸を指さしていた。でも5日後には、みんなひとつの地球としてしか見なくなった」って言葉にめちゃくちゃ感動した。いや、今でも鳥肌が立つ。コスモスの中の「彼は夜が怖くなるくらい星を愛した」という墓に彫られたフレーズも思い出せる。
    先週から、キツネが1匹キャンプをうろついている。疲れている様子。僕らにはあんまり興味がないのか?それとも興味津々なのか??良く分からない。が、かわいい。カリブーもおそらく思っているだろう、早く死んでくれ、蚊!
    昨日の夜、ちょっとだけ、genderのはなしをした。平等を目指しているアメリカだから問題もあるようだ。おもしろい。とまどっているのは僕だけではないことを知りほっとする。
    いろんな音楽と、コーヒーがあるから、気分がいいんだろうなあ。体は悲鳴を上げ始めているけど。
 

    夜も更けているのですが、明るいので仕事をしています。博士論文の内容を日本語でまとめなければならないのだが、自分の博士論文って、なんて薄っぺらいんだろうとしみじみ思う。某Y先生の博士論文の半分以上はNatureに掲載され、指導教官の先生は3年でもうでなさい、といったのだけれど、Y先生は自分の計算に納得いかなくって、もう1年やらせてくださいといって1年博士号を取るのをのばした、、、某Kさんの博士論文はScience誌上で特集を組まれた、、、いえいえ、そんな大天才の皆様の博士論文と比べようなんて考えはみじんもないのですが、しかし、、、。まあ、5年や6年でなにができると言われると、まあそんなものかという気もしますが、逆に5年や6年でなにもできないんじゃ、どうにもならないと言う気もします。大天才に会えるのはとても嬉しい(2人ともしかも日本人、しかもとっても、何というか、謙虚というか、とてもいい感じの人々、Kさんにはサインをもらったりしたりした、、、へへ)。

    グレッチェンが帰る前に、いろいろ話をして、環境に対する価値観創造についての研究をして、一度実際直接、小さな環境問題に取り組んでみたいんだということを話すと、すぐにNatureの論文(生態系の価値査定についての論文)やDr Carpenterの去年の論文のことがでてきてびっくりした。それらの論文のことを知っている人は初めてだった。彼女に、今の科学は、もしも子供が4回why?って連続で聞いたら、答えられない質問に当たってしまうんだけれど、僕は自分の分野でその回数を4.0001回や4.0002回に増やしたいんだってことを話したら、いたく気に入ってくれてとても嬉しかったのを思い出す。グレッチェンはコーネルの学生で、コーネルといえばカール・セーガンなので思い出した。

    グレッチェンの先生はウォワースという窒素循環(しかも窒素固定)のそれこそ大権威なのだが、彼は来年からWoods Holeに来て、政治と研究の間の仕事を始めるということだ(これは書いたっけ?)。自分がやりたいことは全くそのようなことなのだが、やっぱり彼のように大科学者にならないと出来ないことなのだろうか、、、それはむりだなあ。これも書いたっけ?つまりはいつも考えていることなわけです。
    Journalistはもう来ないのかなあ?コンピューターの仕事は無理だけれど、情報というキーワードの中で、リレタシーについては何とか研究して行きたいのだが。Y先生が、SAがいきなり取りやめになって、そのときに新聞はどう報道しているかメイルをくれたけれど、あれはおもしろかった。ル・モンドの科学記事には圧倒されたことがあったけれど(実際にはル・モンド紙上に掲載されたインタヴィユー集を読んだのだけれど)、日本の新聞紙上で見つける科学記事には、ちょっとがっかりさせられることが多い。これは何とかしなくちゃならないことなのではないかというのが僕のモチベーションなのだけれど。ジャーナリストもいろいろいておもしろかった。近いうちに自費でMBLのScientific writing courseにapplyしてみるのも良いかもしれない。うちの大学院生もセミナーの案内をくれた(日本で)。あれもいってみたかった。

    アメリカでは、よく知られているように一度社会にでてまた大学に戻るということがごく当たり前である。ニュートも一度先生をしていたけれど、大学に戻った。RAをしていたが、Ph.D の学生に戻るなんて事は本当に当たり前のことで、僕より年上の学生なんていっぱいいる。そのシステムを日本の社会に単純に持ち込むことはもちろん出来ないけれど、基本的に思うことは、人生の中でこれがしたいなんて思えることが見付かったなんてとってもラッキーなことで、それを実現することは、それを見つけることよりも簡単だし、また実際問題としても簡単であるべきだと思う。つまりは、年とかは問題でなく、やりたいなら飛べ!ということ。もちろん食べて行かなければならないけれど。そこの判断は各個人の責任の範囲だと思う。僕自身は、学振をとれなけば、やめて働こうと思っていたのが、何とかそのまま生き延びてきた、、というのが実際だ。大学というのは、自分の目標としてかなりbetterであるけれど、bestではなくって、より良い道を見つけた場合に、自分が飛べるかどうか、それはいつも自分に聞いてみるように心がけている。Look if you like, but you have to leap.

    去年Y先生とKさんとKさん宅で大学での教育について夜を明かして話し合ったことをなぜか思い出す。楽しかったし、とても僕は真剣だった。理想を語れなくなったらおしまいだ。どんな言い訳をいったって、理想を提示できなければ。堂々巡りと螺旋階段は違う。螺旋が下に下っていったら悲しいけど(ボート部ネタ)。ボート部といえば、僕がアラスカにいるちょっとの間に結婚するやつがぞろぞろでてきて、あらあらなんて事、、ってかんじである。帰ったら、もうラストエイトも埋まっていたりして、、、。みんなまだちょろちょろ漕いでいるようでうらやましい。僕はもう全然漕げないだろう。ひざは許してくれそうにない。
  人のつながりというのは不思議だ。遺伝子をたどればあっという間に君と僕とは親戚になるのに、こんな地球の果てに来ると、あなたと会えるなんて、なんだか夢のようだ、、、とか思ったりする、、。マーティンはユタ州立大の同位体セミナーにアプライしていて、去年もしかすいるとユタであっていたのかもしれないのだ。

    研究というのも、一つの「道」であって、やっぱりそれ自体が目的ではなく、それから学ぶことがたくさんあると思う。やっぱり思うのは、生態学を研究していて、多様性の重要性を勉強したり、実際に研究していたりするのに、価値観の多様性に対して何ら関心を持たない人がいたりするのは、僕は理解しかねる。共生のすばらしさを知っていながら、実生活で共生できない人とか、、。

    アメリカ人は、なかなか深いつきあいをしないような気がするが、少なくとも道であったりすると必ず声をかける。それはとても素晴らしいことで、たとえ気分が悪くてぶーたれていても、何人もとHi!とかいっていると、何となく気分は良くなるものだ。人と話をせざるを得ないこと、、これは実は大変重要だなあと思う。挨拶というのはとても大切だ。

    グレッチェンに(うむ、僕は彼女がいなくなってとても悲しんでいるようだ、いや、彼女にもちゃんと彼氏がいてしかも彼はとても良いやつなのだが)、日本には「お疲れさま」というとてもいい言葉があるけど、英語になかなか直せない、、。という話をして彼女に覚えてもらったが、「おつかれ!」をはやらせたいものだ。宜しくお願いします、、もないなあ、、、。ちぇ。

    風が強い。山は曇っている。このまま急速に秋が来てあっという間に冬なのか?
日本にいた頃には、海外で職を得るなんて事は全然考えていなかった。しかし、ポスドクの人は、ぜひ考えてほしい。博士課程の人も。ね!生物圏のみんな。度胸1発。どうせみんな人間でどっこいどっこいなんだから。
    日本には契約研究はあるのだろうか?よく考えると、お金をもらっておいて、成果が薄っぺらいのって、いけないなあ。よく考えれば考えるほど変な世界だ。人に使えるお金がほしい。分業を進めなければ、大学の中で教育と研究を両立するのは大変だ。アメリカと競争しなければならなくなったら(本気で)、なおのこと。

    人生にはモデルがすでにいっぱいあって、自分の人生なんてどうがんばってもそのうちの1つに完璧に当てはまってしまい、ただのトレースにしかならないと思って愕然としたのは高校の頃だったが、マーティンはよくHow's your life?と良く聞くのでそれを良く思い出す。答えはだいたいNot so bad!それと同時にエリアーデの日記にある(と大江健三郎が引用していた)Indestructibility of human existenceも思い出す。エリアーデの日記は途中まで読んだが、天才がちょっとでも自慢げな文章を展開すると、天才なだけに、たくさんすごい出来事があってうんざりしてしまって、最後まで読んでいない。。。天才か、、Pat Methenyは大学を出るときに教授になってくれないかといわれたけど断ったというのは本当か?もう君にはなにも教えることがないといわれたのも本当か?全部ほんとだろう。天才と思えるガスだって、今度のプロポーザルはBだった。Bを付けたのはビル・シュレジンガーだろうといっていた(てんさいvsてんさい)、、、天災は忘れた頃にやってくると寺田寅彦は書いていないんだったっけ?

    今は天才1分ふつう59分ratio。つまり書けない。
    自分の周りの人が、アメリカ人を含めてとても忙しいのにとても良く本を読むのに感心する。僕は本を読む人ではないけれど、なんだかいい本と巡り会っている気がする。年をとってから。こっちが大人になってきているから、本が答えてくれているのだろうと思っているが。今年は武満徹著作集が出版されていて、とても嬉しい。ほとんど持っているのだが。彼の音楽は理解できない、が、彼の書いているものは、理解を超えて、もう泣きながら読んでいる。とても奇妙なのだけれど、自分は小説では泣くことはないが、ああ、なんていうんだっけ、ああ、とにかく小林秀雄を読んで泣いたりすることがある。とても変だ。彼の態度に感動しているのだろうと頭では分かるのだが、とても変だ。いや、カール・セーガンで泣いたりすることもある、それはすごく変だぞ。嫌いではないので放っているが、、、。

我々のattitudeがplatitudeになっていないだろうかという武満の言葉を良く思い出す(と同時に、platitudeなんてことばしらないよ、、とも)彼も天才!昨日はイサム・ノグチの 「もう僕この中に入ってもいいよねえ(この中というのは石のなか)」をおもいだした。彼も天才!その言葉を口にする直前に彼にどんな感情がわき起こったのかを想像するだけでゾクゾクする。うらやましい。デュシャンの「見ているのを見ることはできる、しかし聞いているのを聞くことは出来ない」というのは、時々思い出して、さて果ていったい何のことだろうと思ってまた忘れる。彼こそ天才!ああ、ますますratioは下がる一方だ。もう寝よう。もうすぐ12時だ。今日はいっぱい書いたけどこんなの載せられるのか?

    最後。良く思ったものだが、何の因果か、どこかの星の大爆発か、びっくばんの何秒後かに生まれた窒素が、こんな星までやってきて、いっぱいある大気の中から何の因果か植物や土壌に入って、僕の手のひらの中にある、、、と思うと手のひらの中に永遠をつかめそうになりませんか?小学校の頃、コスモスを読んでいて、、、、おそらく読み間違えたのでしょう、大人になってから何度も読んだのだけれどそんなフレーズは見付からなかったのですが、、、、僕の頭の中ではカール・セーガンがいった、地球上にある砂の合計という言葉から、砂粒を見ている自分が描かれていて、砂つぶの上に小さな自分がいて、その砂粒は宇宙の中の地球のように全く小さなものだけれど、そこで研究して分かることは、地球の裏側の砂粒の上で起きていることに少なくとも近づくことを可能にするものなんだ、、、砂粒と砂粒はつながるんだ、、、地球のこっちとあっち、、宇宙のこことあそこ、、、、、ああ、科学って素晴らしい、、、、、という発想に鳥肌が立ったのでした。僕はカール・セーガンが、あのブレイクの有名なスタンザを引用していたのだとばかり思っていたのですが。僕は砂粒の上に永遠を見たのでしょう。同じく、京都のどこかの交差点で信号待ちをしていて、突然、軽い稲妻のようなショックが来て、ああ、じんせいって、??って、なにもかもすべて分かった瞬間があったのですが、いったいなにが分かったのか、なにがそう思わせたのか全然思い出せません。でも、その感触だけは思い出せます。ああ、僕はボート部の連中がいったように、白昼夢をいつも見ているようですね。ほんとの夢を見に寝袋に戻ります。お休みなさい。もしもこれを読んでいた人がいたら、どうもおつかれさま!!!!長かったですね!


03/08

    昨日から15N labeling experimentをはじめてむちゃくちゃしんどい忙しい。その合間にヘリコプターに乗る。もうもうもう!!!!あんなにタンドラがカラフルだとは知らなかった。ガスサンプルを打つが、N2Oはでてこない。漏れか?測定ミスか??疑心暗鬼に陥る。こんなにN2Oを愛しているのに、なぜN2Oは僕を愛してくれないの????植物サンプリングはマーティンのおかげで終えた。この実験が上手く行っていることを祈るばかりだ。やっぱり現地で測定できる事って大事だなと痛感する。8月に入って、とたんに疲れがでてきた。みんなもそうらしい。帰って行く人。まだ残る人、、。ずいぶん長い間いるんだなと痛感した今週である。バーガーキングのハンバーグが懐かしくなってきた。病気だなこれは。しかし何ででてこないんだろう、N2O。いろいろ冬にやってみるべし。

    ボードウォークに寝転がって、青い空を眺めていると、いったい私はこんな僻地でいったいなにをしているのだろうかと不思議に思う。蚊はまだ生きている。キツネはつかれている。カリブーとおいかけっこをした。いや、僕も、マーティンもみんな疲れているのだ。京都はうだるような暑さだろう。こっちはフリースを着ている。でも朝8時から夜12時まで、うっかりするとサイトにいる。それは京都ではないだろう、、、。夜の調査って、中国の砂漠以外ないなあ。。。。。おそらくいっぱい書いておくべき事があるんだろうけど、分からなくなっているなあ。やっぱり疲れているんだろうなあ、、。お世話になっている人に全然メイルをかいていないなあ、、おっともう真夜中だ。あかるいとわからないねなくては。


30/07

    合い言葉はI will never give up!。失敗したけどその次は、、、、ってたどっていって、結局in-situでの測定をあきらめ、マリッサにincubation chamberを借りて、室内実験をする。結果は良好。最低限の仕事を終えたって感じ。サラに"you are wild man!  You will never stop!"といわれてちょっと嬉しいような、恥ずかしいような。マリッサに申し訳ないので、15Nを使って一緒に実験をやらないかと誘ってみる。ということで、またやることを増やしてしまったが、それはそれで気分がいい。土壌を15Nガスと共に培養する。上手く行きますように。。。。

    今日は日曜日で一日中寝ていた。本当は植物サンプリングをしなければならないの、いや、いろいろやらなければならないことがいろいろあるのだが、ここ4週間ほど休みを取っていないことを指摘され、やすみなさい!といわれた。のでずっとねていた。今サウナに入ってきたところ。蚊はまだ死なない。手紙はおととい出したけど、届くのかしらん?


25/07

    寒い。午前中、がんばって、Imnavaitに早めにつき、フラックスをはじめる。出来るだけのことはした。でも測ってみないと分からない。13時頃ステーションに戻り、数点サンプルを打つ。どうやら何とかなりそうだ。へとへとのままサイトに戻る。さむいさむい。でも蚊はまだいる。西斜面に雲がかかる。あれがこっちに来るのかと思っていたら、あっという間にホワイトアウト。雹が降ってくる。寒い寒い寒い。チャンバーは設置できないことが分かった。あまりに厚い有機物層がふわふわしていて、ガスを拡散させてしまうのだ。プロパンとエチレンとアセチレンを使っているので、だめだ。こりゃ。ショックを引きずったまま、雹を浴びながら、大量の荷物を背負ってタソックを歩く。いったい俺はなにをやっているんだ。全然だめじゃないか。いったい頭を使っているのか???自分自身に頭に来て仕方がない。あれだけ時間があったのに何で最後の最後までだめなんだ。えっ!!怒りにみちみちて帰ってくる。視界は20mほどしかない。ステーションについてコーヒーを飲んだら情けなくなって、それ以上に眠くなって寝ていた。仕方なくN2Oのサンプルを打つ。しかしエミッションはやはりない。あせちれんをいれていてもないのか????脱窒、向いてないんじゃないの???っていうか、この業界、むりなんじゃないの????完全にネガティブな気分で、今週のセミナー(ガスが発表)をきく。15年間でどんなことが分かったか聞く。圧倒される。それに比べてこの俺はいったいなにをやっているんだろう、、、、。みんながいないなあと思ったら、みんなで20年記念サイトのプラッキングをしていたのだった。それにも参加できないなあ、、、、。残りのサンプルをガスクロで測定。今は測定中(もうすぐ1時)。雪で山は白くなっている。外はくらい。ついにダウンジャケットを着てしまった。昨日の夜手紙を書いたものの、出す気になれないなあ。

    おつかれさま!!!おちこむのおわり!あしたはあした!!!!


24/07

        昨日は最低だった。日曜日を返上して、朝早くから夜遅くまでなにも食べずにプラットにいて、ガスを測りはじめて、最初のサンプルは最高だったんだけど、あとの残りは全部だめ。つまりはだめって事じゃない!ありゃりゃあああ。あまりに落ち込んで、途中で測定をやめて寝る。夜の二時。

    しかしあきらめてはいけない。なにができるか考えて、何かしなくちゃもったいない。と思えるようになるのに今日1日。日本からいっぱいメイルが来ていて、それも助けになった。

    寒くなった。雨だけど、もしかすると雪か??明日調査に戻るのに、、、。アラスカは裏切らないな。サウナに入ってすっきりして明日に備える。Do my best for everything!!


22/07

    日記など書ける状態ではありませんでした。死ぬほど忙しい。8時から12時までみっちり働いている気がする。成果は、チャンバーは何とかクリアーして、Roots site (wet sedge)で窒素固定を測った。spatial heterogeneityが大きいので何とも言えない。何とか早く植物のサンプリングをしないと。酸素同位体も測るつもりなので、大変な数をサンプリングすることになる。そのラベルをするだけで一苦労。月曜日はrunning nutrients。火曜日はもう忘れた。水曜日はfixation。木曜日は、、、ああ思い出せません。昨日はガスとマーティンとカルロスと僕とでSag riverに行き、いろいろおもしろかった。アメリカ、ドイツ、アルゼンチン、日本。午前中はマーティンに種の同定を教えてもらって、クロロホルムで頭が痛くなって、午後は見学ツアーで終わり、、、にならなくって、fumigationの抽出。で午前様。あと1ヶ月近くあるけど、あと1ヶ月しかない!!!!ありゃりゃああ

    そんなことでごまかしてしまうとおもしろくないので、何とか思い出してみよう。おとといは夜の12時に車でマーティンと丘の上まで上って写真を撮った。久しぶりの夕焼けでとても美しかった。昨日の夜は、12時頃、ガスとマーティンとウイスキーを飲んでいた。学生の問題とか、グラントの問題とか。蚊は、もう大変。グレッチェンと日本とアメリカの問題を話すのはとても楽しい。彼女の考え方やものの捉え方がとても好きになった。今日は体を使う仕事がしたくって、ボードウォークを作る予定だったのだが、permafrostはまだ高く、まだ設置できないので帰ってきた。かなしい。あと1週間で、窒素固定を測って、その次で土壌溶液、窒素同位体、あ、植物サンプリング、トレーサー実験。もちろん脱窒も。HOBOの電池はそろそろ切れそうだし、最後の週は地獄のBuried Bag測定が待っている。あうあうあう。

    とにかく忙しくってなにをしたか思い出せないなあ。もったいない、、、。とおもって、日記を読み直してみたものの、余りの短さに唖然とした。1ヶ月半もいるのに!!反省して今日はいっぱい書いてみよう。

    空は広い。こんなに広い空は見たことがない。雲がでかい。動かない。本当にでかい。そして広い。クラプトンのアンプラグドを聞きながら書いているのだけれど、しみるなあ。感受性は自分の問題なんだっていう詩を思い出す。そうだよなあ。
    いったい自分はこんな地球の果てでなにをしているんだろうって思う。ものすごい数の蚊に囲まれながら、土壌溶液を取っていると、いったいこれが何の役に立つんだろうって思ったりもする。嫌になることは数知れず。ここは、地の果て、"uncontrolable bugs"のアラスカ北部。それがどうした!LTERについて考えると、とても日本ではじめるのは大変だろうと思う。でもやるべきだとも思う。はじめからこのレベルを求めたら大変だろう。誰がどうやって管理するのか?誰がコントロールするのか???誰がお金を出すの?責任はどこに置くの?
    さすがにこの1週間は疲れた。マーティンも疲れている。みんな少し疲れている様子。余りの蚊の多さに、みんなちょっとうんざりしているのかもしれない。朝食がおいしくない。さすがに飽きるよな。缶詰のフルーツと、ポテトと玉子、、、エネルギー不足な感じ。クリスティーはずっと仕事を黙々としている。すごい。彼女はきっとすごく優秀なPh.D studentなんだろう。グレッチェンにしてもそうだけど、Ph.D. studentは、やっぱりそれなりの仕事をしていて、非常に何というか、しっかりしている。undergraduateはやっぱり子供って感じだけれど。まあ、Ph.D. studentと僕は年が変わらないのも影響しているのかもしれないけれど。
    ボート部の同期のことを考えたりすることもある。いろいろ考えているのは、tussockをぜーぜー言いながら歩いているときなんだけれど。何の因果か、京大の約1%のおばか(約30/3000)があつまって、未だに連絡を取っていられるのは、とてもほんとは不思議なことだなあとか思ったりする。と書いていると、マーティンがカヌーに乗るというのでついていく。Toolik Lakeにでるのは、2回目で前回は凍っていた。忘れていた水の感触、水の音、におい、風、空気の質。蚊が多いのは困りものだけれど、最高だ!!!!マーティンにどうしてこのポジションに着いたのかを聞いてみた。彼はやっぱりいろんな事をしてここまで来たことが分かった。すごいなあ。

    いったい自分の帰る場所っているのは果たしてあるのだろうかとかいうことも考える。ふるさと、というのに当たる場所はどこなんだろう。京都にしてもここにしてもどこにしても、仕事の場所であって、そして最初に来たときには、少し寂しい気がするものの、すぐに何とか適応しているような気がする。自分はそんなに適応力があるとも思えないし、でも、日本を懐かしんだりする事はあんまりないなあ。日本の良いところはいっぱい見つけられて本当に嬉しいけれど。おそらく同じくアメリカやここの良いところを見つけられていてその良いところを吸収するのに精一杯だからだろう(と思いたい)。
    教育についても考える。自分が本当にしたいことは何なんだろう。大学って何なんだろう。大学の先生が社会に果たす役割って、いったい何なんだろう。今後数年間でかわって行くことになっている大学という組織は、果たしてどんな役割を背負っていて、どれだけの役割を背負うことが出来るんだろう。
    いろんな人について考える。いろんな人の良いところがちょっとずつ分かってきた気がする。離れてみないと分からないなんて情けないけれど。そして自分がなんて幸運なんだろうっておもう。ここに来てから、「とってもいい人が周りにたくさんいて、そして結局とっても幸運だから」ってこたえている自分を見つけることがとても多い。こういう自分はとても好きだ。

    あと数日たつと、我々に少しずつ暗い夜が訪れる。本当だろうか?信じられない。少し涼しくなった。今はもうすぐ11時になるところ。
 


15/07

    気がついたら、5日も日記を書く時間がなかったわけですな。昨日は朝から晩までImnavaitからガスサンプルを持ってきて、N2Oの測定。結局emissionはない。あ、、疲れた。お昼も夕飯も無し。その前の日は、朝から晩までFID -GCと格闘。窒素固定用のchamberが、信頼できるのかどうか、プロパンとアセチレンとエチレンを入れて試してみているのだが、いろいろ問題があって大変。結局午前様。その前の日はなにをしたっけ?ああ、ROOTS plot (wet sedge)で、N2Oの測定をして、Fert, Cont両方とも、emissionなし。ああ、つかれた、、、。という日だったんだな。ああ、あと1ヶ月しかない。どうしよううう。グレッチェンは30日で帰っちゃうし、彼女と一緒にGCも帰っちゃうし、、。今日は土曜日だったんだな、、。結局チャンバーに使ったシリコンシーラントはアセチレンを発生することが分かった。なんたること。でも問題にはならないと思うが。明日は、午前中からGCを回して、夕食後にImnavaitに行って、土壌溶液のサンプリング準備をして、月曜日の午前中に採取して、すぐさま測定して、、、夜中にGCでも回すかな。みんなはハイキングのことを話しているが、ちょっと、そんな気分ではないな。最後の週にでも行ければ御の字だ。とにかくいっぱい死ぬほどいろいろ知りたい。


10/07

    朝からImnavait Creekへ。ものすごい蚊。昨日はましだった。どのくらいかというと、肩にそう、30匹くらい。彼らは熱中しているので、もとい、彼女らは、僕がリュックを背負っても気がつかないで、下敷きになって死んで行く。車のミラーに映る自分を見てぞっとする。何匹いるんだろう、、、。昨日セットしたlysimeterの土壌溶液を採取して、ぜーぜー言って戻る。クーラーボックスが重い。Anneの論文では8時間以内に測定したとあるので、僕も何とかしなければ、と焦る。焦りながら、同時にGCのsettingや、マーティンとラベリングの打ち合わせとか、なんだかんだしながら、色を付け終わったのは4時。やったあ。しかし、比色計の調子がひどい。せっかくやったリンは、だめだろう。いま12時。アンモニアを終わらせたが、結果はよくない。自分の腕が良くないのもあるだろうが。久しぶりにくっきりとはれている。夜まで仕事するのが当たり前になってきた。

    昨日は踊りながら土壌水分を測っていた。スコッチおいしかった。


09/07

    朝からImnavait Creekへ。ものすごい霧。霧の固まりが、丘の間を通り抜けて行く。あんなにはっきりとした「気団」を見たのは初めてだ。なにに付けても、geologyの教科書のようなところだ。ここは。サイトに着かない。迷った。右も左も霧。whiteout。ふと、月面にいるような、天国にいるような気分になるが、ものすごい量(もう数ではない)の蚊に白昼夢をかき消される。いつの間にか土はだいぶ溶け、機材を設置できるようになっていた。蚊の量をどう表現したものかと考えるが、たとえば右腕を横から正面へと振ると、3匹くらい手のひらに当たる。蚊に血を吸われて死んで行く羊の話を思い出し、ぞっとする。午後からはGCの試験。いろいろマニアックなことがあって、かなり大変だったが、どうやら何とかなりそうだ。いろんな人に心配してもらったGCだから何としても早く立ち上げてデーターを出したかったので、ちょっと嬉しい。サウナに入る。ここでもお湯に蚊が、、、、。

    当たり前すぎておそらく書いていないこと、緑が濃くなるのは、道路に沿ったところから。ダストがおそらく地温を上げているから。体外酵素は減少するという研究例もあるが、とにかく緑は道路に沿って濃くなっていた。ああ、今見ていて当たり前だと思っている事って、あと数ヶ月するととっても大変なことだったんだって思うんだろうなあ、、、。sik-sikとか、、、。

    今日、味噌スープを飲んでみた。日本食、持ってきたけどほとんど食べてない。計画的に食べていかないとなあ。


07/07

    アンモニアの測定やり直し。昨日のうちにdilutionしておいたので、試薬を入れるだけ。でも100点あるから結構大変。でもでも何とかなったようだ。GCのregulatorが来たので、嬉しくなってsettingをはじめてみるがまたもやなかなか上手く行かない。気がつくと夕食を逃すところだった。そして気がつくと12時近くなっていた。何とか上手く行きますように、、、、。
 
 
 


06/07

    アンモニアの濃度が高すぎる。freshwaterの人は0.05uM - 1uMで検量線を引くから。ということでやり直し、、、、。試験管も、発色の具合を妨げるおそれがあるということで、はじめて使う試験管はprereactionをしなければならない。とかいろいろ問題があって、なんとかリンの測定だけは終わらせたのが昨日の1時。グレッチェンとアンとちょっと話せてよかった。今日は午前中寝た。ねまくった。昨日はサウナのたき付けをやったんだった。ああ、Fieldにでたいよおおおおお
 
 


04/07

    つまりは大変なのである。コアを分けるのに、まるまる1日。それを抽出するのにまるまる1日。その日のうちにアンモニアを測ろう(というのも、こっちの人、特にstreamwaterの人は、やっぱりきちんとしていて、アンモニアはすぐ測る)、と思って夜の11時頃からはじめようと思って分注をはじめたら、reagentが無い。サインアップしたのに誰だ俺の試薬を使ったのは!!!!!仕方なくとぼとぼと冷蔵庫にサンプルちゃんを入れてお休み。夜の2時頃に試験管(無駄になった)を洗い損ねていたのを思い出し、wet labに行き、洗って眠る。なかなか眠れない。そりゃそうだ疲れすぎ。今日はリンのための抽出。それなりに上手く行ってよかったよかった。明日は測れますように。

    今日は4日と言うことは、そうです。その日です。こちらでもパレードがありました。でも写真は載せられないと思います。半分は放映しがたいものなので、、、、昨日から、女性の大胆さに、ちょっととまどっています。


01/07

    今日は運命の日である。Inmavait Creek (R4D site)から60個ものsoil coreを取り、60個、埋め直してBuried Bagとするという、鬼のような作業の日である。今日こそお米を食べることを決意して、出発。ニュートが気を使って、一緒に来てくれる。彼と一緒にコアをとるなんてなんだか夢のようだとあとで言うと、またまたEmbarrass meといわれる。雨。風。寒い。Bug shirtsを着て作業をはじめる。ものすごい蚊。ニュートのシャツには20匹以上群がっている。僕にもそうらしい、、、。Bug shirtsは偉大だ。まとめ買いして帰ろう。最初に一番下のプラット(FOOTSLOPE)からはじめる。Wet sedgeともうほとんど同じで、いわゆるべちゃべちゃのところ。もがいっぱい生えている。

    あ、昨日はクリスティー(ミシガン大のPh.D student。ジョージ・クリングの学生。もちろんDOC屋さん。)を手伝いにROOTS Plotへ行く。シリンジに長い針を刺して、profileでsoil solutionをとる。Nutrinet, Alkalinity, TOP/N、そして溶存ガス。soil solutionをbubble無しでとるのにとても苦労する。蚊、大発生。でもsolutionからmethane(メセンです、発音は)のにおいがして、うれしい。

    今日に戻る。予想に反して、35cmも溶けている。つまりとれてしまう。サンプルが。Compactionはやはり問題だが、それなりにきれいなコアがとれる。ニュートと、上手く取る競争をする。

    それぞれの生態系(Crest/Shoulder, Upper Backslope, Lower Backslope, Footslope; 植生も、土壌も違う、でも一つの斜面上にある)に3つの繰り返しプラットを張り(basically 2m x 20m, in Crest, 4m x 10m)、その中をwalkwayを含めて7つに割る(each subplot was 2m x 2m)。Lower BackslopeではWatertrackという水の流れがあるので(もちろん見えるようなものではなく、BetulaやSalixの密度が高いために、greenbeltができる)、それぞれのwatertrackを挟むようにプラットを張り、watertrack 12/ nonwatertrack 12というようにする。外側がnonwatertrack。WT/NWTそれぞれsubplot 3/4つ。基本的に、7つからランダムに選択された2つのsubplotから、どちらかをランダムに選んで、そこの中を50cmグリッドで区切って、格子点にナンバーを振り、ランダムに4つ選び、そのなかの2つはtussockを、あとの2つはintertussockをサンプリングすることにした(Footslopeはしなかった、またCrestにはtussockはない)。WT/NWT plot (Lower Backslope)では、それぞれのsubplotが小さく、サンプリングはまだ続くことを考えて(2m x 2m)、4つに割り、ランダムに1つ選び、その中から4つコアを取った。あ、Crestでも同様に、subplotを4つに分け、ランダムに1つ選び、その中を格子に割って(30cm/50cm)、格子点をランダムに4杖欄でそこから取った。氷がないので、ゲータレードのボトルを取っておいて、そこに水を入れて凍らせて使用した。

    これがいいのかどうか分からないし、どれだけ取ればいいのかなんて誰も分かんないから、限界まで取るというまた頭の悪いことをするわけで、、、。ニュートがいろいろ気を使ってあれこれ考えてくれるが、僕はどうしても今日サンプリングを終わらせて、明日抽出して、月曜日run nutrientなのだと言って聞かないわたし。ありがとうニュート。彼は元々どっかの学校で教師をしていたのだが、科学がすきだし自然がすきだしラッキーだったから科学者になったんだといっていた。昼からかなり雨が強くなり寒くなり、5時でいったん切り上げる。僕は夕食をものすごい早さで食べ、また戻る。土曜日はピザである。さむいさむいさむい。繰り返しがよろしくない。土壌が溶けていたり、溶けていなかったり、岩があったり無かったり、、、寒さと冷たさとつらさで、いい加減なサンプリングをしそうになるが、いったい何のためにここまで来たのかと考え直し、Hey Cheer up!と自分に何度も大声で叫ぶ。誰もいない。ふと、ここは月面のようなもんだなと思った。誰もすぐに連絡できないし、、、エベレストの頂上とベースキャンプのようなもんだな、、、。ふと何かの気配を感じて振り返るもなにもない、、、、ちょっとこわい、、、、。ぜーぜー言いながら夜の10時頃にやっとサンプリング終了。クーラーに入れたサンプルは重い。tussockを歩くのはたいへん。何度求まってぜーぜー言う。今日は今までのworst 10には入るだろう、、、。

    帰ってくるとニュートは本を読んで待っていたらしく、マーティンはGCを動かしていた。スコッチを飲んで暖まる。あーごくらくごくらく、今日サウナがあったらなああ、、、、、、。マーティンがお茶を持ってきてくれる。有り難い。
    昼間食事をとっているときに、昨日セミナーがあった(nutrientをrunしていたので聞けなかった)エスキモーの人とちょっと話す。4回も日本に行ったことがあるそうだ、、、どれだけエスキモーの人がtussockを早く歩けるかを聞いて唖然とする。

    日本からメイルが来るとちょっと嬉しい今日この頃である。あ、明日はもっとタフなんだった、、、はよねな、、。


29/06

    午前中、昨日の反省。なにが得られてなにが問題か?午後R4Dへ。寒い。上下本気のフリース。Misty。でも日が射すと、虹が見える。帰ろうとしたときに、遠くの方が、dustyだなあと思ってみてみると、虹が小さな丘と丘を結んでいる。虹を見下ろしていることになる。ブルーのラインのところは、透けて遠くのタンドラと混じって、まるで湖か海を見ているよう。半円を描く虹を見下ろし、虹に透けて見える遠くの風景を見下ろしていると、全く嬉しくなって、思わず誰にともなくThank you!といって帰ってきた。
    帰ってきて、ニュートにどう土壌を分類したらいいか詰め寄る。結局なかなか難しい。
 
 


28/06

    ROOTS Virtual Labeling。寒い。寒い。ダウンを着ようかと思ったが、それは最終兵器なのでまだやめよう。だいたい5度くらいか?
 
 
 
 
 


27/06

    朝から調査。雨、風はないものの、寒い。HOBOを何とか付ける。あと1つを残すのみ。しかしデーターがちょっと怪しい。ソフトのアップデートが必要なのだろう。FTP,,,,むむむ。chamber-baseの設置までこぎ着けるものの、余りの寒さに帰ってくる。夕食後、ちょっとだけ眠ろうと思ったら、だいぶ寝てしまった。10時からROOTS Modelling Meeting。終わったのは12時頃。雨はまだ続いているが、日が射してきた。と思ったら、小さな虹。完全な半円を描いて、ほんのちょっと先から、ほんのちょっと向こうまで。虹の出る場所を掘りに行くREU。何とも美しい。時々2重になる。中国で見た虹は大きかったが、この虹は小さく、高く、そして美しかった。夜の12時に。Mikeがこの虹で、presentationを終えたら、みんなToolikに来たがるだろうなあと言った。
 


26/06

    今日は朝からR4Dサイトに行く。HOBOを何としても設置したい。しかし、Upper BackslopeとWet sedgeは依然15cmくらいのところで凍っており、断念する。ライシメーターも同様。あ、、、、。どうしたらいいのかしらん。
    昨日の夜はOctober Skyを夢中になって読んでしまった。Ella&LouisのThey can't take that away from meを頭の中で歌いながら、感動してしまった。そうそう、突然自分の世界があまりにも小さいことが分かって愕然とする事ってあるんだよなあ、、とか、それを乗り切るのに、たとえば怒りの感情を使うことだってあるんだよなあ、、、とかいろいろ思い出してしまった。そのまんまの状態で、サイトを歩いていたので、とてもいい気分だった。仕事はいっこうに進まないけれど、あまりストレスを感じないのは、音楽と、コーヒーと、いろんな人と、そしてこの景色があるからだろうなあと思った。やるべき事はそれなりに分かっていて、もちろん結果は僕の想像の及ぶところではないけれど、あまり下手なことはしないだろうし、まあ、何とかなるだろう。GCは立ち上がらないけど、Eric Davidsonがブラジルからくれたメイルはとても参考になって、これを読みながらJimと何とかできるだろうし、土はそのうち溶けるだろう。29日にはGretchenとSamが来るから、窒素固定もそのうちはじめられるだろうし、あ、植物の種類は心配だ。土の区分は誰ももう分からないのかもしれない。

    えっと、うんと、そんなところでしょうか。サウナに行こう。


24/06(後記:8月ヘリからみたToolik Field Station)

    今日はジムに今日の予約をしてから、ルーツプロジェクトのためのボードウォークを作る。尾瀬の湿原にあるような木で出来た通り道である。簡単じゃないと思っていたのだが、相手はwet sedgeなので、どんどんそのうち溶けて、打った杭はだめになってしまう。そのためいろんな工夫をして作る。またもや、木を切ったり、ぐぎを打ったり。でも楽しい。とりあえず出来て、ほっとする。日本でも、特に桐生のようないろんな人がいっぱい来ていろんな事をするところでは真剣に考えるべきだろうなあ。でも、電気がいるから、ってgeneratorをヘリで運ぶところは真似できるだろうか?。午後いっぱいまでかかって、戻ってきたら眠いこと眠いこと。7時半頃から、ジムを捕まえて、soil extractionのためのものをそろえてもらう。スペースがない。日本と同じだ。それなりに機材はあるものの、かなり気を使わなければならないだろう。特に僕のやりたいことでは。彼は月曜日にいなくなるので、とてもそのあとが心配だ。そうしているうちにガスが来て、こんなん言うのへんなんやけど、、、、と切り出すので何事かと思えば、いつも僕が通る1本道で、今日死亡事故があったそうだ。ガスの帰り道、車が止まっていて血だらけの男の人と、その男の人を助けようとしている、REUできているトレィシーを見たそうだ。結局男の人は死んで、女の人(日本人)は助かって、No4ポンプにいるそうだ。彼女は英語があんまり話せないので、助けがいるときは助けてあげてくれるか?ということだったのでもちろんと答えるものの、余りの出来事に唖然とする。こんな、こんな自然いっぱいのところで、何でそんな事故、、、。ガスが言うには、小さい車でとてもここを走るような車ではないし、スピードをどれだけ出していたか分からないし、、、とのこと。変な気分のままビールを飲んで今これを書いている。昨日からアゲハチョウのようなバタフライが水たまりにわんさか集まりはじめ 、ルーツサイトはもう完全に緑いっぱいなのになあ。あ、当たり前すぎて書いていないことを書いておこうと思ったのだった。

    トイレはいわゆるぼっとんべんじょ。グリーンタワーは3つつながっていて、あとそこら彼処に小さなものがある。工事現場でよくあるやつ。でもそれなりに清潔。僕はグリーンタワーを愛用している。なぜなら固形物との距離があるのでそれを見なくて済むから。
    冷蔵庫にあるもの:オレンジ、パイン、アップル、プルーツポンチジュース。ヨーグルト各種、コーラ、ルートビヤ、その他諸々、アイスクリーム、シリアル各種、ポテトチップス各種、リンゴバナナオレンジ、ベーグル、ブレッド各種、クッキー、チョコレート(M&Ms, Kitcutなどなど)、コーヒー(デカフェも)、お茶各種。水(濁っているけど大丈夫のはず、、、)、あ、しょうゆもある。コメはほぼ毎食でている。違うけど、、。
                                        全部食べ放題!!!!!!料理は土曜の夜はピザ(4種類くらい)、おいしい。
    ほしいもの:コピーになるプリンター(ちっちゃいの)。
    みんなよく遅くまで働いているか、食堂で何か食べながら話している。キャンプにはいるときに、契約書のようなものを書き、ポラロイドを撮って、名前を書いて張っておく。サウナは交代で用意する。僕はルームメイトのジョシュと5日にやろうと思っている。ボランティアである。サウナといえば、openの時は女の人はどうやって体を洗っているのだろう、、興味津々ではあるが、疲れているので今日は寝てしまおう。

    昨日は松太郎の結婚式だったんだなあ。でたかったなあ、、、でも、こんなところからではどうしようもないね。Congratulations!!!!まつたろう!!!!おしあわせに!!!!帰ったらすぐに新居に寄るから宜しくね。


23/06

    午前中はルーツミーティング。ニュートがいろいろ気を使って、ぼくがルーツにいることをアピールしようとしているのが分かる。まあ、確かにこの頃、ルーツプロジェクトには冷たかったけど、、、。ごめんなさい。がんばります。そのあと、GCがやっぱり分からないので、エリックデイビッドソンにメイルを打つ。返事が来ると良いけど。午後は、ジョンホビー、ガスシェーバー、ニュートナーデルホッファーと僕で、R4Dへ行く。変なメンツ。張ったプラットが良いのかどうかとても心配だ。天気は上々。風もある。プロットの説明をするとガスが、いつものようにとても誉めてくれる。嬉しくなる。どうやらこの張り方でなんとかいけそうだ。しかし、もしも今後続けられるんだったら斜面の下のプラットは、もっとstreamに近い、willow plotと、もっと斜面に近いplotに分けた方がいいだろうと言う指摘があったから、それが本音だろう。ニュートが、ケイにこれ以上の負担は今年はかけられない、といったので、打ち切りになったけど、来年以降、人とお金があれば、もちろんその方がいいだろう。ジョンは写真に夢中。ガスとニュートと僕は、タソックを歩き回る。あ、lysimeterはそれなりにとれていた。数カ所をのぞいて、60ml近くとれていたので、nutrient analysisには大丈夫だろう。よかった。しかし土壌はまだ凍っていて、いつになったらlysimeterとthermometerを埋設できるのか不安。帰ってきて夕食を食べてから、wet labの利用者説明会。15分で終わる。こちらに来て印象深い、そしてぜひ日本でもしなければと思うのは、safety manualの作成で、こちらでは、ビデオと、数レベルの講習会、そして、self orientationがプログラムされている。Labの決まりや何かを、誰かが教えるのは大変だし、updateもできるから、きちんとそういうのを作っておくべきだろう。一般常識といわれるものを過信するべきではなく、常識は、みんなが知っているべき事、つまりは教えなければならないことでもある。そうしないと訴えられるぞ!!!!。ところで、僕らだって、訴えなきゃならない人や機関っていっぱいあるんじゃないだろうか、、、、大学での研究は遊びではないんだから、と書いていたら、ガスが来て、willowとかnutrientは分かるぞと言って帰っていった。


22/06
 

    午前中は、R4Dに行って、ライシメーターのチェックとプラットのフラッグ立て。かなり疲れる。かなり蚊が多い。車の運転は楽しいが、tussockを歩くのはしんどい。それなりに土壌溶液はとれそうなのでほっとする。しかし改良が必要だろう。午後からは、ROOTSのLabelling chamberがテストをするのでそれの手伝い。使い古しのシリンジを湖で洗ったり、ライシメーターの改良をしたり。夕食後、例のjournalistへの説明会。いろいろよく知っていて驚く(FACEとか)。Knuteの説明を聞いて、改めてROOTS projectっておもしろいなあと思う。8時から、ちょっとだけSarahとその学生と、窒素固定測定についてのお話。いろいろ一緒に出来たら良いなあ。GCは問題。なんとか考えないと。それを考えてから寝よう。湖はものすごい蚊。食べられそう。口を開けていると。


21/06

    午前中は、木の棒を60本きったりして過ごす。午後からR4Dサイトへ。プラットの続き。蚊が出てきた。花も咲き始めた。でも土は凍っている。10cm掘るのがやっとか。温度センサーを埋められずに帰ってくる。とりあえず夕食。とりあえずサウナ。サウナで、昨日から来た、怪しい親父と会う。怪しくも何ともなくって、NYの新聞社で働いているScientific writerだった。MBLのコースに、ここの滞在も含まれているとは知らなかった。日本じゃ、scientific writerはあまりいないと思う、大きな新聞でも、scientific sectionはpoorで、ぼくはできればそっちの方面や、literacyの方に行きたいんだけど、それをやる前には、scienceの世界をよく知らないといけないから今ここにいるんだ、ということを話す。いまは、GCのセットアップ中(9時)、今できることをただやるだけ。なんだか変な音がして気分悪い。がんばれ。今日はGusが来るはず。ああ、なにも進んで無いなあ、、ごめんなさい。。。。
    あ、今日はtundra lizard号(ミッション車)を運転して楽しかった。雲が丸く切れていて、その中には青空、その周りでは雨、とても神秘的。R4Dサイトに来るたびに、何とも言えない幸せに浸る。ひろーーい。でもかえりはつらーーーい。昨日は、大家さんとご飯を食べる夢だった。英語だったが、変な英語でなにを言っているんだか分からなかった。つまりは自分の英語だったということだ。ううう。
    英語が何となく上手く話せるときと、全然なにいってんだか分からないときが交互に来ておもしろい、うそ、全然おもしろくない。時間があったら、writerをとっつかまえていろいろきいてみよう。みんなハイキングに出かけてしまった。サウナにはいる前に言ってよね。でも今日はGCと徹夜する気だから良いけれど。調査中は雨で寒かったが、今はピーカン。日光がまぶしい。


20/06

   昨日は、JimとGCのセットアップはじめ。サポートプレートがなくって、自分で作る。アルミの板を切って、穴を開けて、4つタップをきって、、、なんだか中学の技術家庭(今はこういうのあるのかな?)を思い出す。I am all thumb,,,。なんだかポスドクに求められる能力って、日本と違って、何でもそれなりに出来ないといけないような気がする。女の子にだって、自転車の整備しておいてねってかんたんに言うし、女の子もきちんとそれをこなそうとする。もちろんいろいろトラブルはあるんだけど、一生懸命がんばってやってゆく。そういうときに助けようとするんだけど、もしかするとそれはいけないことなのかもしれない。男女平等を考えると、、、。ようやく作り終えると、、もう夕食だった。ああ。
    今日は、Knute, Ed, Georgeがそろったので、meeting。14Cのpermissionがもらえない。印象深いのは、「彼らは僕らの研究を妨害しているんだから、訴えるべきだ」ああ、ああ。またアメリカだよ、、、と最初は思った。しかし、まて、彼らは自分の仕事に非常に責任を感じているからこそ、自分の採用された(それは国益にかなうと認められた)研究(仕事)をやり遂げる責任を非常に重く感じているんじゃないだろうか、だからこそ、訴える、またはポストをはずさせる、というようなきな臭いことまで考えるのではないかと思い直し、赤面した。自分の研究なんて、遊びのようなものだと思っている一面があるので、非常に非常に反省した。
    明日はGusが来る。というのにまだプラットさえはれていない。今年の夏が遅いことを良いことに、さぼっているような気がして悲しい。一日だってさぼってないのに、、、Jimは10時までがんばってくれたが、やっぱりリークが分からない。12時まで粘ってみたが、やっぱり分からない。
    今日のセミナーは、タンドラ生態系における有機態窒素のavailabilityについて。とても興味深い。そして非常にきちんとやろうとしている。もうNatureは無理かもしれないけど、非常に良い雑誌に発表できそうな内容であった。なんとかまけないようにがんばろう。ずいぶん前に1986年のThe Ecosystemsの実験ノートを読んだ。そこには、植物の窒素同位体と硝酸還元酵素活性の関係(僕が96-7年に小山さんと試したもの)、PAMを使った、光合成活性の測定(去年初めて知った項目)が、すでに行われていて、唖然とした。10年前に、みんなやってるんじゃんかあ。どうする?


18/06

   今日は朝からみんなでHikeに出かける。総勢20人。車で1時間ほど南に下ったcreekへと向かう。南に向かうにつれ緑が濃くなってゆく。creekに登りはじめると、たくさんの花が咲いていることに気づく。Dryas, Forget-me-not, Cassiopeなどなど、一気に咲いているような感じだ。Jimにtussockは上に成長するのか、横に成長するのか、またinter-tussockは無くなってゆくのかを聞いてみる。良い質問だといわれて嬉しい。tussockは一つ一つが、100-150歳だといわれているけれど、それが拡大してゆくと、それなりにcrushして、新たな植生に変わることがあるそうだ。すべてのタイムスケールが大きい。何せ出来たのが、glacierが退行してからだからねえ、、。お弁当が無いのが悲しい。朝食の残りを食べる。寒い。みんな毛糸帽子をかぶりはじめる。俺も持っているけど持ってこなかった。雨具は動き回るときはやっぱりゴアが良い。蒸気がouterの中にたまって、とても冷える。お昼から、戻る班と、更に進む班に分かれる。雨が降ってくる。8人が進むことになった。急斜面を横切ること1時間半。更に、山を登る班と残る班に分かれる。粘板岩が崩れて、あたかも富士山のような急斜面をひーひーいいながら上ると、虹が出ていた。帰りは、4人が、急斜面を駆け下りることにして、まずは、これまた富士山のように、急斜面をギャーギャー言いながら飛び降りてゆく。そのあと、snowslopeに出くわしたので、雨具を着ていることを良いことに、みんなですべりおりる。途中で、誰かさんが持ってゆけと言ったビニールシートがあることに気づき、それに乗ってすべりおりる。早くて怖い。横はガレ場。危ない。でも楽しい。1時間半かけて登った山をあっという間にすべりおりてしまった。What a fun!みんなが山を下りてくるのを待っている間、nap。気持ちいい。あ、8人の中の、とってもちっちゃい女の子が、Sarahの学生で、窒素固定をやろうと思っている事を知り、とってもうれしい!!!。一緒にやろうぜって2人で盛り上がる。彼女はREUのはずだから、時間がとれるか分からないけど、Sarahに聞いてみよう。彼女の論文の僕は大ファンで、彼女とはなんだかとても相性がいい感じがする。
    よく考えると、約2週間、なにを進めたかと言えばなにも進めていない、、、明日はプラットを完成させたい。そしてチャンバーを決めて、GCを立ち上げて、チャンバーの性能を確かめて、測定の信頼性を近くのプラットで確かめて、あ、そろそろ植物が緑になるし、同位体用のサンプルもとらなきゃ(これがtop priority)。
    サウナに入って、ビールを飲んで、October Skyを読む。去年のアメリカ生態学会に行ったとき(初めてアメリカに行ったとき)飛行機の中で見た映画の原本で、なんて事無いストーリーなんだけど、Stand by Meとおなじ、いい感じの映画。


17/06

    昨日は疲れて、napをとっていたら、夕食を食べ損ねた。でもそれでも眠いので寝てしまった。なにしてたっけ?ガスフラックス用のベースが足りないので、Jimと一緒にいろんなところのプラットから引き抜いたり、えっと、思い出せないぞ、、、。あ、GCを動かした。でもまだ機材がそろわない。昨日Jimがセットアップしようと言っていたけど、遅くなって出来なかったなあ。今日はなにをしようかと考えて、あ、思い出した。昨日プラットの張り方についてJimと相談したけど、なんだか上手く合点がいかず、結局今日張り直すことにした。統計的にきちんと、というよりか、ここが大事なところだけど、自分がきちんと知りたいんだから(論文にするのに体裁を整えるとか言う意味ではなく、もっと自然に、きちんとしたことが知りたいんだから)、きちんとやろうと思った。彼らのそういうところは本当に見習いたい。知りたいデーターについて、どれだけきちんと迫れるか、、、それはなんというか、自分の思い入れの現れなのかもしれない。科学的態度といっても良いけれど、、。正直言って今まで、どれだけ繰り返しのデーターを取っても、そんなに有効じゃないんだから、まあそれなりにとっておこうとか思っていたけれど、Jimがどれだけいろんな事を考えた上で、プラットを張っていたかを知って、もう大反省。ということで、今日は10時頃思い立って、プラットへ。tussock tundraを重い荷物を背負って歩くのは、砂漠の比ではない。足下には歴史がつもっているのにごめんなさいね、、、なんて感傷に浸っていられるのはほんのわずかの間だけで、あとはひーひーいって斜面(また斜面!)を上ったり下ったり。これで蚊が出たら地獄かもしれない。いろいろ書いたけどやったことは、斜面に沿って養分の移動を考えようとしているわけだから、なるべく赦免状、もとい斜面上の位置が同じ地点で、繰り返しをとろうと言うこと。2m by 20mを3つ。斜面の上のcrest(地衣類、こけがいる)は4m by 10m。生態系のタイプは5つ。これをまたいくつかのサブプラットに分けて、ナンバーを振って、乱数振って、それぞれの測定項目別にプラットを使い分けるつもり。おとといから、いつも同じ鳥が不思議そうに杭を打つ僕を見ている。かわいらしい声で鳴くので"Hi pal!"とか"What's matter?"とか話しかけてやると、また鳴いてくれる。彼女と僕だけ、あとはだーーーーれもいない。雲の陰が動いてゆく。恐ろしく広い。誰もいない。おなかがすくすく。JimがTrimbleのGPSを使って、Toolik基地局を立ち上げている。彼はほんとに何でもできる。植物にも恐ろしく詳しいし、biogeochemistryも全部分かってる。コンピューターもできるし、GPSだって操る。車の整備もしてくれているし、ラボの管理もしている。優れたRAっていうのは、すごい。高校の同級生がいっぱい夢にでてくる。みんな元気そうでなによりだ(夢だけど)。あ、昨日はラボの裏で、凍っている湖と、わたってゆく鳥を見ながら、みんなでワインを飲んだ。うまい。
    来年いるもの:テント(機材保管、自分が寝る)、bugnet用のつばの着いた帽子、ワイン(いいやつ)、双眼鏡(めっちゃいいやつを持ってくるとめっちゃうれしい、カメラも同様)、ビニテ(やっぱり無い、タイでも中国でもアメリカでも)、マジック(良いやつがあんまりない)
    来年いらないもの:ダウンジャケットは今のところいらない、コーヒーはある。ゲータレードなんて腐るほどある。
John Hobbieが言っていたけど、来年GISラボを立ち上げるので、来年はサンプル一つ一つにGPSデーターを持たせなければならないかもしれないとのこと。「どれだけfield timeが削られるか分かってないんだ」批判していたけど、別の意味では僕は興味がある。そしてそのときにはGISのために、通信網が劇的に変わり、冬の間の測定機材も改善されるそうな。はあ。
    今は夜の9時。まだまだ明るい、というか暗くなるわけがない。Martinとビールを飲みながら、パソコンで仕事。プラットの割り振りを終わる。ふう。この通り、settingできるのだろうか??明日はやっぱり仕事を休んで、ハイキングに行こうかな。


15/06

    今日は車を借りて一人でImnavait creekを探検する。広い。広すぎる。やっとの事でwatertrack14本、すべて見つける。GPS大活躍。見つけてしまうと、プラットの張り方が気になる。結局一番はじっこの14に沿って張る。が、いまいち場所の決め手がない。4つのうちの2つを決めて今日はへとへと。Gusがプロポーザルの最終版を提出したとメイルが来る。通ってくれ!夕方は雨。寒い。風強い。ドイツ人のドキュメンタリービデオ鑑賞会。その前に日本人の女の子に声をかけられる。こっちに来てから日本人の人との接し方にとまどっている。英語がわかんなくって恥ずかしかった。高校からアメリカに来ているそうで、鳥の研究をしているそうだ。鳥やさんは、就職大変って言ってたよなあ。日本では。GCの注文がかなりとどいて、これで明日大雨でも仕事がある。しかし、どこにGCを置くかがまた問題、、、ああ、、焦ってないけど面倒だなあ、、、来年2週間時間をもらっても、どれだけ仕事になるんだろう。


14/06

    今は夜の8時。日差しはまだまだきつい。サウナに入ったが、まだ暖まっていなかった。みんな遅くはいるのはそのせいもあるのか?ビール片手に論文を読んでいるところ。今日、Imnavait Creekについてそれなりに調べたが、watertrack3はirrigationもfertilizationもされていて、とても調査したくない。といっても場所があるわけではないので、明日もう一度いって考えよう。とにかく今までの計画を見直して、小さなプロットできちんとしたことをしようと思うが、PIに相談しなければ。14Cの雲行きは日に日に怪しくなってくる。自分の計画も2週間遅れている。ああどうしよう、でもあんまり本気で思っていない。今年は夏が遅いし、それなりのことができればいいだろう。それで来年だめだったら、自分の見通しが甘いと言うことで(つまりはこちらのPIのお眼鏡にかなわなかったと言うことで)、そのときは将来のことを考え直そう。REUは今からmoss pluckingだ。夜遅くまでやるのだろう。僕もすぐに同じ事になるはずだが。彼らが帰ってしまったら悲しいだろうな。代わりに蚊が出てくるだろうし。


13/06

    朝から、fertilizing。まだまだいっぱいプロットがある。プロットでは通じない。プラット。午後は、凍てついたToolik Lakeを渡り、別のプラットへ。湖の上から見る景色は格別だった。氷が様々な形で存在していて、動物の糞があるところだけ、溶けていたりして、とてもおもしろい。Historical Plotは1981からずっとモニタリングされているプラットだ。夕食後、セミナーを聞いたあとにJimとMartinとついにImnavait Creekへ。先週末上れなかった丘を登ると素晴らしい景色が広がっている。Toolikだけではなかったんだ。アラスカは。車で約30分くらいか。pipelineの道路を越えて、やっと到着。しかし12本あるはずのwatertrackが分からない。Jimが分からないんじゃあ、誰も分からないよ。論文によると、85年にwatertrack4&7がfertilized、watertrack1&3がirrigatedとある。とにかく広い。こんなところでガスサンプルととるのは、大問題かもしれない。ずっと一日中走り回ってとれるかどうか?蚊が出てきて、歩きにくいTussockで、はたして???ちょっと考えよう。plotは山ほどあるのだし、誰もがやってほしいと思っている仕事だろうから。ガスフラックスは。結局不安を残したまま帰ってくる。帰ったのは夜の12時頃。MartinのウイスキーをNeil、Jim、Martinと飲む。湖には鳥が浮いている。とても美しい白と黒のコントラスト。カメラと双眼鏡は、良いものを持ってくれば来るほど楽しめる。帰ると新しいルームメイトが来ていた。むむむ。一人は快適だったなあ。


12/06

    朝は頭が動いていないので、英語がしゃべれない。というか今日はおかしい。椎名林檎の聞きすぎだ。日本語から離れよう。最近甘い朝食にもなれてきてしまった。自分は結構、なんというか順応性がないと思っていたのだが、中国にしろタイにしろここにしろ、もちろん食は文化だという頭があるからだと信じたいが、何でも食べる。JimにInmavait Creekに行く時間があるかと聞くと、あっさり無いと言われる。今日はFertilizerの日だそうだ。せっかくだから手伝いたいと言っておく。土壌温度センサーの入れ物を作る(お弁当箱)。シリコンで止めたFixation-chamberはだめかもしれない。作り直しか??ガスクロの部品が来ない。こまったこまった。肥料をやりにゆく。LTERのサイト。5m by 20mのrectangularがいっぱいあって、それぞれ、窒素、リン、窒素リン、温室、温室窒素リン、コントロールがランダムに配置されている。おもしろいのは、Tussock tundraでは、リンが効いてこないのに、set sedgeでは多少、リンが効果を発揮している事。しかし事は単純ではない。肥料をやることで、10年もすると、植生が変わり、土壌を逆に冷やしたりする。事が起きてからは、その原因を探ることは比較的単純だ。しかし、事を起こすのは簡単ではない。10年、20年、、、植生の変化は数百年単位で起こることは分かっているのに、どうして3年とか5年とかで分かると思ってしまうのだろうか。反省。
    論文を読んでいると突然眠くなり、夕食を食べてすぐ寝る。サウナの時間を逃す。10時からはopenなので10時を待ってはいる。openということは、タオルを巻かなきゃならないのかと思っていたが、どうもそうではないようだ。ちなみにサウナの外で、体を洗う。水は極力使わない。
    サウナを出るとJimにあって、あんまりサウナは得意じゃないんだよとか話す。月と山。素晴らしい午後(11時)。Jimが言うには8月頃、月が山の近くに降りていて、山の側を転がるように移動してゆくそうだ。なんて素晴らしい風景だろう。日本の俳人がこんなところに来たらいったいどういう句を詠むのだろうと考える。食堂によったら、みんな本を読んだり喋っていたりしている。なんだここにみんないたのか。
    日曜日Montanaから仕事できているEddyにも話したのだが、こんな風景を見て育つ子供は、どういう価値観を持つのだろう。時にはその価値観が社会生活の中で支障を生むことがあるかもしれないが、でも基本的に、素晴らしいんじゃないだろうか。でも、同時に僕は日本人の考え方も好きだ。
 plot張り、ガス測定準備、ガスクロ立ち上げ、養分測定プロトコル、サンプル保管、ああ山ほどやらなければならないことがあるのにいっこうに進まない。蚊が出てきた。やばいぞ。やばいぞ。どうするどうする。。。。。。。まだ植生のflushは見えないけど、次の日は一斉にやっぱが出ているかもしれないぞ、、、寝よう。


11/06(後記:写真は関係あったりなかったりですが、なるべくその日にとった物を置いてあります)

    FTPを使うのはほとんど不可能に近いことが分かったので、英語で書いても仕方がないし、日記としてではなく、記録として残すことにしよう。7日に出発した。出発の時はやはりごたごた。準備段階で車で移動してしまうので、3パーティーがバラバラに出発することになってしまう。意志疎通が上手く行かないが、あまり気にしていないようだ。戻ってくるといったのに出発してしまっていたり、1時間遅れだったり、、まあいい。そんなことはどうでも良いくらいFairbanks-Toolik Lake 10h drivingはすばらしかった。悪路と聞いていたものの、中国の比ではない。DOT(Department of Transportation)が道をならしてくれているのである。Prudoe Bayまでの数百マイル、横にオイルパイプラインを見ながら走る。北極海からパイプを使ってオイルを運ぶって、全く石油業界は恐ろしい。Jimの話では、経費回収に10年かかる予定だったのが、石油価格の上昇によって2年でpay出来たそうだ。Prudoe Bayってどんなところなのだろうか?石油関係者だけに開放されている隔離されている世界。そんなことが可能なのか、、、帰りはあっちから(北極海から)飛行機に乗るので、それを楽しみにしよう。White spruceとBlack spruceのせめぎ合いを見ながらだんだんと樹高が低くなってゆく。Arctic Circleで昼食。そのあと、Finger Montainで休憩。全く表現できないような世界。内蒙古の砂漠も素晴らしかったけど、これは、まったく、表現にならない世界。Dryasの花が咲いている。
    今更表現しようとしたって無駄!!
    ステーションには6月はじめだというのにいっぱい学生がいる。トレーラーは2人部屋。トレーラーかテントで眠る。プライバシーを考えたら、テントが良い。まだ凍っているToolik Lakeの麓に張る。夜は少し寒いかもしれない。トレーラーを予約して、気分のいいときにテントを張るというのが最高だろう。テントはドーム型!風は強いことがある。食堂は、いわゆるビュッフェタイプで、取り放題。コーヒーもある。コーラもアイスクリームもお菓子も何でもある。食べ放題。風呂は月水金土日にサウナ。サウナ小屋の外で暖めた湖の水を薄めて体を洗う。終わったら湖に飛び込む。水は貴重。でも食べ物には困らない。電子レンジもある。今はすこぶる快適だが、もうすぐおびただしい蚊が発生する。夜はない。ずっと明るい。みんな遅くまで働いている。おそらく1-2時頃まで。明るいからあまり苦にならない。僕もそうなるだろう。
    着いた次の日は荷物の分配。トレーラーが新しいので、なにもない。なにからなにまでやる。荷物が着いていない。Donnieにplotを案内してもらう。地球温暖化、養分供給の変化、降水量(積雪量)の変化に伴う、植物の生理特性の変化、生態系の変動をここ20年モニタリングしている。Betula nanaは5年目から長枝・短枝の比率が変わってきたそうだ。やっぱり長期戦略が重要だと身にしみる。Fairbanksから一緒にきたREU (Research Education for Undergraduate student)と一緒。みんなPluckerになる。
    いろいろな動物、植物、landscape、びっくりすることばかり。Tussockは150才くらいだそうだ。生態系がいかに安定か、そしてどれだけ早く気候変化に反応するかを想像して、どきどきする。我々の分かっていることなんてなんて少ないんだろうか。
    次の日はヘリコプターを使って、足場運び。ROOTSのplotであるwet sedgeは水浸しなので、plathomeがいるのである。ヘリでgeneratorやlumberを運ぶ。ちょっと楽しかった。乗れたらもっと楽しかろうが。
    自分の仕事は全然進まない。まだサイトにも行っていない。ガスクロの部品も届かないのでセットアップが出来ない。あるといわれたものを探すのが一苦労、自分だけちょっと離れたところに泊まっていて、REUのみんながハイキングに行くのを2度も見逃す。基本的に英語が問題。ということがストレスであろう。が、今年は夏が遅いので、まあちょっとくらい遅れても大丈夫。14Cが使えないと、ROOTSで15Nを撒いてもおもしろくないから、そっちの仕事はキャンセルすればいいし。いろんなところから学生が来ているけどみんな基本的に楽しい人ばかり。月曜日には、自分の仕事を始めたいものだ。土曜の夕方は、みんなハイキングに行ってしまったので、自分は逆方向へ行き、小さな花を写真に撮る。椎名林檎をアラスカで聞くとは思わなかったが、やっぱり彼女は天才だ。
    日曜は朝から本を読む"Into thin air"数年前に友達が読んでいたもの。彼らの英語力ではとってもおもしろいんだろうなあ、、でも僕の英語力でも大変おもしろい。1日で2/3読む。エベレストと今いるところの風景が重なる。
    暖かい。こんな天候が続けば最高なのだが、それはないだろう。日が陰ると5度くらい。日中は15度はあるだろう。
    e-mailはhyperterminalで読む。VT100J,JISで読めるはず。大事な人のメイルに限って読めない、、。


06/06

    Got up at 6:15 and walk around the student complex for UAF.  Took a picture of Tanana Terrine.  What a view!  As well as yesterday, went to coffee house and took a big breakfast of a large pie and a cup of coffee.  Preparing for Toolik again.  So many things for the cars.


05/06

    Got up at 6:00 and took a shower.  Went to coffee shop with Kate, Jim and Neil.  While I'm in the line for order, electricity current was cut.  So I couldn't have Latte but have regular coffee, which was good.  We went shopping and I bought batteries (expensive!), caulking, field notes etc.  Had lunch at "Bun in the run".  We exposed lots of sunshine.  I couldn't believe that I was in Alaska, Fairbanks where I've thought I had to were as much as possible.  Had our car repaired for the trip to come.  They said that it might take until Wednesday to fix it.  With Kate, fix the bicycle which Neil and Kate got for $5!  We needed new tire for forward wheel.  After the fixing, Kate and I visited UAF Museum, where we had blackout again.  We hoped that we could see aurola in late August.  All members gathered so far here had a dinner in Italian restaurant.  Taste was good, but there was something improve for service.  I realized how patient we were in Fairbanks.  We would be more patient in Toolik?  Now it's 10pm, but the sunshine was so strong that I could not sleep well.  I tried to sleep with sunglasses on!


04/06 (written in 05/06 9:00pm in the sunshine)

    Get up at 6:00 and get on the Bonanza bound for Logan Airport.  I've never got on such a crowded bus in US.  The bus reached our bus stop with 20min-delay.  I had mixed feeling when the bus arrived at the airport.  In February, I had started the living in US from this airport.  This 4 month led me to make progresses in what?  Anyway, I indeed am on the way to Alaska!  While waiting for check-in in a long line, the supply of electricity was down.  Again?  Logan did it 3 days ago, and that was fatal one with so many cancel flights.  Please nothing happens!  Fortunately, I could check in without troubles, and got on the jet.  Logan - St Paul - Anchorage - Fairbanks.  The last flight was delayed for about 1 hour, and I was worried if I could not see Jim, Neil, Kate and Donnie at Fairbanks.  But they found me easily and I really felt relieved.  The view of Alaska from the airport was literary VAST.  I've seen such scenaries in China and Thailand, but this is another.  How vast Alaska is!!!!  Stayed at Student Complex of UAF with Neil and Jim.


01/06

    I can't believe still now that I will indeed work in Alaska (of course it's in a good sense).  I've been reading so many publications on Alaska by the members of The Ecosystems, but I've never imagined that I should join such 'dreaming works'.  But I've been irritated because I need so much help from others, that is, I can't do anything by myself, just like a child.  Yes, I can recognize that it's OK because it's my first time to go and work there, but mentally, I can't stand my situation.  When I cut several bottles in order to make chambers, I felt relieved a little because I could find myself working well to some extent.
    Whenever I consider my situation, being here, being able to work with my 'idols' with greatest supports, I am somewhat scared why I can deserve such a great pleasure.  If I were American, I would keep on saying "Oh my God !", but  what can I say?  The thing that I can do to reward this great luck is to work well (not hard!) and learn lots of things, and bring them back to Japan.
    I want to go up to Toolik at once!  See the ecosystems and refresh my sense of wonder!

    (Japanese)注文の品が来ない。こまったなあ。入居予定者も、約束の時間を30分オーバーしても、なに食わぬ顔。アメリカ人は、時間に厳しいとものの本に書いてあったが、やっぱりそういう捉え方は出来なくて、厳しい人も、とんでもなくルースな人もいて、ひとまとめにするのは無理だし、こっちが気分がよいように暮らすことだけ気にすればいい。telnetでメイルをきちんと読めるようにいろいろ試してみる。メイルサーバーがtelnetを受け付けないので、ポートを110にして、無理矢理入り込んだりした。まあ、何とかなるかなと思っていたら、RAの人から、アラスカに行っている間のメイルを調整しますので明日宜しくというメイルが入って、ああ、そんなことまできちんと考えてくれるんだなあとびっくりした。アラスカから8月に科研費の申請をするのは避けたいが、学振のホームページは沈黙している。噂であってほしい。
    今テレビで、小学生全国大会みたいな物をやっていて、難しいスペルの単語を言い当てるというコンテスト。アメリカのクイズ全般がおもしろいのは、たとえばこのクイズでも「意味を教えて」「ほかの読み方は」「語源はどこの言葉」とかいろいろ聞いてもいいところ。友達に聞いたり、会場の人に聞いたり、赤の他人が集まって答えを出し合わなければならなかったりと、絶対一人の能力で勝負しない。とても興味深い。そして、賞金も1億円とか、とてつもない。
    今日は完全にだらけて、ピザを食べたりした。ビザが焼けるのを待ちながら、4ヶ月暮らしたこの街とも週末でおさらばかと感慨深く思う(でもおなかはぺこぺこである)。今日のFairbanksは最低気温が5度で暖かいが、Field StationはFairbanksから車で12時間北にあがることを思うと、もうどきどき。スーツケースはぱんぱん。
    昨日の夜は、夕食にお呼ばれした。日本人が集まっても、必ず外国の人がいるから、日本語だけ話すことはなくって、それはとてもいい。でもbeerとbearを間違えたりはする。チンタオビールを飲んで内蒙古のつらさを思い出し、これから訪れるタフな生活をまた思う。
    今日は窒素固定を測るためのチャンバーを途中まで作った。といっても、一生懸命さがした安いプラスチックビーカーをカットしただけだが、物を出来るだけ安く作るのはおもしろい。問題はきちんと働くかどうかだけど。
    今日のパフォーマンス(昨日か)「人間楽器」


31/05

    (Japanese)7時になっても起きる気がしない。今日はふて寝をしようと決めて8時半まで眠る。それでも気分が乗らないので、途中遠回りをしてスターバックスに寄り、ラッテをまた飲む。またおいしい。気分が沈んでいるときこそ、車の運転は優しくしようと、交差点で積極的に車を入れてあげる。我ながらかわいいやつである。当然の事ながら、8時半にはあいている駐車場は9時には満杯になっており、ふて寝の代償としてパーキングメーターを回す。快晴。外は涼しい。隣のMichaellに、Limnological studyがどれだけすばらしいか話す。水域に比べると、陸域はまだまだ遅れている。サブレットの問題解決を手助けしてほしいと、入居予定者にメイル。あっさり助けてくれた。ありがとう!!!。これで喧嘩両成敗。誰も得をしない、、、。
    森林水文学研究室から、修論と卒論と論文の別刷り、森林生態学研究室から博士論文と、投稿中の論文と、別刷りが届き、なんだかみんながんばっているので、嬉しくなる。卒論と修論のレベルは、大したものだと思った。引用する論文も、重要な物をだいたい押さえている。と同時に、生物圏情報学での学生の仕事にきちんとコメントできない自分を腹立たしく思う。修論は、投稿論文1本分くらいではないかという話に以前なったのを覚えているが、投稿論文という価値判断さえ、なかなか難しい。しかし、教官の役目はその価値判断を前もって示して、そこへどれだけ近づいているのか、そしてどのような道筋を経たら頂上にたどり着くのかを示すことであろうし、僕はその能力がまだ全然足りない。でも、今のM2の学生のみんなが、どういう修論をまとめてくれるのか、それはとても楽しみである。2月に帰る頃には、まとめあがっているだろうし、修論を書きながら、どういうことを考えたのか聞けると嬉しい。みんながんばれ!がんばれぇ!!
 (しかし がんばれ という言葉は、教育に携わる物が使う言葉ではない。もっと具体的なことが言えなければならない。ボート部教訓)
    注文した品が次々届いてくる。論文を整理し、アラスカに持って行くものを選ぶ。教科書を通読しようかとも思ったが、自然から学ぶべきだということに気づき、教科書はすべておいて行くことにする。
    Stable Isotope LabのMarchallが今日パパになった。双子。よかったよかった。
    はやくアラスカに行きたい。早くいって、状況を知って、ひとまず落ち着いて、コーヒーでもいれたい。今のままではなにがなんだか分からないし、生態系を見る前に、あれやこれや考えたところで、自分の想像力なんて自然の営みにかないっこない。どうせ自分の考えは間違っているだろうから、どれだけ大きく間違っているか楽しみ。
    シリンジ(注射器)の針3本が、とてつもない大きさの段ボールで送られてきて、唖然とした。明日は、塩ビ管をきろう。
今日の自問自答「芸術の持つ多様性を尊重できるように、一人一人の意見の多様性を尊重できるか?」うーーーん?!
「多様性を尊重した上で、しかし多様性全体があるまとまりとして(たとえば社会)進むべき方向性を見いだす必要がある」かなあ???


30/05

        (Japanese)アラスカに着いてからは、英語でも書く必要があるだろうなあと思うが、まあ、今は良いか。昨日がMemorial dayで休みだったので物品注文に焦る。テレビでこの休日はどう過ごすかという問いに27%もの人が「仕事」と書いていた。アメリカはどこに行ってしまったのか?一方、近江大橋のようなBourne Bridgeはこの休日郊外からCapeに来る車で数十キロの大渋滞。あれあれ。この間はまった渋滞の時は、測道を走って行く違法者が全部ブラインドカーブに隠れていたポリスに捕まっていて、とってもすっきりした。だめだよね、いらちしちゃ。
 アンとちょっとだけ話すチャンスあり。とても忙しそう。この頃避けられているような気がしていたが、考えたって無駄だから、N-fixationの測定について、コメントを求めるのをやめて、僕はこうやる、あなたが来るころには結果を出すし、一緒に検討しよう、とばりばり進めてしまう。PIとの関係はいまいち難しい。英語のせいにしよう。表情は読めない。
 ガスが来年から3年間のチャンスをくれる。もちろんグラントが当たったら。あたってくれ!!!当たったら、アラスカまでの交通費と、ラボを使うお金を出してもらえるようだ。もちろん学生を1人連れてこれる。そうなったら、やはりauditionするべきだろう。僕の考えないような計画を立てるような人が良い。GPSとか(いやぁ、GPSは使い甲斐がありそうだ、アラスカでは)、リモセンとか、もちろん同位体だって、モデルだって、アラスカの生活の調査だってなんだって良いけど、僕のコピーはいらないなあ。学生は先生のコピーではない。それはこちらに来て、たとえばアンのような長年研究をやっている第一線の人に「あなたと一緒に仕事をすることで私は勉強できるから」というような言葉を聞いたことに大変影響されている。ガスも、「君が今回何かおもしろいことを見つけて自分で研究を進めてくれたら一番いい」といってくれたのを、僕は忘れないだろうなあと思う。しかし、一方で、たとえば博士論文を書こうと思う人には修士論文までの仕事はとても重要で、そこの道しるべとなるのは、教官の役目であるし、自分に足りないのはそこでもある。
 今日の教訓は、「訴えられないように、納得するまで聞こう!」だ。小さな事でもこつこつと。。。


29/05

    (Japanese)アラスカ物資を買い出しに行く。買い出しといっても近くのモールまで片道1時間もかかる。途中で飲むスターバックスのラッテがことのほかおいしい。が、やはり車の中でこぼす。昔買ったHanesの安いジャージがない($8)。調査はジャージと決めているのに。モールをあきらめアウトドアショップに行く。シーカヤックが並んでいて、何ともうらやましい。寝袋やモスキートネットなど買い込む。中国を思い出し、ゲータレード、ナルゲンボトルも買う。ふと考えると、またガソリンの値段が上がっている。アラスカではいったいいくらなのか?

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