底生無脊椎動物の定量採集

 

1)サイトを選択する。下流から上流へ向かって採集する。水深0.5m前後の水底に30×30cm方形枠のサーバーネット(目合い0.475mm)を設置し、枠内にある拳大の礫を予めバケツに移しておく(礫の裏面にも底生動物がいるので、速やかに移す)。

2)枠内の砂礫をネット内に掻き出し、緩やかに篩う(乱暴に篩うと底生動物が潰れてしまうので注意)。

3)礫に付着している動物をバケツ内で擦り落とし、ネットに移す。ネット内の残渣に水をかけながらユニパックに移し、採集する。

4)この採集を各サイトで2反復(下流から上流へ)行い、片方のサンプルは同定用、もう片方のサンプルは長期所蔵標本用とする。

5)サンプルはクーラーボックス内で冷蔵し、実験室に持ち帰る。

6)バット内に砂礫を少量ずつ取り出し、目視可能なサイズの底生動物を全てソーティングする。

7)形態が類似する動物を大まかに6穴プレート上に仕分けた後に、実体顕微鏡下で検索図鑑を用いて科レベルまで同定する。

8)同定の終了した標本は、科レベルで5%ホルマリンに浸漬し、証拠標本として保存する。

9)アーカイブ標本は、ソーティングした後に全標本をひとまとめにして5%ホルマリンに保存する。

10)ホルマリン標本は数ヵ月後に保存液を70%エタノールで置換する。