「生元素同位体比析による水生生物の生息環境履歴の推定」

 

 生物の体を構成する元素の安定同位体比は、その生息環境を反映して時々刻々と変化します。DNAが生物の遺伝情報物質であるなら、安定同位体は生物の生息履歴を記録した環境情報因子と言えます。その同位体比は生元素の種類によって様々な環境情報を担います。例えば、炭素・窒素同位体は食環境、酸素同位体は温度環境、硫黄同位体は酸化還元環境、ストロンチウム同位体は水系の地質環境を反映します。これらの安定同位体分析を、注目する生物の生息分布域の環境勾配に応じて組み合わせれば、生息環境履歴を復元することが可能となるかもしれません。本プロジェクトは、生物の生息環境履歴の推定に有効な安定同位体分析の方法論を確立することを目的とします。

 

<共同研究者>

川端善一郎@総合地球環境学研究所

陀安一郎@京大生態研

中野孝教@総合地球環境学研究所

菱田達也@京大生態研

 

 

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