「矢作川における水質および水温の調査」
1)連続するダム群が矢作川の水質に及ぼす影響
2)矢作川中流域における栄養塩と水温の経年変化
白金晶子(矢作川研究所)
矢作川では下流域で江戸時代から農業が発展し、中流域では高度経済成長期以降,工業の発展にともなう都市化が急速に進み,水需要が増大し続けています.このため矢作川の本流には上流から中流にかけて7つのダムが建設され、農業・工業・上水道用水と電力を供給しています。今回の発表では矢作川の源流から河口および主要な支流において、表流水の懸濁態炭素・窒素・リン、溶存態窒素・リンおよびクロロフィルa量などを調査し、連続するダム群が河川生態系に及ぼす影響について報告します。加えて、急速に水需要が拡大した中流域において栄養塩および水温がどのように変化したのかについても紹介します。