Tetsurou NAKAJIMA

 

 

・役職: Teamモロコ 野外採集係

・出身: 兵庫県神戸市

・趣味: 推理小説・地酒探求

Mail:  tetsurou@ecology.kyoto-u.ac.jp (@→半角)

 

 

 

 

(理学部卒業課題研究)

 

・タモロコ属の栄養多型

タモロコとは西日本の河川・溜池に生息しているコイ科の淡水魚です。

河川・用水路などでは主に底性生物(ベントス)を食べる沿岸・雑食性ですが、湖のような止水的環境では動物プランクトンも食べていて、そのようなタモロコは沖合・動物プランクトン食に適した形態を示すとされています。さらに琵琶湖では、ホンモロコという沖合・動物プランクトン食に適応した琵琶湖固有種が生息しています。

 

  

左: 河川で採れたタモロコ。底性雑食。体高が高くずんぐりしていて、口の向きが下を向いている

中: 福井県三方湖で採れたタモロコ。沖合雑食。左と比べてスマートで口は上向き。

右: 琵琶湖固有種であるホンモロコ。沖合動物プランクトン食。

 

・もっといろんな形態のタモロコがいる?

栄養多型現象は生息環境に対する反応(表現型可塑性)と遺伝的要因が合わさって生じています。

様々な地点で採集されているタモロコの形態は多様ではあるようなのですが、詳細は明らかではありません。

特に溜池である程度の間、隔離されて生息してきたようなタモロコは変わった形をしているようです。

そこで本研究ではタモロコ属の形態を系統集団間及び各環境間で比較し、野外で生息しているタモロコの栄養多型現象の詳細を明らかにしていきます。