2022年5月22日
私にとっての幸せの一つです。カエルの大合唱とホタル。

2022年5月22日
何か、今年のこの季節って、ちょっと寒くないっすか?!例年、5月中旬って、30℃近い気温が続くような気がするのですが。ここ数日のデータは無いのですが、当センターの定期観測のデータでは、先日の通り、表層水温は20℃にまだまだ届かない。この様子だと、水温成層が立派に発達するまでには、結構時間がかかりそう。。。。あと2週間ほどすれば、梅雨ですし。水温成層が弱くて表層水の混合状態が強いと、優占植物プランクトンは珪藻でしょうか。次の定期観測を待ちたく思います。

ところで、先日のテレビニュースで、ウクライナに拘束された21歳の若いロシア兵が、ウクライナの男性を殺害した疑いで裁判にかけられ、本人は罪を認めたと報じていました。私は、当該ロシア兵とそれほど年齢が違わない二児の、父親です。特に愚息は23歳なので、当該ロシア兵の容姿は愚息とは似ても似つかないものの、どうしても自分の子供と重ねてしまいます。つまり、「この子の親御さんは、このニュースをどんな気持ちで観ているのだろう。親御さんは、どんなに辛い気持ちであろう。愛する息子が人を殺めてしまったことについて、親御さんはどんなに悲しんでいるであろう。命を奪われた方とご遺族に対して、どうお詫びすべきか分からないほど申し訳なく思っているであろう」ということです。このニュースは、何度も報道されているので、私はその度に胸が苦しくなります。このことは、私にある映画のシーンを思い出させます。昔、「シンドラーのリスト」を観ていて、ドイツの敗戦が決まり、ユダヤ人収容所にいたドイツ人兵士が生き残っているユダヤ人をまさに皆殺しにしようとした際、シンドラーが「ドイツは負けたのだ。兵士たちよ、お前たちは家へ帰ることができる。お前たちは、愛する人の元へ勇者として帰りたいのか、それとも殺人者として帰りたいのか?!」と説きました(確か、そんなセリフでした)。その結果、その場にいたドイツ人兵士は皆、銃を捨てて立ち去りました。また、我が国にも、当該ロシア兵と同様の大変悲しい歴史があります。そのことは、辺見庸氏の著である「1★9★3★7(イクミナ)」(金曜日出版)に書かれています。日中戦争において、我が国は現在のロシアと同じ過ちを犯しました。

当該ロシア兵はまだ若く、愛する祖国と家族の元へ帰り、人を殺めた罪を一生抱えながら生きるのでしょう。戦争は、誰も幸福にしません。戦争は、当事者でない人々の気持ちをも辛くさせるので、全ての人々を不幸にします。


2022年5月14日
先週、「やっと出てきた!」と喜んでいたら、その後、寒い日が続き、さらには雨の日が連続、、、。コクワガタは、再び観れなくなりました。今年の春は暖かい/むしろ暑いと思っていましたが、意外や意外、実はそれほどでもないようです。例えば、琵琶湖北湖の表層水温は、未だ20℃に至らず(生態研の5月9日の定期観測(近江舞子沖)では15.7℃)、この低い水温では淡水赤潮の原因となるウログレナの増殖は抑えられるでしょう(ウログレナは通常、ゴールデンウイークあたりの時期に増殖します)。実際、琵琶湖からウログレナ臭はするのですが、検鏡してもほとんど見つからない(友人の某O氏)とのこと。赤潮が発生しないのは社会的には良いことなのですが、湖水温がなかなか上がらないことが果たして(琵琶湖生態系にとって、我々人間にとって)良いことなのかどうか、、、、、。先日、琵琶湖の漁業従事者が定置網でチョウザメを捕獲したとニュースで報道されました。琵琶湖の生態系は、気候変動、人間活動など、さまざまなストレスにさらされています。我々人間もストレスの多い社会で生活していますが、琵琶湖は大丈夫かなあ?

ところで今、「検証 安倍政権:保守とリアリズムの政治」、アジア・パシフィック・イニシアティブ、文春新書、1346、2022年を読んでいますが、この本はここ10年間の我が国や国際社会の様子を概観するにはとても良い本です。この本のきっかけを創り取りまとめたのは船橋洋一さんですが、さすがですね!私は、船橋さんの著書「内部(ねいぶ)」、朝日文庫、520、1988年を読みましたが、古い本であるとはいえ、多くの示唆に富んだ素晴らしい著作でした。すごい人ってのは、やっぱりすごいです。

2022年5月7日

やっと、出てきた!
2022年5月4日

ところで今日、近所のキャンプ場(写真とは異なります)へ行ってみたのですが、ん?去年よりも人出が少ない。で、マスクしている人も少ない(!)。ってことは、コロナをあまり気にしていない人がキャンプに来ているってことなのかも。やはり、かなりの人は、まだコロナを心配して、それほど動いていないのかもしれません。
2022年5月3日

本日、今年最初のコクワガタを確認!日中なので、穴の奥の方に大アゴの片方がちらと見えただけでしたが、確かにコクワガタのオスです。冬眠から目が覚めたのですね。写真を撮ってみましたが、上手く撮影できませんでした。が、今回はもう1人、あるポスドクさんが一緒に観察したので、証人がおられます。おそらく、夜になればそのコクワガタは穴から出て来て蜜を吸うのでしょうが、夜になってまでその木に行く気にはなれないなあ。ま、とにかく良かった!今年もようやく、楽しい季節の到来です。


2022年4月29日
連休初日は、、、、大雨です(泣)。雨風ともに、やたらと強い。でも、昨夜、嬉しいことを発見しました。つまり、もうホタルの幼虫が光っています!昨夜、夕食後に、近くの田んぼにカエルの大合唱を聴きに行ったのですが、「どうかな?」と、用水路を眺めていると、おお、いるいる、光ってる!300メートルほど用水路に沿って歩きましたが、全部で10匹ほどの光るホタル幼虫を観ました。いよいよ、私が大好きな季節の到来です!少し残念なのは、スマホで写真を撮ったのですが、あいにくとちゃんと撮影できなかった。例年だと、そろそろコクワガタも出てくるはず。今から本当に楽しみです。

もう一つ嬉しかったのは、今日の午前中、とある大学の院生からメールが来て、私も共著に入っている投稿論文を読んでコメントして欲しいとのこと、連休明けまでに回答が欲しいとのことでした。まあ、連休中にどこに旅行に行くでもなく、女房は連休中も仕事、すでに家を出た子供たちはすぐには帰省せずなので、当該大学院生には「いろいろあるので(いや、実は、大して多くの用事があるわけではないのです)、5月6日までには回答します、、、、」と返事しました。で、上記のようなことなので、「ま、ちょっと読んでみるか、、、、」と、当該論文を読み始めたのですが、いやはや、これが結構面白い。実はこの論文、私の専門分野とは離れており、専門用語が異なったりするのですが、うん、面白い。で、結局、今日の午前中はずっと、お昼過ぎまで当該論文を読んでコメントしていました。嬉しかったのは、この論文には私の知らないことがいくつかあり、これを機会にそれらについて勉強できたことです。

カエルの大合唱はとても心地良いことと言い、ホタルの幼虫が光っていることと言い、若い人が優れた論文を頑張って書いていることと言い、自分が新しい勉強ができたことと言い、連休初日から(大雨にも関わらず)ハッピーな気持ちです。

2022年4月23日
なかなか良い陸水学の入門書が発刊されます。すなわち、「湖の科学」、ワーウィック・ヴィンセント著、占部城太郎訳、共立出版です。昨日、翻訳者の占部さんからご寄贈いただき、まずは早速に最初からザッと読んでみました。著者のヴィンセントさんは、1993年の琵琶湖国際共同観測(BITEX)以来の私の友人であり(友人と言っても、あちらがかなり年長ですが)、熊谷道夫・元日本陸水学会長の親友であり、さらには占部さんをはじめ多くの日本人陸水学者・生態学者の知人・友人をお持ちのニュージーランドご出身のカナダの陸水学者です。本書は、全体で200ページにも満たないのですが、最初の方を読んだだけで「うむ、読み易いが、ギュッと詰まった濃い内容やな」という印象です。特筆すべきは、本書には日本人の研究成果がたくさん引用されていることです。通常、外国人研究者が書く教科書や論文では、日本人の研究はそれほど引用されません。でも今回は、日本語版の発刊ということで、占部さんがヴィンセントさんに特にお願いしたそうです(「訳者あとがき」より)。でも、それを除いても、本書には他の教科書と比べて多くの日本人研究者の論文が使われているように、私には思えました。ヴィンセントさんは、日本が大好きであり、これまでに何度も何度も来日されており、今般の本書の発刊は日本への御礼の意味もあるかもしれません。正式な発刊は4月28日、来週です。皆さま是非、本書をお読みください。これを読めば、湖沼の基本的な特性、湖沼学がどのように発展してきたか、さらには最先端の手法を使った現代的かつビシッと尖がった陸水学研究を、比較的短時間で学ぶことができます。超超おススメです。

さて、本と言えば、現在の我々が必ず読むべきかなあと私が考える本があります。周知の通り、ロシアのウクライナ侵攻に始まる世界的な安全保障体制の不安定化・分断状態・混乱があり、当のロシアはさらにモルドバにまで侵攻するかもしれないとのこと。このような状況では、自国の安全をどう確保するか、どの国の政府も対策に大変な努力をしているのでしょう。また、我々一般庶民にとってもこの状況は他人事ではなく、自ら学べることは学んでおかねばなりません。このブログで4月16日に書きましたが(下の方にあります)、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターの前センター長・岩下明裕さんがおっしゃっている事態が起きないとは限らない。今の日本の安全保障をどう考えるか?について、私がとても良い本であると考えているのは、岡崎久彦著、「戦略的思考とは何か」、中公新書、2019年改版です。私は理系の研究者ですので、本書の分野には暗いのですが、新書ということもあり、本書は私のような素人でも分かり易く書かれています。本書が最初に発刊されたのは1983年ですが、ここで書かれていることは現在の日本の置かれた国際的な状況にほぼ該当します。著者の岡崎氏は、2013年に安倍政権が設置した「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の14名の有識者の1人であり(新藤宗幸著、「権力にゆがむ専門知」、朝日新聞出版、2021年、82~83ページ)、本書では日本が国際的にどう振る舞い、何に対してどう備えるかについて、大変丁寧かつ分かり易く説明しています。この本も、超超おススメです。


2022年4月17日
今日の朝のカンテレのテレビ番組「日曜報道ザ・プライム」では、河野太郎さんと橋下徹さんの対談がありました。橋下さんは、日本学術会議のあり方および日本の研究者が軍事研究を行うことについて、従来の彼の持論を展開されていました。河野さんは、橋下さんの意見に合わせるでもなく合わせないでもなく、慎重なご対応でした。また、彼ら二人が重要として番組中で紹介していたのは、先日の4月9日のこのブログ(下の方にあります)で紹介した朝日新聞朝刊の元内閣官房副長官補の兼原信克氏のご発言(4月6日、4面)です。この記事と、4月5日の同新聞朝刊、4面、「軍事利用可能な先端技術開発に財政支援:「研究の自由」どこまで担保」は、互いに関連する内容を扱っており、社会的な関心の高さが伺えます。

私がこのテレビ番組で特に気になったのは、河野さんのご意見でした。彼は、我が国の研究者が軍事研究をするの/しないので混乱するのは止め、科研費などの国の研究費を文科省と防衛省、あるいはいっそ全省庁で共管して、目的によって各省庁に配分するべきとのことです。私は、このご意見が気になったというよりも、このご意見については危惧します。その理由は、以下の通りです。

我が国の大学では、卒論、修論、D論を通じて、学生が実際に自ら研究を行うことによる教育を進めてきました。私は、このような教育手法には座学と実習だけでは得られない高い教育効果があると考えます。つまり、大学に研究をさせることにより、次の日本を担う世代の研究者が効率良く育成されます。青木栄一さんが述べておられる「問題を発見し、過去に学びつつ、解決策を模索し、粘り強く探求し結論に達する。それを裏付ける分析能力と論文の形で表現する言語運用能力は、大学院教育でこそ身につく。」(青木栄一、「文部科学省:揺らぐ日本の教育と学術」、中公新書、2635、2021年、250ページ)がまさにそうで、このことは卒論にも適合すると愚考します。

では、もし河野さんの言うやり方で研究費が配分されるようになったらどうなるか?文科省、防衛省だけでなく、他の多くの省庁がそれぞれに必要な研究開発を掲げて国の研究費を取り合う形になります。でも、元々のパイの大きさはそれほど変わらないでしょうから、当然ながら文科省は従来の配分額から(場合によっては大幅に)削減を受ける形となるでしょう。そうなると、これまた当然、大学や大学院に配分される研究費も削減され、学生が行う研究のための予算も削減となるでしょう。こうなると、上記の大学による次世代研究者育成機能は大きく減じられ損ねられます。

では一方、「他の省庁が獲得した研究費が大学に配分されれば、それによる教育効果もあるではないか」とのご意見もあるでしょう。でも、私はこのことには懐疑的です。他の省庁は、それぞれが国の施策として必要な事業に関する研究開発をするのですから、それは教育目的ではないでしょう。他省庁は、自分たちが行う事業が上手く行って国民のために貢献できることがより重要でしょうから、当該省庁が次世代の研究者を育成する必要は無いのです。もちろん、他省庁が行う研究開発を通じて育成される研究者もあるかもしれませんが、当該事業は元々が教育目的では無いので、そのようにして育成される研究者は限定的と思われます。

さらに危惧するのは、時代ごとの社会的要請・潮流によって各省庁の研究費獲得状況が変化するでしょうから、時代によってある特定の学術・産業分野に偏った研究費配分となる状況が、現在よりも顕著になる可能性です。私は、日本は多様性に富みかつしっかりした学術基盤を歴史的に構築してきていると考えていますが、国の研究費を全省庁が共管すると、我が国の学術分野の多様性とそれぞれの分野の学術基盤の衰退(場合によっては崩壊)を招きかねないと愚考します。「教育は国家百年の計」と言われますが、この点を職掌とする省庁は、やはり文部科学省であろうと私は思います。

以上の通り、私は、もし日本の国の研究費が全省庁で共管される事態となった場合、その後しばらくして我が国の研究者人口の減少、学術分野多様性の低下、各学術分野における学術基盤の劣化が起こりかねないと考えます。我が国はかつて科学技術立国を謳っていましたが、「国の研究費の全省庁による共管」は、我が国の科学技術の足腰を挫きかねません。


2022年4月16日
4月13日水曜日の朝日新聞朝刊「後藤正文の朝からロック:野蛮な世界を変えるには」では、墨子の教えを説いていましたね。このブログで以前にも書きましたが、プーチン氏には墨子を読んでいただきたい。大国が小国を攻めるのは、道義に反します。開戦当初、多くの専門家はロシアの圧倒的軍事力により、かなり早い時期でウクライナを屈服させるであろうとの見方でした。が、実際はウクライナ側の巧みな反撃と、世界中からの多くの支援によって、この戦争はまだしばらく継続しそうです。そう言えば、朝鮮戦争での米国・マッカーサーは「この戦争は、クリスマスまでには終わる」と宣言したにもかかわらず、実際の戦争は泥沼化しました(D.ハルバースタム著、山田耕介・山田侑平訳、「The coldest winter:朝鮮戦争」、文春文庫、2012年)。結局、朝鮮戦争は現在休戦中であり、終結していません。大国が小国を攻める理不尽さは、まさに「神々は滅ぼそうとするものを必ず狂わせる」(ディーン・アチソンが古代アテナイの詩人エウリピデスの言葉を引用。上記のハルバースタムの著作、下巻、240ページ)ですね。

次の日の4月14日木曜日の朝日新聞朝刊「オピニオン&フォーラム」(11面)での「なぜロシアは力ずくか」では、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターの前センター長・岩下明裕さんが、今般のロシアによるウクライナ侵攻について、数々の分析や将来予測を論じておられます。彼の歴史・経緯説明、日露および中露関係の分析は、いずれも大変興味深いものばかりです。で、この記事の最後に、彼は大変恐ろしいシナリオを提示しています。すなわち、現在、色丹島には3千人のロシア人が暮らしていますが、もし色丹島が日本に返還されたら、いつかはプーチン氏が「日本は、色丹島のロシア人を迫害している。彼らを守ってやらねば、、、、」と来るかもしれないとのこと。つまり、現在のウクライナのような災厄を、我々日本も受ける可能性があるとのことです。

司馬遼太郎曰く、「ロシア人は、民族としてはお人よしだが、それが国家を運営するとなると、ふつう考えられないようなうそつきになるというのは、ヨーロッパの国際政界での常識であった。」(「坂の上の雲」、文春文庫、三、98ページ)

2022年4月9日
生態研前の桜、4月7日にようやく満開でしょうか。


まだ朝は肌寒いですが、日中は汗ばむほどに暖かく、良い季節となりました。コロナさえなければ。。。

さて、ちょっと気になる新聞記事がありました。2022年4月5日の朝日新聞朝刊、4面、「軍事利用可能な先端技術開発に財政支援:「研究の自由」どこまで担保」です。まだ法案の段階ですが、政府が重視する先端技術を「特定重要技術」と位置づけ、資金面で支援する一方、研究者には研究上知り得た機微情報について国家公務員と同等の守秘義務が課せられ、研究成果の公開などの取り扱いにも制約がかかるとのこと。「特定重要技術」の対象となるであろう分野は、宇宙、海洋、量子、AIなどが想定され、これらは民生にも軍事にも利用できる「デュアルユース」技術が含まれること。制度の運用面では、プロジェクトごとに政府関係者や研究者から構成される「官民協議会」を創り、当該協議会には若手研究者を参画させるとのことです。しかし、研究者らからは懸念の声があり、研究活動へのさまざまな制約により研究の自由が損なわれる可能性が指摘されています。

当該法案って、防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」と似ている気がする。安全保障技術研究推進制度の問題点などは、池内了「科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか」(みずす書房、2019年)の第4章と第5章に記されています。

また、次の日の4月6日の同新聞朝刊の4面の「経済安保」の「防衛技術研究:官民一体で」では、元内閣官房副長官補の兼原信克氏が、「最先端技術は国の安全保障に直結するが、機微な技術や情報が海外に筒抜けになっている恐れがある。官民技術協力によって、我が国の最先端技術を安全保障に結び付けなければならない。」とし、「官民協議会は、重要技術の研究開発を官民一体で進めるための一歩前進である。」、「安全保障の根幹は科学技術であり、最先端技術には軍事も民生も無い。特定の兵器開発をやるものではなく、産学官を挙げて科学技術を進展させていくことが、安全保障の1丁目1番地だ。」とのこと。

我が国の最先端技術を安全保障に結び付けることは、私も必要なことと考えます。でも、研究の自由が損なわれたり、自分の研究成果が人間の尊厳を損なったり奪ったりすることに使われるとなれば、辛いどころの話ではありません。私は以前、2020年10月11日に、以下の記事を書いていました:
”ここ数年は、科研費などの外部資金が獲得しにくくなっている一方、我が国を守り場合によっては我が国の側から武力を行使するための研究費には大きな予算が割かれています。どうすれば自らの信念や良心に従って、人類の平和と幸福のための研究を継続できるか?霊長類研究の第一人者である杉山幸丸さんは、ご自身の著書「研究者として生きるとはどういうことか(2018年、東京化学同人、科学の扉63、144-145ページ)」において、「研究費がひっ迫しても(軍事研究に手を出すこと無く)研究をやめる勇気があなたにはありますか。」(カッコ内は、前の文から判断して中野が入れました)、と書かれています。そして、次には、「たぶんないでしょう。」とあります。さらに、この段落の最後には「そんな局面にこそ科学者の矜持がとわれるときではなかろうか。」と締めくくられています。”


2022年4月2日
本日現在、生態研前の桜は、まだ7分咲きってところでしょうか。

ここって、比較的寒いのです。

(1)ところで、近江高校はとても良く頑張ってくれました。甲子園出場が急きょ決まり、心も体も十分な準備ができていなかったでしょう。にもかかわらず、並みいる強豪校を次々と破り、準優勝です!素晴らしいし、その健闘ぶりには感銘を受けました。近江高校野球部、および関係者の皆様、感動を誠にありがとうございました。世の中、良くないニュースばかりでしたが、久々にうれしく明るいかつ元気が出るニュースをいただきました。

(2)私にとって良いニュース(?)なのですが、大変興味深い論文を見つけました。

Franks et al. (2022) Oceanic turbulence from a planktonic perspective. Limnol. Oceanogr. 67:348-363.


この論文は、世界各地の海域で測定された流速や水温のデータから消散速度(
dissipation rate。私は、物理専門ではないので、日本語での呼称は知りません。消散速度で良いのかなあ?)を計算し、それらを一気にまとめて解析(昔は、cross-system analysisと呼んでいたと思う)したものです。この論文によると、①植物プランクトンや動物プランクトンの生態に影響するほどの攪乱は、海洋の水柱中ではめったに起こらないとのこと、②もしそんな激しい攪乱がしょっちゅう起こるようなら、そもそも植物プランクトンの深層クロロフィル極大層(Deep chlorophyll maximum)は形成されないし、動物プランクトンの鉛直移動も阻害されるであろうこと、③我々人間が室内実験で人工的に起こしている攪乱は、自然海域・水柱で起こる攪乱のレベルをかなり超えるものであり、そのような実験は自然現象を反映していないかもしれないこと、とのことです。海洋物理の論文とは言え、陸水生態学にも極めて重要な内容と思います。当該論文、今年の学部授業にも使います。今から楽しみです!

(3)3月31日の朝日新聞朝刊には、興味深い記事がいくつもありました。
①まずは「天声人語」。米アカデミー賞の式典で、俳優のウィル・スミスさんが起こした暴行事件について、忠臣蔵・赤穂浪士による討ち入り事件と比較しながら論じています(詳細は、当該記事をご覧ください)。忠臣蔵が現在でも日本で人気がある理由は、赤穂浪士・四十七士が失業して浪人生活を送りながらじっと耐えつつ藩主の無念を晴らす機会を何年もうかがい続けていた、そのプロセスにあるのかもしれません。日本人は、結果よりもプロセスにこだわる国民です(小島庄司「中国駐在ハック」、日経BP、2020年、72と76ページ)。しかし結局、やはり暴力は良くない。理性的に考えれば、赤穂浪士による暴力に正当性は無く、ウィル・スミスさんの暴行にも同様に正当性はありません。あの暴行が世間の耳目を集めてしまい、きっかけとなった贈呈者の発言について議論する機会が失われました(当該「天声人語」より)。

②続いて、「文化」(28面)の「愛国心:情念と化すプーチン氏、冷徹利用のスターリン」も興味深かった。これは、慶應大学名誉教授・横手慎二氏のお考えです。プーチン氏とスターリン氏の共通点は、いずれもユーラシア志向であることに加え、軍事力偏重であること、大国による小国支配を正当化すること、国境は可動的であると考えていること、だそうです。ですが、スターリンの場合は対戦相手が欧州(ドイツ)であったためにロシアのナショナリズムを上手く利用できたが、プーチンの場合は元々ロシアの弟分であるウクライナが相手なのでナショナリズムが使えないとのこと。さらに、スターリンの場合は戦争をきっかけにソ連を農業国から工業国へと転換することに成功したのに対し、プーチンの場合はウクライナに勝ってもロシアの経済力や国際的評価を上げることには繋がらないとのことです。私は、プーチンさんには墨子を熟読していただきたいと思います。

③最後に、「隠岐さや香のまったりアカデミア」の、「改革のための改革」です(28面)。この方は、恐らく私よりもずっと若い研究者であり、「私は改革に取り組む前の大学組織を知らない世代である。」ことからも、そのことがうかがえます。彼女曰く「この30年ほど、国立大学が改革をすれば、国からカネがもらえるという仕組みが強化されていった」、「全国の多くの大学が『改革のための改革』をしている」とのこと。おっしゃる通りかと愚考します。そして、彼女は最後に「あと10年ほどで、私たち世代が国立大の意思決定層になる。その時には一体何が残っているのだろう」と。私は立場上、大学の改革を推し進める側にいる人間なのでしょう。私は、私の次の世代が夢と希望に満ち溢れて教育、研究、社会貢献を行える、そんな大学環境を創出・醸成したいと、本当に日々考えています。


2022年3月27日
一昨日、ようやく生態研の圃場の土手の土筆(つくし)が、にょきにょきと出てきました!

いやー、土筆って、ホントカワイイですねえ!昨日は、当センターで最も有名な教授の定年退職記念の会で、センター長としての挨拶。んで、今日は琵琶湖を舞台とした小中学生対象の研究者育成企画の研究発表会において、私は当該企画団体の活動評価をしております。そうでなくても、年度末の時期って会議が多く、いろいろ引き受けているお役目に関わる会議、会議、会議、、、、。3月下旬になると、もう疲れてしまいます。おまけに、天気が良くなったと思ったら、やたらと花粉が飛ぶし。くっそ!で、勤務からの徒歩での帰りにThe JAMやらPaul WellerやらIwan Falsやら聴くと、少し元気が出ます。でも、もっと元気を出すためには、私には日本酒が必要です。

ところで、3年前、札幌市で当時の安倍総理大臣の街頭演説にやじを飛ばしたとのことで警察官によって男女2人がその場から強制排除させられた件について、当該排除の違法性を問う裁判が行われ、札幌地方裁判所は「警察官らによる排除は違法で、原告らの表現の自由が侵害された」として原告側の訴えを認めたとのことです。このことについて、今朝の朝日新聞の天声人語では、判決結果は妥当であるとし、さらに「警察が、表現行為の内容は街頭演説の場にそぐわないと判断し、表現行為そのものを制限しようとした(文の一部を改訂)」ことは、「ロシア流、ミャンマー流の弾圧を水で薄めただけである」としています。確かに、そうですね。当該の我が国の警察による行為は、ロシア警察やミャンマー軍ほどの非人道さはもちろん無いのですが、質的には通底しています。


2022年3月20日
ここ数日、感じたことです:

(1)この一週間ほど、第69回日本生態学会福岡大会(オンライン)でした。この大会ではオンラインの特性が活かされ、セッションによっては海外の研究者の講演も聴けたのですが、なんとMichael Vanniさんの発表が聴けました!彼の発表が聴けるなんて、もう最高!でした。彼の発表内容は、25年以上にわたる詳細な湖沼の陸水学的調査の結果から得られた植物プランクトンに対する窒素・リン制限の考察であり、魚類による栄養塩類回帰を含めた、大変奥の深い重要なものでした。当該セッションを企画運営された方々に、心から感謝申し上げます。また、私が関わったセッションでは、水産研究・教育機構の堀正和さんのご発表「水産分野での生態系観測に関連した政策ニーズの動向について」が特に興味深かったです。水産関係の研究者が社会のさまざまなステークホルダーと共に極めて高いレベルで頑張っておられることが良く分かる、とても迫力のある内容でした。

(2)専門家によると、極右等の過激主義者の活動は、気候変動・地球温暖化の進行により、今後は環境問題などを掲げたものになるかもしれないとのことです。つまり、気候変動・地球温暖化の進行により移民の増加や資源の希少化が起こる可能性があり、そうなるとそれらの団体・組織に活動の口実を与えかねないのです(ユリア・エブナー著(西川美樹訳)「ゴーイング・ダーク:12の過激主義組織潜入ルポ」、左右社、2021年、368から374ページ)。これを読んで私は、SDGsは環境・生態系・生物多様性保全の問題だけではなく、世界の政治的安定性や平和維持の観点からも必ず実践しなければならないと感じました。

(3)ロシアによるウクライナ侵攻ですが、先日、ロシアが極超音速ミサイルを用いて、ウクライナの地下軍事施設を破壊しました。専門家によると、これはロシアが戦況的に行き詰まり、欧米に対する威嚇のために最新鋭兵器を用いたとのこと。でも私は、これはロシアによる「警告」なのかもしれないと、とても不安です。つまり、もっと悪いケースを考えてしまいます。プーチン大統領には、思い留まっていただきたい。そして、一刻も早く、ウクライナからロシア軍を撤退させていただきたい。

2022年3月13日

今日は、日本学術会議のカーボンニュートラルのシンポジウムに参加しました。当該トピックは私の専門ではないのですが、私が所属する日本学術会議・生態科学分科会での私のお役目に合致したテーマのため、参加したのです。私は、カーボンニュートラルについては全くの素人であり、当該トピックの講演を初めて聴いたのですが、大変勉強になりました。再生可能エネルギーって、もうかなりコストダウンが進んでいるのですね。また、大気中の二酸化炭素を回収してかつそれで新たなエネルギーを産み出す技術もかなり進んでおり、結構現実的になってきているのですね。大変興味深く、楽しみました。当該シンポジウムをご企画・運営くださった皆様に、心より感謝申し上げます。

さて、生態研の圃場の土筆(ツクシ)はまだでしたが、拙宅近くではもう出ていました!

風が強くて、ややピンボケ。以上。


2022年3月12日

今日は、やたらと暖かいですね。全国的に、気温が20℃くらいまで上がるそうです。でも、快晴!ってほどではなく、薄雲っています。黄砂、花粉などなどでしょう。生態研の圃場では、ヒバリがさえずり、もうすっかり春の雰囲気です。

でも、確認したところ、まだ土筆(ツクシ)は出ていない。生態研は、少し山の上にあり、気温がやや低く、寒いのです。生態研では、昨年11月頃からずっと改修工事中でしたが、それもようやく終わりそうです。


それにしても、ウクライナをめぐる世界の情勢は、一向に改善のきざしが見えません。西側諸国が団結してロシアに対抗する一方、ウクライナで起こっていることについて世界中の誰もが同じ感情を抱くとは限りません。2022年3月10日付けの朝日新聞朝刊に書かれていた(中東アフリカ総局長・武石英史郎)のですが、中東・アラブ圏の国々の方々にとってはガザへの爆撃やイエメン内線も当然深刻で、さらにはイラク戦争やアフガニスタン戦争を「イスラム教の国への侵略」と捉える場合、ウクライナは「侵略する側」となります。また、民主化に失敗したアフリカ諸国にとっては、ウクライナのケースも「数ある紛争の一つに過ぎない」とのこと。私は、NHKの「ドキュランドへようこそ」で昨夜放送された「娘は戦場で生まれた: For Sama」(Channel 4 News/ITN Productions for Channel 4 and Frontline PBS.、イギリス/シリア、2019)を観たのですが、番組の最初の方で主人公の女性が、シリアの内戦およびアサド政権に加担するロシアによるアレッポ爆撃に対して、「こんな事態を世界が黙って観ているなんて、私たちは思ってもみなかった」と述べています。我々は、自分に関心のある国や地域のことしか見よう/知ろう/関わろうとしない。かく言う私自身、エラそうなことが言えた柄ではないです。

でも思うのは、異なる国や地域で行われるどんな紛争・戦争も、尊い命が不条理に奪われることとなり、断じて行われるべきではありません。また、命が尊いものであることは世界共通の認識でしょうから、我々は世界中のあらゆる紛争・戦争を何としてでも阻止せねばなりません。


2022年3月6日

ウクライナでの紛争(戦争)については、毎日心を痛めていない方はおられないでしょう。本当に一刻でも早く、事態の早期解決が求められます。中国で平和の祭典であるパラリンピックを開催しているのに、、、、。今回の件は、プーチン大統領の独断なのでしょうか。彼は、サダム・フセインのように、国際的な見地からの裁きを受けるべきと思います。

ところで、ついさきほど受け取ったLimnology & OceanographyEarly viewで、細菌生産速度測定の際に従来世界的に広く用いられてきたロイシン法について、当該方法はかなりの過大評価であるとのレヴューが掲載されました。ロイシン法で測定された生産速度の信頼性が揺らぐとなると、湖沼や海洋の物質循環の評価そのものが大きく揺らぎます。これは大変!と、早速ダウンロードしました。読まなきゃ!

さて、、、研究者研究者している前日の記事(すぐ下をご覧ください)と比べれば、本当に全くしょーもない、どうでも良いことなのですが、、、。私がまだ幼いころ、宇治の下居の自宅に初めて白黒テレビがやって来た頃のこと、「月光仮面」が放送されていました。当時はアニメではなく、実写でした。「月光仮面」の主題歌の歌詞の中に、「月光仮面のおじさんは、正義の味方よ、良い人よ~」というのがあります。ここで、今になってハタと気が付きました。「ん?おじさん?」です。思い出せば、私が幼いころ観ていた仮面ライダーやウルトラマンの主人公は、「おじさん」なのか「おにいさん」なのか、議論の分かれるところでしょう。少なくとも、子供から見ればこれらの主人公は「おじさん」かもしれません。でも、私の子供たちがテレビの番組で観ていた仮面ライダーなどの主人公は、どう見ても「(イケメンな)おにいさん」です。一世代というのは、時代が変わるものですね。。。。。どうでも良い話です。


2022年3月5日
3月1日に、大変誠にありがたいことが分かりました。申請していた科研費の研究計画が高い評価を頂き、無事採択されました。ご審査下さった審査員の方々に、心より御礼申し上げます。本当に、ありがとうございました。我々は、優れた成果を出すべく、メンバーが一致団結して、しっかりと頑張ります。

この科研費研究において特に注目すべきは、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター(琵環研)、国立環境研究所・琵琶湖分室といった、まさに琵琶湖に特化した研究機関のメンバーが研究分担者・協力者のうち半数を占めることです。また、その他のメンバーも、これまで琵琶湖をメインの研究対象としてきた研究者ばかりです。さらに、これらのメンバーの中には40歳未満の若手研究者が半分以上を占めており、この科研費研究は彼らにとって更なるステップアップとなることが期待されます。私は、今回の科研費申請書を取りまとめながら、琵琶湖は世界的にも極めて優れた研究湖沼であり、その結果、琵琶湖研究は国際的に高いレベルを保ちつつ多くの優れた研究者を育んできたことに、改めて気が付きました。科研費の審査員の方々は、このことを良くご理解下さりかつ高い評価を下さったものと、私は考えます。このこと、改めて心から感謝申し上げます。

私と琵環研は、私が京大生態研に戻った2008年以降の10年以上に渡り、数々の研究費をつないでつないで共同研究を継続して来ました。そして、この過程で優れた若手研究者の方々が育成されました。また、琵琶湖研究を通じて、京大生態研や琵環研以外の研究機関で優れた研究成果を上げて来られた研究者とも交流が深まり、今回の科研費メンバーとして御協力いただくこととなりました。琵琶湖は、京都大学だけを取り上げても大津臨湖実験所に始まる100年以上の研究の歴史を有する、まさに研究の「母」です。私は、琵琶湖の優れた研究環境を後世の研究者に遺したいし、できればさらに発展させたいと考えています。琵琶湖周辺には大学、自治体の試験・研究施設、博物館や企業の研究所等、多くの研究機関があり、これらに所属する多様な研究者と共に、自然科学と社会科学も融合させながら、人類の幸福と福祉に貢献する一大研究拠点を目指したいです。ある企業が調べたところ、琵琶湖の周辺地域の面積規模はシリコンバレーとほぼ同じであり、その地域内に多くの研究機関が存在する環境もシリコンバレーと似ているとのことです。琵琶湖研究に基づいた生物多様性の普及化・主流化、環境リテラシーの向上、さらには地域活性化と産業振興にまでつながれば、世界的に誇れるモデルケースとなるはず。


2022年2月26日

今日は、日本学術会議・ワイルドライフサイエンス分科会主催のシンポジウム「生物多様性からみたワイルドサイエンスhttps://www.scj.go.jp/ja/event/2022/320-s-0226.html」の日です。私は、当該分科会のメンバーなので、このシンポの企画から関わっています。でもなんで、プランクトンとか微生物の食物連鎖の研究者である私がワイルドライフなのかって?私自身もそう思いますが、ゴリラ研究で超有名なあの方から「生態学の専門家として、是非加わってくれ!」と、大変まことにありがたい御連絡を賜ったのです。でも、バリバリの生態学者からは、「中野が『生態学の専門家』か?」と、ご批判をいただきそうな、、、、、。ま、いっか。京大生態研のメンバーがこの分科会に入るってのは、意味があります。なので、頑張って、かつ興味を持って、務めさせていただいています。何らかのお役目をいただきながら使っていただくということは、とてもありがたいことです。

ところで、えらいことになってしまいました。「戦争は、そのほとんどがどこかの国内の政治的事件を契機として起こる(岡崎久彦、「戦略的思考とは何か」、中公新書、2019年改版、48ページ)」とは言いますが、今回のケースもある意味それに該当しそうな気がします。予防戦争論では、戦争をしかけるのは力が弱りつつある側である(多湖淳、「戦争とは何か」、中公新書、2020年、119から120ページ)とのことですが、現在のロシアはまさにそうなのかもしれません。先日、国会の議論で、自民党議員であったように記憶していますが、「平和国家である日本こそ、ロシアを説得できる。今こそ、平和国家・日本が国際的な役割を果たすべきだ」のような内容をおっしゃっていました。が、日本はすでにアメリカやヨーロッパ諸国のやり方に追随しているので、最早ロシアは日本の言うことなど聞かないと私は思います。私はむしろ、今こそあの国に、その役割を果たしてもらえないかと考えます。あの国とロシアは歴史的に重なる部分が大変多く、今の世界情勢においてもあの国はロシアに寄り添う姿勢を示しています。また、あの国は、つい先日まで世界の平和の祭典を開催していたし、来週は別の平和の祭典をまさにこれから開催しようとしています。どういう説得をすればロシアが矛を収めるのか、私には分かりませんが、アメリカやヨーロッパ諸国との関係にもバランスさせながら、したたかな外交を執り行うとなると、あの国しかないかもしれない。ご自身のこともあるので、大変難しいとは思いますが、、、、。

私の希望は、ロシアがウクライナから完全撤退するのはもちろんですし、とにかく核を用いることだけは絶対にしないで欲しい。今の日本にできることは、「何があっても、とにかく核だけは使うな」と、ロシア(とその他の国々にも)に言い続けることくらいかなあ。それなら、日本が国際的に説得力を有している気がしますし、それこそ我が国にしかできない国際的な役割であるような気がします。


2022年2月19日
今日は、日本生態学会の理事会です。ところで、たまには研究者らしい内容を、、、。研究者のみなさんは、新刊雑誌に掲載されている論文のアラートを受けておられる方々が多いと思います。私もいくつかの雑誌のアラートを受けていますが、Limnology & OceanographyEarly viewに、以下の論文が出ていました。

Gilbert & Mitra: From webs, loops, shunts, and pumps to microbial multitasking: Evolving concepts of marine microbial ecology, the mixoplankton paradigm, and implications for a future ocean. L&O Early view

アブストラクトをざっと見ると、おおっ、微生物ループやら、シャントやら、懐かしい語が出ている!これは久しぶりに、私の興味にドンピシャ!の論文だぁと思い、ダウンロードして、2日後頃に読みました(その日のうちに、、、、は、忙しくて、できなかった)。いやー、これはレヴュー論文で、おもしろかった!海洋の内容であり、混合栄養原生生物の生態に関するものでしたが、今後、気候変動・地球温暖化が進むにつれて、独立栄養のみ、あるいは従属栄養のみで生きる原生生物は生き辛くなるであろうとのこと。そして、Constitutive Mixoplanktonと著者が表記する、生来的に独立栄養と従属栄養を兼ね備えた原生生物がより重要となるかもしれないとのことです。

この論文は海洋のものですが、混合栄養原生生物の生態についての重要な知見は、実は我が国の陸水学も大きな貢献をしています。かつて、淡水赤潮を形成するUroglena americana(以下、ウログレナ)は、その増殖を光合成のみに依存すると考えられていました。ところが、1985年、京大農学部の石田祐三郎先生の研究グループが、世界で初めてウログレナによる細菌摂食を、日本陸水学会の学会誌である陸水学雑誌に英文論文として発表しました(Kimura & Ishida 1985)。

この発表に先立つあるエピソードについて、私が以前、聞いた話しがあります。とある国際会議において、ある外国人研究者がウログレナの細菌摂食についての発表を行い、「これは、世界初の発見だ!」と述べたそうです。その際、その場にいたある日本人研究者が、「いや、ウログレナによる細菌摂食は、木村と石田がすでに発見している。あなたたちは、最初ではない!」と言ったそうです。当該日本人研究者はこのことを石田先生に伝え、これは可及的速やかに公表しなければならないと考えた石田先生のグループは、陸水学雑誌に英語の論文として発表したとのことです。その後、当該外国人研究者らは、Science誌に彼らの成果を発表しましたが、その論文にはちゃんとKimura & Ishida (1985)が引用されています(Bird & Kalff 1986)。繰り返しで恐縮ですが、以上のエピソードは、あくまで聞いた話しです。このエピソードは、研究者にとって学会誌がいかに大切で重要であるかを物語っているように思えます。学会誌は、厳正な審査(peer review)をきちんと行っているだけでなく、場合によっては迅速な審査にも応じてくれる柔軟性も兼ね備えています。今の時代、さまざまなビジネスモデルの学術雑誌が刊行されていますが、我々研究者は学会誌を大切に育てていかねばなりません。

なお、陸水における混合栄養原生生物の生態学的研究で、私の記憶にあるのは、Tittel et al. (2003)の論文でしょうか。これも大変、面白かった。みなさんも、もしご興味がおありでしたら、これらの論文を是非お読みください!


Kimura B, Ishida Y (1985) Photophagotrophy in Uroglena Americana, Chrysophyceae. Jpn J Limnol 46:315-318

Bird DF, Kalff J (1986) Bacterial grazing by planktonic lake algae. Science 231:493-495


Tittel J, Bissinger V, Zippel B, Gaedke U, Bell E, Lorke A, Kamjunke N (2003) Mixotrophs combine resource use to outcompete specialists: Implications for aquatic food webs. Proc Natl Acad Sci 100:12776-12781

2022年2月13日
今朝、ショックだったので、、、、書きました。まだまだ寒いので、灯油を購入しました。なんと、18リットルで2150円也!私は、この地に住んでもうすぐ14年になりますが、今までで一番高い!我が家は、毎週日曜日の巡回販売で灯油を購入しているのですが、販売業者さんも申し訳なさそうでした、、、、。

この冬は、灯油やガソリンが高いですね。どうやら、ウクライナ危機の影響が強いようです。迷惑な話ですね。。。。ウクライナにお住まいの方々にとっては、安心して生活することができず、大変お気の毒です。早く事態が鎮静化すると良いのですが。

それにしても、あの国はどういう見識なのだろう。北京オリンピックでは、あの国が原因となる深刻な物議を醸しています。元々、ドーピング疑惑のために自分の国の名を冠しての出場が認められていないにもかかわらず、北京オリンピックでもまだドーピング疑惑です。それに加えて、あろうことかオリンピック期間中にウクライナ侵攻の可能性まで疑われ、世界中を不安に陥れています。私が中国人なら、めっちゃ怒るでしょう。だって、中国は国民にいろいろと不便を強いながら大変苦労してオリンピックを準備・開催し、平和と友好の世界的祭典を何とか推し進め、数々の感動的なエピソードを現出するために多大な努力をしてくれています。あの国の行為は、そんな中国の努力と貢献に水を差す行為です。中国人、非常感謝大家!(間違っているかも)


2022年2月12日

ここ数日思ったこと:

(1)北京オリンピックでは、さまざまな課題が毎日報じられています。これらの課題については、今後のアスリートの夢や希望につながるような解決に至って欲しい。また、羽生結弦さんが世界で初めて4回転半(「クアッドアクセル」と呼ぶらしい)を公認で成功させたことは、心から祝福差し上げたいし、まさに全力を尽くしてくださったことに感謝を表したいです。感動を、ありがとうございました!

(2)自分がもしコロナに感染したら、自宅療養になるのでしょう。感染された他府県在住の知人から得た情報では、自治体による自宅療養中の食料供与については、自治体ごとに大いに違うようです。東京都は、大量の自宅療養者用食料をご提供くださります。一方、何も提供してくれない自治体もあるようです(保健所の業務が逼迫して、仕方ないのかもしれません)。が、いずれの自治体にも共通しているのは、自宅療養者用食料の中にアルコールは含まれていないということ、、、、、。当たり前か。毎日美味しいお酒が飲めるってことは、健康だからですね。ありがたいことです。

(3)もう3年も帰国出来ずにいる留学生たちが可哀想でなりません。彼らも人の子、親御さんが居られます。ご双方共に、大変お辛いでしょう。どうにかならないものか、、、、、。留学生たちは、「親に心配をかけたくないから、元気なフリをしています」とのこと。なんと健気なことでしょうか。私にできることは、あまりないのですが、せめて彼らに会う度に世間話や冗談を言うくらいでしょうか。

(4)何となく気になるのですが、昨年10月から発足した新政権って、国民に直接説明する機会が少ない気がします。ワクチン接種が遅れているというのに、担当大臣が出てこない。そもそも、その方のご尊顔が思い出せないほど。さらには、肝心の政権トップがほとんど目立たない。我々の前に出て来て、トップがきちんと国民に語り掛けてくれない。前の2つの政権の方が、まだ我々に語ってくれた。上手かどうかは別にしても、政権トップが国民に向けて話していた。

(5)今般の高野連の対応には、失望しました。高野連って、掛羊頭売狗肉と言われても仕方ないですね。ガッカリです。


2022年2月6日
昨日2月5日の話題が暗い・ネガティブなので、反省し、少し明るい(?)話題を。「中国科学院:世界最大の科学技術機関の全容、優れた点と課題」、林幸秀著、JST-CRDS、丸善プラネット(2017年)を読みました。JSTってこういう一般普及書も刊行しているのですね。私は、中国科学院(以下、CASと略)に所属する研究所に友人が多いので、興味を持って本書を読みました。特に印象に残った点は:①CAS全体の職員の年齢構成は、35歳までが全体の半分、40歳まででも3分の2と、大変若い(58ページ)、②CASは、1996年から2015年にかけて、基礎研究への研究費配分の全体の研究費に対する割合を31.4%から42.6%へと増やしている(64ページ)。我々の分野における中国からの論文が、ここ10年で急増しており、しかも国際的にハイレベルな雑誌での発表が極めて多いことは、上記の①と②からも分かります。

ところで、先日の2月2日水曜の朝日新聞・朝刊に掲載された「後藤正文の朝からロック:公正さ、センバツに思う」には、共感しました。あの決定は、さすがに多くの方も納得が行かないでしょう。社会通念に照らして、一般の我々から批判を受けても仕方ないように思います。ちなみに、現在の高野連の会長とは、私は個人的な面識があります。私に限らず、京大の部局長経験者の多くの方々も、彼のことは良くご存知でしょう。私は、京都・三条大橋近くの大きな居酒屋で彼と面と向かって飲んだこともありますし、かつては彼と共同で取り組む課題もいくつかありました。彼は、野球をこよなく愛しておられる、良い方なんです。

アカンな、やっぱ、何かネガティブかも、、、、、。

2022年2月5日

先日の1月29日にこのブログで書いた「江戸時代の人の後始末を、令和の時代の人がやる件(下記参照)」ですが、司法書士がおっしゃるには、結構な難物であるとのこと。なので、本件、この先どうなるか、全く分かりません。本件は、私の本籍地の周辺にお住まいの方々にも松山地方法務局から連絡が来ており、皆さん大変お困りとのこと。もちろん皆さん、何とかしたいとのお気持ちは同じです。が、お金も、労力も、時間もかかり、すぐに「はい、やります」とはなかなか言えない。そんな気持ちを逆撫でするように、松山地方法務局は「このまま放置すると、いずれ罰せられますよ」とのことだそうです。まさに「脅し」、でしょうか。でもね、そりゃあ我々のご先祖様が本件を放置していたのだから、それは良くない。でも、法務局の方だって、今まで放置していたのではないでしょうか。法務局(法務省?)だって、今まで何もしてこなかったのではないですか。そのことを棚に上げて、「江戸時代の人の後始末を、令和の時代の人がやる件」を全て我々一般民衆に丸投げって、それこそ社会的に筋が通るのでしょうか?法律を変えるとか、制度を見直すとか、法務省や法務局ができることは何も無いのでしょうか?

まあ、我が国は省庁が公文書を改ざんして人の生命が失われても国のGDPに影響が出ても、だれも責任を取らない国なので、今回我々が受けている案件についても国は何も責任を取らず、我々一般民衆がその責めを負うと。結局、辛いこと、しんどいことは、いつも我々下々の民に来る。「上有政策、下有対策」などと、気楽に構える気持ちにはなれません。

これが我が国かあ。やはり溜息しか出ない。誰か、明るい話題を下さい!

2022年1月29日
昨日、松山地方法務局から、ビックリ仰天・驚天動地な郵便が届きました。その内容とは(原文から抜粋)、「この度、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法(平成30年法律第49号)第40条に基づき当局において調査した結果、下記の土地について、所有権の登記名義人が亡くなられているものの、名義がそのままの状況となっており、その後も長期間にわたり相続登記がされていないことが判明いたしました。(中略)この機会に、必要な登記申請を行っていただきますよう御理解と御協力をお願い申し上げます。」とのこと。その土地とは、私の本籍地(愛媛県大洲市云々)です。当該土地には、血縁関係ではない方がもうすでに長年お住まいです(でも、この方とは、今でも年賀状のやり取りなど、交流はありますし、親しくさせていただいています)。

で、法務局の言う当該土地の名義人を見ると、「中野秀夫」とあります。幸いにも、私の亡祖父と亡父は、生前に何度も大洲市を訪れ、寺や市役所を回って中野家のルーツを調べており、その際に作成した中野家の家系図が私の手元にありました。それを調べてみると、、、、確かに「中野秀夫」さんは、私のご先祖様です。その書類には、生年月日等の情報もあり、彼の生年は「嘉永4年8月29日」とのこと。ん?これって、江戸時代?!ウィキペディアで調べてみると、「嘉永は日本の元号の一つ。弘化の後、安政の前。孝明天皇の時代。江戸幕府の将軍は徳川家慶、徳川家定」とあります。江戸時代の人の名義の土地の後始末を、令和の時代の私がするの?!もう、超ビックリ!!!法務局は、「司法書士に相談せよ」と言って来ています。これも幸いなことに、親類に司法書士がおられるので、その方に相談したら、「完全に任せとけ!とは言えないが、協力しましょう!」とのこと。とてもホッとしました。また、当該土地にお住まいの方にも連絡し、彼も快くご協力くださいます。いや、本当に、ありがたい。まだ事は端緒についたばかりではありますが、とても安堵しています。

それにしても、、、、江戸時代の人の後始末を、令和の時代の人がやるのかあ、、、、。江戸、明治、大正、昭和、平成、令和、、、、はぁ、ため息しか出ないなあ。その間、私のご先祖様たちや、我が国の法務局って、いったい何をしていたのだろう???

2022年1月22日
トンガの火山噴火に伴う津波被害が、相当甚大であろうことが報道されています。地震国・火山国の日本としては、同じ災害を経験してきた国としてトンガの皆様に深く同情し、お見舞い申し上げます。
Dear Everyone in Kingdom of Tonga
I am very much sorry for your serious damages to the volcanic explosion. I really hope that you have recovery as soon as possible and get back to happy, comfortable and peaceful daily life. As the residents in a country with many volcanos and earthquakes, we Japanese would like to convey our heartfelt sympathy to all the people affected by the disaster.

ところで、来る2月18日金曜日の午後2時から、私が担当する生態研セミナー(クリック!)が開催されます。今回は、いずれも国立環境研究所の方々で、松崎慎一郎さんと沈尚さんです。いずれも新進気鋭の若手研究者であり、松崎さんは昨年6月にNatureに論文が掲載され、沈さんは博士学位を昨年取得したばかり。お二人とも国際一流誌での研究発表が目立っています。セミナーはオンライン開催で、登録が必要です(上記の「生態研セミナー」をクリックしてください)。興味のある方、是非ご登録ください!

で、、、、どうでも良いことですが、「新しい資本主義」と「共同富裕」って、最終的に目指しているものが同じかもしれないなあと、私は思います。でも、前者は状況によって如何様にも解釈可能であるのに対し、後者は言葉の意味そのものなので提唱者の意図が直接伝わります。


2022年1月15日
今日は、素敵な再会がありました。近所でそこそこ流行っていた居酒屋があったのですが、昨年、コロナ禍で閉店に追い込まれました。私は、当該居酒屋をそれほど多く利用したわけではないのですが、とても残念でした。が、最近、元の場所からそれほど離れていないところに、新たな店舗で再スタートされました。まだ、夜のお店は開けていないようですが、お昼の食事(テイクアウトがメインか)は出されています。今日、2点ほど買ってみましたが、とても美味しいです!頑張って頂きたく、応援したい。これからも、時々利用します。頑張っておられる方々を見ると、とても心がすっきりと、かつ潤って、元気が出ます。

さて、1月13日木曜日の朝日新聞朝刊の「文化」に、「最大級フェス『ロッキン』移転の衝撃」という、興味深い記事が載りました。日本最大級の音楽フェス「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」が、茨城県ひたちなか市で20年間も続いたにもかかわらず、地元との合意形成が上手く行かずに以降の開催を断念し、今後は千葉市での開催となったそうです。私は当該フェスのことは存じ上げていなかったのですが、20年間も継続していたことから音楽ファンにはすでに定着しており、多い年には5日間で33万人もの観客動員があったそうです。こりゃ、すごい。しかし、コロナ禍のために中止や赤字運営となり、今後の見通しも芳しくないことから、移転を決めたとのことです。このことについて、専門家の指摘は、我が国では一般的に大規模フェスの開催側と開催を受け入れる地元・地域住民との関係が、欧米のケースに比べて弱いとのことです。この専門家がおっしゃるには、欧米では地元住民がボランティアでフェスを支えるとか、地元自治体の資金援助があるとか、当該地域一丸となってフェスを支えかつ盛り上げているとのこと。実はこれは、我々隔地の研究施設にも当てはまる、とても重要なことです。

一般に、住民居住区域内にある研究所や大学本体キャンパスから離れた隔地の研究施設は、いわゆる「迷惑施設」です。「研究所」というと、一般の方々は「何か危険な研究をしているのではないか、、、、」、「何か有毒なヤバい薬とか、使ってんじゃないか、、、」、「有毒なガスとか廃液を出しているのではないか、、、、」、「危険な生き物が出て来て、我々の住む場所に侵入したらどうしよう、、、」と、とても不安になられます。このことはもちろん、私のセンターでも同じです。京都大学生態学研究センターは、とても小さい研究所ですが、私は当センターから近い青山という地区(私が住んでいるところ)の住民から、「あれって、京大なの?京大のバッタもん(京大の名を借りた、怪しい施設)とちゃうん?」と言われたことがあります。

そんなことがあり、当センターに限らず、京大の研究所・センター、とりわけ京大メインキャンパスから離れた隔地の研究所・センターは、毎年10月から11月の間のいずれかの日に「一般公開・オープンキャンパス」を開催し、我々の研究施設を一般の皆様に開放して、さらには講演会や体験学習なども行って、「私たちは、こういう人々です。安全で、害のない、平和な研究をしています。みなさん、どうぞご安心ください。我々も、この地域の仲間なんですよ」と、我々に対する一般社会の理解と受け入れ、場合によっては協力もお願いしています。また、我々も地元の方々からの依頼があれば、出来る限りの協力をしています。もちろん、これで十分であるとは言いませんが、とにかくできることからやっているということです。

どの世界・社会も、組織が何かの活動を行うには、地域住民や地元自治体からの信頼と協力は不可欠で、これが無しだとどんな活動も持続的ではないのです。朝日新聞の記事は、そのことを改めて痛感させてくれました。


2022年1月9日

先日の12月11日のこのブログで、「大学ファンドでは『年3%の事業成長』と『研究力向上の目標』が一定期間に達成できない場合、支援の打ち切りや減額がなされる点です。つまり、『年3%の成長って、ひょっとしてかなり厳しくないか?』ということです。」と書きました。今朝の朝日新聞の社説では、大学ファンド・国際卓越研究大学制度がテーマとして取り上げられており、私の危惧している点が述べられております。当該社説の情報が正しければ、やはり年3%の成長は相当厳しいようです。これって、本当に達成可能なのだろうか?折しも、次の部局長会議での議題の一つが大学ファンド・国際卓越研究大学制度です。この制度、京大が応募しないわけには行かないでしょう。でも、全ての部局が当該制度に対応できるものでは無いし、そもそも対応可能な部局にとってはかなりの負担・プレッシャーになりそうです。そんなことを、特定されたいくつかの部局だけに押し付けることにはならないでしょうし、京大の全部局が何らかの義務を負うのでしょう。うーむ、どうなることやら。毒まんじゅう。


2022年1月8日

先日、加藤陽子氏が「その本を読む前と後で、目の前の風景が違って見える本」と評された本を購入したと書きました。その本とは、益田肇氏の「人びとのなかの冷戦世界」(岩波書店)です。私の専門分野とは、大いに離れてはおります。しかし、加藤陽子氏の上記のコメント、および朝日新聞での大佛次郎論壇賞選考委員のコメント(苅谷剛彦氏「圧倒的な学問的貢献である。」、根本清樹氏「重厚な学術書なのに、手だれのノンフィクション作品のような読後感。筆力がずぬけている。取っつきやすい。」、など)を読んで、「あれ、これはオレみたいな素人でも読めるかも。理解できるかも。」と、半ば勘違いして、高価な当該本を購入して読みました。いやはやこれが、素晴らしい著作でした!もちろん私は、当該学問分野には全くの素人ですが、そんな私でもグイグイ読ませる本で、かつ大変分かり易い(いや、本当に理解しているのかは、不明。少なくとも、専門家よりは理解は浅いのでしょうけど)。確かに、「その本を読む前と後で、目の前の風景が違って見える本」というか、「風景」までは変わらないにしろ、少なくとも私が持つ冷戦や米国・中国に対する印象は変わりました。もう一点、特に我々生態学者にとって興味深いことは、著者の益田氏は生態学に強い興味をお持ちです(本書の323ページ参照)。さまざまな学問分野の情報や手法を駆使して書かれた本書は、学際融合、異分野融合、分野横断的な研究の必要性が叫ばれる昨今、まさにこれらを具現化しており、しかも国際的に極めて高い評価を得ています。

「国際的」と言いますのは、本書は益田氏の著作「Cold War Crucible: The Korean Conflict and the Postwar World」(ハーバード大学出版)をベースにしているからです。この元本が国際的に高い評価を受けているのですが、今般、日本語で出版された本では、「著者による解題」として、これまでに彼が発表してきた内容(元本だけでなく、海外での多くの講演など)について受けた質問に回答している章があります。これがまた、興味深い!この章のおかげで、本書についての理解がより深まります。いや、大変素晴らしい本に巡り会えました。ありがたいことです。1年後とか、確実にもう一回読むでしょう。恐らく、何回も読むと思います。私は、「これは良い!」と思った本は、何回も読むのです。

で、こんなことを書いている場合ではないかも。京大執行部から課された宿題をしなければなりません。以前も書きましたが、この宿題、我々の後輩のために何とかしなければならないものです。しかも、今やらねばならないのです(提出期限があるので)。ありがたいことに、私は独りではない。一緒に動いてくれる仲間がおります。意志の通じ合う仲間がいるから、頑張れます。


2022年1月2日
明けましておめでとうございます。今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。昨夜は、私の毎年恒例であるウィーンフィル・ニューイヤーコンサートを視聴しました。うん、やっぱり、私はドナウとラデツキーを聴けば、とにかく新鮮に元気になります。2021年は、何やらかにやら、嫌なこと・辛いこともあり、また当然それらはまだ継続しているのですが、まずは新年、気分一新!とても元気付けられました。ダニエル・バレンボイムさん、ウィーンフィルの皆さん、ありがとうございました。

でも、ニューイヤーコンサートを観ながら、はたと考え込んでしまいました。つまり、楽団メンバーの多様性です。年始の挨拶として、バレンボイムさんは「希望と友情と平和。音楽で我々は一つになれる。」とおっしゃっていました(私には、そのように聞こえました)。ニューイヤーコンサートは、大変素晴らしい優れた文化であり、多様性を高めることで、よりその価値をもっと引き出せるのではないかと考えました。

Dear Mr. Daniel Barenboim and the members of Vienna Philharmonic
Thank you very much for your playing at New Year's Concert 2022. On every New Year's Day, I very much enjoy listening to it, feeling very much encouraged, refreshed and energized, especially for my listening to "Danube" and "Radetzky". For this year, your playing, together with Daniel's message, were so excellent, and I was so much appreciating for those.

I have one comment on the membes of orchestra. To my impression, the diversity of Vinenna Philharmonic members would be not high. That would be the case not only for Vinenna Philharmonic but for other orchestra. So, if Vienna Philharmonics gets to have high diversity, this would make the social value and raison d'être of the orchestra much higher and more important than the present. Anyway, thank you very much for your excellence.


2021年12月31日
今年も一年、大変お世話になり、誠にありがとうございました。来年も、どうぞよろしくお願いいたします。良い年をお迎えください。

2021年12月25日

コロナのオミクロン株が急速に感染拡大しています。どうやら、オミクロン株による重症化のリスクは、従来型よりも低いようですが、感染力は抜群に高いようです。いくら重症化リスクが低いと言っても、感染者数そのものが多ければ、重症者数もそれだけ多くなります。医療ひっ迫を防ぐためには、オミクロン株による感染をできるだけ低く抑えなければなりません。

我が家では、つい昨日、愚息の帰省を延期させました。愚息は現在、卒論執筆中とのことですが、オミクロン株による感染状況がより深刻な近畿に帰省してもし感染してしまったら、彼は卒論が提出できなくなるかもしれません。親としては、そんな理由で留年してもらうわけには行かないので、彼が卒論についてひと段落したら帰省するようにしました。

私のラボには、留学生が3人おります。彼らは、もうかれこれ2年(半?)以上、母国に帰省していません。今までは、かなりの無理をすれば帰省できたかもしれませんが、それも金銭的な負担の極めて大きいものとなります。ですので、実際には彼らは帰省できず、ご本人も親御さんも、とても心配かつ辛く過ごしておられるでしょう。これを想うと、私は彼らとご両親やご親族の皆様が気の毒でなりません。彼らの気分転換のために飲み会でも、、、、、ができないし。恐らく、2年間も禁欲生活を継続しているので、今の状況で飲み会をやったら、留学生に限らず、皆さん相当はっちゃけるでしょうね、、、、。そんな状況をつくるわけにはいきません。

ところで、加藤陽子氏が「その本を読む前と後で、目の前の風景が違って見える本」と評された本があるのですが、私もそのような感覚に是非陥りたいと思い、当該本を購入してしまいました(ちと、高かった)。さあて、読み終えたらどんな世界が広がっているのかな!でも、、、、そもそも私ごときが理解できる内容なのだろうか、、、、。とにかく、楽しみです。

あれれ、ビックリした!いつの間にやら、私のウィキペディアが立ち上がっている?!あれれ、当の本人は何もしていないし、そもそも知らなかった。どなたが作成してアップされたのかな?間違ったことは書かれていないし、もちろん悪意のある内容では無い。むしろ、私を応援してくださっている印象です。最終更新が今年の9月30日、午前9:33。これって、何のタイミングなのだろう?この内容なら、まあ私の研究室のHPと同じです。どなたか存じ上げませんが、お手数を頂き、ありがとうございました。それにしても、不思議なことがあるものだ、、、、。


2021年12月19日

多分、今年最後の肉みそ。素晴らしかった!わざわざ電車乗り継いで味平に行った甲斐がありました。

2021年12月18日
今週は、本当に会議だらけでした!いろんな会議、会議、会議!でも、来週もそこそこの会議数!しかも、ネクタイ締めなあかん会議が多い。俺って、会議者?!でもね、いずれも不必要な会議や無駄な会議ではないのです。どれも重要なのです。だから、頑張るしかないのです。

ところで、昔のテレビドラマなどで、交通事故の加害者が被害者遺族に対して「カネ払えばいいんだろ?!」とか、「カネならいくらでもあるんだ!それでどうだ?!」とか暴言を吐くシーンって、結構良く見ましたよね。去る12月15日に為された「認諾」って、まさにこれと同じに思えます。あれらの優秀でエライ人たちの品位や良識って、どうなんやろ?

なんか、ホッとしたいので、先日、京大のメインキャンパスで観た紅葉です。キレイでしょ。まあ、会議のハシゴで、移動中に見かけたんですけど、、、、、



2021年12月11日
12月10日金曜日の朝日新聞・朝刊の「経済気象台」では、再び大学ファンドに関する意見が掲載されていました。我が国の大学における研究力が、国際的な比較において低下しており、このことについて何とかしなければならないと思うのは、恐らく当然のことでしょう。内閣府としては、今般、新たに大学ファンドを創設して、支援対象となる「特定研究大学(仮称)」に年数百億円規模の支援を行うとしています。しかし、朝日新聞の当該意見では、いくつかの点で著者の不安・心配が綴られています(詳しくは、当該「経済気象台」をお読みください)。また、私自身も気になっているのは、大学ファンドでは「年3%の事業成長」と「研究力向上の目標」が一定期間に達成できない場合、支援の打ち切りや減額がなされる点です。つまり、「年3%の成長って、ひょっとしてかなり厳しくないか?」ということです。今の時代、我が国の人口減少に伴う経済や産業の減退が指摘されており、右肩上がりの成長はなかなか見込めないことは、すでに人口に膾炙しています。ひょっとして、政府は我が国の将来の成長のための仕事を大学だけに押し付けて、それができないとなると「あなたたちがダメだったからだ!」って言うつもりなのかも。。。。。

国立大学は、来年4月から第4期中期目標計画期間に突入します。第4期の京都大学では、さまざまな新たな管理運営制度、とりわけ定員削減に関わる制度がスタートします。我々部局執行部は、定員削減をされないために、現在、大量かつ内容的にも作成が難しい「大学執行部からの宿題」に取り組んでいます。何のために?今ここで、この宿題をきちんと良いものに仕上げることで、我々の後輩研究者たちに我々の学問分野における楽しくて夢と希望にあふれる職場環境を残せるかもしれないからです。「次の世代のために、とにかく何とかしなければ!」のために、我々部局執行部はヒイコラ言いながらも書類づくりに頑張っています。

それにしても、この日の夜9時に放送された、NHKスペシャル「中国新世紀 第4回 農民工 故郷に帰る ~埋まらぬ都市と農村の格差~」には衝撃を受けました。噂には聞いていましたが、これほどとは、、、、、。

2021年12月5日
去る12月2日、琵琶湖に出ました。快晴!ってほどではなかったのですが、まあまあ良い日和で、やはり琵琶湖は素晴らしい!

で、うれしいことに、ノロが採れました(写真は、ありません、ごめんなさい)。ノロって、なかなか採れないんです。いやー、うれしかった。で、この機会に一緒に乗船した韓国・国立生態院の先任研究員・趙さんには、琵琶湖・近江舞子沖(最大水深74メートル)の水深50メートルの水を一緒に飲んでもらいました。私は、外国人研究者が乗船する際には、いつもそうしています。琵琶湖北湖の深層水であれば、そのまま飲めるのです(ただし、あまり底泥近くになると、泥の影響が出るので、飲めません)。以前、滋賀県知事であった嘉田由紀子さんは、外国人の来客を滋賀県の船に乗船してもらう際に同じことをされていたとのこと。「湖水が何も処理をせずにそのまま飲めるなんて!しかも、美味しい!」と、どの外国人も大いに驚きます。琵琶湖って、素晴らしい!

そう言えば、もうすぐ12月8日です。この日は、1931年9月18日や1937年のように、我々日本人が憶えておかねばならない時間でしょう。このことについては、堀田善衛氏の「時間」が重要です。あの当時、我々は愚かだったかもしれませんが、一般国民は騙されてもいたのでしょう。Won't get fooled again (The Who, 1971)


2021年11月27日

去る11月17日、動物プランクトン生態学の世界的権威であった花里孝幸教授(信州大学)がご逝去されました。彼は、脳に関わる治療法の確立していない難病と長年闘っておられました。陸水学・水圏生態学の後輩として、また陸水の環境科学を共に盛り上げようと語り合った友人として、花里さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。今まで、我々の学問分野の頂点的存在・象徴として、我々を勇気づけて来てくださった大いなる牽引力に、深く御礼申し上げます。どうぞゆっくりと、お休みになってください。また、彼の闘病を支えて来られたご家族や関係者の皆様、彼のご看病、誠にありがとうございました。大変なことが多々あったと愚考します。皆様のご尽力に、心から敬意を表します。私は、今でも彼のあの優しい笑顔を忘れることができません。

さて、コロナウィルスに、更に新たな変異株「オミクロン株」が南アフリカで出現したとのことです。これがヤバいのは、従来のワクチンを効きにくくする可能性があること、および感染力も強いらしいことです。先進国では、すでに3回目のワクチン接種を始めていますが、テドロスWHO事務局長は以前から「3回目接種を進めるよりも、ワクチン接種が未だ十分でない途上国にワクチンを回すべきだ」と主張しておられます。私は、3回目のワクチン接種の必要性は認めるものの、それよりむしろテドロス氏のご意見に賛同します。先進国でいくらコロナを抑えても、ワクチン接種がなかなか進まない国々で感染状況が改善されないまま放置されると、変異株が発生する確率は高いまま維持されるでしょう。そうすると、これはまさにイタチごっこです。つまり、結局は全世界でコロナを抑え込まない限り、ワクチン接種が進んでいない国々で生じた変異株が世界中に拡散することになります。これは、それらの国々に非があるのでは決して無く、それらの国々と連携して地球規模でコロナ対策に取り組もうとして来なかった先進国・ワクチン接種が進んだ国々に非があるのだと思います。「ホモ・デウス」の著者で有名なハラリ博士は、「ウィルスと人間との違いは、ウィルスは連携や協力体制を取ったりすることはできないが、人間は連携・協力することができる。人類が皆で協力し合えば、コロナ禍は必ず克服できる」との意味のことをおっしゃっています。今からでも遅くないでしょうから、ワクチン接種が進んでいない国々へのワクチン供給の強化を進めるべきと思います。


2021年11月21日

一昨日の11月19日、私共、京都大学生態学研究センターの創設30周年記念講演会・式典を挙行しました。講演会では、齊藤隆・北大名誉教授、北島薫・京大教授、湯本貴和・日本生態学会長による大変興味深いご講演をいただきました(ちなみに、私も共同利用・共同研究拠点についての講演をさせていただきました)。また、記念式典では湊長博・京大総長、植木誠・文部科学省研究振興局大学研究基盤整備課長を始め、我々の部局が大変お世話になっている御来賓による素晴らしいご祝辞を賜りました。さらに、当日は90名を超える方々がご参加くださいました。私は、当センターを代表して、これらすべての方々に心からの御礼を申し上げます。

ただ、完全オンライン開催であったため、ご参加いただけなかった方々もおられました。このことについては大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。当該講演会・式典の開催は数か月前から準備などがあり、準備を開始する時点では新型コロナの状況を十分に予測することができず、皆様の安全をより確保するための判断であったこと、ご寛恕いただけましたら幸甚に存じます。

来年度からの第4期中期目標計画期間も、国立大学を取り巻く状況はますます厳しいと予想され、当センターのような小さな部局には大変辛い試練となるでしょう。しかし、我々はセンター一丸となって、世界における生態学と関連学問分野の発展、および人と自然・生態系との自然共生社会の実現のために微力を尽くします。これからも、ご支援、ご協力、ご指導、ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、昨日は当センターに外国人招聘研究者として滞在しておられる、韓国・国立生態院(NIE)の趙光辰・先任研究員を、リニューアルされた琵琶湖博物館にお連れしました。私は、外国人研究者が来られる際には(ほぼ)毎回必ず琵琶湖博物館をご案内します。なぜなら、琵琶湖博物館は私にとって滋賀県の誇りであり、自然科学者だけでなく社会科学者にとっても大変興味深いかつ勉強になる施設だからです。


また、草津市の水生植物園にもお連れしました。趙さんは、NIEに新たに設立された湿地センターにお勤めであり、ご自身は陸上・水生の植物分類にお詳しいので、水生植物にご興味がおありかと思いました。やはり彼は、いくつもの水生植物を熱心に観察されていました。

19日の30周年記念、20日の琵琶博と水生植物園、いずれも良い天気で、素晴らしい時間をいただきました。


2021年11月13日

もうかれこれ10日間、拙宅の玄関の軒下に、このカメムシがずっと居ます。しかも、ほとんど動かない。写真は一週間ほど前の姿ですが、今日はかなり弱ってきているように見えました。昨日あたりから急に冷え込んで来たからかな。でも、こんなに長い間、同じ場所を動かずに、何をしているのだろう?私は、毎日帰宅すると、「お前、何してんの?エサ食べ行くとか、誰かと交尾するとか、何かもっと有用なことしないんかいな?」と話しかけてはいます。もちろん、この子は何も答えてくれません。

これは先日、生態研の駐車場で見つけたゾウムシ。珍しいので、思わず写真に撮りました。先のカメムシにしろ、このゾウムシにしろ、生き物って本当に美しい。

これは先週の日曜日だったかな?拙宅近くの里山に、久々に登った際に撮った写真です。手前が立命館BKCで、奥の方に琵琶湖南湖が見えます。清々しい秋の空でした。

2021年11月6日

今般、文部科学省による第3期中期目標・中期計画期間中における共同利用・共同研究拠点の期末評価の結果が公表され、私共、京都大学生態学研究センターの拠点「生態学・生物多様性科学の先端的共同利用・共同研究拠点」は「A」の評価をいただきましたkimatsu2021.pdf へのリンク。このように高い評価をいただいたこと、大変有り難く思います。これもひとえに、平素から研究者コミュニティの皆様が私共に対してさまざまにご支援くださり、時には叱咤激励もいただきながら、私共を生態学・生物多様性科学の我が国唯一の拠点として育てて来て下さった賜物であると、私共は理解しております。この場を借りて、皆様に心からの御礼を申し上げます。

私共は、今回の結果を励みとしつつ、更に必要な改革を推し進め、皆様からのご意見を取り入れながら、より開かれかつ利用し易く、高いレベルの研究を行える拠点を目指します。今後とも、私共の拠点に貴重なご支援、ご指導、ご鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。


2021年10月31日
今日は、京大フィールド研が中心となって企画開催している「京大森里海ラボ by ONLINE 2021」に参加しています。午前中、各高校による「この10年間の地域の変化」の紹介があったのですが、大都市ではない地域の最近10年間は、いずれのケースも芳しいもの・明るいもの・発展を感じさせるものとは、とても言い難い現実でした。でも、このことはもう10年以上前から人口に膾炙している事実です。そうとは言え、改めて高校生からの説明を聴くと、ショックでした。滋賀県でも、御多分に漏れず、同じです。人口減少、高齢化の流れは、加速することはあれ止めることはできないので、この現実にどう対応するかを考えることになります。

ところで、昨日のニュースで報じられていますが、アベノマスクが8000万枚以上余っているとのこと。未だにアベノマスカー、いやひょっとしてアベノマスキストとも言える私としては、「是非、くださいっ!!!大切に使いますから、、、、」なのですが。。。。くれないだろうなあ。ああ、もったいない、もったいない。

ところで、投票しましたっ!日本が変わりますように。また、自分でも変えるように、努力しなければ。

2021年10月30日
もうさすがにコクワガタは穴の奥深くに引っ込んでしまって、日中暖かくても出てきません。これでようやく、彼らは冬眠かな。来年も、どうぞよろしく!楽しみに待ってるで!

昨日は、ある大きな会議があり、文科省の話しを聴きました。その内容をここに書いて良いのかどうか分からないので詳しくは書きませんが、来年度から始まる第4期中期目標・中期計画での国立大学改革についての話しでした。極めて厳しいお話しでした。先日の10月1日以降、文科省の研究振興局学術機関課が改組され、研究振興局大学研究基盤整備課となったのですが、同課内には「大学研究力強化室」も新たに創設され、文科省の国立大学改革への本気度が如実に表れています。我々部局長は、文科省が進める諸々の改革に対応しなければなりません。こりゃ、大変です。でも、むしろこれをチャンスと捉え、我々がやるべきことをやって、研究所・センターは各大学にとって無くてはならない必要な部局であると、学内外の皆様に認識してもらわねばなりませぬ。。。。。具体的に何をするのか?京大生態研は何をすれば良いのかについては、私自身は分かっているつもりですが、これがそんなに簡単にできるものではない。。。。。

明日は衆議院選挙ですね。最高裁裁判官の国民審査もあります。どちらについても良く良く考えて、きちんと投票しよう。


2021年10月23日
私のラボには、太陽虫の生態を研究している大学院生がおります。どうやら、太陽虫は10月中下旬から急激に増殖するのですが、これは秋季の珪藻の増殖に起因するようです。が、今年はまだ珪藻の増殖が起こっておらず、太陽虫も「増えてません、、、」とのこと。太陽虫が増えてきたら、当該学生と琵琶湖ぐるっと一周サンプリングを決行するので、楽しみなのですが、、、、。自然相手のことなので、珪藻がいつ増えるのか全く分からないし、そもそも太陽虫が直接に珪藻を摂食しているのかすらまだ分かりません。ネットで見る限り、太陽虫が好んで食べているのは、もっと柔らかそうなもの(ボルボックスとか、繊毛虫とか)ばかり。

で、仕方が無いので、

昨日観たコクワガタ。分かります?「えっ?!まだいるの?」と思うでしょ。寒いと、穴の奥の方に引っ込んでしまいますが、暖かいと出てきます。写真のやつはまだ穴の中ですが、別の穴にいたやつは外に出ていました。でも、写真を撮ろうとすると、穴の奥の方に逃げ込んでしまった。気温さえ十分高ければ、まだしばらくはコクワガタに会えそうです。

ところで、我々国立大学は、来年度から第4期中期目標計画期間に入ります。現在、第4期での国立大学について、不穏というか、不安というか、よろしからぬ噂が流れて来ています。うーむ。現在、衆議院選挙戦の真っ最中ですが、政権交代したら第4期の国立大学の状況は良くなるのか?いやいや、政権交代して良くなるとは限らない。そもそも、我々の職場のことを考える以前に、我々の生活のことを考えて投票すべき、、、、、なのですが。

2021年10月16日
10月中旬ですけど、まだまだこいつらには毎日会っています。

先日、ある国の陸水学関係研究所の最近4年間の活動について、外部評価の依頼を受けました。今年9月には、別の国の科研費審査の依頼も受けたのですが、ひょっとして「あいつなら、やってくれそうやでぇ、、、、、」みたいな(誤った)噂が世界中に流れていたりして、、、、あー、怖い。

で、依頼のメールには、「添付のPDFを読んで、もう一つ添付のエクセルに採点して、短いコメントを各項目に書くだけやから、そんなに時間はかからへんでぇ」とのこと。エクセルを確認したら、10項目程度だったので、「ま、これなら何とかなるな」と引き受けました(アホなことに、肝心のPDFを確認しなかった)。そしたら、私は間抜けでした。PDFは小さいサイズの文字がシングルスペースでビッシリと書かれたもので、44ページもあった!少し考えれば分かることなのですが、研究所の4年間の活動をまとめた報告書なので、それくらいにはなるわなあ。。。。。とても優れた活動をされておられる研究所ですので、報告書の内容もとても良く、私の評価は高いものでした。

ありがたいのは、外国の関連研究所の活動や人員体制・施設・予算の詳細を知ることができ、彼らがどんな目的や方法で外部評価を進めているのかを知ることもでき、当該研究所の情報は自分の研究センターの今後の運営のための良い糧とすることができるのです。外部評価には数日かかりましたが、良い勉強をさせてもらいました。ありがとうございました。

それにしても、新しい方も、イマイチですなあ。あの方たちは、「悪夢の、、、、」とか「六重苦、、、、、」とかおっしゃいますが、私にとっちゃ「アンタらのおかげで、不快さと不誠実さが極まる過去約10年間やった」ですわ。これからもこれが続くのかなあ。そう言えば、今度新たにトップを補佐して党務を執行する役職に就いたあの方、まだ我々があの国の「〇人計画」に関わっていると思っているのかな。今度の新しい体制、まだまだ我々との溝は埋まりそうにない。。。。。


2021年10月10日

そうそう、先日、生態研で観た綺麗な夕方の風景です。それだけ。



2021年10月9日
まだまだ暑いっすね!昨夜、NHKのドキュランド「出産しない女たち」を観ました。これは2018年にスペインで制作(SUICAfilms/A Media)された「[m]otherhood」というタイトルの番組です。我が国に限らず、女性を育児から開放することは、世界共通の課題であろうことが良く分かりました。この番組を観て初めて知ったのですが、「二酸化炭素の放出量を減らすためには、地球の人口増加を防止する必要があり、それには子供を作らないことだ」、「(出産は、自分に何らかの満足・安心感を得るためなので)子供を産むことは利己的である」という考えがあるのですね。驚きました。自分が知らなかった考えをどこからかゲットできるというのは、とてもありがたく幸せを感じます。人間って、いろんな人や考えがあって、おもしろいですね。

ところで、訳あってモンゴルの湖沼を調べていたら、こんなサイトを見つけました。私はずっと以前、京大の杉山雅人教授/隊長にモンゴルのフブスグル湖調査に連れて行っていただいたのですが、当該サイトでモンゴル湖沼を調べていくと観たことのある風景が出てきます。また、まさに荒涼とした風景の中に出現する湖沼の姿は、まさに神秘的です!私はこういう風景も大好きなので、このサイトをちょくちょく見ては興奮しています。変わった植物や水鳥たち、カブトエビなども出てきます。おもしろいなあ!


2021年10月3日

もう10月なのに、、、と思われるかもしれませんが、まだまだこいつらには毎日会えます。ところで、コロナの緊急事態が解除されました。滋賀県では、飲食店における酒類の提供、会食の人数制限、営業時間制限の全てが10月1日から解除されました。つまり、滋賀県では、もう夜通しの大宴会だって開催できます!やったー!、、、、、って、私はまだ不安が強くて、相変わらず家飲みです。馴染みの飲み屋さん、ごめんなさい。もう少し、待たせてください。

また、日本全体では、2回のワクチン接種を終えた方々が6割にもなったとのことです。でも、京大生態研では、まだ1回目のワクチン接種すら受けられない方々がおられます。彼らは、年齢が若いことがあり、つまりは後回しにされていたのです。また、生態研メンバーの中には小中学生のお子様をお持ちの方々もおられ、それらの方々は家族への感染と家族からの感染の両方を心配されています。これらを考えると、はっちゃけた飲み会をやることについて、私にはどうしてもその気になれない。一方で、早く居酒屋に行って一杯やり、お店にお金を落としたい。本当に、悩ましい。

新しい我々のリーダーが、来週に決まりそうです。また、リーダーとその仲間たち・一緒に動くメンバーについても、着々と準備が進んでいるようです。でも、何か、気持ちがスッキリしない話ししか聞こえてこない。今の我々のリーダー達は、どっちを向いて仕事をしているのかなあ。少なくとも私には、一般国民の方を向いて仕事してくれているようには見えないし感じられない。そして、私のように感じている国民の皆様って、実は多いような気がする。我が国は、もう長い期間にわたってほぼ一党独裁なのですが、あの人たちはやはり慢心しているのではないか。


2021年9月25日
9月20日から22日まで、日本陸水学会第85回東京大会が完全オンラインで開催されました。とても素晴らしく企画・運営された大会であり、私はめっちゃ楽しみました。オンラインですが、開催して本当に良かった!参加者一人一人のご様子を観ることはできませんが、パソコン画面を通じて感じられるのは、皆さんもこの楽しさを共有されておられたことです。東京大会を企画・運営してくださった実行委員会の皆様、ならびに学会運営にご尽力いただいている幹事会の皆様に、心から御礼申し上げます。皆様のおかげで、本当に良い素晴らしい大会となりました。

さて、この大会で驚いたことは、手前味噌ながら、私の研究室の中国人留学生・蒋さんが最優秀ポスター賞を受賞したことです。彼の発表タイトルは「Trophic status has crucial influence on the relative requirement of nitrogen to phosphorus for phytoplankton growth」で、ポスターは英文で書かれています。質疑応答は、日本語でやり取りされたようです。英語にしろ、日本語にしろ、いずれにせよ彼にとっては外国語であり、準備、発表、質疑応答など、大変な労力がかかったでしょう。でも、それらの困難を乗り越えて、彼は立派に受賞しました。恭喜、恭喜!以前も書きましたが、うちの研究室は教員(私)はダメなのですが、学生さん達は大変優秀です。教員がアカンから、学生さんがしっかりするのか、、、、、。

で、後は特に無いので、一昨日観たコクワガタを。

まあまあ、大きかった。で、まだまだ元気そうです。

2021年9月22日
今、日本陸水学会東京大会(オンライン)に参加中です。めっちゃ、楽しいです!

2021年9月18日
今日は、満州事変が勃発した日です。まったく、愚かなことをしたものです。さて、秋になり、拙宅近くの山から鹿の鳴き声が聞こえます。また、ようやくミンミンゼミが、先週あたりから鳴き出しました。東京では、ミンミンゼミは盛夏に市街地で鳴きます。が、少なくとも京滋では、盛夏の頃はミンミンゼミは山奥に行かないと鳴き声が聞こえません。そして、どういうわけか、我々京滋の人間がミンミンゼミの声を市街地で聞くことができるのは、9月に入ってからのことが多いのです。東京のミンミンゼミと京滋のミンミンゼミ、同じ種だとは思いますが、、、、。

でも、コクワガタは、まだ毎日観ることができます。


さて、先日の9月14日、深夜のニュース番組を観ていたら、ある政治家がお笑い芸人にインタビューを受けていました。その芸人さん、意地悪な質問ばかりしていて、私は「なんちゅう、やっちゃ、、、、」と思いながらも興味深く観ていました。最後に、その芸人が「最後、一つだけ、●リ●ケどうします?」と質問したところ、当該政治家は「一番悲しんでいる人、その人がたとえたった一人であったとしても、その人の思いに応えなければならない」といった回答をされていました(9月16日の朝日新聞の朝刊にも、類似の言葉がありました)。また、一昨日、これまでの三人に加えて最後にもう一人出て来ました。そして、その方もモ▲カ▲に対応するとのこと。私は、たとえ彼らの言葉が口先だけのものとしても、また結局実現しなかったとしても、公共の場で意見を表明してくださったことについて、正直に安堵しました。日本学術会議の問題にも、対応して頂けたらなあ。。。。。

で、今回の一件で話題に上がっている他の三人ですが、そのうちお二人には「綸言汗の如し」を是非ご理解いただきたい。アナタたちは、そういう責任ある立場を目指しておられるのだから。残るお一人の方は、「長州の陸軍(司馬遼太郎、「坂の上の雲」、文春文庫、四巻、179から180ページ)」かもしれないなあ。。。。


2021年9月11日

今日は、米国同時多発テロ事件の日です。この件で亡くなられた多くの方々に対して、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。また、現在の世界では、再び軍事的な緊張が高まっています。世界中の人々が、平和に、安全に、楽しく毎日を過ごせる日が、一日でも早く来ますように。

さて、先日、ヨーロッパのある国の科研費の審査をやりました。日本では通常、科研費審査となると40とか50の申請書を審査しなければなりません。そのため、審査員となれば毎年のこととして正月が無く、正月三が日は科研費審査をするハメになります。でも今年は、科研費申請が2か月前倒しとなったので、審査員の方々には正月はあるかもしれません。で、ヨーロッパの当該国の科研費審査ですが、一件だけです。「なーんだ、一件だけなら、英語だけど、何とかできるな、、、、、」と引き受けたものの、おやま結局、終わって見れば2000ワードほどの審査報告書を書くことになりました。2000ワードともなると、短報論文の一報ほどにもなります。なかなか苦労したのは、「この申請の、weaknessはどこか。少なくとも300ワードでご報告下さい。」というもの。始めから全然アカン申請ならともかく、とても優れた申請内容であれば、weaknessはあってもそれを300ワードで説明するのは容易ではありません。でもまあ、ともあれ、先日なんとか報告書を仕上げ、ウェブサイトからアップしました。最初は、「何で俺に依頼が来るのか?」とも思いましたが、申請内容を見ると、「これは確かに俺に来るなあ、、、」というもの。このことは、私が世界的に優れた研究者であるということでは決してなく、私の研究内容は「研究者人口が、世界的に、絶滅危惧種的に少ない」ということです。やれやれ。

で昨今、巷で話題のあの3人ですが、最初は元気が良かったあの方は大きくトーンダウンし、以前はいろいろご発言であったあの方も妙に大人しく変わり、残りのお一人は傀儡そのもの。さあて、何を期待しようか?少なくとも、私がやって欲しいと考えているいくつもの案件は、これら3名では全く何も動かないことは分かりました。ガッカリだし、もうシラケちゃって。。。。。私が彼らや彼らの所属組織に対して言いたいのは、いつも良く使う以下の一言:"Ever get the feeling you've been cheated?" (Johnny Rotten, 1978)。

2021年9月4日

菅総理大臣の突然の辞任表明、まさに青天の霹靂・驚天動地でした。みなさんも、そう感じたと思います。この大変なコロナ禍で、72歳のご高齢にもかかわらず、ほとんど休みを取らず、多くの人々からの批判を日常的に受けながらのお仕事、本当にお疲れ様でしたと言いたいです。確かに彼の話し方は朴訥としており、表現力は豊かではなく、また質問にはきちんと答えていないとは思っていました。ただ、話し方や表現力は、彼の個性でもあり、総理大臣という仕事が彼の個性には必ずしも合っていなかったのかもしれません。質問にきちんと答えないのは、(前任者と同様)誠意が無い印象を他者に与えてしまいます。来週、改めて記者会見ですね。

我々のような仕事でも、総理大臣や文科大臣が誰であるかによって、仕事内容にかなりの影響を受けます。そう言えば、日本学術会議の一件、まだ何も進展が無い。あの件についても、誠意あるご回答を未だに何ら賜っておりませぬ。


2021年8月28日

もう9月になる、、、、我々研究者は、現在、科研費申請で大変忙しいです。でも、私の場合、概算要求の申請もしていますので、もう疲労困憊です。科研費は、研究者個人が申請する研究費です。一方、概算要求は、国立大学の部局単位で申請するもので、学部・研究科は組織整備(教員定員要求など)の概算要求ですが、我々のような共同利用・共同研究拠点は組織整備に伴う研究プロジェクトの申請もします。でも、研究プロジェクトは大学執行部や文科省的にはそれほど重要視されておらず、教員定員に関わる「組織整備」がメインです。「組織整備」は研究ではないので、作業の進め方、文書の書き方や論理付けが科研費申請とは全く異なり、最初は文科省とのオンラインでのヒアリングを受けたのですが、その後の申請書作成では大学本部の財務課の方が何度も何度も私の申請書にコメントをくださったり、文案を作成してくださったりと、我々研究者には平素それほど馴染みが無い議論と文書作成をし、何度も何度も書き直しをしておりました。特に文書作成には大変苦労したのですが、本部の財務課の担当者には大変助けていただき、彼のサポートが無ければ、申請書すらできなかった。この方には大変お世話になり、深く御礼申し上げながらも、感謝の言葉もないほどです。が、彼曰く、「今後、文科省に申請が行くのですが、その際にまだ書き直しが来ますので、よろしく、、、、」とのこと。概算要求の申請は、最終的には文科省が財務省に説明するための資料なのです。つまり、我々の最後の相手は、財務省。。。。我々が実際に、財務省の方々と議論するものではないですが。。。。

科研費申請と同時進行の作業であり、「うわーっ!何とかしてくれーっ!」てな状況です。が、これで教員定員が増え、関連の研究プロジェクトを進めることができれば、、、、。でも昨日、大学執行部のある方と面談し、世の中そんなに甘いものでは無いと言われ、すごすごと帰ってきました。。。。「採択されてもねえ、望んだ通りにはならないんだよ、、、」とのこと。この意味が分かるのは、概算要求の申請が採択されたらの話ですが。

あと、先週の23日から26日まで、韓国・光州において、第35回国際陸水学会がハイブリッドで開催されました。これは大変、素晴らしい大会でした!

Dear Prof. Joo, Prof. Lee and my beautiful SIL 2021 South Korean colleagues:
I would like to express my greatest thanks for your big and precious efforts to manage SIL 2021 Gwangju, South Korea. The congress would be one of the best ones where I have ever attended, though SIL 2021 was held as an online one. However, even if online, I am sure that we had many many active, fruitful and productive discussions in limnology at SIL 2021. This is completely due to your organization and management of the congress. CONGRATULATIONS on your success! I am very very happy to have all of you as close friends for me. Please keep in touch and continue our friendship and collaboration for limnology. Thank you very very much again for your excellent job and super greatness. 


2021年8月21日
ある陸水学研究者から、退職のお葉書をいただきました。その方は、世界的に有名なプランクトン研究者であり、30歳代のうちに、おそらく80編から100編の学術論文を国際一流誌にご発表された、国際的に極めて優秀な方です。ですがある時、大変重い病気をされ、お仕事の継続が難しくなりました。彼はそれでも頑張り、ご家族を含め周りの皆様の献身的なサポートにも恵まれ、この度何とかご退職まで勤められました。大変お疲れ様でした。貴殿とご家族の生活が、できるだけ幸多からんことを御祈念差し上げます。

社会人として事故、病気あるいはトラブル無しに、毎日楽しく生き生きと仕事を続けるのは、実は大変難しくかつ貴重なことであり、これが実現できていることは大変にありがたいことなのだと、本当に心から思います。

2021年8月14日
つい先日まで、彼らに会えたのに、、、、アカカブト(左)と茶カブト(右)。

この約一週間は、大雨が続きます。さきほどから、大雨による被害防止のための緊急速報が大津市に対し出され、私のスマホが何度もピンポン鳴ります。でも、ちょっと楽しいこともあり、歩道でコイツを見つけました。

フンコロガシです。キレイでしょ。ここ最近、良く見かけます。

大雨が続くと、一般的にアオコは出にくくなり、琵琶湖の場合は瀬田川の洗堰が開放されて放流が進み、南湖の水はかなり交換されるので、すでに出ていたアオコも流出します。来週の火曜日は中国人留学生の調査予定でしたが、彼は沈降したアオコがベントスの餌となるかに興味を持っており、アオコが出ていない状況でのサンプル採集は意味が無いので、調査は中止となりました。没办法(仕方がない)です。

ところで、コロナ感染拡大がすでに爆発的となっています。滋賀県の病床使用率は86%を超え、これは近畿で最悪だそうです。でも、滋賀県だけではなく、すでに全国規模での感染爆発となっており、我々は、まずは人流を抑制するべきと愚考します。昨年の4月や5月、多くのマスコミが報じたように東京や大阪の繁華街から人通りが消え、その後、コロナ感染は明確に減少しました。つまり、まずは基本的ながら「人流の抑制」で、感染拡大は抑えることができます。我々は、すでにそのことを経験済みのはず。このことを考えると、現在のコロナ感染拡大は、我々自身が動いてしまったことが原因かもしれません。このことは、某大学の教授も類似のことをおっしゃっていますが、私も現在のコロナ感染拡大は、国民一人一人の意識が原因と思います。かつては某大臣が「日本人は民度が違う」と宣いましたが、我々日本人はもう諦めてしまったのか。。。。。一億総懺悔みたいなことには、なるべきではない。


2021年8月7日

8月6日の朝日新聞の朝刊に、「大学基金、国頼みの危うさ」という記事が、コラム「経済気象台」に掲載されました。私は経済には本当に疎いのですが、この記事を読んで驚きました。我が国の文科省は、10兆円規模の「大学ファンド」(左をクリック)をJSTに設置し、今年度中に運用開始を目指しています。期待されるのは、このファンドが政府拠出金などの資金を運用し、運用益を我が国の研究大学などに優先的に配分して、我が国の研究力と人材育成をアップさせるというものです。しかし、当該コラムによると、「国と民間が出資した『官民ファンド』では累積損失が膨らみ云々」とあり、「(大学ファンドは)適切な仕組みとは思えない」と締め括っています。繰り返しで恐縮ですが、私は経済には全く疎いので、当該コラムが述べていることの真偽は分からないのですが、不安ではあります。

だいたい、これまでの新型コロナ感染拡大に対する我が国政府の対応は時々「?」ですし、国民に対する政府や政治家の対応・言葉・メッセージに至っては全く信頼できるものではありません。2020年と2021年は、「ホンマに、大丈夫かいな?」な年になってしまっています。残念やなあ。

ところで、これはかわいいカブトムシ。


2021年8月1日
本日、四捨五入で60歳になってしまう年齢に至りました。なーんか、年取りましたね、、、、、。でもまあ、ここまで来れたのは、両親のおかげと、お世話になった・なっている皆様のおかげです。年は取りたくないとは言え、これら全ての方々への感謝の念は尽きません。ありがとうございます。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

2021年7月24日
先日、こんな綺麗な蛾を見つけました。

オオミズアオという名前だそうです。綺麗なだけでなく、サイズも大きい!

さて、オリンピックが始まりました。どうせやるからには成功して欲しいのですが、はて、何をもってあるいは終了後のどんな状況をもって成功とするのか?結局は、我々日本国民の多くが「やって良かった!私たちはやり遂げた!成功だ!」と感じることができる大会になって欲しいのですが、我々はオリンピックに何を求めているのでしょうか?今回のオリンピックは、通常のオリンピックとは状況が全く異なるので、「成功を判断する事象や基準」も異なると私は思います。

2021年7月22日
中国・河南省で、凄まじい大雨が降り、甚大な被害が出ています。中国政府は、「1000年に一度の大雨」と評していますが、これは本当にそうかもしれません。何せ、1時間に200ミリを超える雨量なのです。日本では、1時間に100ミリの雨でも相当すごいのですが、200ミリを超えるとは、固陋寡聞で浅学非才な私は聞いたことが無いのです。私には、河南省にとても大切な友人がいます。昨日彼に、「大丈夫か?大変心配している」とメールしました。すると、「私が住んでいるのは新郷であり、大雨被害が大変深刻な鄭州から60キロ離れている。だから、新郷はまだマシ。でも、そこそこ被害が出ていて、さらにこの雨はあと3日続く、、、、」とのことです。彼は、新郷での彼の自宅周辺の様子を、写真に撮って送ってくれました。

画面中央のちょっと上に「my home」とあります(赤文字)。マンションのようです。ネットでググると、このマンションの周辺はどうやら湖に面した公園のようです。が、公園が池と化している。。。。。彼は大丈夫と言いますが、大変な事態です。この大雨があと3日も続くそうなので、本当に心配で、御気の毒です。河南省の皆様、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り差し上げますと共に、被災された方々の1日も早い平穏無事で快適な生活が戻ることご祈念差し上げます。

さて、話は変わって、7月14日の朝日新聞朝刊「後藤正文の朝からロック」にある「複雑さの側に立って」は、まさに我々研究者にも当てはまります。我々はいろいろなことを数値化して、それがあたかも金科玉条であるかのごとく基準として優劣を判断してしまいます。が、恐らく世の中のほとんどの事象は数値では価値判断が出来ないものかもしれません。我々研究者は、我々の研究業績を、いつもIF(インパクト・ファクター)で評価します。が、世界中の研究者では周知の事実ですが、学術雑誌の中にはさまざまなやり方でIFを意図的に上げているものがあります(恐らく、多くあります)。これは、「工夫」というような良い印象のものではないやり方です。ですから現在、世界中で発行されている学術誌に付されたIFは、その値をそのまま当該学術誌の「価値」として理解するべきではありません。私は、IFに限らず、世界の人々が持つ科学に対する信頼を揺るがす行為を(一部の研究者であるとは言え
)我々自身が行っていることについて、大変憂慮します。我々研究者が、ウソ・偽り、間違い、粉飾、捏造、剽窃などを行えば、世界の人々は科学で解決すべき問題についてどう対処すれば良いのでしょうか。世界の人々が、意図的に高められたIFに基づいた評価で発表された論文を使って何らかの問題や課題を解決しようとする際、実はその論文の重要性や価値がそれほどでもなかった、あるいは当該論文に重大な瑕疵があったとなれば、世界の人々は科学に失望し、我々研究者がいくら努力しようともそれを認めないでしょう。我々の研究活動は、我々自身の努力だけで成り立っているものでは無く、世界の人々に支えられてようやく継続できるものです。


話はまた変わって、私はニイニイゼミは結構カワイイと思います。私が最もカワイイと思うセミはツクツクボウシなのですが、ツクツクボウシは動きがとても速く、こんなに近くまで寄って写真を撮らせてはくれませぬ。

2021年7月18日
本日ようやく、新型コロナウィルスのワクチン接種の第一回目を、私と女房が受けることができました。京都大学の職域接種です。ありがたいです。この接種のためにお世話になった全ての方々に、厚く御礼申し上げます。接種会場では、お世話になっている事務の方々も会場整理係として頑張っておられました。本当に、ありがたく、感謝感謝です。二回目は、8月15日、まさにお盆です。お盆の日にもお世話になることとなり、誠に恐縮です。ありがとうございます。

今のところ、接種一回目ということで、特に何もありません。が、飲酒(普段よりも酒量は減らしています)による酔い方が、やや変です。何か、フワフワした感じ。

2021年7月17日

うれしいニュースです(うれしいのは、我々に限られてしまうかもしれませんが、、、、)。別の中国人留学生の蒋さんが投稿していた論文が、Journal of Applied Phycologyに受理されました。

Jiang & Nakano (in press) Application of image analysis for algal biomass quantification: a low-cost and non-destructive method based on HSI color space. J. Appl. Phycol.

この論文、みなさんがお持ちのスマホを使って、簡単・安価・短時間でかつ藻体を傷付けずに手軽に藻類バイオマスを定量できる手法の開発の論文です。この手法、ひょっとしたら室内実験で藻類のバイオマスを測定しておられる方々には、大変便利で有効な手法かもしれません。この意味では、我々以外にも「ウレシイ!」と喜んでくださる方々がおられることを期待しています。蒋さんは、深く物事を考える大変優秀な大学院生で、かなり頻繁に私とディスカッションをしに部屋に来てくれます。彼とのディスカッションは、いつも刺激に富んでおり、私はとても楽しませていただいています。例のごとく、私のラボでは学生さんが優秀で、教員(私)はアカンので、私が彼にそれほど良いアドバイスを差し上げていないのですが、、、、。でも、私とのディスカッションは、彼の頭の体操とか頭が煮詰まった際のリフレッシュには良いかもしれない。

さて今日は、日本生態学会の理事会です。私は、先日開催された東アジア生態学連合(EAFES)の大会報告をします。EAFESでは、私は事務局長を継続です。EAFESフフホトは、実はとても楽しかったので、引き続き中国、韓国やその他の海外の皆様とのお付き合いが続けられること、ありがたいと考えています。で、今日も会議は会議ですが、会議ばかりはつまらないので(必要があって行う会議ではありますが、、、
)、ここ数日観たノコギリクワガタ。。。。。。

左から2つは、それぞれ7月5日、6日観察。一番右は、7月13日観察。左の2つは、同一個体かもしれない。右端のは、恐らく別個体。ノコギリクワガタは、結構、カラスに食われています。私が観察している場所には、すでにカラスに食われたノコギリクワガタ死骸がたくさん。。。。。。


2021年7月11日
さらにもう一度(TKさん江)、"Ever get the feeling you've been cheated?" (Johnny Rotten, 1978)。そしてもう一言(YNさん江)、「自分よりも高度の知性を持った狂人に対して何が言えるというのだ?」(ジョージ・オーウェル「1984年」、早川書房、407ページ)