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研究内容

 わたしの調査対象は、屋久島のニホンザルと、ボルネオ島の霊長類です。いずれも、生息環境である森林が霊長類に与える影響を明らかにすることを目的としています。将来的には、これらの二つの調査地の研究をつなげて、温帯から熱帯まで、共通の土俵で森林と霊長類の関係について、考えていきたいと思っています。

 野生ニホンザルの研究では、生息環境がかれらに与える影響を個体群生態学、採食生態学、保全生態学などの観点から研究してきました。熱帯を中心に霊長類の基本的生態学的特性を比較した研究は盛んに行われていますが、温帯の霊長類では生息環境や個体群密度、食性などの基礎的な生態学的情報について定量的な資料が不足しています。そのような基礎的な情報をもとにして、ニホンザルが彼らの生きる基盤である森林とどのようなかかわりをもっているのか?さらに、温帯の霊長類であるニホンザルのどのような特質が彼らの温帯への進出を可能にしたのか?これらのことを明らかにすることがわたしの大きな研究テーマです。

 ボルネオ島での研究は、一斉開花結実という東南アジア熱帯林に特徴的な季節パターンのもとで、昼行性霊長類群集がどのように共存を果たしているかを明らかにすることを目指しています。


研究の紹介

霊長類の密度の決定要因についての研究

屋久島上部域のニホンザルの採食生態と行動生態

霊長類と他の生物の関係

温帯の霊長類の生態学的適応

東南アジア熱帯雨林の霊長類の群集生態学

腸内細菌の研究

そのほかの研究


指導している大学院生の研究

He Tianmengさん(2017年度修士課程入学、博士課程在学中)
ニホンザルの咀嚼能力


過去の大学院生の研究

澤田晶子さん(2007年度修士課程入学、2012年5月博士号取得)
ニホンザルの消化についての実験的研究
屋久島のニホンザルのキノコ食についての研究


大谷洋介さん(2009年度修士課程入学、2014年7月博士号取得)
屋久島のオスのニホンザルの生活史についての研究
ボルネオのブタオザルの生態についての研究

M田飛鳥さん(2011年度修士課程入学、2012年度修士課程修了)
屋久島のイチジクを食べる果実食動物についての研究

栗原洋介さん(2012年度修士課程入学、2017年3月博士号取得)
屋久島の群れサイズの異なるニホンザルの群れの採食行動の比較

宮田晃江さん(2013年度修士課程入学、2014年度修士課程修了)
屋久島のニホンザルの分布

本田剛章さん(2015年度修士課程入学、2022年3月博士課程退学)
屋久島山頂部のニホンザルの生態

中村泉さん(2016年度修士課程入学、2017年度修士課程修了)
屋久島のニホンザルの食物選択

Lee Wanyiさん(2017年度修士課程入学、2022年3月博士号取得)
ニホンザルの腸内細菌


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<文責: 半谷吾郎 (hanya.goro.5z<atmark>kyoto-u.ac.jp)>
<問い合わせ先:半谷吾郎 (hanya.goro.5z<atmark>kyoto-u.ac.jp)>
<最終改変日: 2022年4月1日>