京都大生態学研究センター

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センター長より

生態学研究センター(以下、生態研)は、1991年にIGBP (国際地球圏生物圏共同研究計画)の生物圏部門の研究を担当するために、全国共同利用施設として創設されました。現在の生態研は、「安定同位体元素の測定等の手法を用いた生物多様性研究・生態系解析の高度化」を掲げ(文科省・ミッションの再定義より)、平成28年度からは文科省により共同利用・共同研究拠点(全国共同利用施設の後継制度)として継続認定され、今日に至っています。共同利用・共同研究拠点制度とは、文科省が、我が国や世界の諸事情に鑑みて当該学問分野の重要性を認め、当該学問分野の更なる発展のために支援を行うものです。つまり、生態学および生物多様性科学は、国際的な学問の趨勢上で重要と見なされており、生態研は我が国においてその中心にあります。

生態研は、琵琶湖に高速調査船を持ち、国外ではマレーシア・ボルネオ島に熱帯雨林の研究ステーションを設置するなど、国内外で様々なフィールド調査研究を行なっています。また研究センターのキャンバスにはシンバイオトロン、実験池、実験園圃、植栽林園を備え、これらの施設や機器が国内外の研究者の共同利用に供されています。教育面では、センターは理学研究科の協力講座として、大学院生の研究指導を行っています。

生態研は、国際的な生物多様性研究者の集まりを管理する事務局(DIVERSITAS in the Western Pacific and Asia、 DIWPA:デューパ)を運営しています。また、生態研はこれまで、総合地球環境学研究所(以下、地球研)において6つの連携プロジェクトを立ち上げ、生態学と理工学・人文社会科学との連携に基づいた学際的研究を推進してきました。地球研は持続可能な地球社会の実現をめざす国際協働研究のプラットフォームであるFuture Earth (FE)のアジア地域拠点であり、生態研はDIWPAを通じてFEに貢献したいと考えています。

生態研は、以上述べたような多くの研究者コミュニティを集める「財産」を有していることから、生態研が生態学および関連研究者コミュニティの発展を促進するための「触媒」として機能しています。これらの活動は生態研が単独で為し得るものではなく、我々生態研はコミュニティの皆様に使っていただき、我々も皆様からご支援を賜り、これらの協同を通じてより高いレベルの教育・研究・社会貢献に、皆で一丸となって到達したいと考えています。

センター長 中野 伸一