Kei Koba's weblog in CER, Kyoto University ~ Are we on the right track ? ~

| December 8, 2003 / こんぶや

まったく研究とは関係ありませんが、友人から今こんな電話がありました。「あの、錦(京都の錦市場です)を下ったところの昆布屋がネイルサロンになっていて、びっくりして今日会社から電話をかけたらおじいちゃんが出てきて、80になって体もこわしたし、ええ昆布も少なくなったから店を夏に畳んだって明るい声で言っていて、それで、生まれ変わってもまた昆布屋やるし、また食べに来てな、って言われた」。すごい人がいるものです。聞いているこっちも泣きそうになりました。もうあの昆布は手に入らないのか、と思うと悲しいですが、生まれ変わっても昆布屋、にとどまらず、「また食べにきてや!」と言える、そのかっこよさに参っちゃいました。すごい。

今日はなぜだか非常にいらいらしてしまった一日でした。大反省です。授業は明日だけはちょっと脱線して「生態系生態学が環境問題解決にどうコミットできるのかしら?」というのを学生さんに批判してもらおうと思ってます。上手く行くと良いけど。

風邪が流行っているみたいです。皆様お体ご自愛下さりますよう。

| December 9, 2003 / 業務日誌破綻、、、

Diffusionのサンプルたちは、デシケーターの中でだいぶ乾いていた。よかった。つまりはteflon envelopeをだいぶDIで洗っても次の日には乾くと言うことだね。よかったよかった。

授業の後、DHCPサーバーのために古いPCと格闘。「たぶんこう」と「知っている」と「やったことある」と「できる」っていろいろ違うなぁ。 風邪引きさん多し。みんな大丈夫かしら。

土曜日からのstdチェックについてmくんと。いろいろ教えてもらおう。水曜日から準備。1つ論文読み終了。1つ待っているので週末EAをやりながら。今週は吉田研でのEAお作法を学ぼう。

Ecological Stoichiometryようやく陸上植物とセストンとの比較まで。まだまだ先は長い。鞄の中にはいつも読みたい本がいっぱい。カイヨワも今日2冊手に入ったのだが。

ArcView+ImageAnalysisの注文、ArcGISの本の注文、PCの注文などなど。相談こと幾ばくか。

ついに1年以上書いてきた業務日誌が1ヶ月程途絶えてしまった。備忘録として業務報告をwebに残すことにとりあえずしてみる。とりあえず。でも続かない気がする。blogなどで携帯からでも更新しないことにはなぁ。

| December 10, 2003 / 同位体と生態系のターゲットイメージ、ぶつぶつぶつぶつ、、、

同位体stdを60度で乾燥→明日の午前中まで。その後デシケーターに入れつつ秤量。 明日お昼にはマイクロ天秤届くらしい。使えると良いけど。1マイクログラムまで測れないとNISTに報告しにくいし。

永田CRESTのミニプロポーザルに取りかかるも、頭を使い始めてすぐさまエネルギー切れ。Post (2002 Ecology)やCabana and Rasmussen (1996 PNAS)を改めて読み始める。Postのは秀逸。結局同位体のベースライン、どう決めればいいのだろうか。どうせ硝酸を測ったところでプランクトンの生理的な変化(→fractionationへ)などでマスクされてしまうのだろうが、逆に、Trophic Levelの高いもので「簡単に」食物網を見ようとする今の流れに敢えて逆行してTL=0に執着してみるのはおもしろいかも。

Post (2002)にあった、湖の大きさとdelta-13Cの関係。Ecological Stoichiometryの昨日読んだ部分(湖の大きさとLight/nutrient比の関係)がリンクする。湖が大きければ中でできた炭素がメイン(重め)、小さければ陸上からの炭素がメイン、つまりはheterotrophy/primary production比が湖の大きさで変わる。Sterner and Elser (Ecological Stoichiometry)の今読んでるChapter 3ではきちんと説明されていないが、湖の大きさで光のavailabilityもだいぶ変わるし、結果としてLight/Nutrient比は変わる。Post (2002)では触れられていないけど、おそらく光の影響はdelta-13Cにもさらに影響しているはず→あれ、stoichiometryとstable isotope、結構上手くリンクできる?

酢酸関係ではDrakeと言う人がおもしろいかも。森林土壌の酸化還元状態について、reviewでも書くつもりで必死で論文集めてみるか(口だけ、、)。リター層でどんな感じで還元的条件が成立するか、AEMかなんかに書いていたはず。そんな怪しいこと、他の人も考えていたんだな。ちょっとほっとしたり。ただ、僕にはツールがない。アイソトポマーがそのツールとなり得るのかしら?ふむふむ。

結局ミニプロポーザルはまだまだ送信できる状態ではない。

短い乗り換えの間だけと決めて、松岡正剛の「遊学 I 」をついに読み始めた。すごいな。やっぱりすごいわこの人。

| December 11, 2003 / いったい何をやってたのかしら、、

冷たい雨。8:30に仕事を始める。今日は本を持ってこなかったので電車ではCabana and Rasmussen (1996)を読んでいた。朝一番で手直しをして永田CRESTの皆さんにメイル。とりあえず落ち着く。

硝酸の同位体では見えてこないanthoropogenicなN inputの状態(またはそれに刺激されたN cycleの変化)がDONで見えてくるかもしれないというアイデアは気に入った。DONと言ってもbulkでは見えないのかも。でも、必ずあるような気がしてきた。

三橋さん復活。よかった。後は鈴木と山田さん。心配だ。三橋さんにいろいろと相談。ArcView+ImageAnalysis注文、その他見積もりなど。

微量天秤来る。ストーンテーブルなかなかよかったのか安定性よし。自動ドアをみんなに教えてうれしがる。よい買い物ができたような気がする(微量天秤と冷凍庫で「着任お祝い」のお金は使い切れた)。

秤量の打ち合わせをしながら実験室を片づけていたら指にちょっとしたけが。ちぇー

藤村が来週の論文紹介で読む論文を一生懸命読んでいる。結構難しめ(と言うかほねがある)論文なのだが、頑張っているなぁ。良い論文はreferenceまでやっぱり良いもの引いているよね。本当に読む価値があるなぁ、と感じる(というか、くやしい)論文。

京大に17-18日出張、打ち合わせ。和歌山に24-25(26?)日、LAIなどのために出張(地球研より依頼)、同じく1月21-23日雪のサンプリングのため和歌山依頼出張予定。戸張はつれてゆけないな(28日学会発表要旨提出だからね)。

wet chemistryを全然やっていない。この7ヶ月何をしていたんだろう。情けない。とにかく実験室の環境を整えないと。ドラフト片づけてもらったんだし、どんどん抽出しようじゃないの。

帰り、ジャコメッティの本を読みながら帰る。埴谷雄高のアフォリズムを思い出す。早めに帰ったのはスターバックスでエスプレッソ用の豆を仕入れるため。よかった。今週はここまで非常に楽な週だった。もう明日からはそんな感じにはならない。おそらく3日坊主だろう、、この日誌も。

| December 12, 2003 / 復活よかった!

山田さんも鈴木も今日は復活。よかったよかった。

松井にいろいろと教わったり助けてもらいつつ秤量がじわじわと進む。明日からもよろしくね。PCがクラッシュ。明日何とかしなければ。

☆C発注。出張が立て続けに入り、あたふたしながら予定の調整をしていたら三橋さんに「ひどい顔色」と言われた。ただお昼が遅くなったからだと思いたい(笑)。

1月下旬、出張を入れたのはM2のみんなとM1のみんなを信頼しているから。みんな早めに原稿を持ってくるよね。よね?

Ecological Stoichiometry、4章に入りおもしろくなってきた。PがぶれることがC:N:Pのぶれを決定する。

| December 18, 2003 / なんだか忙しそう、、

土曜日から月曜日:朝から小林さんの測定。同時にIAEAのstdを混ぜて、吉田研running standardを作成するために松井にも手伝ってもらうことに。

酢酸ナトリウムが燃えない。検量線、他と異なる。BBOTのcarryover、GFの燃え残り、NO3の燃焼過程など様々な問題が噴出。 硝酸は高い酸化状態にあるため、「燃焼」にはほど遠い。結局砂糖などを入れることで、NO3とCでCO2とN2にする、つまりは酸素を引っぱがすと言うことなのか(Isogeochemのarchiveより)。

GF、なんだかやっぱり燃えにくい印象があるが、それなり。Dl-alanineよく燃える。carryoverなし。すばらしい。

結局思ったことは、いろいろやってきたと思っていたEA-IRMS測定だが、全然分かっていない。Diffusionにしても全然精度がよくない。どうなっているんだ。

火曜日:徹夜明け。月曜日は結局自分のGFサンプルを見ながら結局松井と一緒に徹夜してしまう。フロンティア棟に行き、眠ろうとしたら鈴木が頑張っているのでKOHを溶かしたり手伝っていたら結局4:30を過ぎ、寝袋を持ってG5へ戻る。ちょっと酢酸会議のための資料を見ていたら眠気に襲われて、オフィスで寝る。

Cupの交換などをした後、ぼやぼやしていたら酢酸会議。宮島大先生が酢酸を測ってHydrobiologiaに論文を出していらっしゃるので一度お伺いを立てないと。黒瀬・鈴木・藤村それぞれがいろいろとやってきていろいろと問題点は出てきた。山田さんがイオンクロの業者さんには掛け合ってくれるので、とにかく有機酸のカラムは買ってみよう。

そのあと「今日は5時に帰るぞ」と思っていたのだが、論文紹介についてとか、いろいろと部屋で三橋さん・尾下・鈴木・戸張と話していたら結局7時過ぎに大学を出ることに。でも楽しかったからいいや。

水曜日:4:30に起きて6:00ののぞみで京都へ。このごろこの始発ののぞみばかり。京大で打ち合わせとトレーサー測定。測定室が汚くって閉口する。とりあえずばりばりと片づけたらだいぶきれいになった。東京から掃除をしに来たんじゃないぞ!トレーサー、数十permillであれば、その後のdl-alanine、安定して良い値を出す。結局測定や打ち合わせで9時に大学を出る。和歌山での戸張と僕の食費を払って、ちょっとお金をプールしてもらったらお金がなくって困った。ホテルのチケットも忘れてた。とほほ。

木曜日:朝9時に測定開始。材の15Nを測るためにCO2トラップを試してみる。といっても通常の水トラップにCO2トラップを入れ込んだだけ。最初おびただしいH2Oが出てくる。carrier casを120ml/minにあげ、column tempを60にあげ、ドライヤーであぶり、とにかくH2Oが吸着しないようにと心がけると1時間もすればbackgroundは見事に減少。alanine4.5mgを打ってみるときれいにCO2が取れている。ところが3つめで早くもCO2はだだ漏れに。。巨大トラップをやっぱり使うべきなのかもしれない。

学生さんといろいろ相談。

和歌山関連でもいろいろ相談。GPSの使い方など。

というのを帰りの新幹線の中で打っている始末でございますです。へ?もう名古屋?大手さんから来年の8月のAGU Western Pacifficのsessionの相談。まぁ、そろそろそういう活動をしても良い頃ではあるものね。あとは入試日程との関連だなぁ。

| December 20, 2003 / アイコンタクト

金曜日は朝から研究室の掃除(G5棟大部屋)。僕の机は片づいたような片づかないような。

5:00から「吉田研」の名をかけたフットサル大会。フットサル用のボールがあれほど違うとは知らなかった。オムニコート滑るので怖い。「けりっこさっかー」だといいなと思っていたら大間違い。むちゃくちゃきちんとしてるやんけー。マンツーマンでつかないといけないし、コートが狭いからそれなりにディフェンス楽だけど、オフェンス全く上手く行かない。僕の技術じゃドリブルなんて無理だなと思いながら出場。 本当に嬉しかったのは、見方を信じたプレーができたこと。こんなの生まれて初めてかもしれない。サッカーは中学の時にやっていただけだし、引退しても全くサッカーの動きなんて分からなかった(引退後昼休みに遊びでやりながら、初めて、ああ、こうやって動くもんなんだろうな、と言うのが分かったような気がして、それから見るのがとても好きになった)。高校はサッカー部の人にいろいろ遊んでもらって楽しかったけど、クラス対抗戦とかはサッカー部の人は出ることができなかったし、いわゆる「サッカーの動き」ができたことはなかった。大学ではむろん無理。一度だけ20人対20人でやった体育の授業の時にサッカー経験者の人と一発パスの交換ができただけ。つまり記憶にある限りまともなサッカーをできたことはなかった。

それが、今回、へろへろなのに、「あ、たぶん阿部にこのボール渡って、これで俺があそこに走れば、たぶん無理矢理にでもあいつはあそこに出すだろうな」と思ってうっかり走って、走ってからは阿部の方を見なかったのに、やっぱりちゃんと走っているところにボールが来て、かえってびっくりしてねらいと違うところにシュートが行って、それが功を奏したのか得点になった、と言うのがあった。むちゃくちゃ嬉しかった。

相手を信じて行動する、ということをしばらくしていなかった。いや、しているんだけど、スポーツというものは、そういったことを非常に明確に分からせてくれるから、チーム競技というものはいいなぁとつくづく感じたのでした。

青葉台で串揚げ食べ放題にみんなで出かけ、サッカーでの体力のなさと、食欲の減衰とで、年を取るってやだなぁ、、とつくづく思いました。

今日はいろいろと買い物に出かけたのだが、夕方になるにつれて筋肉痛がひどくなってきた。いやぁ、、オヤジっていやだ!!

| December 23, 2003 / のんでる。のんでる。引退宣言

月曜日は朝から研究室の大掃除。5Fの実験室をとりあえずよく使う人々が上手く利用できるように、wet chemistryができるようにと言うことで大改造をたくらむ。が、おびただしい薬品の前に結局ダウン。フロンティア棟に荷物をとりあえず移しただけ。。

尾下の論文発表、黒瀬の研究報告があり、その後新年会へ。いやぁ、、よく食べたしよく飲んだししゃべったし。

その後、岩井・尾下・鈴木・黒瀬・奈良・山岸・阿部・戸張・植村(だったか?)で2次会へ。その時点で帰ることを断念する。いやぁ、、いろいろおもしろかった。結局、岩井・尾下・鈴木・奈良・黒瀬・木庭を残して後のみんなは青葉台からキャンパスまで一時間あまりの距離を歩いて帰っていった。

もう僕の時代は終わった、、どころではなく、カーテンコールも終わり、観客はすでに帰ってしまったくらい、もう「大食い」の照合は僕の手から逃げていってしまった。4時頃からパフェー海苔巻きーオムライスーサラダと食べ続け、飲み続ける我らの学生を目の前にして、僕は心地良い敗北感に浸っていました(嘘)。今回の飲みは「でれでれ」と「ジェラシー」がキーワード(?)。岩井ちゃんの修士論文修了についての木庭研内部規定も決まった(5点)。いやぁ、みんな良いやつだなぁ。しかしMVPの座は尾下が譲りそうにない。やつはすごい。からかうわけではなく人間として見習うところがいっぱいある。 とにかく次のフットサルではチームとしての進化を遂げたいなぁ。朝5時に店を出て爆睡中の岩井ちゃんを起こさないように電車を乗り継ぎ帰宅。

今年の重大ニュース、並びに今年最も印象に残った音楽並びに書籍を考えてみるが、さて、、。 年末に向けて調査と実験室の片づけだな。これから修士論文があって、そしてみんな新しい挑戦を初めて行くんだよね。教職にある身として、非常に感慨深く、センチメンタルになったり、とにかくいろいろと考え、考えさせられる季節が始まるなぁ。僕自身のいろいろな大事な決定は、研究を一通り終えて社会に出てゆこうとするみんなの勇気を見る、見せつけられるこの時期に下されることが非常に多いと今更ながらに認識した次第。僕には小学校や中学校の教師には絶対なれないな。