Kei Koba's weblog in CER, Kyoto University ~ Are we on the right track ? ~

| Mar. 29, 2007 : エキサイティングな日々

22日?23日?何があったかなんて、忘れてしまいましょう!

さて、

24日: N先生の退官記念パーティーで京大会館へ。地下鉄+京阪で丸太町に着くも、あれあれ?京大会館って、結構遠いんですね。走って何とか時間ぎりぎりに駆け込むと、玄関先で、たばこを吸っているM先生に遭遇。お久しぶりです!相変わらずお元気そうで!中にはいると、Weblogが(デジカメショックで?)タイ調査で止まっていて、来ていないだろうとおもっていたMさん始め、懐かしい顔がいっぱい!もちろん懐かしくない(おこらないで、、)Kさんもいらっしゃる。これはNさんをだしに使った同窓会ではないですか!ああ、今や国立情報学研究所の助手になったUさんや(オーストラリアのブロードバンド話は面白いですね)、DigitalEEな(ビックリマンチョコの)ATRのOさんとか、みんな元気そうで何よりです!S先生も、A先生も、M先生も、お元気そうで!

なによりも、卒業して社会人になっているみんなが、仕事が楽しいとか、やりがいがあるとか、勉強したことが生きているとか、まだまだ今の職場で頑張ります、やりたいことがいっぱいありますとか、とてもpositiveな事ばかり言っているのが嬉しかったです。本当にそういうのが嬉しいのですよ。

犠牲フライを打たなければならないそこの君、がんばるようにね!

20時を過ぎて、タクシーを拾い、Uさん、Oさん、こばで京都駅まで。21時の新幹線を取っていたので、あじゃりもちを手に入れて、お弁当も手に入れて(話に夢中で、ビールしか飲んでいなかったので)、ああやれやれ、泊まりたかったなぁ、と家路につきました。

ついたはずでしたが。

まさか新幹線が止まるなんて・・・3時間半ほど車内に缶詰になり、東京駅に着いたのは朝4時過ぎ。始発を待って、結局家に着いたのは5:40でした。大男に新幹線軟禁は厳しいです・・・

「日本数寄」(松岡正剛著)をおかげで読了しました。変な話ですが、ちょっとした言葉からの連想で、次のプレゼンテーションについてのアイディアが少し浮かびました。そんな意味でも読んで良かったです。もちろん次は「『いき』の構造」(九鬼周造著)でしょう。

25日: そんなわけでふらふらでしたが、15時からYさんのおうちでY研お別れバーベキューでした。ワンゲルKさんの華麗な火の扱いで、おいしく頂きました。楽しかったです!

去って行く人のことを考えると寂しくなりますが、成長した姿をまた見ることがきっと出来ると信じているので、実はそれほどは寂しくないのです。寂しくなくなってきたのは、この頃、卒業生とおもしろおかしく飲んだりすることが出来るようになったことが大きいのでしょう。これからも、卒業生から連絡をもらえるような「先生」でいたいです。

26日: 朝5時に起きて、京大生態学研究センターに出張でした。東工大Y研のS大先生にもご一緒して頂いています。新幹線がスムーズに走るというのは素晴らしいことですね。

21時過ぎ、S大先生に、普通の(バスでの)CERへの行き方を教えるために、滋賀医大からバスにて瀬田駅へ帰ろうとしていたら、K研のHさんに声をかけて頂きました。Hさんの素晴らしく面白いPNUE話を聞いたのは、そうです、昨年の生態学会でした。あのときHさんが4回生だと聞いて驚愕したのを思い出しました。そうなのです、この頃、PNUEや、NUE vs WUEというのは、どういう状況になっているのでしょうか?PNUEやWUEという略語が分かって、「今はこの人の論文を読むと良いですよ!」というのが分かる方、是非教えて下さいませ。NUEの話って、とても大事だと思うのです。微生物ではStoichiometryという観点になっているのでしょうか?うーん。

27日: 同じく京大生態学研究センターにてお仕事でした。お昼過ぎに京大水文のIさんが参戦して下さって、みんなでアクリル板と戦いました。途中Yさんから「平衡感覚を失いそう」などの(ごもっともな)コメントを頂きつつ。

途中、プロジェクトでちょっとご一緒させて頂いている、Kさんが、3ヶ月海外の某先生の所にゆけるところになりました!と報告しにわざわざ来て下さいました。おめでとうございます!さすが、意中の相手が来日していた間、ずっとアプローチしていたその熱意が、色々なところでほとばしっていた結果なのでしょう。ちょうど北大のMさんと、biofilmについての論文を読んで、ああいうことも出来ると良いなぁとメイルしていたところだったので、是非、biofilmでのsensingについて、頑張って勉強してきて下さい!そしてまた教えて下さいね!

山科がなぜか混んでいたのですが、18:30に京大本学に現れた我々は(Iさんの車で送ってもらいました)、Iさん、Oさん博士号おめでとうならびにOさん就職おめでとう!ということで、とにかくおいしいものを食べようイベントを開催しました。わざわざ三重からMさんが参上して下さると言うことで、期待は大いに高まるものの、さて、どこにお連れすべきか、、、お祝いと言えば、、寿司、すき焼き、焼き肉、、、S大先生が色々ご意見下さりますが、僕のお財布との相談と、Mr.油であるOさんの事を考えると、やっぱり焼き肉でしょう、ということになりました。

さて、京都の焼き肉と言えば(このpageが大学教員のweblogであることはこの際おいておきましょう)、やっぱり1にも2にも江畑なのですが、江畑にはすでに3人を連れて行っています。しかし、やはり失敗は出来ない、、ということで、ガソリンスタンドから電話すると、か弱い声の留守電で「・・・27、28、29はお休みを・・・」、なんですって!ああ、また魔の火曜日が!(京都で知っているお店は火曜日休みが多いのです)。別の、以前Tさんと「予約して行こう」と言っていた、技魯技魯ひとしなも、22時からしか予約が取れず、、、

ということで、淡い緑の柳の裏で桜がほころびかけた、誠に「いき」な、雨の四条を下り、アジェに参戦してきました。1時間程待ちましたが、5人でしゃべりにしゃべって、食べに食べました。いやぁ、焼き肉は楽しいですね。しかも、さすがに生やホルモンがすごくおいしくて、満足しました。江畑と同じように、京都に残った人が通ってくれると良いなぁ。アジェ、すばらしい!

その後、Mさんとおそらく8年前に、砂漠調査の後に入った、ジャズを聴かせてくれるところでさらに飲んで(僕がジンライムをぐびぐび飲んでいるときは上機嫌なサインなのです)、MさんとS大先生が仲良くなって行くのに一抹の不安を感じつつ(!?)、0時前に散会しました。とにかく楽しかったです。とにかくIさん、Oさんおめでとうございます。そして、今後もなにとぞよろしくよろしくよろしくよろしくお願い致します。

28日: 今日も京大CERにてお仕事でした。家に着いたのは0時でした。夜遅くの新幹線は怖いです。走ってくれて良かったです。ご飯は食べることが出来ませんでしたけれど。

29日: IFREEのOさんに微小酸素電極についてご教授頂きました。もう全てが驚きの連続で、やはり、自分で何かを作り出せなければだめだ、としみじみ思いました。としか書けません。とにかくすごいです。明日は東工大で作業が続きます。

ちょうどOさんとCさんがGC-C-IRMSのリークと戦っていたので、見学させて頂きました。とても勉強になりました。知らないことが多すぎます、というよりも、知っていることはほとんどないのです。僕は来年の今頃、アミノ酸に着手できているのでしょうか。

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4/5に土壌圏セミナーというところで、「15N自然存在比をつかった土壌窒素循環研究」というような内容で発表をするはずです。ご興味ある方はどうぞ。もちろんまだ発表pptは全然出来ておりません。もう少しアイディアが煮詰まるのをじっと待ちます。せっかくですので。

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「『いき』の構造」(九鬼周造著)を今日読了しました。名著ですが、もう一度読まないといけないでしょう。もっと良く分かるはずです。

意味体験を概念的自覚に導くところに知的存在者の全意義が懸かっている

諦めの雰囲気が全てに渡って漂う本書こそ、いきではなかろうか、と思いました。1章と6章の熱気が素晴らしいです。そして、こういう本を、方法論的な立場からも読めるようになってきたのは、自分の中で大きな変化です。方法の方法をもっと模索しなければいけません。その時に、自然科学的なものばかり読んでいてはいけません、と、自分にむち打っています。もっと読みにくい本を読んで考えないといけません。

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明日、すずかけ台でお会い致しましょう。とにかく寝ます。

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今の職に採用されなかったら、明日で僕は無職になっていたのだ、とふと気づき、背筋が寒くなりました。やっぱり生き残りたかったのです。やっぱり。

みなさま、今年度もお世話になりました。来年度はもっとお世話になってしまうと思います。よろしくお願い致します。まわりのみなさんに有形無形の形で支えられていることを実感する今日この頃です。

 

| Mar. 20, 2007 : 友来る

今週はPreconの納入で、ずっと2N-101に篭もっております。伝票処理と戦っています。運営交付金の〆が20日と連絡があったのですが、生協に行ってもあまり混雑していないので、??、と思っていたのですが、良く読むと「原則」20日だそうで、、、なんとまぁ、、、一生懸命計算して、やきもきしながら事務からの連絡を待っていたのですが。とにかく、色々な心配事が杞憂に終わるのであれば良いのですが。

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今日は、ThermoFinniganScientificさま、昭光通商さま、島津さま、GLサイエンスさまなど、様々な方がいらっしゃいました(GLサイエンスさまは後日になってしまいましたが)。いつからこんなに人気者に?

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さらに今日は、東大海洋研からKさんがいらっしゃいました。いつも、K君がいらっしゃるときは、何を話そうかと考えて、結局何も考えないのですが、とにかく何か話したいと、何となく思ってやってきてくれる友人は貴重です。

よく考えたら、今のY研では、K君のような研究内容(熱水やら外洋やら高層大気やら)を聞くことはほとんどないのでしょうね。僕自身も、東工大に行くまではまったくなじみのない研究内容でした。とはいえ、物質循環を研究していることの利点は、物質の振る舞いを通じて、様々な物理場での現象を思い浮かべることが出来ること、もっと簡単にいえば、成層圏だろうが、深海だろうが、大本で考えるべき事は同じだということなのだろうと思います。

ちょうど窒素固定についてYさんと数日前に色々話していたところなので、面白かったです。しかし、彼が望んでいたようなことを話せたとは思えません。もう少し勉強しないといけません。

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(Uさんにサッカーネタを指摘されたので、今度は野球で行きます)4番バッターは、もちろんヒットやホームランも期待されるものですが、「最低でも犠牲フライ」と表現される期待を帯びるものです。研究を続けて行く上で、業績にしろ、就職にしろ、「犠牲フライ」を打つことの大切さを、ほんの少数の後輩に対してですが、投げかけてきました。

自分のためだけでなく、他の人のためにも、特に、後に続く後輩のためにも犠牲フライは必ず打たなければならない、そのプレッシャーも引き受ける必要を感じて欲しい、と思っています。下手を打ってはいけない、という言い方もしたことがあります。このようなことは、僕としては、自分のことを棚に完全に上げてしまわないと言えない、非常に言いづらい事なのですが(とても偉そうですし)、それでも敢えて言うことを選ぶ瞬間が今までに何回かありました。期待の裏返しだと思って下さい。覚えていない人もいるでしょうが、言った方はこういう事はしっかり覚えているものです。

とはいえ、ロールモデルというのは、昨今の研究者にまつわる状況を鑑みた場合、存在しえるのでしょうか。あの人のようになりたい、とおもうあこがれの人はあまりに遠すぎます。とはいえ、自分の身の丈を少しずつ広げて行くという悠長な事をしていていいのだろうか、そんな漠とした感じを僕は学生のことに抱いていた気がします。今でも実は変わりませんが。

そして、自分は、偉そうなことを言っておいて、実際ロールモデルになることなどできやしないと思っているのです。こばさんみたいに、色々失敗ばかりしていて、あれやこれや手を広げすぎて発散している人でも、何とか息も絶え絶え生き残っているのだから・・・という反面教師にはなることができるかもしれませんが。

将来どうなる?ということについては、そんなこと話していても始まらない、結局自分がやるべきだと思うということをやってみて、結果がどう転ぶかを見るだけなのだろう、と思っていました。それでだめであればあきらめればよいし、万が一、耐えられたら(うまく行ったらという表現にはならないのですが)、それはそれで、そこまでの自分の考えは、まぁ、それほど悪くなかったのではないか、と言う判断をしよう、という事だけを考えていました。

出来ることは、そういう評価を受けるときに、精一杯のことをやってきたのだ、これでだめだというのであれば、仕方ない、と言うところまで自分なりに頑張ることだけだろう、ということです。もっと具体的には、自分で思う最低限のラインは必ず超えよう、それを超えられないようであれば元々話にならないし、超えても評価が低い場合は、自分のライン設定が間違っていたことをしっかり反省すればすることだ、と言うことを考えていました。

申請書を書いたり、公募に出したりするチャンスは、常にそのような、外部評価を受ける、という意味合いで使ってきました。そういう点では、僕が抱いていた漠とした「感じ」は、将来への不安という言葉に、そのような形にはなりえないように自分をし向けていたのです・・・というと格好がよいでしょうか。そうしないと、楽しく研究生活を送ることは、大変難しかったのです。

大学での教育研究活動において、ときどき事務の方や学生さんから「楽しそうにやっていますね」と言われて、ほっとします。つらいことなんて、大人ですからたくさんあります。今のポストの厳しさはなかなかのものです。でも、だからといって、楽しそうにやっていなかったら、学生さんも、共同研究者も、いやですよね。「武士は食わねど高楊枝」というのが、大学教員になってからのモットーです。仏頂面してばかりいるし、あの人とは一緒にやりたくない、と思われるようになったら、僕はおしまいです。人と一緒に色々なことをやることを最も大事にしているのですから。

学生の頃よりも、格段に責任が重くなるにつれ、朗らかに教育研究活動を行うことへの責任も重くなってきています。逆にそうできなくなる要因は多くなってきていますし、時間はどんどん限られてきます。どこまで踏ん張ることが出来るか、それだけが僕の中での基準です。問題は、踏ん張っているという状況の判断が間違っていて、外部から見たときには違う、という事ですが。

そう、自分の印象と外部の人が抱く印象の違いを認識できなくなってしまう、いや、違いの認識はどちらにせよ自分一人では出来ないのですから、その違いがあると覚悟し続けなければならないのですが、その覚悟から逃げてしまう、いわゆる麻痺状態が問題なのです・・・。偉くなると、時間がないとか、自分は他の重要なことをしているとか、見えないだろうけれど他でのこういう努力をしているのだから、などの言い訳は次々浮かんできて、結果として反省から逃げることに、そして、麻痺状態に陥って行きます。「偉く」なることはこれほどまでに怖いものなのかと思います。ですので、率直にこばの状況を指摘してくれる学生さんや同僚の皆さんは、本当に貴重です。耳を塞ぎたくなるようなことは、一番聞かなければ、見つめなければならないことですからね。そして、本当のことを言ってもらえなくなっているという危機感は持ち続けなければならないです。

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もしも、自分の妄想しているかなりのことが実現できたとき、究極的に自分は何を知りたいのか、何を目指したいのか、それをもっと真剣に、具体的に、手のひらの上に載せられるようにしなければいけません。しかし、その、僕が求める方向性は、やはり、生態学にも、生物地球科学にも、直接向かってゆかないことに改めて感じ入っている次第です。なかなか頑固でねじれています、僕は。

 

| Mar. 17, 2007 : 補修

そんなわけで、この1週間の生産性があまりに低かったので、今日は居残り勉強です。

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Wardさんのreviewは、非常に興味深く読みました。これを読んでおけば、もっときちんとした議論が、SさんやYさんと出来たのかもしれないですが・・・。とはいえ、色々整理できましたし、また怪しい妄想メイルを投げてみようという気になりました。トレーサーとmRNAとnatural abundanceという組み合わせは、それなりに良いと思いますし、、、ね。microarrayを僕が使うようになるのは、何年後なのでしょう。

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98年、出版されてすぐに購入し、その後ずっとバイブルのように読んできた、通称ピンク本(「生物学を学ぶ人のための統計のはなし」(粕谷英一著)を、誰かに持って行かれてしまってかれこれ2年、ついに再び購入し、せっかくなので、もう一度全て読み通してみました。平易に書かれているものの、色々と躓くところがあって、調べたり考えたりしたら1日かかっていました。でも、やはり、素晴らしく分かりやすい本だと思います。

統計というのは、博士課程の学生であろうが、学部生であろうが、勉強すればある程度出来るようになるし、勉強していなければいつまで経っても出来ないものです。僕自身は、博士課程に入って、ようやく「まずい、自分のデータに統計かけなくちゃ!」と思ったという恥ずかしいレベルで、それまで先輩のゼミ発表で色々な統計処理がでていても、????と思ったまま、まぁ、いいか、、と逃げ出していた口です。しかし、それは僕だけの問題で、後輩でも理解している人はいっぱいいましたし、まったくもって良くなかったです。統計については、先輩も後輩も基本的にはありません。必要だとしっかり感じて、しっかり勉強すれば、ある程度まで出来るようになるのでしょう。

研究室のゼミは、先輩のやっている統計処理を学ぶことの出来る、数少ないチャンスだったと思います。ゼミの後「あそこのデータでやっていた統計処理はどうやったのですか?」と聞いて、教えてもらったことが多々あります。学会の発表などでは聞きにくいですが、研究室の先輩や後輩がやっているのであれば、利用しているソフトも、同じものを使うことが出来ることが多いでしょうし、色々な点でチャンスです。逆に、誰も統計処理をしない雰囲気では、ずっとそのままです。

統計処理を行うと、自分の言いたいことなんてほとんど言えない、、ということはよくありますが、一方で、統計処理の結果によって、自分が自信を持って提示できることが顕在してくる、ということもあるでしょう。散布図も描かずに、温度上昇とともに〜〜は上昇しました、と言われても、その人の意見でしかないのではないだろうか、統計的にそうなのかしら、と思うことが多々あります。統計処理絶対主義ではもちろん無いですが、あまりにも軽視しすぎているきらいが僕のまわりであります。

問題となるのは、自分の議論を吟味する1つのチャンスを失ってしまうことです。研究というのは、小さな事実の積み重ねなのに、一気に結論(めいた)所まで「議論」を展開(というか飛躍)してしまうことが、様々な点で問題です。そのことを防ぐためにも、統計処理を大事にして欲しいと思います。言えることなんて、ほんの少しです。だからこそ、その少しを大事にしなければならないのです。どの論文だって、たくさんのことを言ってはいません。

難しいことを考えず、まずは、自分の良く読んでいる、目標としている論文が、どのような統計処理をしているのか、そこから始めればよいのです。何を帰無仮説として考えているのか、なぜ、その仮説を検証しなければならないのか・・・統計処理をどのように行っているかは、その処理を行うことが出来るような実験計画(特にサンプリング計画)、そしてその計画を立てて、仮説を検証しなければならない、研究の歴史、など、研究の骨幹と密接な関係があるのですから。そこから、すでに発表されている論文が、どれだけ色々な可能性を考えて、研究計画を立案し、あまたある仮説の中で、どのことが言えず、どれだけのことをなんとか言えているのか、より良く理解できるようになると思います。

まぁ、僕は人のことを言えた学生時代ではなかったので、、、逆に、勉強してこなかったおじさんとして、学生さんには頑張って統計を勉強して欲しいと思います。上手く疑う方法を学ぶチャンスです。

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4/5に、農工大の「土壌圏セミナー」というところでお話しをしようと思うのですが、さて、、何の話をしたものでしょうか・・・。そういえば、しばらく土壌を扱っていないのです。Yさんが湖から始めて、今森林土壌を扱っているのと逆で、僕は森林土壌から始めて、今は河川や湖沼が多くなってきました。

ああ、アラスカの話をしたらいいのかしら。土壌の窒素循環はXXだ!という話をしたらいいのでしょうか。それとも、N2OとNO3の話を?月曜日にタイトルを出さなければならないのですが、、、

・・・月曜日、えいや!で決めることにいたします。遠方からいらっしゃる方、何かご希望あれば、お聞かせ下さい。

 

| Mar. 16, 2007 : 寒いのです!

さて、この頃、なんだか変だなぁ、と思っていたのですが、ようやく原因が分かってきました。

寒いのです。

こばけんきゅうしつ にはエアコンがありません。ブラインドもありません。お金を研究につぎ込んでいるので、とりあえずエアコンもブラインドも本年度はいいか、、と言うことになっています。有り難いことに南を向いているので、以前は日中汗だくでした。スチームがあるのですが、それを止めても、日差しが差し込むので、Thinkpadは熱くなってさわれなくなってしまうくらいでした。

しかし、この頃、スチームも止まっていますし、何せ寒いのです。G1の9F程ではないですが、とにかく寒いのです。それに加えて大音響で鳴り響くshakerが、、、

眠いのです。寒さと眠さで、、、でも、部屋を出ると連絡が受けられないし荷物が受け取れないので、、、ああ、、、

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今日でとりあえず、JSTからのお金は使い切りました。秘密な分も含めて使い切りました。後は運営交付金と、自分の科研費です。受託研究費を東工大で使い切っておいて良かったです。。。

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お昼を食べた後、Yさんのポスドク時代の研究を少し紹介してもらいましたが、面白い!すごい!聞けば当たり前なのですが、非常に面白いテーマでした。一方で、同じようなデータを論文で見て、面白いことが今まで思い浮かばなかった自分が情けないですね。。。ま、いいでしょう。YスペシャルなGCを使って、色々測ってみたいです。どうせだからMIMSも色々使いたいですが。

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この頃、帰りは鈍行で帰って、その間に論文を読もうと心がけています。今日は、Bess Wardさんのreview(Annual Reviews of Earth and Planetary Sciences)ですが、この論文、色々考えずにもっと早く手に入れて読めば良かったです。「当たり前」のことが当たり前に書いてある論文はとても貴重です。英語だけれど、おそらく僕のような微生物生態を勉強し始めた学部生でも読めるはずのないようです。平易に書いてあるというのはすごいことです。

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メイルで議論、と言うにはほど遠い「妄想」というか独り言のようなものを、プロジェクトの方々や、そのうちプロジェクトをご一緒したい方々に投げることが良くあるのですが、本当は、そこでの議論(の萌芽のようなもの)は、学生さんにも読ませてあげるべきなのかもしれません。

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D3になろうとする方は、学振のPDでの受け入れ先を探している頃ですね。今までやってきたことの延長線?全く新しいことに挑戦する?なかなか難しいところですね。PDとしての仕事を始めるのは1年以上先ですし、計画を立てるのはちょっと難しかった覚えがあります。

PDになる面接は、今までやってきたこと、これからやること・できること、これから出来るかもしれないこと、この3つをどの配分でプレゼンテーションすべきか、難しいねぇ、なんて昔、留学中によく話をしていましたが(良く面接があったので)、今でも結論は出ていません。

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自由論」(スチュワート・ミル著)、と「日本という方法」(松岡正剛著)の手強い2冊をようやく読了しました。自由論の方は、後半は印象が薄かったものの、前半の厳しさはすさまじいもので、本当に古典というのはすごいなと思いました。日本という方法は、本当に読んで良かった、身になった本です。後半の西田哲学についての記述など、駆け足ではあるけれど、すばらしく、鳥肌が立ちました。「善の研究」、学部時代に買いましたが、読めずにほってあります、、、。

デスマーチ」(エドワード・ヨードン著)も、読み終えました。大笑いしながら読んだ本は久しぶりです。プロジェクトはすべからずデスマーチ・プロジェクトであるというのは、大笑いしながらも納得です。そしてちょっと背筋が寒いです。我々の運営するようなプロジェクトは、まだデスマーチになる前提が揃っていないので、その点ではよいのでしょうが、逆にプロジェクトとしての体をなしていないとも言えます。たとえば、評価とか、進捗報告とか、予算とか・・・。必ず、「その日」は来ますよね。

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先週末、どうしても話を聞いて欲しかった人にようやく会えたのですが、結局自分の思考の中途半端さだけが露呈しただけで、そのことがずっと尾を引いています。悔しいです。自分があこがれる人に、自分の微妙な、中途半端な思考をつまびらかにすることは、とても怖いのですが、それを許してもらっているのですから、なんとかして、、、と思ったのですが。空回りではなく、思考が浅すぎたのですから、良くありません。しっかり落ち込んで反省しようと思います。

ま、大人でも色々あると言うことです(?)。Soulheadのベストを聞いて、今週は何とか乗り切ります!

 

| Mar. 15, 2007 : 着陸します!

備品はとりあえず入りましたが、とりあえずです。まだまだ先は長いのです。

昨晩はKaren Casciottiさんの亜硝酸の議論(Analytical Chemistry)でおなかいっぱいでした。すごいです。色々考え込んでしまいました。お会いしたいです。。。メイルでしか接触がないのです、まだ。。。

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予算、まずは1つ、軟着陸、、、したと思ったのですが、バウンドしました。今思い切りブレーキを踏んだところです。あと2つ、、、なんとかしっかり着陸しないといけません。

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そんなことよりなによりも、Oさん、おめでとうございます!筑波に行くのがまた楽しみになりました!。これからもよろしくお願いします!とりあえずbugをしっかり農工大で飼わないといけませんね、、、、

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月末の関西出張、さすが京都、ものすごく混んでいるようです。IさんとOさんの博士論文お祝いを、いつも行かないお店でやろうと思っていたのですが、、、。ま、瀬田の王将かな?!

 

| Mar. 13, 2007 : ひたすらまち

伝票処理ばかりです。荷物が来るのをひたすら待っております。部屋から出ることが出来ません。これは困りますねぇ。。。

今日は写真撮影でした。ああ、diffusionの終わったサンプルを乾かす時間がないなんて、、、

明日は備品設置第一弾です。その直前に面倒くさいお願いをしてしまいました。すみません、、Aさん、、、、いろいろ大人の事情というのはおそろしいものです。

GSはかれるといいですね、Uちゃん!

 

| Mar. 12, 2007 : 新サーバーくんのテスト

色々とテスト中です。

人類は多様性を見慣れなくなればすぐに、多様性を考えることすらできなくなる(スチュワート・ミル著「自由論」第三章)

 

| Mar. 9, 2007 : さーばーくんがんばって

このwebpageですが、ひっそりと

http://ecosystems.lab.tuat.ac.jp/weblog/latest.html

に移動すると思いますので、読んでいる奇特な方は、対応をお願い致します。

FTPでいろいろ試行錯誤中です。

 

| Mar. 7, 2007 : さむさがもどってきましたね

みそを持って参上いたしました。明日の鍋用です。スパナとみそのコンビは重すぎました。。。

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論文の情報を送ると、「こういった論文もあって、〜〜ですよね」と新たな情報と共に返信を返してくれる人は、とても貴重なのです。先輩後輩、先生学生関係ありません。学生さんの中にもそういう人が結構います。とても有り難い存在であり、有り難い関係であると思います。みなさんありがとうございます!

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ジャーナルクラブ、僕もやりたいです。文献紹介という形であっても、全員が読んできて、全員がそれぞれの意見を持った上で集まればいいのですが。まぁ、2つのレベルが必要なのでしょう。先輩の読み方と同じように読めているかを確認する文献紹介と、さらに一歩二歩踏み込んで、その論文の背景から影響力まで、自分の意見をもって議論するジャーナルクラブと。そう考えれば、だいぶ長い間、ジャーナルクラブをやっていません。

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今日は、北のHさんからアラスカ関連のお電話あり、静岡のKさんに地下水ご連絡あり、横須賀のOさんからうれしいお申し出あり、東工大のSさんからGCの問い合わせあり、MBLのAさんからは「とりあえずもう出なきゃいけないから、月曜日までに返事なかったら『返事!』ってメイルしてね!」という楽しいメイルあり。本当にいろいろな方々に支えられて、あれこれおもしろおかしい研究をさせて頂いている実感をひしひしと。

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MatlabもArcGISのextentionも、なぜかインストール出来て、ほっとしました。ライセンスの扱いが色々難しくなっているのですね、、、。とはいえ、実際にmファイルを動かしたのは家に帰ってからでした。RAMAPが実際に動くとちょっと感動しました。さて、いつ中身をじっくり見ることが出来るでしょうか。

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朝くると、shakerが部屋の中で移動しています。こいつ、、、生きている。。。。って、ずっとシャカシャカやっているのですから生きているとしか言いようがないのですが。

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今日は段ボールの片づけは出来ませんでした。明日は、GCの焼きだし、希釈ガスの取り扱いを習ったり、その間にあれやこれやと会計処理を。電話番ですね。部屋から出ることが難しそうです。

 

| Mar. 6, 2007 : shakerにせかされる毎日

とにかく予算の〆が!とはいえ、ぎりぎりまで買いたいものを迷って我慢していたら納期が!ああ!

光信理化学さんに色々お願いして、楽しそうな改良測定に取りかかりたいと思います。12と10と18って、どれくらい違うのでしょうか。

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shakerがずっとサンプルを振っています。いとおしく思ったり、いいかげんにしてくださいとおもったりしますが、集中している時は、こんな騒音の中でもばりばり文章を書いていたりするのです。

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昨日からすきを見てはArcGISやMatlabのインストールを試みているのですが、全く上手く行きません。office 2007の提供が始まったので、ええいとインストールしてみましたが、これもAtokを駆逐したり、なかなかやります。手強いです。

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このところ、持ち歩いている論文

  • "Have we overemphasized the role of denitrification in aquatic ecosystems? A review of nitrate removal pathways" (Frontiers in Ecology and the Environment)
    脱窒を研究している人は必読です。
  • "Microbial landscapes: new paths to biofilm research" (Nature Reviews Microbiology)
    「中立説を軸に多様性と生態系機能を理解する」ことが僕にも出来るでしょうか?Mさん!!

あとはMIMS関連。ああprobeどうすれば、、、

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ベトナムな人々に窒素測定妄想を投げつけてみたりしました。明日は東工大にいます!、、とおもったら、Y先生がインフルエンザとのこと。では、明日はようやく段ボールつぶしかしら。ではでは。とりあえず木曜日の鍋でまたお会いしましょう。

 

| Mar. 3, 2007 : 足し算からさらにそのさきへ

2月は逃げて行きましたね。ようやくdreamweaverを立ち上げて何かしら書くことが出来そうです。皆様お元気ですか?

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23日:Desktop PCなどの搬入でてんてこ舞いでした。Windows XPが購入出来ないなんて、、Vistaはいやです!

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26日:京都大学和歌山研究林へ出張でした。宿に着いたのは17時過ぎ、そこから1:30まで妄想ゼミでした。東大のNさんとOさんの発表(0時過ぎからでしたが、、)は、大変刺激的で、きっちりやること、新しいことを測定すること、とても大事だなぁと改めて思いました。

東工大のTさんの論文執筆に向けては、とりあえずいろいろな方からコメントをいただけたのがとても良かったと思います。先はまだまだ長いですが、、、。Nさんも「あのグラフは決めのグラフになるのでは?」とおっしゃってくださったし!

風邪で死にそうだった地球研Kさんも最後までおつきあいしてくださりありがとうございます。堆積岩は花崗岩とあれほど違うなんて、、、。イメージと全く逆だったので、これは大収穫でした。

研究林へのおみやげとして買ったエビスはかなりのペースで無くなって行きました。完全なる妄想は今回は出来なかったので、半年後くらいに、是非がちがちの妄想を、そうですねぇ、Tさんに「わたしと斜面」という題で妄想を引っ張って貰うことにしましょう。

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27日:調査。案の定、土砂崩れがひどく、だいぶ歩きました。晴男のNさんとお別れしたら、いきなり雨なんて、、、、ぼ、僕のせいでしょうか?今回は雪は欲しいですが、雨は祈っていなかったのですが、、、、。

とりあえず定期観測が終わったので良かった良かったです。林内雨のサンプリングが27日で終わらないのではないかとひやひやでしたし。

ふと思ったのですが、僕の学生時代は、今岡山にいるHさんと、今京大のKさんと、今酪農学園のHさんと、そしてT先生とよく調査に行ったものです。翌々思い起こせば、本当に幸せでした。そして、すごいなと思える先輩と、やべぇな、がんばらなきゃと思わせてくれる後輩たちがたくさんいた、そんな森林生態学研究室は、とても良い場所でした。

雨滴の大きさを考えながら、京都に23時半頃なんとか到着(Fさんありがとう)。フロントガラスに当たって崩れる雨滴の大きさを、高速度カメラでどんどん撮って行くことで、もう少し広域の雨滴の性質は分からないのでしょうか?

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28日:水質測定の傍ら(うむ、、、)、京大Aさんとお話し。 あれやこれやと。結局僕らは(あえてweという言葉を使いますが)、何を言いたいのか、何を言わなければならないのか、そんなことを螺旋階段上ったり降りたりした数時間でしょうか。土壌プロファイルで僕らが解析出来ること、その前提、解析出来ないこと、それらの整理が必要ですね。

プロファイルの解析、、として思い浮かんだ、G3に出たばかりの、REMAP: A reaction transport model for isotope ratio calculations in porous media を動かしてみないといけません。Matlabを早くインストールし直さないと。この内容、実は、堆積物を横倒しにして考えれば、流程での物質循環のsimulationにも使えるのではないかしらと思っています。しかも、素晴らしいことに、同位体分別係数を関数で与えることが可能です!

やっぱり、Aさんとは、もうちょっと、Aさんが全く動けなくなるくらい、話をした方が良いのかもしれません。おたがい15ラウンドで決着つかずって感じでしょうか?農工大に来て頂いた方が良いでしょうか?

ケーキを食べ、Uちゃんの論文原稿を頂き、さんざんいろいろな話をした後に、19時頃タクシーに飛び乗りました。運転手さんと鴨川にゆりかもめがいないとか、カモが疎水にいないとか、今年はおかしいですねなんて話。ところで琵琶湖はどうなったのでしょう?どきどきです。

帰りの新幹線、間違えて新横までの切符を買ってしまいました。今回は、定期入れをレンタカーの中に置き忘れたり、どうにもこうにも、なんだかおかしいです。新幹線の中でCREST本原稿2本に最終的なコメントを書き込み、Uちゃんの論文へのコメントを書き込み、とりあえずお仕事終わり、、と眠ろうとしたのですが眠れそうで眠れず、結局そのまま23時過ぎに帰宅しました。意外と早く着きました。

夜、京大のIさんのJGR-Biogeoscienceが電子的にpublishされましたとのおしらせ。おめでとうございます!最後の絵はいいですね。こういう絵が描ける論文は、その後の研究(妄想)を引っ張って行きますから。

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1日:朝から新しく導入したdesktop PCの立ち上げや、フリーザー、冷蔵庫の搬入、書類あれこれへの対応、Askulの荷物移動(うう、、、)などで、まさに忙殺され、朝から晩まで何も食べることが出来ませんでした。あじゃりもちをY研に持っていっただけ、、、あれを1つかじっていたら良かった、、、。ジュースを買い、電車に飛び乗ったら、気がつくと終点新宿でした。こんな完璧な乗り過ごしは初めてです。。

夜中に横国のKさんから「シンジラレナーイ」メイルが。おめでとうございます!本当にKさんは、先輩として誇れる教授だと思います(「Kはがんばっとるねぇ」by森林生態T教授)。前にも書きましたが、あんなに丁寧に(最新の)論文を読み込んでいる教授を僕は知りませんし、プレゼンの練習にしても、学生さんにやれといっているであろうことを実際自分もちゃんとやっている先生です。

木庭は今回オブザーバーとしてのプロジェクト参加ですので、アクティブな先生方の間で、自由に勉強させて頂こうと思っています。学生のころは、そんな参加の仕方を良くさせて頂いていました。あのころと同じようにまた一番下っ端で気ままに活動出来そうで、とても楽しみです!いや、もっと積極的に、そういう緩い関わりの中で、次元を増やすような活動が出来るのではないかと、ボランチの勉強をさせて貰おうと思います(後述)

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2日:今日は東工大から農工大へのサンプル運搬です。朝9時に青葉台。昔、良く借りたニッポンレンタカーの営業所に行くと、なんとマンション工事中で跡形もなくなっておりました。なんとか移転先を突き止めて(Mさんすまぬ)、すずかけ台へ。ミルなど様々なものを車に積め、冷蔵・冷凍サンプルの量にびっくりしつつもなんとかクーラーに入りきりました。みんなに手伝って頂いてしまいました。ありがとうございます。12時前にようやく出発。自分のdiffusionサンプルを持ったMさんと、GCを借りる挨拶をしに行くSさんを連れて、町田街道から鎌倉街道を通って行くと、農工大に1時間ちょっとでつきました!とりあえずSさんにサンプルを冷蔵庫に入れて貰い、その間にMさんとDO meterのデータを吸い出し、diffusionサンプルスタート、したところで、ラーメン屋に(おいしかったです)。その後、Y研にご挨拶して、結局Yさんにお茶を入れて貰ったりして、また東工大へ。

Y研にクーラーを返却してほっとしたら、いやーなお知らせが来ていて、ああ、これはもう一度戻らないと、、と思ったのですが、車を青葉台に返しに行く道すがら、だんだん頭に来て、もうM2のみんなとも会えないかもしれないし、と思い、某所に電話し、しばしの戦いの後、飲み会に参加することにしました。幹事のKくん、いろいろごめんなさい。鍋奉行をCaptainと呼ぶかどうかは知りませんが、とてもおいしかったです!東工大Y研のみなさま、今後とも何ともよろしくお願い致します。。。

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会う人会う人に、「学生は採れるのですか?」と聞かれます。僕が聞いている こばけんきゅうしつ の状況は、まだまだ不透明で、実際、どうなるのか分かりません。「学生のいないこばさんなんて」と誰かが言っていたと聞きました。その言葉をむちゃくちゃ好意的に捉えて、元気を出そうと思います。

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28日に、一日の最後に、Hさんの某所での戦いでのプレゼンテーションをして頂きました。はじめてHさんの研究内容を包括的に聴くことが出来たので、大変おもしろかったのです。

しかし、Hさんがかなりできる人であることはわかっているので、さらに厳しいコメントをしてみました。こういうレベルのコメントをしたのは、余りなかったことだと思います。自分でもびっくりしましたが、やはり、出来る、ということだけじゃダメなのでしょう。さらに、目を見張らせるような内容をプレゼンテーションでは盛り込まなければ、最後の最後に残ることは難しいのかもしれません。そのときに、どんなビジョンを提示するのか、そのビジョンは、真に前に進んでいるものなのか、単なる足し算になっていないか?あなたしかできないこと、あなたしか採れない視点というものはなにか?同じようなことを昨日、卒業するFさんにも話していました。

足すだけじゃダメです。思い切って引くのか、じっと我慢をしながらいつの日かかけ算をするのか、とにかく足すだけでは絶対ダメなのです。そんな単純な考えでは見透かされてしまいます。

ボランチというポジションは、「攻撃的」「守備的」に分かれるのかもしれませんが、本当のことを言えば、あるスナップショットを採った時にどちらかの色が付いているというだけで、90分間、完全に攻撃的なわけでも守備的なわけでもないのです。しかも、2枚ボランチであれば、もう1枚の状況によっても変化させるでしょうし、あえて、状況を打破するために、状況から予想される性質とは真逆の性質を帯びることもあるでしょう。流れは自分たちで作り出すものですから。

アメフトのように守備と攻撃が分かれていないサッカーの場合、どのように連続的な攻撃と守備の流れを作るのか、その二極の間を単純に埋めるのではなく、色を単に混ぜるのでもなく、その、あいだ、という空間の独自性を、どう表現するのか。それは、サッカーに限ったことでは全くありません。あいだを、あるものとあるもののたんなる間ではなく、さらに、そのさきへ。

そんなことをちょっと考えて行かなければならないと、言葉に出して言い続けることで身にしみて感じるようになってきました。しっかり考えて、苫小牧のMさんになにかしらの妄想を持って行けるように頑張ります。

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さあ、たまっているメイルの返事を書きましょう。今日は安藤裕子のCDがフル回転で音楽を奏でています。って、難問ばかりで全然進みません。月曜日にはお返事とどくかと、、、みなさま、、、とにかく苫小牧のMさんから頂いた論文を読みながらあうあう言っております。まともな妄想をしなければ、、と思っているとなかなか難しいものです。