Kei Koba's weblog in CER, Kyoto University ~ Are we on the right track ? ~

| January 31, 2008 : 1月が逃げていきましたか、、

本日も朝から重い体を引きずって(おっさんや、、、)、IRMSのご機嫌を伺い、毒ガスを処理し(と書くとすごいですね)、N2Oを発生させるのですが、午前中は「少なすぎる!」午後は「おおすぎや!」という具合で、夕方には「何でふらふらしとんねん!安定せんか!」という状態でした。

東工大からNさんとMさんが来てくださっていたのですが、結局余り芳しい結果とならず申し訳ありません、、、結局論文の行間をしっかり読むにはしっかりと自分のやっていることをtraceできるように実験設定しなさいと言うことを再認識させられた一日でした。進歩がないですねぇ、、こういうところでこそ論理的な思考が問われるというのに。

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このごろ輪読会に全然参加出来ず、大変申し訳ありません。また、もしかすると、3年生のみなさんとか、研究テーマとか、あれやこれやと何か話を聞きたいと思っているのに、そのチャンスを潰してしまっているのではないかと、危惧しています。今日もIさんに「忙しいですか?」と聞かれると、うーん、と首からかけているタイマーが今にも鳴りそう、、という状態ですが、MS部屋では、針を抜いたり刺したり液体窒素を入れたりしているだけなので、是非遊びに来てください。といっても、話しに行きづらいですよね、、、、ああ、こうやってまた理想としている教員像から離れてしまう、、、、

DGGEですよ!DGGE!いや、PFLAかな?いや、それならUSGS?IAEA?TUAT?、、、だいぶ頭がウニになってきました。。。僕が今年やりたいのはDGGEです。DNA抽出のための試薬が明日来るはずで楽しみです。

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今週は、@へんな溶液に入っている硝酸について同位体比測定を行い、ちゃんと脱窒菌が使ってくれるのかを試す、A普通の溶液なのだけれど、どうしてか分からない原因で、変な同位体比をはき出すサンプルについて、なぜなのか、とにかくちょっと試してみる、ということをやっているのですが、全く不思議な結果が出て、その結果を出す途中で、今まで「このポイントについては大丈夫!」と自信を持っていたところがぐらぐら揺れてくる、という、とてもまずい状況になっています。もちろん、きちんとした値を出して、しっかり考察するためにはどうしても通らなければならない道なのですが、3月の外部レビューまでにいろいろと方針を出したいと思って焦っている割に、どんどんと泥沼にはまって行くようです。

外部レビュー、にしろ、てにゅあとらっく(ひらがなで書くと検索で引っかからないのではないかと、、)の中間審査、にしろ、どういう立ち位置が良いのか、そして、そもそも自分はどうありたいのか、一日一日、日が経つごとに実は分からなくなってきました。これは、立場を共有する若手教員の皆様との飲み会を開催する時期かしら、とも思うのですが、自分のreviewが終わるまで、とてもそんな余裕が無くて、ですね、、、

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そんななか、阪大のOさんから、お手紙が。なんと順調に博士号を取得なさるご様子+4月から某社におつとめと!すばらしい!測定器具買いますよ、、というか、開発しましょう!めでたいことですね!博士論文必ずください。必ずですよ。こちらはばたばたしておりますが、いつも言いますが、学生さんからの飲み会の誘いは別腹、じゃない、別です。違う大学の人からだったらなおさらです。しかも大阪からいらっしゃるなんてことになったら、這ってでも行きます。どうぞご連絡を。

と書いていたら早速メイルが。しかし、なんだかんだで3月になっちゃいそうですね。まぁ、懲りずにご連絡くださいませ!最後の詰めの段階でしょうが、頑張ってください!

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なんとかYさんの修論にコメントらしきものを書き(かなりよく書けていますよ!もう少し頑張ってみて!)、Iさんに投稿論文のreviewに対する反論について、コメントというか、単なる応援メイルを書き、今はeditor仕事です。これが時間がかかるのです、、本当にもっと投稿の多い雑誌をハンドリングなさっている先生方は、一体どうやっているのでしょうか?東工大のY先生だって、うちの専攻のT先生だって、ものすごい量の論文をハンドリングなさっているのでしょうね、、、人間業とは思えません、、、

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誰も聞いてはいないのですが、勝手に今月の最もおもしろかった本をあげると、「小林秀雄の恵み」(橋本治著)でした!そりゃ、橋本治さんが、小林秀雄の「本居宣長」について語るのですから、僕にとっておもしろくないわけはないのですが、実際、大変おもしろかったです。橋本治さんは、今の日本で最も上手に「私はこれが分からない」と示せる人なのではないかしら、なんて思いながら読んでいました。

ボート部の飲み会で「これからも本を読み続けるよーに」と言われて、頑張ろうと思ってはいるのですが、1月は苦しい、、、

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ああ、いけない!やっぱり徹夜はやってはいけない!帰りましょう!と思いましたが帰れません!

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自分の修士論文の頃は、一体どうだったのだろうか、と思い出そうとするのだけれど、本当に記憶がないのです。とにかくIRMSがずっと壊れていて、もうだめだ!ということで名古屋大学に借りに行って、カプセルホテルと夜行バスの組み合わせでなんとか数回通って、同期のKさんと2交代制で何とかデータを出して、、、というところまでは記憶があるのですが、実際どんなことを書いたか、さっぱり思い出せないのです(失敗した箇所だけは思い出すのですが)。タイトルとか、どう決めたのでしょうね、、、先生はちょうど産休でいらっしゃらなかったし、誰に相談していたか、と考えれば、やっぱり同期のHさんだったのでしょうか、、、

この時期に関しては、教官になってからの方が強烈にいろいろな思い出があります。一緒にやってくれている学生さんがいろいろなところにいたので、あっちで議論、こっちで議論、とやっていると朝から朝まで議論し続けて、、というのが2週間くらい続いたり、いろいろなことがありましたが、この時期こそ、本当に学生さんがのびる時期なのでしょうから、できる限りそばにいるというか、跳ね返すことのできるような状態にいたいと思います。なかなか難しいのでしょうけれど。。。。

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徹夜で測定をやっていると、自分の計画性の無さにトホホ、、となる一方で、ああ、まだ徹夜して測定出来るんだ、とか、徹夜してまでやりたいことがあるのか、とか考えます(徹夜してまでやらなければならないことがあるのか、という感じになりつつありますが)。

 

| January 30, 2008 : 焦っているのですがなんだか後ずさりしています

昨日は頑張ったのですが、やっぱりうまく行かず、悶々としたまま焼き肉を食べ、お酒を飲み、ストレスを発散して帰ってきました。おつきあい頂きましてありがとうございます!すっかりおっちゃんになって肉を食べる量も酒量も落ちましたなぁ、、ありがたいことで。

朝来たら、二人ほどぴくりともせずお眠りになられていらっしゃいました、、、今日も朝から頑張って毒ガスやら脱窒菌ちゃんやら、色々とやってみたのですが、ふと思い起こせば、ほとんどうまく行っていない!なんてことでしょう!

とはいっても、とにかく、前に進まないと、、、明日はとにかく初心に戻って頑張ろうと思います。皆さんも頑張ってください。

 

| January 28, 2008 : 焦っているのですがなかなか前に進みません

日曜日は自分の冷蔵庫と格闘していました。サンプルを掘り出して、もう一度整理して、測定のpriorityを決めて半日終わりました。帰りの電車が止まりましたが、Yさんの修論を読んであれこれ考えていたらいつの間にか走っていました。

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今日も朝から何とか頑張って、脱窒菌ちゃんのご機嫌を伺います。亜硝酸が出ていなくて良かった、、、次回からもっと仲間を増やしてあげましょう。

Sさんが「あう〜」と送ってくれた卒論の一部を読むと、結構良くなっていてよかったよかったとうれしくなりました。「Lake Kizakiがすごいことが分かってきました」みたいなことを言い始めたので、これからが本番ですね。イントロを書き直すと、議論を書き直さなければならなくて、そうするとまたイントロを、、、

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かなり厳しい目標を持って1月2月の予定を立てているのですが、なかなか、いや、遅々としてと言った方が良いでしょうか、進みません。確かなデータであると納得する前に確認すべきことが色々出てきてしまっています。しかし、それをすっ飛ばしてデータを収集しても何の良いこともないのだと、焦る気持ちを押し殺す様に毎日ばたばたしております。もっと大きな「目標」に対して、焦るというか、あきらめのような気持ちもあったりして、なかなか1月は考えることが多くて面白いです。全て見通しが甘かったと言えばそれまでなのですけれど。

さて、明日は頑張らないと!

 

| January 26, 2008 : 久しぶりのお休み

今日は、火災報知器の検査で家にカンヅメということで、お休みです。いくらでも寝ることが出来てしまいます。

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とりあえずお仕事としては、Eco Resのeditor仕事とYさんの修論へのコメント(なかなかしっかり書けてますね)、そして明日から一体どうやった予定を組んで自分の実験を行えばいいのか、そのスケジューリングです。あ、Mさんの学会アブストラクトもありましたね。ふむ。。。エンジンがかかる前に読書をしながら検査を待ちます。

来週ニクの日の夜を開けるために頑張って仕事しましょう!お〜!

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昨日からようやく"Biology of the Nitrogen Cycle"の一部を読み始めたのですが、これは、、、窒素循環に関連する微生物生態について一刻も早く知識を蓄えなければならないことを改めて認識しました。高いけど、購入することにしました。まぁ、飲み会を減らせば(減らさないですけど)いいということにしましょう。

今年は、なるべく教科書を買わないようにしようと考えていました。教科書は、まとまったひとりの人の考えを読むのであればよいのですが(ぱっと思い浮かぶのはD. Tilmanの著作です。学生の頃の読み会では全然分からなかったですが、、、)、chapterごとに著者が異なるものを1冊にまとめたものは、あまり通読する価値がなかったようにおもえます。「フィロソフィー」がやっぱり薄れてしまうのですね。

とはいえ、全く知識の足りない学問分野と協力をして行きたいときには、まずは相手の言葉を少しでも分かる様にしておかないといけませんし、少しでも関係しそうな本は、闇雲に、手当たり次第、やっぱり手に入れることになりそうです。まぁ、あと数年は仕方ないと思って、頑張ります。

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亜硝酸ナトリウム(和光)の窒素同位体比が-69‰でした。どんな製法で作られているのか全く見当がつきませんが、もしも軽い同位体比のstandardを探している方、一度薬品棚のNaNO2をお試しあれ、という本当に一部の人にしか役に立たない豆知識でした。KNO2は0パーミルでした。

 

| January 24, 2008 : 窒素と共に気力もexhaust

朝来たら、液体窒素が空に?なぜですか〜〜〜???

仕方なく、液体窒素を待ちながら、同位体本の校正をしています。重大な間違いを発見して冷や汗、、、一度改定点を送ってからも悶々とします。あそこでは引用すべき論文を引用していないなぁ、、誤解を招いてしまうなぁ、、どうしよう、、、いや、やっぱりダメだ!ということにして、新しく引用すべき論文の情報と改定点をさらにメイル。間に合えばいいですが、、、

液体窒素の業者さんに聞いたら「いやぁ、、容器がダメになってるかもしれないですねぇ」、、といわれましても、、、、うう。来年度予算でまずは、、、ああ、液体窒素タンクが校内にないなんて!なんてつらい!

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Iさんの投稿論文が査読から帰ってきて、非常にsmartなコメントがたくさんついて帰ってきたようです。こういう査読結果を見ると、ちゃんとreviewしてくれる人は貴重だなぁとつくづく思います。よい雑誌に出せば、よいコメントがもらえるものです。読んでいると、この査読者、あの人じゃないかなぁ、、という予想が立ちました。どちらにせよ真剣に考慮すべきよいコメントなので、Iさん頑張って!

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azide bufferをつくって、今日は50mlという多めのサンプルからちゃんとN2Oがpurge&trapされるかのテストです。テストをしながら、CREST本とミニレビューの校正をしています。うーん。頭がうにになってきました。マルチタスクは無理ですね、、

 

| January 23, 2008 : 負け戦は今日までも続く、、、

昨日は、結局朝7時から夜9時まで、ねちねちと硝酸を測定しつつ、コマンド入力に発狂したと噂されるMさんにR Commanderの使い方をちょっとだけ教えて(そしたらすぐ使いこなしてますね、Mさん!!)、あとはとにかくN2Oガスを導入するか、paperworkでした。いやな感じでへとへとです。

今朝になってまだいろいろと出てきました。負け戦というか、お仕置きプレイとしか考えられなくなってきました。まぁ、私が悪いのですが、、、ああ、これは今週末飲みにでもいかないと耐えられないかもしれません、、、と見えない3階の方を見つめてみたり、、、誰か一緒に行かないかしら、、、Tさんの論文へのコメント、紙には既に書き終えているのですが、ファイルにかき込む時間が、、、そ、そういえば、ゲラが1つきていて今日締め切りだった、、と思ったらさらに2つゲラが(さらにもう1つあった)、そして「論文一本Handlingできていないぞ」ととあるサーバーから催促が、、あああ、Reviewerを決めるのは大変なんですってば、、、

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今日はこれから瀬戸内海の海水です。海の試料を扱うのは久しぶりです、、、と楽しみなのですが、、あれ、、、やっぱりそう簡単ではないなぁ、、、どこがまずいの??なぜなのだぁ〜〜〜なぜN2Oがでないのだぁ!?

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硝酸を脱窒菌に使わせて、N2Oを発生させて、その同位体比を測定するのですが、土壌でよく用いられる2M KClだと、KClの最終濃度が1Mでは脱窒菌が働かないことが分かりました。1ml KCl vs 2ml 脱窒菌培地ではきちんとN2Oはでるので(他の論文でも出ている)、結局0.5M程度まで希釈する必要があるようです。覚え書き。

脱窒菌ちゃんが住んでいる水槽が冷えていました。なぜだろう、、、25度設定だったのに、、、ちゃんと育ってくれているでしょうか、、

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ようやくTさんにコメントを返すことができました!だいぶ時間がかかってしまいましたが、これが限界。そして今週いっぱい、ずっとお仕置きは続くことが分かりました。うーん。

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翌々考えてみると、自分のサンプルを測定するなんて、本当に久方ぶりです。出てくるデータを見つめていると、たとえ失敗が続いていても、なんというか、生きている気がする、そんな表現もあながち嘘ではありません。何か大事なものを取り戻している感触が確かにあります。でも一方で、エゴイスティックな時間の使い方だな、とも感じています。もう少し学生さんのために時間を使ったら、もっと良い卒論・修論・投稿論文になるのではないの?と、自分の能力のことはさておき、思ったりもします。

あ!ゲラ読みを忘れてます!

 

| January 21, 2008 : 色々負け戦

朝一番で脱窒菌ちゃんが生きているかどうか、、、不安のまま次の行程へ。亜硝酸はでていなかったのでほっとしましたが、培地のbackground ABSが結構異なるのにびっくりしました。まず、それぞれのボトルのバックグランドを試薬なしで測定し、その後に試薬を入れて亜硝酸の存在を測る必要がありますね。

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そんな細かいことを書いてごまかしてはいけません。昨日はいろいろと心がぐらつくようなことがありました。悪いのは自分だと言うことが重々分かっているくせに、なかなか素直に反省出来なくて、、、こうやって出来の悪い大人ができあがっていってしまうのですよね。いけないいけない。

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とにかく頑張ります!今週は2003年の土壌NO3サンプルと、瀬戸内海のプロファイルを1つ試してみます。瀬戸内海のサンプルはちょっと前処理を考え直さないとまずそうですが、、、

 

| January 18, 2008 : 忙しいんじゃなかったの?

朝からIRMSで悶々とやっておりますが、今日もどこかに飲みに行くそうです。そりゃ広島からAべっちが来るとなれば、そりゃ、そりゃ仕方ないですよね!今日は他の飲み会もあったのですが、そちらはお断りして、昔の学生さんに会いに行こうと思います。

そのためには今日の測定を頑張らないといけないのですが、、なかなか、思うようにいかないものですね、、、考えれば分かりそうなことですが、試してみて分かることがたくさんあります。

 

| January 17, 2008 : ひたすらduplicateでの測定

脱窒菌が頑張ってN2Oにしてくれた遠く中国の渓流水硝酸を測定しております。一度は既に測定してしまっているので、余り興奮することが出来ませんが、正しい値なのかをチェックするために2回同じサンプルを測定しています。

なんとか、Y件の皆さんの修論・卒論にコメントをつけ終わりました。何か参考になればうれしいです。次は改訂版を見せてくださいませ。

さあ、次はTさんの投稿論文です。

 

| January 16, 2008 : そんな中でも飲みには行きます

脱窒菌が頑張ってN2Oにしてくれた遠く中国の渓流水硝酸を測定しておりました。結果は、、、、「普通」でした。かなり残念です。あら、そうですの?という感じです(どんな感じや、、)

この測定は、自動化するつもりもなく、1つ1つの値がでるまで40分、あれやこれやと想像しながら測定しています。学生の頃を思い出します。この待ち時間が頭の回転を鍛える時間なのかもしれません。

同位体比のデータは、とにかくしっかりとしたデータを出すのに一苦労で、データ数もたくさんでてくるものではないことが多いので(このごろはそうでもないみたいですが)、何かデータがでると、うれしい時も悲しい時も、よく先生や一緒にやっている人のところに話しに行くのですが(今回であれば、あとでY先生やIさんを見付けて、なんだか普通でしたわ、、と)、あんまり皆さんそういうことしないのでしょうか?ぼ、ぼくがやっぱり変なのでしょうか。でも、データがでると、色々どきどきわくわくするし、とりあえず考えついたことを聞いてもらいたくならないですか?ならないですか、、、そうですか、、、みんなクールなんですねぇ、、、

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朝早くから測定を始めたので、なんとか東京でのボート部同期の飲み会に参加出来ました。悩める中堅サラリーマンであるわれわれ、なかなか難しいですな!

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卒論・修論のコメントの中で、ここでは統計処理が必要です! というのが多くなってくるのですが、本当に必要かどうかは、結局何をどう議論したいか、によるのです。データをつかって、季節変化があるのかないのかを議論するのであれば、ある種の統計処理が必要でしょう。しかし、1年間を通してあるものを測定して、より良い平均値を出したい、ということで季節的にサンプリングしているのあれば話はまったく別で、要らないかもしれないし、全く別の処理が必要になるかもしれません。結局、なんのために、どんなサンプルをとって、どんな測定をしたか、というところにすべては依存します。当たり前のことですが、そういう当たり前のことは、落ち着いて書いてみて初めて分かったりするものです。本当はサンプリングしている時に考えないといけないことなのですけれどね。

まぁ、書いてみて、初めて自分が何をやっているのか分かる、というのがよくあることなのでしょう。そんなものです。頑張りましょう!  というか、コメントつけるのが遅くなっていてすみません、、、手直ししてもらったうえで、もう一度は必ず読みたいと思っています。

しかし、とーけー、とーけー、と、知ったかぶりで言っていると、自分がなんなのか分からなくなります。ちゃんと勉強しなさいと言うことなのでしょうね。ああ、しかしどんどんと分からなくなってきました、、、来年度は統計の勉強会を自主的に開きましょうか(と、毎年言っている気がします)。

そして、実のところ、僕は「これ論」も「これレポ」もまだちゃんとは読んでいないのでした。買ってすぐに学生さんに貸し続けていたので、、、、年末までに読んでおくべきだったかもしれません。

朝からずっとIRMSの部屋にこもって、学生さんの論文にコメントをつけていると、、ちょっと幸せかもしれません。これは。この実験室には電話もなければ携帯もかかりませんから、、、。全く外界から隔離されてしまうので、何時なのか全く分からなくなるのがちょっと怖いですけれども。

 

| January 15, 2008 : さてこれから色々勝負です

Rで色々グラフを書いてにやにやしていた昨日は過ぎ、今日から2ヶ月に渡る同位体測定キャンペーンが始まりました。本当に休みなしなのですねぇ、、、。

とにかく今週は、測定のルーティーンを確立しつつ、修論へコメントをし、投稿論文へコメントをし、自分の論文の仕事をします。まずは過酷なスケジュールになれてしまわないと、、、

新年になってから郵便を取りに行く時間もなかったわけですが、行くと大荷物の中に、"Stable Isotopes As Indicators of Ecological Change"が来ていました(なんと、出版社よりもamazonの方が目次情報をきちんと見ることが出来るとは)。この本の存在にはずっと気がついていなかったのですが、8月に出ていたのですね。なんとかMさんの地衣類卒論の参考になれば!頑張ってね!

 

| January 14, 2008 : ザ 付け焼き刃

今日はとりあえず修論読みはお休みして、付け焼き刃でR Commanderと遊んでみています。自分のN2Oのデータを読み込ませるのに一苦労だったり、、、

L&Oに興味深い論文が2つ。

L&Oくらいよい雑誌になると、Open AccessでPDFを読める論文が多いですね。健全です。

 

| January 13, 2008 : 微生物たちのおしゃべりを聴く

昨日は筑波大N研、茨城大O研の共同セミナーにおじゃまして、N研での、色々面白い微生物生態解析手法を見学させて頂いたり、広範囲に渡る微生物の様々なトピックを聴かせて頂きました。土曜日だというのに、すごく高いレベルの議論が展開されていて、とても刺激になりました。また、そのあと農環研のOさんのところによらせて頂いて、硝酸測定状況や、土壌カラムを見せてもらって、ものづくりスイッチがすっかり入ってしまいました。Oさんどうもありがとう!

夜に戻ってきて、あんなこと、こんなことが出来ると良いなと思っていますとメイルを書いたら、日曜日の朝一番にメイルが帰ってきて、、恐縮です。よろしくお願い致します!

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電車の中でもまずは卒論から朱を入れているのですが、当然のこととはいえ、なかなか進みません。「お作法」を学んでもらう最初のチャンスなので、時間はかかりますが、とにかく目を開いてもらわないといけません。気づいてしまえば、こっちのものです。今まで読んできた論文も、違って見えるはずですし、とにかく自分のやってきたことの意味が、ふっと分かってくるはずです。それにうまくつきあってあげられるようにこちらは押したり引いたりを行わなければならないのですが、それがなかなか難しいのですよね。

データを見ても、そこから推測するだけで、議論にならない、具体的に言えば、データから立てられる仮説がまずそれらしいかの議論、次にその仮説が意味するところ、最後に、仮説が真実かどうかの検討、というのが足りないことが多いのです。データに対して単純なコメントをするだけでは、議論をしたことにはなりませんよ!

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James Taylorの澄んだ歌声が響きます。3日かかりましたが、ようやく今夜遅くには卒論の皆さん全員にコメント第一敲をお返し出来そうです。その次は修論に取りかかりますです。

しかし、僕のように「お手本となる論文」を持っていれば楽なのでしょうけれど、そうでないと卒論はなかなか難しいなと毎年感じます。しかし、ではどのレベルをお手本と考えるか、ですが、全くうり二つの論文などありません(あったら、逆にその卒論テーマの価値はほとんどないのでしょうから)し、アナモックスを例えばやるとして、黒海と自分の淡水フィールドを比較できるだけの能力があれば、よいお手本(よいお手本というのは、よい目標という意味でもあります)となるのでしょうが。まぁMariotti et al. 1988 GCAだって、実際の僕の仕事とはかけ離れている部分は多々あったのですけど、あまりそういうことが分からないまま、まぁ、良いだろうと思ったのがよかったのでしょうね、、、みなさん、あまり考えすぎずに、この論文と同じ程度のことは全部やってみよう、やれないとまずいんだろうな、なんて感じで、なにか1本、常に対比する論文を持ってください。

といいながら、なんとかよいお手本を探そうとずっと格闘しているのですが、、、なかなかこれが、、、

 

| January 11, 2008 : 平成20年、生物圏10周年、JNA、卒論修論

御無沙汰しております。農工大の木庭でございます。去年以上にあわただしく動き回っている年始めとなりました。

5日は、京都におりました。まずは、ずっと家庭教師をしていたご家族のところへご挨拶に。小学校の時にあったA君は今年から東京勤務ですか、、、あ、弟さんは、大学生ですか、、、いや、、、時間の流れを感じますね。

そのあとは京大大学院情報学研究科生物圏情報学の10周年記念パーティーでした。僕は、生物圏が出来た1998年の4月をちょっと過ぎた後の10月、から2003年の4月まで助手としてお世話になりました。久しぶりに合う顔がたくさんいて、とても楽しかったです。

嬉しい発表がいくつかあったり、面白いプレゼンが続いて、とても楽しい3時間でした。一体何人来ていたのでしょうか?でも、半分くらいの学生さんとは面識がない感じですね、、、それもそうか、、、それにしても10年で博士が10人というのはものすごいことです。そして、参加した人の多くが2次会になだれ込む素晴らしい状況。

もう写真をとっていられる騒ぎではありませんでした。さらに懐かしの121で三次会!ここでは本当に色々なドラマがありました。全然変わっていない!冷蔵庫の中も!

121までたどり着いて、ビールを一口飲んで、後ろ髪を引かれながらタクシーに飛び乗りました。あの後、当然のごとく翌朝まで続いたのでしょう(樽酒持ってきていましたしね)。もっと色々な人と話せればよかったですが、まぁ、仕方ありません。今度は4年後でしょうか?その頃僕はどうなっているんでしょうねぇ、、頑張ります。

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窒素循環研究、またはそれに関心を持っていらっしゃる方々が一同に介した放談会にも参加しました。Sさん、どうもありがとうございました。いろいろと、本当に興味深い話が聞けて、これは、ものすごく刺激的でした。詳しくは書きませんが、今後色々な発展が楽しみになってきました。とにかく測定法を立ち上げないといけません。ああ、楽しみ!

そこでGary Kingさんにお会い出来たのもラッキーでした。"Bacterial Biogeochemistry"という僕が好きな教科書を書かれている人で、この本はいい、フィロソフィーにあふれてる!といったら照れてました。UpdateをTom Fenchelさんとやっている、といっていたので、楽しみにしています。熱力学を彼から学べる茨城大学の皆さんがうらやましいです。来年も日本に是非来て頂きたい、、、

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昨日は、Y研の卒論・修論内部提出期限でした。みんな、すごい状況(としか言い表せない)で頑張っていました。そうです。もっともっと頑張りましょう!こちらも添削、頑張ります!

卒論・修論を添削(という言い方が良いのかどうか分かりませんが、とにかく読んで、コメントを返すこと)は、非常に時間と気力を必要とすることですが、僕にとっては、大学教員として最も重要な活動の一つです。いつも言っていますが、ずっと頑張ってきたことを紙媒体の上に、不特定多数の人に向けて表現するわけで、そんなに簡単なはずはありません。しかし、頑張っただけ、どうしても言いたいことがあるはずです。そして、現実には言いたいことを言うためには、どれだけのものを積み上げなければいけないのか、どれだけのものを捨てなければならないのか、それを身にしみて分かるのが、論文執筆です。そして、もっと大事な、捨て去ってしまっても、最後に残った、これだけは言える、これは絶対自信を持ってこうだと言える、その議論は、厳しい討論を経て初めてその価値を増すのです。

言えないことの数限りなさと、それでも残すことが出来た、言える、議論出来る、結論出来ることの大切さをよくよく感じ取りましょう。みなさん。

毎年コメントする内容はだいたい同じなのです。

  • 「高い」、「異なる」、「上昇傾向にある」、「増加している」などを、主観的ではなく客観的に言うためには、統計処理が必要だと思うのです。僕は統計至上主義ではないですし、そもそも統計の知識はあまり持っていないのですが、不用心に「高い」とか「減少している」とか言っているのが目につきます。統計をかけると、全く差がないことになって、議論が正反対になることがしばしばです。環境データはそもそもばらつきます。そのばらつきの中で、それでも議論しなければならないことをしっかり議論するためのお作法はしっかり学び、実践しましょう。その「お作法」を知るための文献紹介でもあるわけです。

  • イントロダクションでは、まず、自分のやっていることの重要性を大きなところから小さなところへ落としてゆき、これまでどのようなことが研究されてきていて、どのようなことが分かっているのか、そして、どのようなことが分かっていないのか、を既存研究をしっかりとreviewすることで記述し、その分かっていない、しかし重要なことのなかで、この研究では何を扱うのか、どう扱うのか、を示しましょう。自分が重要だからやる、といっているようなイントロダクションでは、不特定多数の人には、その重要性は伝わりません。しっかりと既存の研究を引用しましょう。

  • 結果と議論は分けるのであればしっかり分けましょう(とはいえ、Result & Discussionとして章立てする方が書きやすいのかなぁと毎年悩みます。僕は違うと思いますが)。

  • みなさん「これ論」をもっと読みましょう!Y研の僕の書棚にもあります(これレポのほうですが。これ論は部屋にあります)

  • そして、仲間内で読み比べをしてみましょう!隣で頑張っている同期が書いたものと比べたり、修論を書いている先輩の文章を読めば、今であれば、色々本気で吸収出来ます。それに、どうして?と聞けますしね!

 

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RCMのin pressに北大のT先生のPO15N微量測定論文が出ています。 農工大でSさんが困っていた硝酸から亜硝酸への還元に関するtipsが色々細かく書いてあって、とてもよいです。この通りやったら、うまく行くのじゃないかしらという気になりました。出来るかなぁ、、、

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来年度は、静岡大で12月に1回、東大で5月か6月に1回、非常勤講師をやることになりそうです。おそらくですが。またご案内します。

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