Kei Koba's weblog in CER, Kyoto University ~ Are we on the right track ? ~

| Feb 28, 2005 / SORST成果報告会+期末検討会

あきらめてゆっくりと行く。プレゼンテーションはまだ落としどころが見つからない。9時にオフィス着。G5とFCRCを二往復。

こういう会でないと、なかなかそれぞれのひとがやっていることを知る機会がないというのは良くないけど、でもあるだけまだましだ。Nokさんのデータすごいなぁ。まろさんの説明は良く分かった。是非、動物プランクトン頑張って欲しい。草場の説明は綺麗すぎるし(笑)。山田さんのCEのデータ綺麗だなぁ。バイオマス燃焼ってなんとか出来る気がする。すごい。上野さんのブランク、すげー(なんの話じゃ)。須藤さんの話を聞いてちょっと頑張る気になり、豊田さんのデータを見て、さらに頑張ろうという気になるが、自分がやってきたことの少なさにも閉口する。まぁ、NH4の同位体が-20から+60‰まで動いてくれたなんて嬉しいな。NIAESとIFREEの共同研究者にほんと感謝です。俺はdiffusionをやっただけだもん。

シミュレーションモデルで「ごまかす」というのは、質の悪い論文に良くあることだと、恩師和田英太郎先生に言われていたものの、最近ではそうは全く思わない。何度も書いていることだけれど、NSFだったら、モデルまでやって、定量的に達成判断をした後、問題点の洗い出しをしないと次のグラントが当たらない、つまりはそこまで盛り込まないとグラントが取れない、という印象を持っている。SORSTでも、同様だと思うのだ。

それだけじゃない。阿部さんの質問は非常に的確で、物質循環モデルに同位体比を乗せることの意義はなんなのか?それを真剣に考えてみるとちょっと怖くなる。同位体という手法は、通常の濃度変動で物質のフローを追う研究に一石を投じる可能性を持っているものだが(そう信じているが)、モデルのような所に組み込むのは無理だという感覚があった。今でもある。しかしそれは、重いだ軽いだと、定量的な議論からごまかしつつ逃げていた事とかなり同義であって、モデルの中に組み込んで、モデルの構成を根本から揺さぶることが出来るだけのツールでないと、世界中の人に使ってもらえないと思うのですよ。こんな七面倒くさい測定法は。また、SORSTというプロジェクトの最後に、自分たちの立ち位置を確認することが大事だと思うのです。あ、もしかして、僕はもうこの先この世界でいないことをどこかで覚悟しているのかも。それはそうだとしても、とにかく、世界の最高峰の環境において、我々はどこまでたどり着いているのかを、数字でかちっと見せるようにすることは大事だろう。マゾヒスティックだが。

モデルが吐き出した同位体比と実測がまずまず合うようであれば、まぁ、両方良いんでしょう。だめであれば、どこかがおかしいはず。最も怪しいのはまずはもちろん同位体分別で、その議論を深めることには全く議論の余地がない。どれだけ正確なものを我々が提出しべきなのか、そういった感度分析による目標値が出せることが有意義だと思う。まぁ、とにかく、放出されるN2OやCH4の同位体比が積分値で出せれば、それはそれで最終報告に繋がるとは思うし。

それでも、、既存研究で報告されている同位体分別では、物質の動きが説明できないとしたら、、したら?

まぁ、非常に個人的には重い決意表明だったわけだが、あんな事は、吉田研のスタッフ、学生さんが一緒でなければ絶対やろうとは思わなかったよな、と思いながら帰ってきたところ。だって、同位体比なんてアイソトポマー比なんて測定しても無駄、なんて結果になる可能性もあるわけだから。わざわざ自分たちの存在意義を揺さぶるようなことはしなくても言い、なんて思うけど、一方で、より高く飛ぶためには、より確実な大地が必要なことも、僕はこの頃十分知るようになってきた。だから。

ま、そんな堅いことではなく、もうすぐ卒業してしまう黒瀬さんが、「モデル面白そうですね」と言ってくれたから良いか。でも、多分、それは、修論で考えに考えたから面白いと思うんだよ。一生懸命考えても、まだまだ説明できないことがあって、説明すべき項目はいっぱいあって、それをとにかく思考実験したい、そのためのシミュレーションモデルだから、その思いが強くなればなるほど、面白いって思うようになるんだと思う。そんな風におもしろさは拾っていけるはず。

9日から奄美大島で調査の田中さんに輪読をやるのかと聞いたら、「だって気持ち悪いでしょ」なんて素晴らしいお答え。田中は根性あるなぁ。だから、10kmくらい歩けるってば(笑)。

三橋さんの作ってくれたケーキもお菓子もおいしかったです。動物のお医者さんの菱沼さんに近づいてきているな。ありがとう。森田くんに「木庭さん、金魚みたいにあっぷあっぷですね」といわれた。おう、あっぷあっぷだぜ!へへんだ。

おっと、今日の論文はもちろん、山岸大先生のN2Oは脱窒なのだ〜、でしょう(e-TOCのメイルすら読む時間がないの)。皆さん別刷りを請求してやって下さい(名前には〜〜さま江と書くように命じて)。次の論文も頑張って!その論文引いて俺も書くから!!山岸ダイアグラム。世界制覇なるか?

昨日寝る直前まであーだこーだとメイルでやりとりしていた真壁さんのN2O。安曇川は綺麗だから、N2Oはやっぱりだめなんだねぇ、なんて思っていたのに、飽和度できちんと計算してみたらあら不思議!すげぇ。でもね、でも、河川のN2Oって、9割近くがN2になっちゃうんじゃなかったっけ?それはどう解析に入れたらいいわけ??ね、だから簡単なモデルを立てる事って大事なんですよ。。。

木庭が手を出している、こんかいちょろっと紹介した、物質循環シミュレーションモデルのリスト

  • PnET-CN (元々は森林の蒸発散量を推定するモデルから派生)
  • CENTURY (非常に歴史のある、良く用いられている畑地由来のCNPモデル)
  • DNDC (PnET-DNDC) (元々分解モデル、最近PnETのアルゴリズムを取り入れたり、Wetland-DNDCと言うものもあり)
  • MEL (ちょっと経路が違う。木庭は多様性と同位体比のシミュレーションに利用)


そしてもうすぐ完全公開されるNon-equilibrium Stable Isotope Simulator (NESIS)、これらを組み合わせようと思ってます。もちろん完璧ではありませんが。

どのモデルが良いか、と言う判断は結構難しいので、まぁ、PnETとCENTURYとDNDCをやっておけば問題ないだろう、とは思いますが、実際にはCENTURYだとCH4が出力されないので、DAYCENTという日変化versionを使う必要があり、それは公開されていません。PnET-DNDCは非常に良いと思っているのですが、標準で出力されるデータには足りないところがあり(同位体比の計算に)、コードをいじくる必要がありますが、作者にメイルを打ってもなしのつぶてです。やっぱり吉田先生や須藤さんにメイルを打ってもらおうかな。DAYCENTの作者には今夜メイルを打ってみるつもりです。CENTURYはtutorialまでしっかりしているし、どの変数がどんな意味を持っているかもちゃんとリストアップしてくれていて、さすが、だからVitousekだって他の人だって使うんだ、って感じです。closedではない、それは本当に大事だな、と思います。

さて、メイル打ってみるか。どうせ「だれだこいつ?」って感じだろうけど、打ってみなけりゃ始まるもんも始まらないしね〜

 

| Feb 27, 2005 / SORST成果報告会に向けて

昨日から、月曜日に向けてのプレゼンテーション資料を作っている。たった数十分のプレゼンテーションなのだが、ちょっと色々思うところがあって、時間がかかっている。この際にデータを少しでもまとめる、と言うこともあるし、ちょっと落ち着いて(そんな場合でもないのだが)、来年度どうするか、学生さんだけではなく僕だって考えるべきだし、ということで、ちょっと進んでは立ち止まり、立ち戻り、と言うのを繰り返している。

SORSTはあと2年だし、2年後の最終報告での成果を見据えて、色々始めたいことがあった。そんなことを去年の今頃は確かにプレゼンテーションしていたし、実際、そうか、まぁ、アラスカにも行ったし、水田のデータは出始めたし、モデルもちょっとは始められた、けど、しかし、仕事進んでいないなぁ、、、。実際のところは、吉田SORSTだけじゃなく、永田CRESTもあるし、科研だってあるし、吉岡地球研プロジェクトだってある、そしてなによりCOEもあるわけで、これらの「領収書」プレゼンテーションが3月末まで続くのだ。そりゃばてばてだわ。ははは。

システムというものを考えたい、とずっと思っていて、その中でも、簡単に言えば、直接見えるあるplayerの影響ではなく、間接的な、しかもシステム全体に影響する(生産性、安定性など)、その役割を、どうやって定量的に(またはみんなが納得できる形で)、評価すことが出来るのか、そんなことを物質循環や食物網構造なんていうのを考えながら、考えたい、そんな風に今はやりたいことはまとまってきた。もちろん明日の発表会ではそんな話は一言もしませんけど。簡単に言えば、この組織は、あの人がこんな役割を見えないところでしているから、うまく行っているんだ、そんなことを示せるようになりたい。学部の時の、森林システム作業学?だったか、神崎教授と話した内容から何も変わってはいない。大学院の時に武田先生に、還元主義から全体主義にどう戻って行くかなんですよ、なんて話した頃からは全く変わっちゃいないのか。そんなことをふと、昨日電車に乗っていて思った。

プレゼンテーションは、パトロンと、学生さんに向けてのものにしようと思っている。さてはてどうなるやら。最後の方だからぎりぎりまでパワーポイントいじってみることになるのだろう。並行して締め切りが過ぎている原稿を作成しながら、、、。

 

| Feb 25, 2005 / おもしろさは落ちてはいない

遅刻。昨日の日浦さんの発表は面白かったなぁ、ああいう感じの研究は僕には出来ないし良いなぁ、などと考えながら9時過ぎにオフィス。昨日加藤先生からお聞きした論文のうち、覚えているものを検索したり(たとえば、Wright and Hobbie 1966)、微生物生態学の中で自分がやってみたいような分野は、果たしてどの部分なのかを調べたり。

28日の発表会に向けて、色々な共同研究者の方にお願いメイルなどを打っていたら、お昼になっていた。生協に10冊近く注文した本がきているのだけど、今日受け取ってはまずい。そそくさとご飯を食べてFCRCで、真壁さんとオートアナライザー。勝手が分からず手こずる。須藤さんが筑波からいらしていて、大工仕事をなさっている。横でチキチキ動いているオートアナライザーは、結構びっくりするようなピークを吐いている。。。

結果としては、やっぱりつらい結果、、、ええい。それならそれで頑張ろうじゃないか、ねぇ?真壁先生。

真壁さんと田中さんと21時過ぎにFCRCをでる。二人と別れてからPCを開き、農環研の秋山さんから送って頂いたデータと、IFREEの小川・大河内さんから送って下さったデータを併せる単純作業をひたすら。

なにかを、面白い、と思うとき、いったいぜんたい、なぜ、それを面白いと思うのだろう?Cと言う事柄は、Aと言う事柄とBと言う事柄が、Dということで、Cが起きるんだよ、なんて説明されると、ああ、面白いなぁ、と思う。いや、色々考えては見たのだけれど、一般性を持って「こうだから面白い」と言うまでは考えられていない(そんな余裕が、、)。

個人的なことで書いてみると、自分が〜〜だと思ったことが、実際〜〜であって、自分の考えの正しさが確かめられたとき、また、それ以上に、考えていたことは、〜〜ではなくXXであって、結局自分の考えと全く違ったとき、とっても、とっても面白いと思う。この時の「自分の考え」というのが、なかなかにくせ者で、いったい、自分の考え、と言うものはあるのだろうか、なんて最近は思っている(だからオリジナリティと言う言葉も使わない)。

具体に落とし込んでみれば、みんながこうではないかしら?と思っていること、それに影響されて自分がこうではないかしら?と思ったこと、それが確かにそうだ、そしてそれ以上に、みんながそうだと思っていたけれど、実は違うんだよ〜ん、と言うとき、確かに面白いなぁと思う。

眠気炸裂で、いったい何のことか、と言う感じではありますが、書いておきたかったのは、自分のやっていることのおもしろさを認識するためには、なぜ面白いのか?の基礎にある、色々なものの考え方をしっかりと学んでおくことが必要なのです。知識として学んで、その知識の上に立脚する自分の考えをひねり出して、それが既存の知識と合致し、body of knowledgeをより強固にするでもよし、合致せずに、新たな知識体系を作り出すための原動力になるもよし、とにかく、勉強が大事なのです。勉強していないと、どんなに面白いことを聞いても、へえ、そんなもんか、と言う感想になってしまう。色々な異なる分野のお話を聞いたときに、この感想で終わってしまわないように努力しよう、なんてちょっと思ってます。もうすぐ新入生も入ってきますしね。

いや、もうちょっと、おもしろさ、についてはちゃんと考えよう。

 

| Feb 24, 2005 / TOEFでの研究会終了

22日は、若手の飲み会でした。うそです。その前に鈴木・尾下化学環境学専攻の2人の修士論文公聴会でした。おつかれ!

23日。羽田から千歳へ飛ぶ。10:40に空港に降り立つも、「自力で動けないと判断」ということで牽引される。+40分程度かかって到着。モスバーガーでおなかに物質を入れ、プレゼンテーションの準備をしたり、いろいろな仕事をする。ばりばりやってみたものの、いったい自分が何を発表すべきなのかまとまらないまま、5時間ほど集中してやる。結構空港仕事できるな。気が付けば外は大雪。大丈夫なのか。。

苫小牧研究林の森さんが迎えに来てくださったので、中静さんとご厄介になる。高津君の乗った飛行機は途中で引き返してしまった。苫小牧の駅で静岡大の加藤さんを拾う。加藤さんとお会いするのは実は初めてで、どきどきするが、こっちが持っていたネタを開口一番披露されてしまったので、負けた、って感じ。想像していたとおり、エネルギーの固まりのような人でうれしくなる。

北海道大学苫小牧研究林にて食事をいただきながらいろいろとお話を伺う。いやぁ、攪乱、とか、安定性、とか、本当に久しぶりで。多様性を守ることがどれだけ必要なのかを結構真剣にいろいろと考えてみる。functionの保全と、rare speciesの保全とは別問題にすべきで、rare speciesの保全は、文化・価値観の問題になる?、というのは僕も同感。また、人間は生存に直結するような項目に対しては、多様性を(直接的には)求めないのではないか? と思ったり。12時過ぎまでいろいろな話をして就寝。

朝ご飯をいっぱいいただいて、9時から研究会。柴田さんは朝東京からいらしたそうで。さすが。「生態系生態学と群集生態学のリンク」。非常におもしろい。村上さんのお話は、非常にダイナミックでおもしろかった。加藤さんの話は、本当にどきどきして聞いていた。何かみんなで一緒に出来ると良いなぁ。とにかく近いうちに、大手さんと徳地さんと、静岡に押しかけることにしよう。ただ、DGGEやFISHと言う手法を学ぶだけではなく、その次を考えないと。そのためには微生物生態をもっと真剣に学ばないといけない。そして、植物やもうちょっとマクロな動物まで、僕も考えられるようになりたい。きちんと。

16:30までかなりみっちりと議論を重ねて飛び乗るように車に乗り送っていただく。車の中でも加藤さんを捕まえてあれやこれやと。いやぁ、おもしろいなぁ。

徳地さんと大手さんとラーメン食べて、今から帰ります。明日も忙しいけれど、頑張ります〜。

 

| Feb 21, 2005 / ラストスパート?

みんな〜(自分含)、がんばれ〜 あとすこしだぁ〜

あと少しか?ほんとうか???

 

| Feb 20, 2005 / TOEFに向けての覚え書き

水・物質 と 生物群集 の間の双方向の矢印を考えることが出来るような話題提供、ということらしいのだが、、うーん。僕が話題提供すると、たいてい1時間半はやっちゃいそうな気もするし、困ったなぁ。家からでは出来ることが限られてしまうけど、MELのシミュレーションをやってもあまりおもしろくないし、reviewをしっかりやるべきだと言うことで、月曜日の宿題をここに上げさせていただきます(って、誰に書いているんだろう)。

生物群集、といって浮かぶトピックスとしては、種構成、多様性、競争、共生、か?すでに間違っているような気がする。当日お会いすることが出来るはずの村上先生のwebsiteを眺めると、「生物多様性、食物網構造、生元素循環に関する研究を行っています。今後は、様々な生態系において食物網構造を記載し、安定同位体などの生物化学的手法や、ネットワーク分析といった社会学的手法など、様々な手法を導入し、多様なスケールでの生物群集の構造とその動因の解明を目指します。」とお書きになっている。久保先生のwebsiteではリーフマイナーのお話がよく出てくるけど、そうか、食物網構造も群集生態学の範疇に入っていると考えて良いのかな。それならちょっとは分かるかも。安定同位体比と食物網は切っても切れない関係にあるからね。

種構成の変化によって物質循環がどのように変化するか:たとえば、樹木の種構成と土壌窒素循環の研究(Binkleyの仕事でもTemplerの最新の仕事でもBurkeもたしかやっていたし、だれのでもでも良いはず。どちらにせよ線形に予測することは出来ないってやつ)。あまりヒットしてこないぞ。昔ESAに行ったときに流行っていた、土壌C/Nと植物種の構成とか、あれあれ?大御所Lovettの仕事をざっとみればいいのかな。2004年のBiogeochemistry2002年のEcosystemsかな。こうやって文献をまとめてくれているのはさすが名門Institute of Ecosystem Studiesだなぁ。あ!Evinerさんって、ここにいるのか、、文献これこれと特にAnn. Rev. Ecol. Systの論文は読まないと(この雑誌が手に入らない状況もつらいものがある)。

多様性と物質循環:Wedin and TilmanのNO3、Hooper and Vitousekでも同様か。

競争と物質循環:競争の強弱が、物質の可給性(availability)に左右されている状況であれば、同位体比がツールとなる?

共生:菌根との共生を考える際には、同位体比は高津君の論文とErikの仕事を筆頭にして、それなりに議論できる状況

僕は何を知りたいのか:物質循環の主役である微生物がどのような働きをしているのかを定量的に知りたい。まず、役者がいるのかどうか(DNA的な手法(乱暴な日本語であることこの上ないが、16S rRNAなりFISHなりDGGEなり微生物群集を記述する方法)で、存在しているかどうかのチェック)、役者が活動できているのかどうか(DNAの現存量ではもちろんだめ。mRNAなり、PLFAなどで機能と活動をリンクさせる必要がある)、生物の構成と機能の構成についての議論は果たして可能なのか?ぼくはmRNAについては全く知らない。FISHやDGGEについては月曜日真壁さんから本を奪って勉強すること。PLFAはもっともstraightforwardな手法だと思う。たとえば、以前も紹介したこの論文(最新に近いかと)。バクテリアと藻類の物質循環における(特に外から入ってくる炭素の分解に関して)役割を半定量的に議論している(はず)。

だいたい、あるところに(海洋であろうが土壌であろうが)、どんな微生物がどれだけいる、っていうことはどこまで分かっているのだろう?そんなことすら僕はよく分かっていないのだ。たしかショットガンでDNAをざっと測定したら、かなりの割合で、未同定のものがでて来たってみた気がするが、、たぶん、これかな?学校での宿題が増えるなぁ。月曜日10:30から会議忘れないように。

土壌動物と物質循環と言う切り口ならScheuの仕事がいろいろあったはずだ。トビムシが増えると硝酸がでる?でない?とか。

同位体の利用はKIEを用いたbiodegradationの確認にも使えるだろうし、もちろんPLFAでの役割は非常に大きい(トレーサーレベルでなく、上の論文のようなin situの状態での議論が出来るのはすばらしい)。さらに、ある機能(たとえば硝化)を担う微生物群衆の構造に踏み込むときにも同位体比は情報を与えることが出来ないだろうか?Karenの論文しか僕の知っている範囲ではこの可能性をにおわせるものはないけれど、こういった微生物と同位体比のリンクというものは(植村君がいつも指摘しているように)、もっと真剣にやるべきものだ。KIEの温度依存性、pH依存性、基質濃度依存性といった、あほみたいに当たり前のことすら出来ていない現状を考えると暗澹たる気持ちにはなるが。

あ!Hooper and Vitousek (1997) Scienceを読み忘れている! 以前、川口先生が「Vitousekの多様性論文を読んで、とても感動したんだ」とおっしゃっていたのだが、どの論文だったっけ、、。あのころ「多様性」なんてキーワードを僕が口にするなんて思ってもいなかったしなぁ。

食物網構造を解析するときの問題点は「はかれるものしかはかれない」(吉岡先生談)ということであって、これはとてもふかーくおもーい問題なんだけど、そういう難しい問題にこそ(どうせ半定量的にだけれど)同位体比と言ったような怪しげなツールは役に立つはず、だ、、だ?あ、あの、へんな(ちょっとかわいい絵がついている)MEPSの論文、見えない窒素がもわもわっと書いてあるやつ、えーっと、あ、、出てこない。Google ScholorにはMEPSはデータを提供できていないようだし、、うーん。

あった、ようやくあった!これだ!あれ?あ、、pdfにはなっていないのか、だからか、、うへぇーー。

というかですね、たった20分くらいの発表に向けて、いったいどれだけの労力をかけているの?!って、それは、今後一緒に研究をやってみようかな、と思ってもらえるように、なんですよね。少しでも違った視点から物事を見ている人とお話が出来るときには、なるべく頑張ってみないと。新しい地平を目指すチャンスかもしれませんからね。とはいえ、すでに能力の200%の仕事量を抱えてしまっているので、思い描いていたことの1/3程度にします。それでも出来るかどうかだなぁ。しかし、「競争」とか「共生」などを考えるのって、本当に久しぶり。

ずっとうわごとのように行っている「物質循環の多様性」。たとえば、periphytonの同位体比のレンジが、平均流速のレンジを表しているとすれば、河川生態系のような非常に不均一な生態系における、多様な物質循環システムの存在を、ある程度定量化して記述することが可能とならないか?流速をはかることは非常に難しい(と思う)。河川における流速は、様々な生物活動への影響を通して、生態系の機能(の大きさや多様性)に影響するはずの、非常に基礎的な要素だと思う。同時にその測定、記述はおそらく難しくて、そういった「大切だけど、分かりたいけど、わかりっこないかも」と言うような要素(たとえば生態系全体の食物網の長さ)に対して利用価値のあるツールを、僕たちは開発しなければならないのでは無かろうか。果たして同位体比はそれに値することは出来るのかしら。

こうやって、いわば「未知」の研究分野とどうつながってゆけば良いんだろう、なんて事を考えていると、まず自分の専門のところをしっかり分かっているのかい?とどぎまぎするし、次に、もっといろいろなことを勉強しないといけないな、と、がっくりするし、でも、なんだか、自分の次の方向性がちょっと見えてくるような気もして、わくわくもする。

一方で、あ〜、もう同位体なんてやめちゃいたい!頭から消してしまいたい!違うスキルを身につけたい!違う側面から考えるようになりたい!なんて思ったり。

前に水野さんに紹介しようと思っていた論文はRobertsonのものだった、、2000年のEcologyもここからとれる。脱窒菌の多様性についての論文、漏れているから、月曜日確認するように。

「物質循環の多様性」なんて言葉は、どうかなぁ、なんてずっと思っていたけど、敬愛するAnne Giblinのあの論文のタイトルは"Biogeochemical Diversity Along a Riverside Toposequence in Arctic Alaska"なんだと言うことに今更気づいた。いいんだ!やっぱり!Great minds meet?

「疲れすぎて眠れぬ夜のために」(内田樹著)読了。内田先生の文章は、関西の伝説の雑誌"Meets-Regional"でずっと関西にいる間読んでいたのだが、本当に、丁寧に、わかりやすく、生活の中で見落としてしまうようないろいろな小さなつまづきに「くっきりとした輪郭を与えてくれる」文章を紡ぐ人だと思う。犬の耳は数えられないほどつけているが、一部だけ引用

「私には無限の可能性があるのかないのか、どっちなんです?」と訊いてきます。
そういうとき、ぼくはこう答えることにしています。
「君の可能性は無限だし、同時に、有限でもある」
自分の可能性を最大化するためには、自分の可能性には限界があるということを知っておく必要があります。自分の可能性をのばすためには、自分の可能性を「たいせつにする」ことが必要です。

ぼくたちの可能性を殺すものがいるとすれば、それはほかの誰でもありません。その可能性にあまりに多くの期待を寄せるぼくたち自身なのです。

ま、これだけの引用では、もちろん足りないのだけれど。読みながら「自分探し」という言葉のうさんくささも、すっきりしてきた。

僕は、本を読むときに、あまり批判的に読むことが出来ないと思う。いろいろな本が世に出て、その本に対する反論などが、様々に現れてくるけれど、僕はああいったものを書けるようになる気が全くしない。ああ、すごいすごいすごいなぁ、と読み進めてしまうか(好きな本)、うーん、と思ってつまってしまうか(苦手な本)。ちゃんとコメントをつけられるように読めるようになりたいとずっと思ってはいるものの、以前つけていたノートも、自分の心にとまった箇所を抜き出してゆくだけだったし、線を引っ張ったり書き込みをした時期もあるけれど、今はページの角を折っているだけ。何年も後に読み直したときに、角を折ってあるページにさしあたると、確かに、ここに何かを感じたのだろうと言うところが浮かび上がってくる。それは、昔の自分との再会のようで、ちょっと照れくさいが、ちょっとほっとする。線を引っ張らないようにしたのは、その再会にちょっと困難を付け加えたかったからなのだけど。

しかし、かっこいいよなぁ。こういうのは、自分の仕事に責任をきちんと持とうとする人の、当たり前の結論なんだろうけどね。こんな勇気がないよなぁ。

 

| Feb 18, 2005 / 修論発表第二日目(環境理工学創造専攻)

たとえ、仕事が能力の2.1倍でも、今日はちょっと下がっているはず。それは、つまり、出来ないものは出来ないとあきらめがついてしまうから!ははは〜っだ!

今日は一本遅くしてみた。8:30ぎりぎりに到着。お昼が食べられないだろうからすでに弁当を買ってある。10時過ぎから審査。自分の研究室の学生さんではないので、積極的にコメントしてみた。

お昼から面接を受ける人のpptファイルを色々と準備したり。13:30から修士論文の合否判定、博士論文の合否判定、博士課程入学受験者の面接、合否判定、修士入学希望の留学生の判定、などなど、、会議中に携帯で、三橋さんに何回も何回もおねがいをする。修論の皆さん、三橋さんに、本当によくお礼を言っておくように。色々な手続きに必要な(みんながしらないような)書類の全てを彼女があらかじめ用意してくれているんだから。

終わったのは18時半過ぎ。へろへろです。戸張さん、鈴木さん、真壁さんと色々話して、20:30にオフィスを出る。へろへろだ。疲れすぎていて眠れないので論文を読みながら帰る。Edの、DON lossを考えたMEL論文。 ほんまに賢いな。standard modelの問題点、良く理解すべし、だ。

三橋さん、本当に大変そう。色々すまない。少しでも楽になると良いなぁ。。ねぇ。。

ずーーっと内容のない事ばかり書いております。すみません。そろそろやめることも考えているんですが。ずっと、なんだか愚痴っぽいしなぁ。まわりの人を励まそうと書いているつもりだったんだけどなぁ。なんだかなぁ。。

週末は、とにかく勉強していますので、化学環境の二人は、メイルで相談してくれぃ!月曜日は吉田先生の代わりに会議にも出なきゃならないし、書類の準備もしないといけないし、予聴会もあるよな?頑張らんと。

えーっと、今週時間を見つけて引っ張った論文でも上げておきましょうか。阿部さんのところで行われた、酸素同位体アノマリーをつかったP/R論文付着藻類の炭素同位体比は流速で決定される?渓流と集水域の土地利用を考える際にスケールをどうするのか?(分かっていないから表題も意味が分からないな、、)。そんなもんかな。

 

| Feb 17, 2005 / 修論発表第一日目(環境理工学創造専攻)

えっとですね、以前、今、自分の能力の可能な仕事量の1.2倍くらい抱えて、だめだ〜、って書きましたっけ?

今、2.1倍くらいです。

朝から緊張感漂う大部屋。吉田・木庭研の発表4名は午後2時から。1000字概要!結果報告書!渡邊先生と渡邉先生まちがってる!お昼会議も別話題で緊張感漂う。結局もとさや〜よかった〜。

14時から、草場、戸張、黒瀬、藤本、と4人続けて吉田・木庭研の発表。まぁ、とにかくご苦労様でした!

その後17時から化学環境の尾下、鈴木の予聴会。いやぁ、たいへんだぞ〜。

「ようやく勉強する顔になってきた」、本当にそうだと思うよ。大変だけど、今頑張らなくて、今考えなくて、いつやるんだい?そうだよね。僕も土日学校に行っている予感が。。。少なくとも土曜日は、、、。

Price et al. (2003)で(あれ?2004なの?)、メタン吸収をFick's lawでどう扱うかを学んで(俺が分かっていない)、Stern et al. (1999)で土壌中を拡散するガスの同位体分別をどう表すかを考えて、De Visscher et al. (2004)は、それなりに参考にして、Aggarwal and Dillon (1998)を最も参考にすれば、土壌中のメタン動態を扱えるのではないか?鈴木大先生!がんばろう!僕には、分かりそうで、分からないんだよぅ〜。くそぅ。

23日、午前中に千歳空港につくはずだし、プレゼンテーションの準備は、どこか喫茶店でやるしかない、ないな。ははは〜。修論の方が大事だもん。26日の締め切り原稿?28日の準備?3月の、、、あ、あうあう、、

明日は、午前中渡邊研の二人の審査です。今日、「雪解け水がpH低いって論文ありますか?」と聞かれたのだが、なかなかないもんだなぁ(もうちょっと時間があれば、もちろん、もちろん探せるはず、探せるはずです、、、)。午後から受験生の面倒も見ながら、修士号と、博士号の授与に関する審議と、博士入学者の試験です。「何時に終わるか分からないじゃない」とは、渡邊眞紀子先生の談です。全くです。ですが、頑張ります。みんなだって頑張ってるんだしね。

 

| Feb 16, 2005 / うむむ、、、

7:30にオフィスに着き(朝の地震で電車が遅れた)、鈴木さんの修論に、出来たところまでコメント。後は頑張るのだ!今日中になんとか、と言っていたけど、、、IFREEの小川さんから「次のサンプルはいつ出来るの?」うへぇ。すんません。真壁大先生となんとか頑張りますです。

朝から、ついにやらねばなるまい、と、PnET-CNの膨大なアウトプットデータをなんとかして、NESISに持ち込むために勉強する。しかし、PnET-CNのちょっと曖昧な(情報が足りないと言う意味で)構造に苦労する。苦労して、結局良く分からない。必死に理解しようと思うのだが、2002年の論文に書いてある概念図では説明が合わないのだ、、まぁ、CとNとH2Oをまとめて書いてあるから、だめなんだろうなぁ。とにかく印刷したコードと、VB上でのコードと、論文とをいったりきたり。うーん。ええいと決断を下す前に、もうちょっと逡巡しなければならない気がする。結局時間切れまであーだこーだ言い続けると言うことだろうけど。

夕方になったが、明日に向けて練習を行うと言うことはないようなので、色々思いながらも、まぁ、とにかく帰ってきた。思い起こせば、自分の修論発表の時って、練習1回くらいしかしなかったかも。すでになんだか人生なめていたのか。というより、この頃思い出そうとしても、いったい、自分はM2の今頃何をやっていたのかさっぱり思い出せないのだ。修論もどんなことを書いたのか、手元にもないし、ほとんど覚えていない。覚えているのが、修論のデータが、計算間違いを含んでいて、投稿論文にしていたときに気づいて、大赤面だったこと、植物の同位体比の決定要因について、「ああ、この仮説を追求するために、ひたすら測り続けるんだろうなぁ」という仮説を一応さらっと書いたこと(いや、そんなに上手く書けていたわけはないな)、だけだなぁ。これから今日は夜遅くまではなんとか頑張らねば。明日明後日は審査審査審査だし、週末が過ぎれば、もう後は出張と発表の日々だけが待っている。まずい。明日は環境理工学創造専攻4名の発表、そのあと化学環境学専攻2名の予聴会。明後日は専攻の他の学生さんの審査、午後から修論の最終審査+学外からの博士課程入学希望者の面接+学内の進学希望者面接+その他専攻会議審議。

なんだかこの頃隣に三橋さんがいないので、ちょっと変な気持ち。ま、三橋さんがいるときには僕がいないのだろうけど。

今日の一言:「恋愛が誤解に基づくように、師弟関係も本質的には誤解に基づくものです」(「先生はえらい」内田樹)。「美しい誤解」、ともおっしゃっている。あとは、「生徒は自分が学ぶことのできること、学びたく願っていることしか学ぶことができません」。この本は帰りの電車で一気に読んでしまったけれど、非常に上手く書けているなぁ。いや、もっと素直に、とっても面白い。今週内田氏の本を5冊程仕入れたのだが、3月の声を聞く前に全て読んでしまいそうだ。それはそうと、なんだか、科学哲学とか、いっそのことラカンとか、全く関係ないテキストの読み会したいなぁ。社会人スクール妄想かなぁ。「先生」に教わりたい。仕事以外の「勉強」したいなぁ(テスト直前に本を読みたい心境か、、)。去年はだいぶデザイン本を読んだと思うので、今年はまた違う指向の(嗜好の)なにか挑戦したいものを見つけないと。フラーかなぁ、、どうかなぁ、、フラーではない建築家の本や作品を見たい気もするのだけれど、全く分からないで終わる予感もひしひしとする。

母親から、websiteを開設したから見よ!とメイル。父親はweb上で怪しい店舗を運営しているし、ますます怪しい電脳夫婦になりつつあり喜ばしい限り、、か?IPod Shuffleに英会話のMP3を詰めて両親にプレゼントする予定なのだが、なかなか物が来ない。彼らはより電脳化されるだろうか。 一応、使いこなせず、奪い取る、という計画なのだが。。

真壁さんから、3月のダム調査の日程についてのメイル。鈴木さんから今日の24時には出来上がります、とメイルが今来た。あ、真壁さんのメイルに由水さんから返事が。。風呂入って頭を暖めてから読もう。

頂いたチョコをぼりぼり食べながら頑張ります〜お休みなさいませ。

 

| Feb 15, 2005 / あなたの現実はどうなっていますか?

日曜日の晩からちょっと体調が悪くなり、月曜日は思い切って休んじゃいました。修論読んでました。夜には調子が戻ったので、「科学哲学の冒険」を読了してしまいました。参考文献は今日手に入ったので、それらをざっと読んでからもう一度読み直してみるつもり。

今日は朝からメイルの整理で時間を取ってしまい、午後からお昼会議を経て修士論文発表会の予聴会(環境理工学専攻の4人について)。あと2日、頑張って!

真壁さんと、3月のサンプリングについて意見がちょっと食い違っている(もちろん仲が悪いわけでは決してない、ないよね?)。僕の見ている現実と、彼女の見ている現実は違う。そんな当たり前のことには、僕はなかなか気がつかなくなってきてしまってはいないか?大切なことは、彼女がきっちりと気分良く仕事が出来る環境を作ることだ。

修論に対するコメント一つにつけても、自分がきちんと色々な混沌から、大切なものを取り分けているのかどうか確認する大切な術となるものだ、と思う。中途半端にしてしまおうと思えば、どこまでも落ちてゆけるけど、逆にどこまでも厳しくすることも出来る。さあ、どっち?

とある学生さんが始めて投稿論文を投稿する様子をwebで読んで(なんとなくだけど、リンクは張らないことに)、すごいなぁ(M1だもの)というのと、ういういしいなぁ、というのと、がんばらなあかんなぁ、というのと、がんばらせねあかんなぁ、というのと、色々感じました。

今日の一言:「ほんとうは何が起こったのか、それを究明することはとても大事だけれども、『ほんとうは何が起こったのか』を完全に明らかにすることはきわめて、ほとんど絶望的に困難である」(「ためらいの倫理学」内田樹) ふむ〜。あ、しかし、この引用部分だけでは訳が分からないか。まぁ、俺が分かればいいから良いか。

 

| Feb 13, 2005 / ながかった

6日は京都で真壁さんとお昼と食べて、14:30頃にCER着。器具の洗浄と、3月頭の調査についての話し合い。かなり大変かも。続いて琵琶湖調査の打ち合わせ、積み込み。早く終わって気持ち悪い。白ばらコーヒーを買って眠る。

7日は6:15分出発なのだが、緊張して何度も何度も起きてしまい寝不足。琵琶湖の上はそれなりに寒かった。帰港が16:00頃、帰ってきたのは17:00頃。僕はサンプルに薬品を入れ、真壁さんはNH4の吸着。ドラフトで仕事中に偏頭痛の兆候有り、こんな時に、、、由水氏に薬をもらうも時すでに遅し、とにかく終わったのは21時頃。タクシーで宿に戻り王将でご飯を食べとにかく眠る。

8日。頭痛のためほとんど何も覚えていない。由水氏のNH4データをもらって、真壁さんがねらったところが上手くはまっていてほっとしたことを覚えてる。

9日。まだ偏頭痛は続く(だいたい3日くらいかかる)。朝、オフィスに行く前にFCRCに篭もり、戸張くんの修論をざっと読んで、最低限「論文」らしくするためのコメントをする。10時から博士論文審査最終試験(一人1時間。20分程度で論文の改訂場所を説明。質疑応答、最後に審査結果打ち合わせと2000字のチェックなど)。予算の〆が近づいていて、結局三橋さんと真壁さんに色々とやってもらってしまう。並行して秘密業務など。

10日。修論提出締め切り日。朝5時に起き、サイボウズに上がっている戸張くんの改訂版にコメントを入れてから出社。7:15につき、それからは鈴木さんの原稿にコメント、博士課程の試験監督など、とにかくばたばたと。環境理工学創造専攻は12時が締め切り。その後鈴木さんの修論は17時締め切り。とにかく終わる。二人には最新版をサイボウズに上げてちょうだいとお願いして帰宅する。あ、IFREEの小川さんから、Mode Nanaが絶好調であることのお知らせを頂く。

11日から風邪。寝ながら色々考える。13日、だいぶ良くなった。考えの糸は宙を舞ったまま。というよりは、糸をたぐるのをおそれているのかもしれない。

まだ頭を働かす程には本調子ではないので、「科学哲学の冒険」を読み進める(矛盾してる、、)。Nancy Cartwrightがシンプソンズの声優かもしれない、なんてこと、僕以外にも考えていた人がいたなんて!シンプソンズのバートの声をやっている人が、科学哲学の教授だったら面白いなぁ、なんてシンプソンズを見るたびにおもしろがっていたのだけど。ま、つまりは、そんな表層の所しか今日はおもしろがれていない。いや、しかし、この本は面白いです。とても丁寧に書いてある。実際、僕は適当に拾い読みしてきただけの「科学哲学」だけれど、こうやって筋を立てて話を作ってくれると大変分かりやすい。ポパーの所は、特に良く分かった。

ちょいと思い立って、ファイヤアーベントの自伝を読み直した。やっぱり天才のやることは良く分からないけれど、やっぱりこの人はすごい。

 

| Feb 10, 2005 / 完敗

修士論文は、とにかく、なんとか、提出できたようだ。

反省というか、もうちょっと重く受け止めないといけないことが山程あった。そんな一週間だった。何かとっても大事にしていたものを、ぼてっと落としてしまった、そんな一週間だった気がする。

 

| Feb 4, 2005 / 今日はほんとうにいろいろあった

8:20にオフィス着。敏腕秘書三橋にお詫びメイルを送っていたのだが、しかとされていたので(笑)びくびくしながら三橋秘書のご登場を待つ。再度謝ってからFCRCに行き、真壁さんとやろうとしている測定のための立ち上げを試みる、が、今日時間なさそう、とこの時点でgive up宣言を匂わせておく状態。立ち上げているとあっという間にお昼会議。お昼会議中、新たな専攻仕事のご依頼を専攻長から受ける。お昼会議の後、京大CERの生駒さんから年度末出張や予算に関して色々とご連絡を頂き、自分のミスがどんどんと明らかになって行く。メイル打ったり電話したり調べものしたり、とにかく各方面にご迷惑をおかけしつつ、理由書を合計5枚作成して、なんとか収まった?ほんまにすみません。その後はG1見学。終わった後、生協で「ハッカーと画家」を受け取る。どうしても出張中に読みたいのだ。G5に戻ると、某先生と某会議。「ま、そんな感じで行きましょう」なんて言ってから、そんな感じをどう表現すべきか、結構たいへんな問題であることが分かり、「ハッカーと画家」をおたくフリーク三橋さんにお貸しすることに。並行してIFREEに送るべきサンプルのリストを作らなければならないのだが、果たして自分のメモと自分のラベルが合っていないのでは?と真壁さんから鋭い指摘を受けつつ、まぁまぁ、ととにかく送る状態に。色々運ぶ荷物があるのでFCRCに真壁さんと三橋さんと台車を押しながら移動。三橋さんにおいしいコーヒーを入れてもらって、昨日のプリンなどもごちそうになりつつ、あれやこれやと長話。大学院って、ねぇ。

まずい。予期しなかった仕事がかなり舞い込んできて、今年一番(というか教員生活の中でも一番だろう)のまずい状態なのだが、ま、どうせ僕のことだから、中途半端にこなしていってしまうのだろう、とたかをくくっている。学生の頃、これだけの仕事量があったら、本当に逃げ出していただろうけど、今はそうはならないのは、責任があるから、なんてまっとうな理由ではなく、単に、さらにちゃらんぽらんになってしまったから、だけなのかもしれない。

しばし更新が止まる予感。

 

| Feb 3, 2005 / もう若手とは言えないのだろうけど

いえ、今日は目覚ましかけ忘れただけです。8:20にG1について、ばたばたとstd作りの試薬をかき集めFCRCへ。業者の方が9時に来るというので、それまでに色々とstdの準備など。真壁さんも登場する。はやいな、おい。

9時過ぎにいらっしゃった業者の方、あれ?どこかでお会いしたような、、ああ、!3年前の地球化学若手会でお会いしたHさんじゃないですか!こんなところで!

業者の方が僕宛に試薬を送ったというので、受取人がG5には誰もいなかったはず、、と言うことで、真壁さんにstdを任せて一度G5に戻る。うーーん。来ないよう。川口くんのwebsiteをみて、17O論文を知る。ついに他の人に最新論文を教えてもらうようになっちまったか、くぅー。RCMのCurrent issueでは、炭素同位体が並ぶ。まぁ、CFC-11とか12とかが一番面白そうか(見ただけでもちろん読んでない) 。たまらず壁に張り紙をして10時半頃G5を脱出。途中阿部くんに会ったので、荷物を頼む(すまん、張り紙はがしておくべきだったね)。

敏腕秘書三橋がsweetsをもってFCRCに登場して下さる。今すぐでも食べたいのだが、とにかく琵琶湖の準備と、機械の調子の方がまず先なので、じっと我慢する。その間に図書館に本を取りに行ったり、プログラム本が届いたので受け取りに行ったり(16000円って、、)、3月末の阪大−北大ツアーの予約を京大の生駒さんにお願いしちゃったり(すみません、、)、、

宅急便がきて、「あ、あと3分程お待ち頂ければ受け取りに行きますので」なんて言ってしまったので、G1からG5へダッシュ!ぜいぜい。そのまま荷物をFCRCへ。へろへろだ。

細かいことは言わないけれど、機械が立ち上がった!検量線、0.9999と0.9999と0.9999と1だ、どうだまいったか!ってstd4点とか5点だけど、、、繰り返しも作ってないしね、。アールスクエアーって不気味だね。Hさんに色々面白いお話をお聞きする。また呼びますので(笑)、是非長津田にお寄り下さいますよう!

エクレアを口いっぱいほおばり、大量の荷物を京大に送って今日はおしまい。あ!三橋に運送代相談してないって!やばい!怒られちゃう!!

今日は阿部くんが相談にきてくれたのだが、つくづく彼は頭良いと思う。彼の質問(というか、本当は質問してないよね?)に対して、まともなアドバイスを全くすることが出来無くって、全く持って悔しいので(しかも結局彼の研究サイトにも行くことが出来ていないのだ)、2月は是が非でも彼の測定につきあわせて頂きたいと、そう思う次第でございますです、はい。僕はM1のころ、彼程きちんと自分の測定について考えられてなかったと、しみじみ思った。彼は自分が何をやっているか良く分かっている。もちろん何をすべきかも一部良く分かっている(全てが分かる人はもちろんいないし)。

大学の教員なんてものには、成りたくて成れるものではないのかもしれない。でも、成りたくなければ成れない、とも思う。やっぱり野球選手と同じなのかな、そんなことをちょっと真壁さんと話した。

なんだか疲れすぎて鈍行の中でも眠れない。帰ってくるとお隣さんが太巻きを下さった。おばちゃん、本当に料理がうまいんだよね。何もらっても、いつもむちゃくちゃうまいの。いまからもぐもぐします(関東の人は分からないよね)。

明日は真壁さんと検量線対決です。うそです。コンタミ対決です。勝っても負け。風呂から上がると、ちょっとしたメイルが来ていて、やっぱり自分には出来ないことが結構あるな、と、苦笑い混じりのため息をついた。いや、なりたくないことが結構あるな、ということなんだけど。

日曜日から、火曜日まで真壁さんと冬の琵琶湖で調査です(彼女はもっと滞在する予定)。水曜日は博士号取得予定者の最終試験が朝から晩まで、木曜日は修論提出締め切り日なので、合計5本?の修士論文審査版を持ち帰り、連休ずっと読みます。2月は逃げて行くようですね。23-24は苫小牧に行って来ます。3月は4日頃から11日までずっと予定がつまりました。学会準備がとても心配です。生態学会と森林学会水文ワークショップでお話しせい!と言われております。真壁さん、鈴木さん、鶴橋行って焼き肉食べましょう(阪大の位置を全く把握していない、、、)。

そうそう、窒素固定がなぜ重要かって?それは、、なぜだろう、、、reviewをするなら、VitousekのBiogeochemistryがおすすめですかね(あえて、Google Scholorでリンクしてみたが)。あ、実はこの論文ちゃんと読んでいない(ESAでこの論文の内容を生で聞いたからなのだ)。重要性はみんな認識しているし、DNAレベルで分かっていて、一応測定法も確立していて、なぜもっとみんな一生懸命やらないのか?だからじゃないけど、アラスカで窒素固定始めたのだった。

毎回、もうちょっと気の利いたことを書きたいと思うのだけれど、まぁ、無理なんですよ。書き続けることも訓練だ、と言うことにしていますが、なんというか、、、。時々、匿名でwebsiteを作っていたら、あんな事もこんな事も書けるのに、なんて事も思います。でも、匿名だったら、絶対に3日と続かないだろうし、匿名だったら、僕がしたい、人をほめること、をしたって、とどきっこないし、と思っていつもやめちゃいます。一応、学生さんとのコミュニケーション(この言葉のうさんくささは本当になんとかならないのだろうか)不足を埋める罪滅ぼしですから。

 

| Feb 2, 2005 / 頭が色々なもので詰まってしまって重いです

2晩連続して、プログラムがおぞましい量のバグを吐きまくる、と言う夢で2時頃目が覚めてしまう。こわいよー

7:15にオフィス着。とにかくGISのデータをいじって某所にupload。自前のFTPサーバーではなぜかはじかれてしまって、苦労する。おねげーいたします。そのあと今日返却しなければならない本の複写。結局40分もかかってしまう。仕方ないが。そうしている間に9時近くなっていて、2Fに戻ると扉に「吉田先生か木庭先生、至急連絡下さい」の張り紙。なんだなんだと専攻事務室へ駆け込むが、結構大事な話。まずいな、今日は全く時間がないのだが、他の人に任せるのはちょっと筋が違うだろう、と言うことで志願して出席することに。ああ、今日はまず徹夜だな、、ともっていたところ、業者さんからメイルが入り、明日使う試薬はなんとか用意してくれるとのこと。有り難う御座います。なみだなみだです。

12時過ぎまで会議。内容は書けませんが、あのレベルの会議は僕ではだめですね。また、あのレベルの情報を共有しようとしても、だめだと思いました。あれこそ教授先生のレベルの決断要件だな、と。

本を返して、FCRCでIFREEに送るサンプルを回収するが、サンプルリストをつけないと、これは分からないよな、ということで、とにかくご飯を食べることに。ふらふら。食べて、5Fでstdを作るものの、薄いものは明日直前に作らないとちょっと気分悪いので、明日また7時過ぎから作ることにする。途中、朝の張り紙が机の上にあるのを見つけた阿部くんが連絡してくれる。有り難う。その足でFCRCに行き、PCの設定、プリンターの設定、などなど。その間に学外からの問い合わせ数件に携帯から答える。

3月は領収書の時期なので、出張が重なることになった。学生さんは早めに来年度の研究計画を立てて下さい。

自分のこだわってきたものがあるとして、そのこだわりを捨てないと、もっと大きな目標から離れて行くかもしれない、さてどうするのか、そんな感じで結構悶々と考えている今日この頃です。これから風呂に入って夜中まで頑張りますです。

今日はOecologiaとGCAが新しい論文でています。HayesのH/D論文が大切そうだったかな。あとはアミノ酸のH/Dか。こっちは良く分からないけど。あ、両方ともDOIまだ完成していないな、ここから探して下さい。

お隣さんからあじゃりもちもらいました〜これで今夜も頑張るぞ〜(ふとるぞ〜)。あじゃりもち賞味期限3日切れてるよ(おばちゃん!!)。明日休んでたら、まぁ、そういうことです(笑)。Thinkpad T40が修理から戻ってきて、bookmarkも戻ってきました。ちょっと嬉しかった。早速、考えさせられる文章に巡り会ってしまった。うーん。あまりこういう事はしてこなかったが(というか、始めてのことだが)、引用させてもらうことにしたい("誰がためにかりんは鳴る”2005年1月13日の雑記より。この人の丁寧な文章の流れにはいつもほっとさせられる)。上で悶々と考えていると言ったようなことは、まさにこんなような事なのです。学生のみんなはどうなんだろ?

学生や新人に「考えさせる」指導法というのは、有意義な場合もあるとは思う。しかしながら、知識の足りない者にとっては、「考えてみろ」と言われても限界があるものだ。乏しい知識をもとに考えたところで、的確な答えが出ることは稀だ。その思考過程こそが重要なのだという意見もあるかも知れないが、特に不出来な学生であった私にとっては、無い知恵絞ったところで徒労に終わった経験は多い。調べ物に時間を費やして、貴重な睡眠時間を削ったこともしばしばだ。

お書きになった方は、大学院とは異なり、実際の現場でプロとして活躍なさっている方だから、僕らの現状とはだいぶ異なるのかもしれない。しれないけれど、この言葉には一理あるのは確かで。自分が学生の時を考えてみても、「考える」事が出来るようになるまでの知識集約、その集めた知識が何となく繋がって行くまで、どれだけの時間がかかったんだろう。「考える」ことが出来るようになるまで(それは幻想かもしれないけれど)、研究はつらい。はっきり言ってあまり面白くもないだろう。そうだった気がする。

いや、結局の所「バランスですよ」なんて所に落ち着いてしまうのだろうけど(考えることと、知識をつけることとのバランス)。ただ、一方で、知識の多くは自分で何とかするものなのかもしれない(たとえば、僕らの活動で言えば「論文」を読み、内容を理解しておくこと、かな、簡単に言えば)。サッカーで言えば、個人のスキルは自分で練習しておけ、実際の練習時間はチームプレイというもう一歩上のレベルの事をやるのだ、そんな感じ。大学院というのは少年サッカーチームではないからね。知識を与えることは教育ではない、それは今でもそう思っている。だけれど、知識は考えるために必要であって。僕はみんなからの質問を受けるためにいるのではない。僕がみんなをinspireするための質問をするためにいるのだ、そう思っている(これは理想であって、実際僕にはそういった良い質問をするだけの能力がまだ身に付いていないが)。でもねぇ。。。

正解を考えさせるよりは、あっさりと正解を教えて、その妥当性について考えさせた方が有効ではないのか。この仕事は本当に、経験によって学ぶ部分が圧倒的で、勤めて1年経たない私ですら、学生時代には想像もつかなかったことについて知った部分は多い。そして当然、まだまだ知らないことだらけだ。そんな中で本当に妥当な答えを導き出すのは、誇張でなく困難なことだと思う。考えるという作業は、十分な知識や経験を有していてこそできるものだろう。
だからこそ、シンプルに的確な方法について教えてくれるマジシャン先輩が、私には眩しく映る。正解を教えてしまうと、自分で勉強しようという努力をしなくなる、という意見もあるかも知れないが、それは杞憂に過ぎない。新しい知識を得ると、それを知らなかったという事実に否応なく気付かされることになる。勉強しなくなるというよりも、むしろ、勉強しなければならない部分を把握しやすい。そこから実際に勉強するか否かは個人によるが、いずれにせよ「足りないところに気付く」ことは確かだ。
同文章より)

僕は、「あっさりと正解を教えて、、」というようなアプローチを取ったことはなかったように思う。なるほどと思ったわけです。実際には、僕らがやっていることに「正解」があまり無いので、難しいかもしれないけど。。考えるという作業は、結局の所、単独では成立しないわけで、ふと、振り返ると、なんだか出来ているかもしれない、そういったもの。自信、と同じようなもの。つけようと思って着くものではない。努力していたら、ふと、あれ?これが自信?俺って今考えられてた?そんな感じ。でも、そこにちゃんと導くのが仕事だと僕は思うわけですよ(なんだかサンボマスターぽいが)。この文章で「杞憂に過ぎない」というところが、プロだなぁ、と思ったりするところなのだが。

なぜ、僕らは小学校の頃、あんなあほだったのかと、思うわけです。中学の頃に、小学校の国語のテストなんて見ると、なんだこりゃ、と言うような問題ばかりなんだよね。でも、僕は分からなかったし、今では分かる(多分)。この頃色々な人と「なぜ、僕らは子供の頃、あんなに考えることが出来なかったのだろうか」なんてよく話しているのだけれど、いっこうにらちがあかない(それは今でも考えることが出来ていない証拠なのかもしれないが)。今までどれだけのきっかけがあったのだろう、その間に、僕には「考える力」がついたのだろうか?「知識」がついたのだろうか。僕らが歩いてきた道には何があったんだ?そして、これが一番肝心なところなのだが、僕らがこれから歩いていく道には、同じように自分がより考えられるようになるための何かが落ちているのだろうか?

ただ、ただ、確かではないかと思うことは、知識を与えられたときに、その知識をどれだけ欲求していたか、それに知識の吸収(理解)力は左右されるし、その欲求(それはほとんど自分自身に対する悔しさに近い)は、どれだけ考えたか、に依存する、そうではないかとは思っているのだけど。

うーーん。ただ、とか、いや、とか、しかし、とかばっかりだね。とにかく、僕はどこでバランスを取っていったら良いんだろう。取れるのだろうか。でもとにかくヒントをだいぶもらった気がして、とても嬉しかった。

 

| Feb 1, 2005 / ブラック203

昨晩、夜まで働いていたので、今日はゆっくり行くのだ、、とはいえ、8:20には着き、歯磨き中の大先生とちょっとお話し。

その後、吉田先生のCOE発表に向けての宿題を。パワーポイントスライド3枚。Canfieldの論文を読みましょう、もっと(古い地球上で窒素がどんな挙動をしていたか)。

10時過ぎからもう一度PnET-CNと格闘。ようやく、必要(そう)なデータを吐き出させることに成功。テキストファイルなのに1000kb近い。まぁ1700年から2000年まで月ごとに吐き出させているからしようがないか。とりあえずほっとする。次の段階はMELにしてもPnET-CNにしても、しんどいぞ〜

13時から専攻の色々な仕事(のうち「若手」に当てられる仕事群)の役割分担会議。環境理工学創造専攻には僕を含めて4人の講師の先生がいて、皆さんとても良い感じの人である。みんな同じ状況だから、つらいところはお互い分かるので、仕事の分担も、率先してつらいところを引き合うという、何とも健全な皆さんだ。ま、今年度と比べて僕もだいぶ専攻の仕事を引き受けることになったので(人柄を買われた、、というよりは、汚れ役がぴったり、と言うような感じなんだが)、来年はちょっと研究室でのactivityを見直さないといけないかもしれない。まぁ、色々な側面から考えないといけないが。

大学教員というのは、研究だけしていればいいわけではなく、実際様々な仕事がある。それを雑用という人も多いけれど、そんな風に言って気分を自ら害しても仕方ないし、そうであれば、寄付講座を作ってもらえるくらい(ドーキンスのように)立派な研究をして「雑用」から開放してもらうだけの力量をつければいいのだろう。僕はその能力はないから、いやな顔をせずに、必要なことだし、その中から学ぶことも(きれいごとでなく)あるのだ、探そう、と思ってやることにしている。そんなこと前にも書きましたよね。理想かもしれないけど理想を持てなくなったらおしまいだし、特に来年度は、色々思うところがあるし。こんな感じの会議って、結構多いんですよ。大学だって捨てたもんじゃないところもある。

13:30から遅れて授業。最後の授業でした。Rayleighはもういいよねぇ?ね?頭の中で軽いのと重いのがちゃんと動いてますか?

その後、何となくこわれた。杉浦さんもちょっとこわれてた。203での色々な話がここでは書けないのがいつも残念。GISを始めるが、すぐに躓く。地球研の小川さんに助けを求めちゃう。助けて下さい〜。

夕方来たメイルで、明後日色々な試薬を用意しなければならないことが判明。分かってたんじゃないの?って、この1週間の忙しさで、全くすっとぼけていたところが明るみに出た。うーん。どうしよう。FCRCと5Fを探し回って、まぁ、とりあえず、試薬の一部はどうやってもないことが分かった。ありゃりゃ。

帰りながらPerakis et al. (2005:Ecology)を読む。これ、、 「はぁ、確かにN depositionに対して生態系はnon-linearに反応しちゃうんだよね、上手く示しているなぁ、すごいなぁ」なんてあっさり片づけようと思ったら、やっぱりHedin group、ひと味もふた味も違う。特に衝撃的なのが、この森林での硝化のほとんどがautotrophではなくheterotrophによるものだということ(アセチレンによって阻害させているから、精度はどこまであるかはもちろん疑問かもしれないが)。本文には書いていないけど、多分これだよ。非線形を生み出している要素の大きな一つは。単にC/N balanceだけではつじつま合わないNH4の運命(微生物に取り込まれるか、硝化されて流出して行くか)だけれど、その前提である硝化=独立栄養、弱い、増殖速度遅い、などの要素が、これで打ち破られてしまうわけで、もう少し違ったところでのバランスで落ち着いているはずなんだ。また窒素循環の「常識」は覆ろうとしているのか。

そして、、、硝酸の酸素同位体比が低いのも、、、これで、、、ね!戸張くん!そうすると、実は海だって?!へ?!

明日はずっと試薬を作りますが、その前にGIS dataをいじって、IFREEに送るサンプルの準備をして、、あ、あ、あ、あ、あ