Kei Koba's weblog in CER, Kyoto University ~ Are we on the right track ? ~

| July 11, 2005 / モンゴルTuul川流程調査最終日

朝、6:15に朝食。薄いマルチジュースを飲む。おかゆがあるがそれをとるお玉がない、、そんなことにはみんな慣れっこで、さくさくと朝食を取り、チェックアウト。早めにいって様子を見るが、なかなか素早い。これなら大丈夫そう。大丈夫そうと思っていたら、MiniBarの計算が間違っていたり(高津君)、間違っていなかったり(永田さん)、やっぱりぎりぎりまで気が置けない。とにかくそれなりに順調に行き、7:30に出発。お祭りのため市内に車がいないので、あっという間にGeoecoに到着。フリーザーからクーラーボックスにサンプルを移す。そのあとスレンさんの家に行き、生物サンプルをクーラーボックスに移し、これで完了。空港へ向かうが、案の定空港税を売ってくれる売り子がいない。30分ほど待ってようやく$13を払うが、今度はなかなか入れてくれない。待つこと数十分、ついに荷物検査始まる。我々の帰りの荷物は175kg程度。discountをお願いしたら(行きは3kgおまけしてくれたぜ!って永田さんが交渉)150kgになった(端数切り捨てたかっただけ?)。オーバーチャージ料を払うまでボーディングパスをもらえないので、またしばし待つ。結局、、、、150kgで$1000ちょっと、つまり、帰りはこちらの物価に合わせた値段設定らしいことが分かった。行きは軽く、帰りは重く、、って難しいけど。

出国手続きを済ませ、ああ良かったと思ったら、案の定全員で秘密の部屋につれてゆかれる。ウランバートル空港では出国後にX線の検査があるので、通訳のスレンさんがこちらに来ることが出来ない。それが問題だ、、ということで、あらかじめGeoecoに「共同研究をしているので、こんなそんなどんなものをこいつらはもって帰りまっせ」というような書類を作ってもらっておいた。とりあえず引っかかったのは僕の通称「イワシ」スーツケース1つ(もう一つはなぜか通った)と陀安さんのDOサンプル。スーツケースを開けたところで、永田さんが、その免罪符を手渡すと、あーおーとみんなで言い始め、もういいもういいよ、ということでかなりあっけなくおわった。というか、ここで我々は永田さんを一人残して秘密の部屋から追い出された。

30分ほどして永田さんが戻ってきたが、やっぱりスレンさんとの話が必要だとのこと。しかし彼は国内で、我々はよく分からないところにいて、会話が出来ない。スレンさんはすぐ窓の外にいるのだけれど、、、、おっかない顔をした係員のおばちゃんがスレンさんのところまで出ていってなにやらごにょごにょ。書類の確認をしたらしい。ああよかったよかった。と思ったら、そのおばちゃんはsecurityの人ではなくcustomの人で、なにやらよく分からないが$50払えば通してやる、ということになったらしい。わけが分からない(全てモンゴル語で書かれているから)が、cafeで永田さんが書類にサインをする。ちゃんとcafeの人に「目撃しました」という署名をさせる徹底ぶり。まぁ、とにかく、これでとにかく終わり!手荷物検査をして、あらかじめ前の方に変更されていた(時間がかかるから)席に座り、ひたすら眠る。高津君と、とある報告書に、Tuul川は69%が降水、6%が雪解け水、25%が地下水から構成されている、という記述を見つけおののくが、まぁ、いいや、ということで。いや、よくないけどさ。

成田に着き、堆積物の申請をし、税関を通り、あとは荷物を送るだけ。去年アラスカに行った時はだめだったのだが、クロネコ、クール便の冷蔵も扱っているとのこと!すんませんみなさん。永田さんが「信用ならないなぁ」という顔をしていたけれど、とにかく送ることに。眞壁の15NO3用のサンプルもとにかく一度京大CERに送ってしまう。われわれは後はKiller Suitcaseだけになったので、横浜まで出て、そこからは人混みを避けてタクシーで帰ることに。みんなで成田エクスプレスに乗り、みんなは東京から新幹線で、我々は横浜まで戻った。横浜からはタクシーで1時間かからなかったか?6000円ちょっとでなんとかFCRCにたどり着き、山田さんと三橋さんの顔を見たらなんだか急にほっとした。

電車にのって本を読んでいると、いったい僕は今何をして居るんだろうと不思議な感覚にとらわれた。昨日まで羊ばっかり見ていたのに、目の前には人ばっかりだ。くらくらして夕食も食べず、とにかく久しぶりのお風呂につかった。

Geoecologyで最密充填を目指すの図(左)、だいぶ荷物は少なくなりました(右)

とにかく今回の調査は大変楽しかったです。メンバーも、調査地そのものも大変興味深く、、というかなんというか、とにかく毎日笑いの絶えない調査というのはすばらしいことです。いろいろ考えたことがありますが、それは追々と言うことで。

夜、、メイルと格闘始めたら、終わらない、、、、とにかく不必要なものだけを削るだけで精一杯。明日はやっぱり1日つぶれるなぁ、、、あ、会議があるんだって!うーん、、、、

 

| July 10, 2005 / モンゴルTuul川流程調査12日目

昨日は、Insitute of Geoecologyにタクシーでまず行き(陀安・今井組がなかなかタクシー動かず心配だったが、もっと心配だったのはうちのタクシーの料金で、何で日によってこんなに差があるんだろう?)、そこから懐かしいHotel Mongoliaの近くで羊料理。高津君と、ツルヨシはたぶん硝酸吸わないから指標になるんで、NRAを測ろうぜ、なんて事を言いながら、タクシー4台で乗り付け、グリーンハウス(ほんとにグリーン)の中で、湿気と暑さと戦いながら羊の丸ごと蒸し料理をいただく。Vodkaを飲め飲めといわれる。これだけ丸ごと羊だと圧倒されてしまい食が進まない。あまりに暑いので河原に移動し、竹門・今井組は釣りを初め、高津君はTonologyへと着実に進んでいった楽しい川辺での団らん。そのあとゲルに戻るとまだマンガ肉のような羊がどどーんと待ちかまえていて、食べなさいと促され、必死で巨大肉に食らいつく。Insitute of Geoecologyの部長さん?だっかな?15-18ポイント付近では金鉱山であって(下にも写真載せました)、そこでは違法行為の一つとして水銀を使った金の採掘が行われているみたいだ、ということを聞いた。鉱山を掘ることで水質はかなり悪くなっているのだけれど、それを科学的に示されたわけではない、とのこと。ICPでHgとかわんさかでたら、もしかしたらロシアマフィアとモンゴルマフィアの両方に狙われてしまうのだろうか?あなおそろしや。

さんざん羊を食べ、19時に解散。なんだか特に女性軍がとっても仲良くなって、もっと初めの方にこういったことをやれば良かったんじゃないか、なんて事も思った。そんなスケジュールくむのは危険だけれどね。帰りのタクシーではVodkaの酔いが回ってよく眠った。ホテルに帰り着き、そこから溶存ガスのサンプルの中で内圧が高くなってしまったやつの処理を行い、パッキングをして、24時頃眠る。

本日。朝7時に起きて、昨日のパッキングの続きを行う。8時頃終わって、ぼーっとする。9時に朝食。またもやYeYeをのみながら朝からいろいろとおもしろおかしい話をつまみにソーセージをつまむ。今日でこの朝食も終わりかぁ。いろいろ考えて、早めに誰か試した方が良かろうと、10時に早めのチェックアウトしてみるが、ナンの音沙汰もなく30分が経過する。Receptionのあの女性はいったい何をやっているんだろう。盛んにかかってきてはすぐに切るあの電話は何なんだろう(スレンさんですら分からないらしい)。昼から堂々と開いているこのルーレットなんだかポーカーなんだか分からない空間は何なんだろう?とモンゴルのFMを聴きながらぼーっと待っていたがらちがあかない。今井君と竹門さんが降りてきてくれていたので、チェックアウトを進行させる。何とか計算してもらうが、$35で朝食が$10と聞いていた料金が、両方合わせて$35とのこと。ああ、ごめんねぇ。気まぐれシェフのお薦め朝食とか言っていてごめんねぇ。竹門さんによると他の人の朝食はパン二枚にハム一枚だけだったらしいから、ごめんねぇ。ははははは。眞壁さんが出発にてまどっている。たのむでぇー。

4台のランドクルーザーに来てもらって良かった、、、Flower Hotelに着き、Killer suitcaseを持ち上げ汗だくだく。インターネット、全くつながらない。あきらめて、Geoeco組ではない竹門さん、藤田さん、今井君、眞壁さん、僕で、自然史博物館へ。2000Tにしては悲しい最初の展示におののくが、鉱脈分布のGISデータがでていて、確かに我々のサンプリングポイント近くに金がでていることが出ていて、非常にうれしい。そうなんだ。。GISデータとしては土壌(地質:年代含む)もあったし、National Institute of Geological Surveyとか言うところのGISデータはなんとか手に入らないのだろうか。すばらしいデータだ。

魚の展示が楽しみだったのだけれど、ちょっとがっくり。タイメンとPikeはでかかった。Arctic greyingって、よく考えたら、アラスカでLinda Deeganとかが採っているあのGreyingじゃないか!と今更気づく。同じ種だそうだ。ならToolik近くで同位体比出ているはずだよね。比較できるわ。化石はさすがにいろいろとおもしろかった。植物はしょぼかった(Salix spp.についてもうちょっと勉強したかったのに)。昆虫もしょぼかった。モンゴルではアジサシもそしてバッタもホバリングするのだが、ホバリングバッタは後ろ羽がやっぱりとっても大きかった。すごい。上流でみた、前足の極端に太いバッタ(写真撮ったのだがぼけてしまっていた)には竹門さんも気づいていて、あれはやっぱりdisplayの意味があるんではないだろうか、とおっしゃっていた。なるほど。ちなみにホバリングしながらチッチッと鳴いているのは全て雄(Mating)。恐竜の血が暖かいか冷たいかについては、暖まっちゃうのではないか?と最近考えられているのかな?GOBIってやっぱり化石の天国だ。すごいや。この卵がトンボの卵だったら、、むちゃくちゃ怖いですって、竹門さん。

竹門・藤田両エキスパートによる有意義な博物館巡りを終えて、待ちに待った眞壁さん馬頭琴購入ツアー。いろいろ試し、教則本やら松ヤニやら音あわせの器具やらCDやら、言葉が通じないので5人であれやこれやと身体で表現して、良い買い物が出来たのでは?CRESTの会議では演奏お願いね。

その後歩いて百貨店へ。百貨店でエレベーターに乗り、途中で降りて5Fのおみやげエリアで永田さん達とばったり遭遇。そのとき、眞壁さんのお財布がスリにあったことが発覚。多分あのエレベーターの中だが、そんなことを言ってももう始まらない。とにかくクレジットカード会社と銀行に電話しないと、、とちょうどスレンさんがいたので、日本に電話したいのだ!とさんざん駆け回るも、なにせお祭り週間、人が多くて全然電話できそうにない。いっそのことホテルに戻って電話しよう、とFlower Hotelに戻る。眞壁さんは三橋さんに、僕はCERの生駒さんに電話して、さらに僕は同じVISAの違う系列のカードを持っているからそこからなんとかたどろう、ということでタクシーでホテルに送ってもらい、部屋に駆け込み、京大CERに電話するが誰も出ない。うーん、と東工大大部屋に、重複してもいいや、とかけると鈴木大先生が出てくれて、VISAと銀行の連絡先をnetで調べて!10分後また電話する!とお願いする。10分の間にSaison-VISAの連絡先に電話して(焦って何度も自分のカード番号を間違えてかけ直したり)、ごめんなさい、直接カード紛失じゃないんだけど、友人のVISAが盗まれて、、と伝えると、VISAでは分からなくて、XX-VISAのXXは分かりますか?と言われ、眞壁部屋にすっ飛んで行き、カードの内容を聞いて伝えると、ものすごい早さで電話番号を教えてくれた。本当にセゾンカードの受付の方、ありがとうございます。本当に助かりました。それを眞壁部屋にすっ飛んで渡し、また駆け足で戻ってきて鈴木さんにかけると、VISAは良く分からないけど、銀行の方はここですよーと、これもすごく素早く教えてくれた。ほんまにありがとう。これももって行くとVISAの方が終わりかけており、銀行の方も5分程度で終わった。どちらも大丈夫そうで本当にほっとする。よかった、とにかく。そのあとスレンさんと百貨店に戻り(ここで初めて、今日は日曜日だったことに気づかされる!鈴木ありがとうよぅ!)、百貨店のセキュリティーの人のところに戻ると、警察に行きましょうということになり、警察に行く。警察涼しい。偉い人の部屋に通されると少年が2人居て出ていったが、彼らはスリの常習犯らしい。びっくり。そこで調書を取ってもらう。そのあと、防犯ビデオを見に行こうということで、もう一度百貨店に戻る。スレンさんが来ましたよーと電話をかけると、若い兄ちゃんが3人ほどスレンさんの周りを囲み始めて、何事だ?と思ったのだけれど、実は彼らは私服警官だった。全然わからん!。防犯ビデオを見てもらうが、今日はお祭りなどで撮影範囲がいつもと違うのか、見てもよく分からなかったそうだ。とにかく出来ることは全てやったということで、ちょっとおみやげを買って(僕は買わなかったけど)、ホテルに戻り、夕食を待ってくれていた皆さんと最後の晩餐を日本料理屋で。DXルームとSTDルームの上流下流問題や、メニューの多様性問題(創造性問題)など、話題には毎回事欠かない。9時に注文して、部屋は10時までなんですけど、、といわれたのだが、料理が出てきたのは10時過ぎで、11時ちょっと前に食べ終わって帰ってきて、溶存サンプルを2つのスーツケースに分け(重すぎて1つに入れたら、大変なことになってしまったので)、ぶっ倒れそうになっているところです。

明日は、とにかく成田に無事に着きたい。その後Killer Suitcaseとクーラーボックス4つを持って長津田まで、、、地獄ですが、最後に頑張らないと!


さらば、Tokyo Hotel!!また合う日まで!!毎日飽きさせずに居てくれてありがとう!

眞壁NH4吸着中@Flower Hotel。まにあってくれよー。

 

| July 9, 2005 / モンゴルTuul川流程調査11日目

昨日は調査最終日。またもや注文とはちょっと違う朝食を食べ、出発。MO07ポイントに9時前にはついたのかな?結構きれいでうれしい。いつもサンプリングをしているところは本流とはちょっとはずれているのだが、竹門さんが、本流の方はだいぶ違うからあっちでも何かしようと提案なさって、7-2として、Nuts、TNTPCOD、Dis Gasを採る(NH4は止めた)。確かに本流の方は護岸工事(懐かしいby永田さん)がなされていて、水深も深く、付着藻類の着きも良い、といった違いが見て取れた。

1台は、Institute of Geoecologyの副所長に書類を作ってもらう要件で別行動となる。残り3台に乗り込んで、MO08ポイントへ移動。 ここは俗に言う、ぼろぼろ橋ポイント、または酔っぱらいポイントで、去年はぼろぼろの橋を無理矢理通り抜け、酔っぱらいに絡まれ、その酔っぱらいが川に流されてゆくというイベントがあったところらしい。それなりに川はきれい。案の定去年と同一の酔っぱらいが現れ、陀安さんに絡む。去年と同様に絨毯を洗う人が現れる。不思議なところだ。今年は橋が通行止めになっているので、スリリングな橋渡りは止めることにした(とはいえ、車は何台も通っていたのだけれど)。

いつもより辛かったラーメンを食べ、MO10ポイントへ移動する。ここも去年と同様多くの羊や馬がいて、非常にreproducibilityが高い(by永田さん)ところだ。採水しようとすると巨大なPOMが流れてくる。これは馬のウンコではなかろうか。ふと気づくと僕はふわふわと浮いている巨大POMに取り囲まれていた。なかなかひどいサンプリング状況だ。パックテストではNH4濃度がものすごいことになりつつあった。それでもなんとかGF/Fにしろシリンジフィルターにしろ節約してサンプリングできたのは大きい。雛を守ろうとする小さな鳥が大きな猛禽類に立ち向かってバトルしているのをずっと眺めていた。かっこよかった。

そして、最後のサンプリングポイント(下水ポイント)、MO09に移動する。見ると、いや、確かに汚いけれど、噂ほどではない。みんなが言うには去年よりだいぶきれいになったとのこと。DOは130-160%を示している。緑鮮やか。栄養塩たっぷり。何とか必要量の濾過をすませることが出来てほっとする。アジサシが群れをなして何かを食べようと水中にダイブを試みている。水生昆虫を食べているだとか、いや、水面から発生するメタンをちゅっと吸っているんだとか(メタン鳥)いろいろな話をするが(冗談ですよ)、とにかくダイブの瞬間を写真に撮ろうと熱中した。

かなり汚いので、この下水のsourceを探しに行き、サンプリングしよう、ということで、市の中心部になる処理場に向かう。途中、窓を開けると倒れそうな悪臭。巨大な処理場があったものの、果たして効率よく稼働しているのだろうか。とにかく圧倒されて気分が和楽なったままHotel Tokyoに戻り、とにかくシャワーを浴びる。21:15に夕食。大鍋を注文。蒙古王でみんなやられる。Journal of Tonology Vol.11も創刊の運びとなりそうだ。

今日は朝8時に朝食(気まぐれシェフのお薦め朝食)。高津君、竹門さん、永田さんは銀行やらパッキングリハーサルでInstitute of Geoecologyへ。僕らは12時にお昼を食べ、その後タクシーでInstitute of Geoecologyに行き、そこからピクニック+コンサートにつれてゆかれる。ただ、いま、サンプルを処理していたら、ちょっと頭が痛くなってきて、まずいなぁ、、と思っているところ。案の定昼飯食べたらだいぶ改善しました。


MO07から上流を臨む。

MO07の水中はこんな感じです。MO07-2と比較するとだいぶ違う気がします。

MO07から下流を臨む。水深が浅いので、対岸の柳を超えた本流(護岸工事あり)でもサンプリング敢行(exとか7-2とかのラベル)

MO07-2地点から上流を見たところです。対岸が護岸工事されています。

MO07-2から下流を見たところです。結構水量・水深あります。

MO07-2の水中はこんな感じです。

いやぁ、広い!ひろいーーー!!

MO08(よっぱらい)ポイントから上流を臨むです。この橋を通るのを楽しみにしていたのですが、、残念です。下を見ると川が見える橋。

MO08から下流を見たところです。

毎日同じ事をしているのですが、念のため調査風景の一部です。永田さんICP用濾過、眞壁さんNH4用濾過中です。

生物班はどこに行っても子供や酔っぱらいに大人気です。これは落ち着いて分類作業をなさっているところです。

MO08の水中はこんな感じです。だいぶ濁ってきている印象でした。DOはあまり上がっていなかったなぁ。たしか。

去年川に流されていった酔っぱらいが今年も帰ってきました。陀安さんがお気に入りのようで、盛んにちょっかいを出してきます。陀安さんはDIC固定用に塩化水銀を使おうとしているので、注意をそらそうと近くに来たのですが、やっぱり僕ではなかなかだめのようです。魚を捕るのは俺は上手いんだから魚買ってくれ、てなことを最後には言っていて、結構な大きさの魚を1000Tgで買ったのかな?

集合写真撮影前の隠し撮り1:え?何採れた?とみんな生物班の獲物に興味津々です

隠し撮り2:はい、ならんでならんでー。

おんぼろ橋をバックに記念撮影です(使用後写真)。皆さんお疲れ様でした!(まだ終わってないけど)。

MO10ポイントから上流を臨む、の図です。

MO10から下流を見たところです。

ここには確かに多くの羊や馬がいました。草も緑に生い茂っており、やっぱりこういったパッチがいろいろと存在しているのではないかと思われます。去年もここはこんな感じだったそうです。おいしそうな草がちゃんと生えてますしね。そりゃうんちも流れてくるわ。

最終地点、MO09(下水)ポイントから上流を見たところです。遠くに見えているのがウランバートルの中心部でしょうか。

MO09から下流を見たところです。

川を眺めるとこんな感じです。10cm2くらいの大きさの、はがれ落ちたような付着藻類がどんぶらこと流れてきたりします。よく分かりません。これでも去年より格段にきれいな状態だそうです。何が違うんでしょうか。

この頑丈な手袋じゃ、DICボトルをつかめないよぅー!の図です。

アジサシが、浅瀬のうえから何かを狙っています。群れをなして何度も何度もダイブしています。かわいい。きれいだ、この鳥。

魚を捕らえたところは撮影できなかったのですが、、結構死んだ魚が流れてくるとは竹門さんの談。



いやぁ、すごかった。写真見るだけでもあの悪臭を思い出して気分が悪くなります。市の中心ほど近くにある下水処理場と思われる施設です。このすぐ近くにゲルがあることが信じられない。


こんな表紙のBioscienceもありましたよね?たしか。Ecosystemsでしたっけ?ま、いいや。

 

| July 7, 2005 / モンゴルTuul川流程調査9日目

今日はOFFです。朝9時に永田さんの部屋で朝食。またもやオレンジジュースは消えており、得体の知れない飲み物が供給され、朝から笑いを醸し出す。永田さんの話を聞けば聞くほど、僕が失敗してしまったアルカリ度サンプルのデータが必要だったなぁと思い悲しくなる。それにしても、地形的なものが決めているのか、それとも何か他の要因なのか、とにかく生態系の様相ががらっと変わるのが不思議だ。やっぱりカヌーで川下りが必要なんだろうか、そしてyellowなんちゃらという雪解けと共に流れ込む大量の養分についても議論が必要なんだろうか。

10:30から高津君、藤田さん、今井君は標本を見せてもらいに出かけ(ついでにリコンファームもお願いした)、永田さんはお仕事らしいので、残った4人で町の中心部まででてご飯を食べることに。12時にホテルを出て、タクシーを拾い、スリリングな運転を楽しみ、Geoecologyの近くの中華料理屋でご飯を食べ、元レーニン博物館?いま巨大ビリヤード場を見て帰ってきました。そのあとreviewに必要な論文を読んで、ますます河川での物質循環の難しさにうなっていたら眠っていました。19時に食事。そのあと準備をして、今眞壁さんといろいろと話をしていたところです。とにかく楽しんでくれているようなので、それが一番。

明日は調査最終日、ウランバートルから流れ出る下水によって水質が悪化している部分を4地点。最後の最後に大物登場です。

 

| July 6, 2005 / モンゴルTuul川流程調査8日目

昨日は前日が夜1時に終わったこともあり、予定通りoffとなった。永田さんと竹門さんはcounterpartのInstitute of Geoecologyと手続きのために別行動。我々はとにかく水と食料を調達することが至上命令なのだけれど、朝9時にご飯を食べたからあまりおなかが減っていない。12時に出発して歴史博物館に寄る。スレンさんは元ここの館長さんだったということで、様々な詳しい説明を聞き、実際へろへろになってしまう。非常におもしろかった。高校の時モンゴル文字で色T作ったの思い出した。

お昼はウランバートルホテルの横にあるイタリアンで食事。すでに15時。スパゲッティがないと言うことで、みんなでピザを頼むが、smallとlargeの値段差がほとんどない。しかし、、量は確実に差があった、、、みんなほとんど食べきれず、いい気になって頼んだデザートも、がつんとすごいもので、もう、だめです。眞壁さんなんて全て半分残しても苦しそうだった。。味は良いんですよ、かなり。

その後、いつものようにスーパーに寄って(あ、たとえば、今日の行動のために、タクシーに乗るということをとっても、白タクだったり、眞壁さん達がのったタクシーがガス欠したり、なんて事は、もう全く普通のことなので、ここに書く気にならないのです。良く覚えていたなぁ)、水を大量に買い占め、岩塩を買ってホテルに戻ったのは17時半頃?タクシーって結構モンゴルの物価の中では高い気がする(日本の1/3くらい?)。それはそうと、まだ満腹なのだが、とにかく食べないと。いつものように1Fの中華に行くが、案の定、桃ジュースと注文したのに、パイン?アップル?とかわけの分からないことを聞かれ、ちゃうちゃう、と追い返すが、さらに混乱を招いたらしく、せっかく混乱しているなら、マルチにしちゃえ!ということで、2種類のジュースを混ぜさせたり、もうなんだかわけが分からない。ちょっとしか食べられなかったけど、味は良いんですよ!ごま団子はうまかった。

夜、ひどい下痢に突然襲われる。あれ〜?

今日、朝4:30に起床。本当に眠い。4:50までうだうだ。5時に永田部屋で朝食なのだが、やっぱり出来ていない(5時ちょうどに下に降りた時に、ばたばたと階段を駆け下りる音がしたしね)。5:15に朝食。今度はオレンジジュースが消えた。食べている間にスレンさん登場。下に降りるとみんな来ている。やっぱりこれって大変なことなんじゃなかろうか。5:50に出発。今日はホテルから二手に分かれる。今回我々2班は2地点なのだが、どうも道があるのかないのか、、という恐ろしい状況なので、不安のスタートである。草原地帯にはいると、不安をあおるように、ギアが入らない様子。結局2、3、5速だけで運転することになってしまう(1速を使う時は一度エンジンを切って無理矢理入れる)。あなおそろしや。広大な草原の中を、道と呼べるのか分からないような道をすっ飛ばして進む。MO12にそれでも予定より早く、9:50に到着。結構水がきれいでほっとする。今日は間違えないようにアルカリ度サンプルもって帰らないと、、GF/Fやsyringe filterの消費を最小限に抑えつつ、結構まともなサンプリングが出来た。暑い。今日はUFOゴチソースを食べるものの、辛くてのどが渇く。角砂糖だぶだぶの紅茶を2杯飲む(調査に甘い温かい紅茶って良いかも)。おなか壊しているから水分補給を考えながらやらないと。そのあとMO11に向かうが、網状河川のどこをサンプリングして良いか分からず、ちょっと戻った橋の麓でサンプリング。水量が多くなかなか長靴ではサンプリング大変だったが、何とか終わる。蚊やアブには刺されなかったが、水際で仕事している人は大変だったみたい。さらに川沿いのでこぼこ道ではなく帰ることの出来るルートを散策するも、結局去年と同様のすさまじい道に途中で当たってしまい、あまり良い道は探ることが出来なかった。Hotel Tokyoに19:20着。永田さん達は20:25現在ルーンというところで、ここからあと2:30はかかるためどこかで夕食を食べて帰ってくるとのこと、なので、今から4人で食べに行ってきます。

 


カラガーナの群落(という表現で良いのか?)。藤田さんによるとカラガーナの中の土壌と、外側の土壌でalkalinityがだいぶ違うらしい。どういう事なんだろうか。水の動きを変えていることの結果なのか?砂地のところでは、イネ科(あの背の高い茎を伸ばしているやつ)、もうちょっと泥質なところだとアヤメが出てくるということだそうで。

だだっ広い草原のど真ん中、道らしき道を探して放浪中です。

MO12地点から上流を臨むの図です。

MO12地点から下流を臨むの図です。なにやら見えますね。

馬が水を飲んでいます。今井君によるとかなりヒルがいるそうで、牛や馬に依存しているんでしょうね。

ちょっとこのごろこういうのに凝っているので、勘弁してください。Dr. Tayasu in Mongoliaです。斜めになっちゃいましたけど、、、

これは「良い道」です。こんな感じで果てしなく続くのです。

MO11地点(橋)です。橋を下流から見たところで、このあたりから下流で生物班が、上流で化学班がサンプリングを行いました。

MO11地点から下流を臨むの図です。

運転手さんも一緒になって生物サンプリングをしてくださってます。今井君、頑張ってます!

平均的な道の感じはこんな感じ?一号車速すぎますってば!
さて、、最終サンプリングポイントは、ウランバートル市街です。ど真ん中にこの発電所が控えていますね。さてはて、、60km/hで走っていた.車の反対側をズームで狙った割には良く撮れてるなぁ。ま、明後日は近くを通ることになるでしょうから、念のためってことで。

さあ、あと4地点!

皆さん無事に帰ってきたようです。pH9.6ですって?!とにかくお疲れ様〜。よかったよかった。Bioscience風にしたかったのですが、、どんな表紙か忘れちゃいました。

 

| July 4, 2005 / モンゴルTuul川流程調査6日目

朝4:30に起きて、準備をする。5時に下に行くと案の定レストランは開いていない。ああ。。と思っていると、部屋に持ってゆくから上がれ、とのことで、永田部屋で朝食。パンがぱさぱさでみんなちょっとがっかりする。それでも、トマトのサラダ、目玉焼き、パン、インスタントコーヒーをもらえただけラッキーか。あ、そうそう。モンゴルのいろいろなことになれてきている今、スレンさんが集合させるドライバーさん達、ちゃんと5:30にこんなところまで来るって、モンゴル的には大変、大変なことなのかもしれない、と考え直す。奇跡だよ。

5:50に出発。すぐに2手に分かれる。そこからは長い長い道。目的地に着くまでに、カラガーナのみの植生があったりして、非常におもしろい。内蒙古の砂漠と考え方は同じだが、やはり水分がそれでもあるのだろう。モザイク上に植生が移り変わる。土壌の塩類集積も見られる。うーん。水も良いけど、土をやりたいです!ミレニアム道路は舗装のすばらしさを実感するけれど、頼むから寝ないでね、ドライバーさん。猛禽類が地表20cm位をすーっと水平に飛んで行くのを見て、大変感動する(今井君もそうだったらしい)。すごい。何をやってるんだろう。

そこら辺は写真で何とかカバーするとして、MO17に13:00頃到着。食事の準備をしてもらっている間を縫って、硝酸同位体や、TNTPCODAlkalinity(呪文だ)などを終わらせ、今日はUFO焼きそばを食べ、ソーセージをかじり、角砂糖3つ入りの紅茶を飲み干し、後は溶存N2O/CH4とNutsとNH4だ!と気合いを入れたはいいのだが、、、、おわらない、、、、GF濾過が、、、NH4用のin-lineが上手く機能しない。結局2Lは無理で、Nalgene 2Lをベコベコにつぶしても1.8Lがやっとだった。みんなを待たせに待たせて、とにかく2:30ほどかかって終了。パックテストは下限値だったが、下限値って約0.14mg-N/Lだから10microMということだよね。そんなあったらさすがに困るわな。写真とれず。

そこからMO16まで戻る。金がでるそうで、とにかく掘って掘って、掘った後の土が鋭く積まれている。雨が降ったら大量の粒子が河川に流れ込むのだろう。ここで重金属の汚染があるかもということで、あべっちをつれてこようと思ったのだが、それは今回、ラフにはICPのデータで何かでるだろう。もしおもしろそうなら来年あべっちを誘ってみるか。とにかく、今度は何とかしないと、ということで、簡単なTNTPCODAlkalinityサンプリングは後回し、僕の専売特許の溶存N2O/CH4とNuts+NH4濾過を先に進める。案の定、GF/Fがどんどん消費されていってしまう(時間を稼ぐための唯一の方法だし)。藤田さんが早めに終わって、TNTP・・を担当してくださり大変助かる。Nalgene bottleが減圧で完全につぶれきってしまったので、2Lは濾過できなかったが、なんとか1.5Lは出来たかな? パックテスト、写真、眞壁さんが取っていた水の色、GFの具合など、写真いっさい取ること適わず。

19:00に終了。一応予定通り。途中我々の車が故障して、30分くらい消費。丘を越えると雨の中藤田さん達がご飯の準備をしてくれていた。20:00にカップラーメン(きつねうどん)、ピクルス(うまい)、ソーセージ、なんだか甘いものものなどを食べる。雨がどんどん近づいてくるのが分かる。風の音なのか、雨の音なのか、遠くからシャーという音が走ってくる。ああ、やっぱり1年に1度は地平線を見て、雨が近づいてくるのを感じないと僕は発狂してしまうのかもしれない、なんて事を言いながらみんなでご飯を食べ、後は長い長いでこぼこ道やらミレニアムやらを通って、帰ってきたのは1時過ぎ。途中11時頃に「あと、15分くらいでつきます!」と返したらしいが、そこから2時間かかったので、ホテルでは心配していたそうだ。やっぱり時間の感覚が違うのではないか?

へろへろになって、さて、シャワー浴びるか、と思った時に、永田さんからAlkalinity sampleは?といわれて、!!!!!!ああ、Geoecology行きのクーラーに入れっぱなしだ、、、眞壁ボスのNH4とOPAだけだと勘違いしていた、、、出さなきゃいけなかったじゃないか、、ああ、大失敗、、、ということで、失敗にくよくよしてしばし眠れず。しかし2:30には泥のように眠りにつく。

地平線を見ながらいろいろなことを考えたのだけれど、今日(5日)思い出したら書きます。今日からは2班に分かれてしまったので、少しでも参考のために、写真を大きめに載せます。


「使用前」の高津君とスレンさん(左)、こんな感じの道をホテルから走ってきました。ここから2班に分かれます。ちょっと寂しい(左)

こんな感じの道だったら楽なんですけど、とにかく、果てしなく先へ先へと進みます。

ちょっと進むと、このようにだいぶ植生が変わります。

イラクサとカラガーナが共に生えていました。カラガーナのデータはOhte et al. (2003: Ecological Applications)では出していなかったのですが、この植物(緑の薄い方)は、羊などが食べない(とげがある)、窒素固定をする、葉っぱの窒素濃度が高く、確か光合成速度もかなりある(松尾さんに聞かないと)、かなり根も深くまでのばせる(掘ったのは掘った、たしか)、炭素同位体比から、それなりに水利用効率も良い(だったと記憶している)、という、パーフェクトな種だと思ったのです。内蒙古Mu-us砂漠では、このカラガーナがあまり個体数多くなかったので、なぜこの無敵の植物が繁茂しないのだろうとずっと不思議に思ってきました。

しかし、やっぱりそういった草原は存在していました。カラガーナ畑です(良い写真が見あたらない)。モンゴルの様々な地域で、カラガーナ優占の草原は見られるそうで、それなりの面積を有しているのではないかと藤田さん。

ネギ、イネ科の植物などが入り交じり、パッチ状の植生分布が見られます。タデ科の植物までいました。やっぱり道路脇の攪乱の大きそうなところにしかいませんでしたが、タデ科のような水要求の大きそうな植物がいることがまず驚きでした。しかし、おそらく地下水があるのでしょう(そして、小山さんがやっているように硝酸もだぶだぶ吸収しているのではないかと思います)。タデ科のあるところを掘ったら水がない時に生き延びれるような気がします。

GPSは大活躍でした。GPSVはホットスタートが早くなった気がします。僕もGPS持ってくるんだった!(左)、カラガーナが実をつけています。マメ科です。実生も藤田さんは見たことがあるとおっしゃっていたので、繁殖能力も普通にあるんでしょう。群落を見ることが出来て本当に今回よかったです(右)。

時には100km/h近いスピードでダートを走ってゆくので、天井やら手すりにやら頭をぼこぼこぶつけながらの撮影です。とにかく、こんな広大な草原をひた走ります。手ぶれ補正なかなかすごいですね。

地層?急にこの山付近からごつごつと未風化の岩石が増えた気がします。砂漠のような砂地だったり、さらに塩類が集積しているような白い砂だったり、ごつごつした岩だったり、アルカリ性土壌なんでしょうけど、とにかくいろいろおもしろそうです。

MO17サンプリングポイントから上流に向かって眺めたところです。汚い。ぬるい。

下流方向です。今井君がすでにサンプリングを始めています。

MO16サンプリングポイント(橋)から上流を臨む、です。ヘドロのようなものに足下を取られて危険です。

下流方向です。小さく真ん中に見えるのが今井君です。

すぐ下流に渡ってきた橋があります(左)、その下では水と日陰を求めて馬が(右)。

先ほどの橋からMO16ポイント、上流を眺めたところです。自然に蛇行している川ってすごく好き。アラスカのR.Kuparukもそうでした。
不自然な形の山が手前に見えますが、これが、金を掘った後の土を積み上げたものだそうです。こんなやり方じゃ、一雨来れば大量の土砂が河川に流れ込むと思うのですが、実際濁度はだいぶ上がっていたそうです。
雨が見えます。こういうのがたまらなく好きなんです。海に降る雪や雨を見るのも好きですが、だだっ広いところで風や雨が渡ってゆくのを見ると気分が良くなります。
20時近くになって、お湯を沸かしてもらい、カップラーメンの夕食です。まだまだ明るいので助かります。

とっても当たり前になってしまっていて危険なので、念のため。牛やら羊やらの渋滞はとっても普通です。猛スピードの車内からの撮影なのでぶれちゃってますね。
虹の麓を駆け回る羊たち、、を取りたかったのですが、何せ車のスピード速すぎてだめでした。虹の色の濃さはうれしい。この写真の頃には薄くなってきてしまいました。2重にかかっていたのですが、、一番良い瞬間は写真なんて撮らずにぼーっと見とれてしまっているので、、、
10時頃、日が沈んできました。あと3時間ほどでつくはずです。ということは、1時過ぎか、、
雨と光が、、こういう風景をやっぱり1年に1度は見て、いろいろ、いけないものを洗い流したいものです。写真で伝えるだけの腕はないので残念ですが。いやぁ、いいなぁ。

 

| July 3, 2005 / モンゴルTuul川流程調査5日目

今日は移動日。8:15に起きて、朝食を食べる。今日のシェフは卵焼き専門だった。結局コーヒーは最初の日だけ本物だったのではないだろうか。。。10:30頃から荷物を集め出して、11:00に出発。$240だった。ファックス、うちじゃなくって竹門さんだってば。全ての支払いにおいて、必ず不都合が生じる。だんだん疲れてきてしまっているのが分かる。ただでさえ調査で疲れているのに、シャワーだ料理の注文だ、なんだと、いろいろと大変。高津君はとっても大変だろう。

スーパーマーケットで、カップラーメン、水、ソーセージ、パンなどをかい出し。水は足りなくて他のスーパーまで足をのばす。眞壁さんが段ボール箱をもらってきた。すばらしい!。そのあとInstitute of Geoecologyにより、荷物の手配などして、ウクライナ料理店へ。ここでもジュースが違って出てきたり、注文したものが出てこなかったり、ちょっと辟易するが、そのうち楽しめるようになるはずだ。いや、最初は楽しんでいたのだけれど、ここまで確立がたかいとねぇ。そのあとウランバートル市内を横切って、Hotel Tokyoへ。部屋に荷物を運び入れ、運転手さんと明日からの道順について議論。時間がかかりそうなので、眞壁さんと明日からの準備。眞壁さん、あまり眠れていないとのことで心配。精神的には「あれもこれもできない」ではなく、「まず、これは出来た」から始めるように、と結構口うるさく言ってきたつもり(そうしないと、どんどんつらくなってきてしまうから)。同様に体力的な面においても、2週間のtotal outputをしっかりと最大にするように、局所的には楽に感じるような、身体をいたわってやるスケジュールを自分に課さないといけない。 といっても、正直あまり聞くような眞壁さんではないのだが。悪口ではなくて、指導教員としては、それを見ながらぎりぎりの線を見つけてあげることが大事かなぁとは思うわけで。最初の海外調査、思うこと、感じること、考えることはたくさんあるだろう。

19:00まで明日の確認をして、下のレストランで食事。食事自体はおいしいんだけど、やっぱり料理が出てこない。うーん。帰りにパンフレットにInternet、e-mailと書いてあるけど、使えるの?と竹門さんが聞いたところ「それはうそです」と認めたそうな。なんじゃそりゃ。みんなお湯がでていない(deluxeな永田さんだけはでていた)ので、シャワーを浴びてみてでてなかったら言いに行こうと思ったら、あれ?お湯でるよ!ってことで、溜飲を下げ、洗濯物を石けんで洗濯して2日分の記録を書いているところです。日は11時頃まで落ちません。問題は明日5時に朝食、5時半に出発と言うことです。おやすみなさいー。

アンモニウム吸着を頑張る眞壁ボス(左)、吸着された水はビニールテープ滑り台を伝わってペットボトルに落ちます。見てると和む(右)

 

| July 2, 2005 / モンゴルTuul川流程調査4日目

8時に起き、8時半に出発。今日はシェフのお姉さんが、油をだぶだぶフライパンに注いでオムレツを作ってくれた。何か足りるのと何か足りないものがいつもある。常に完璧からはほど遠いが、多様性が高いまま維持されているモンゴル。恐るべし。

いろいろすったもんだありながら国立公園に入り、MO03の地点へ向かう。10:30頃到着。牛がいっぱいいて、キャンプ客もいて、サンプリングとしては最悪の状況に近い、が、そんなことも言っていられないので、頑張ってサンプリングを始める。水はきれい。サンプリング自体はいつものように良い感じ。ハエの幼虫が気持ち悪いくらい?

その後MO05の地点へ移動し、お昼を作ってもらいつつ、じわじわとサンプリングを行う。お昼、ソーセージを忘れて、カップラーメンとパンのみの食事となる。角砂糖3つ入れてお茶を飲んだりしてエネルギー補給。05では、GFの濾過にかなり時間がかかる。Particleが多く、焦って眞壁さんとハンドポンプを引き続けて、終わりました〜っていったら、あれ?2台車がないよ?勝手にどっかに行かないでよー!。結局1時間ほど待ちぼうけをくらいながら、出発。やはり、いろいろと簡単には仕事を進めさせてくれないモンゴル、恐るべし。

最期はMO04。長靴でぎりぎりの川を渡りながらサンプリング。牛のにおいが近い。ここでもまだDOは107%程度だし、pHも低いまま。MO05と最初にやったMO06の差があまりに大きいので、何か流入している河川でもあるのではないか、と聞いてみると、町から流れ出てくる川が入ってきているという情報を得て、帰りにそこに向かう。

このextra pointがすごかった。ひどいにおい。ひどいヘドロ。NH4のパックテストは振り切れてしまった。シリンジフィルターを6つ使ってようやく40ml程度の濾液を得た。DOは56%。サンプリングは大騒ぎだった。こんな水さわりたくないよーとか思っていたら、新鮮な牛の糞を思いっきり踏んだり。

帰って、今日は、前日から予約しないと食べられないモンゴリアンポトフを食べにレストランへ急行。今日のお姉さんはすばらしい。ゆったものが何とか出てくるし、皿やティッシュは出てくるし(どれも当たり前のことだけど)、料理はすごかった。やっぱりおいしいラムはおいしい。赤ワインと合う!たらふく食べて寝ようと思ったが、Journal of Tonologyに出版をしたいという強い希望から、高津君を襲撃しに行き、陀安さん、今井君、眞壁さん、殿、こばで2時まで飲む。

「けいすけや きたないみずで もりあがる」

という句をいただきました。ありがとうございます。3ページに渡る特集号(Vol.10)がそのうち関係者にはPDFで渡ると思いますので、なにとぞよろしくお願いいたします。

と、これを次の日に書いているのだが、もうさっぱり覚えていないもんだなぁ。やっぱりその日のうちに必至に書かないと、絶対忘れてゆくことが多い。毎日毎日、何はともあれ刺激的だしなぁ。。


テンプルはこんな感じ。さらばHotel Mongolia(右)、蛇行している先がMO05サンプリングポイント(右)

MO03を上流方向に望む(左)、下流方向はこんな感じ(右)
11
水はかなりきれいです。付着藻類が少ないけど(左)、POM用意スタート!(右)

魚っぽく見てみたかったのですが、難しいです(左)。MO04を上流方向に見たところ(右)

MO04を下流方向に見たところ(左)、水中はこんな感じでやはり付着藻類が少ないです(右)

もうちょっと風景を入れたかったのですが、、サンプリング中の陀安さん(左)、今日の眞壁さん。ちょっとお疲れ気味で心配(右)

堆積物とれましたか〜?(左)、DICと陀安先生。現場で固定して持ち帰ります(右)

グレイリング。さすが竹門さん!婚姻色がきれい。ひれがかっこいい!(左)、中にはまだ小さいけれど卵もありました(右)

MO05を上流方向に(左)、下流はこんな感じ(右)

長靴限界の水深でした(ほとんど沈没でしたが:左)水中はこんな感じで、MO06まで後わずかなのに付着藻類の少なさが目につきます。pHも低いし、DOも上がっていない(右)

高津隊長は右へ左へ上へ下への大活躍です(左)、竹門さんらしい笑顔がとれました(右)

水生昆虫などの分類中です(左)、溶存ガスをサンプリングしている陀安さん(右)

アンモニウム用に大量のGF濾過をしている眞壁さん(左)、「濾過終わった〜?」と牛が襲いにかかってくるところ(右)

これは遠景が上手く入りました。中州で検討中の皆さん。現場で議論を進めることが一番大事だし、かけがえのないチャンスだと思います(左)。「今日のポトフ大丈夫かなぁ〜」、みんなが知りたい眞壁メモ作成中の眞壁さん(左)

「そこだ!そこに何かあるに違いない!」と永田さん。地図を見ながら、MO05とMO06の間の河川環境を検討し直し、とある小河川を見に行くことにしました(左)、見に行くと言うことになると、このような、道というか、なんというか、という道をひた走ることになります(右)

だんだん、町が見えてきました。この町から、、(左)、こんな汚い川がちろちろと流れていたのです!(右)

遠くへと広がってゆきます。ヘドロのひどいにおいです。茶色い水はシリンジフィルターを食い尽くします。NH4は10ppm以上ありそうです(左)、馬に水を飲ませまいと頑張っていたのですが、馬はお構いなしにこの水を飲んでしまい、どうしようもない、といった感じでした(右)。

 

| July 1, 2005 / モンゴルTuul川流程調査3日目

7時に起きてシャワーを音速で浴びる。その後レストランに行くが、どうやら開くのは本来8:00かららしく、高津君が交渉に行く(昨日はスレンさん経由で伝えてあったらしいが、毎日とは伝わっていなかったらしい)。各方面への電話の結果、呼び出され起こされたむっつりした顔の店員さんがいらっしゃり、何とか8:20には食べ終わる。8:30に出発なので駆け足で急ぐ。

今日はTuul川源流(にほど近い)場所でのサンプリング。国定公園にはいるためにゲートをくぐり、今回の調査で最も過酷な(ランドクルーザーが底を擦りそうな)林道を走る。草原とカラマツ林を抜け、11:00に現場到着。MO01は本当に小さな支流で、ケイ藻だろうか、黒い藻類がびっしりとついている。一方MO02ではproductivityが小さい感じ。MO01を終え、看護婦さんカップヌードルを食べ、MO02を終えたのが16:00(なかなか魚が捕れなかった)。パックテストではNH4濃度低い。その後ゆられゆられて帰ってくる(寝ていたのに車酔いした)。17時過ぎにホテルに到着。なぜお湯が出ないのか、については、交渉の末、全員がtempleタイプの部屋にはいることになった。いま、シャワーを浴びたところ。お湯、最高!眞壁さんの様子を聞きたいけれど、眠っているといやだしなぁ、、でも電話なら、、と思うのだが、なぜか内線が通じない?あれ?

いま、今井君にカロリーメイトフルーツ味をもらって感動しているところ。これだよこれ!すっかり忘れてる。まずいなぁ。


(左)まだ道の状態の良い林道を行く探検隊、(右)国立公園にはいるためゲートで交渉中

(左)ランドクルーザーでよかった、(右)MO01はこんな感じでした。DOは100%

(左)MO01地点、(右)蛍光DOメーターを使う眞壁ボス

(左)MO02地点とDO陀安先生、(右)水中はこんな感じ。付着藻類が見あたらない?DOは102%

(左)生物班はひたすら取りまくってますが、(右)魚が捕れないんですよ〜と高津君

(左)「魚の専門家がとれないところで取ったら名誉挽回だな!」、(右)「いやいやいや〜」

(左)上流では今井君が、下流では竹門さんが頑張ってました、(右)YSIで計測中の永田さん

(左)「みんなもう終わったのかな?」、(右)生物班は限られた時間の中で採取するので大変そうです

(左)ぎりぎりまで魚を求めて上へ下へと頑張る高津君、(右)「いやぁ、いないですねぇ〜」

本日は以上です。7時食事だそうです。今日もまたいろいろなことが起こりそうで楽しみです。


(左)レストランです。右に見えるのが、泊まっていたなんちゃってゲルで、お湯がでません。(右)Templeに移動しました。写真で見るとすごく良さそうだなぁ。

今日は、いきなりデザートが最初から出てきたり、前菜と主菜が一緒に出てきたり(これはもうどうでも良いですが)、料理が出てくるまで小一時間かかったり、頼んでいないライスが付いてきたり、いろいろありました。でも、料理自体はそれほど悪くないのですが。明日の夕食は眞壁さんに注文を全てお任せすることになりました(眞壁デー)。早速、前日から注文しないといけない謎の料理を注文しました。明日は3地点あり結構大変ですが、頑張ろうと思います。お休みなさい。

 

| June 30, 2005 / モンゴルTuul川流程調査2日目

大音響にもめげずすやすやと眠り、7時に起きてシャワーを浴びる。なんとか熱いお湯の間に浴び終わる。7:30に今井君と一緒にレストランに行くも、誰もいないし、料理もない。ぼちぼちみんながやってきて、ぼちぼち料理が出てくる。8:15程度に切り上げ、9時から部屋でmeeting。その後化学班はいろいろな準備。生物班はとりあえず目の前の川に行き、いきなり魚をいっぱい捕ってくる。さすが。結局化学班の準備は12:30までかかり、さらにいろいろすったもんだあって、出発できたのは14時近く?サイト(MO06)についてまずは生物班が川を漁り、いないと言われていた魚がたくさん捕獲されて狂喜乱舞する私たち。婚姻色のきれいなこと。その後お昼のリハーサル。カップラーメン(全て辛い)、ソーセージ、パン、クラッカーのお昼ご飯。何度言っても早くお湯を入れすぎて、数十分お湯につかったカップラーメンが出てくる可能性があるので、きちんと見張っていること。ソーセージおいしい。しかし、本当にパックテストが正しいのであれば、0.5mg-N/L程度、つまりは、約40microM程度のNがあるって事?pHも高い(これは光合成ではないかと永田さん)、付着藻類も多い(藤田さん)、魚も結構いそう、つまりはproductivity高いのか?MO06?

その後ようやく我々の出番。今回は、眞壁・木庭で、TN、TP、COD、Nuts全般、Dis N2O、Dis CH4、15NO3と多岐に渡る。とりあえず、眞壁さんにGF濾過を担当してもらい、木庭は、溶存ガス+硝酸+TNTPCODを担当。風が非常に強くて、濾過大変。誰もがそれぞれ苦労している様子。結局1:30の予定が、2:00から2:30かかってしまう。とりあえず終わる。

問題は、氷の調達。保冷剤はInstitute of Geoecologyで凍らせてもらう。ペットボトル水も同様。サンプルについては生物サンプルはスレンさんにお願いして、Geoecologyに化学系のものをお願いして凍結してもらう(うちで言えば、15NO3)。

その後、忘れていた堆積物サンプリングを行い、24という名の?店で、看護婦さんカップラーメンを買う。店にある売り物ではないバットを打ってくれないかと交渉し、高いが入手する。帰ってきて眞壁さんを訪ねたら寝ていたそうだ、やっぱり疲れてるよね(後で聞いたら、15時頃濾過しながらすでに眠かったそうで)。シャワー浴びようとしたのだが、やっぱり水しか出てこない!

19時すぎたので、みんなでレストランに行き、multiなジュースとmultiなお茶そしてmultiなワインでみんなで大笑いしながらの夕食。目玉の味から復元する系統樹というのはなかなかおもしろかった。21時すぎて、眞壁さんに吸着と明日のラベル作りを任せてシャワーに挑戦しようとするところ。とにかく後は写真を見てください。


(左)MO06の全景。遠くにもーもーが見えます、(右)竹門さんと今井君のプロ2名がTuul川を探ります
e
(左)水中はこんな感じです、(右)GF濾過を強風の中頑張る眞壁ボス

(左)眞壁ボスの勇姿:15NH4用にインライン濾過中、(右)永田プロジェクトリーダーみずからアルカリ度測定

(左)永田さん「うーん、チョルグが簡単って言ったのにー」、(右)陀安さんDICと戦うの図

(左)Geoecologyの皆さんがPOMと戦っているの図、(右)高津隊長のりりしいお姿(EC計測中)

IEでMacだとコメントが見えないようなので、書いてみましたです!あ、いま、飲み会がまた始まったようなので、戻りますー。モンゴルにまつわるいろいろな不可思議話をさんざん笑いながらして戻ってきました。明日も朝から調査です。

 

| June 29, 2005 / モンゴルTuul川流程調査1日目

空港から市内への道沿い。発電所から煙もくもく成田エクスプレスで第2ターミナルに9:30着。眞壁さんと佐川に荷物を取りに行くがスーツケースが見あたらない。まだ来ていないのかもと言うことで、探してもらいつつ、京大組を待つ。宅急便のカウンターには大量の青箱が到着しており、一目で我々夜逃げパーティのものだと言うことが分かる。

チェックインはいつものように、なんというか、とにかくぎすぎすする。オーバーチャージはXX万円。帰りはどうなる事やら。荷物が29個なのか30個なのかなどでばたばたするも、とにかく出国。飛行機は30分遅れで離陸。5時間弱の旅。

ウランバートルでは大量の荷物を通すのに、一苦労、、と思ったのだが、前もって用意しておいた貴重品(調査グッズ)リストとスレンさんの通訳によって、とってもズムーズに通ることがで来た。タグに緑のバツ印が着いている荷物は、怪しいのでX線をもう一度通すものであることを知る。写真を撮った眞壁さんがにらまれていた。

Geoecology海外調査では、遠足で学んだことが、当たり前に重要になる。人数の確認、荷物の確認(何が何個あるのか)、役割分担(荷物の見張り、何かの対応、などなど)、勝手にどこかに行かない、みんなにおいて行かれない、などなど。特に初めての調査においては、極力全てにおいて最初、無理をしない、身体が慣れるまでいろいろと注意すること。

ウランバートルは、湿度が低くて快適!ランドクルーザーが4台待っていてくれて感動。荷物が全部載った!成田で両替した米ドルを各自$200ずつ両替して高津君に託す。その後は、3日分のお昼の買い出し。ソーセージが多いのにびっくり。大量の水と大量のカップ麺(それでもどうせ足りない)。その後、Geoecology Labに行き、Javzanさんにお会いして、保冷剤を冷やしてもらう。Javzanさんも同行して、Disco Star Warsの上にある正当中華料理に行き、腹一杯食べる。キノコおいしい。その後Hotel Mongoliaに移動。ちょうど、有名な歌手が賞を取ってその祝賀パーティーをやっているために、僕と竹門研の今井君は騒音の中、顔の突き出した絵のあるなんちゃってゲルで眠らなければならないところ。ウランバートルはsummertimeで、21時すぎてようやくくらくなる。時差はない。あ、いま、ロックコンサートが始まった。0:20なのに、、。ホテルは超豪華なので、先が心配だ。これからどんどん貧乏になって行くからね。。でも、最初体を慣らしながら、という意味合いからすれば、良いのかもしれない。天気予報見たいのだが、テレビ、アンテナがついていない。。

海外調査、って、いろいろ考えさせられる。たとえば、あ、でも、詳しく書くことははばかられるのでやめておくが、counterpartとの関係をどう調整してゆくか、とか、今回永田さんにいろいろ聞いてみるつもり。研究者としてやってゆく時には、どうしても必要な能力だ。それにしても、いろいろなことを考えると、アラスカでは本当にいろいろと楽にやらせてもらっているとしみじみ感じる。

だんだん外は盛り上がってきてしまった。さて果てどうしたものかな。