Kei Koba's weblog in CER, Kyoto University ~ Are we on the right track ? ~

| April 30, 2004 / それぞれの苦労

今日は定時に来て、メイルを打ちまくる。C/Nの非常に高いサンプルの窒素同位体比についてとか、アラスカへの旅費のお願いとか、学生さんの学会への参加援助お願いとか、新製品の紹介と自分たちの研究とのリンクについてとか、野洲川調査の準備についてとか、まあいろいろと。気がつくと11時を回っていたので、早めにお昼を食べて吉田研websiteを作ろうと思うが、いろいろとさらにメイルが入って、仕方なく同じPCで続けられる査読結果書類作りをやることに。学生さんからの相談や、業者さんとのお話や、あれやこれやとやっていたら、一日が終わってしまう。まあ、UKに査読結果はfax出来たから良いけどね。調査から帰ってきた鈴木さんからお話を聞く。なんだかちょっと頼もしいなぁ、なんて。もちろん京大の共同研究者のみんなの助けが合ってこそだけど。しみじみ。

しみじみ、、って、今日で1年経ったわけだ。東工大に異動して。そうか、そうなのか。 この頃「親の心子知らず」という言葉を良く思い出すのだけれど(親になったわけではないが)、教員と学生さんって、ある意味では親と子のような、微妙に強かったり弱かったり、中途半端な関係だったりして、教員は、学生さんのため、を思っていろいろとやっているんだけど、それが学生さんに伝わらないことは多々ある。いっぱいある。

教員になって始めに思ったのは、学生の時には考えなかったような、いろいろな判断を教員はしなければならない、してきているものなのだ、ということだった。その中には、「休学したけど復学して、短縮で修士号を取りたいという学生がいた場合はどういう対応をすべきか」といったような、ちょっと見直すような事柄もあったりして。学生さんは一人一人だけれど、教員が扱うのは学生さんの集団であって、様々なことが様々なやり方で起こってきて、それらにどんどんと対応して行かなければならない。大学院という時期は、それぞれいろんな事がある時期でもあるから。必然的に会議や書類書きが多くなるわけでしょう。それは仕方がないことだし、その中の多くは学生さんでは出来ない、教員でしかできないことがいっぱいある(と、今日旅費の援助書類を書いていてしみじみ思った。上手く援助されるかは誰も分からないのだけれどやらなきゃ援助されるわけがないし)。

そうするとね、見えないところで結構いろいろと仕事があって、しかも自分が「学生さんのためだもの!」ってへろへろになって頑張っていたときに、学生さんがへにゃへにゃしてたりすると、「いったいどういうことなのだぁ!」とか「何のために頑張ってるんだよぅ!」とか思ったりするんだと思うわけです。一方学生さんとしては、教員が「自分が頑張っているんだから」という期待を載せたいろいろな指導・指示に対して、「いつもいろいろなことばっかり頼んで自分はしやしない!」とか「全然かまってくれない!」とか思ったりするのだと思うのです。

そりゃそうですよね。お互い考えるべきところはあるんですよ、だって、相手の立場なんてわかりっこ無いですから。わかりっこないことを十分踏まえた上で、どうやってお互い頑張って行くか、それは「コミュニケーションを深める」という言葉ではなく、「お互い信頼し合う」という言葉になるんじゃないかと思うんです。情報のやりとりが行われればいいのではない、「あの人は絶対に頑張ってるんだから、僕も僕の考える頑張り方で頑張ろう」というような事だと思うのです。単なる情報のやりとりでは、信頼は生まれないから。

信頼という関係は(安心社会から信頼社会というのをちょうど思い出したけど、ま、それはおいておいて)、双方向であるから、教員である僕が何を出来るか、それを考えているのだけれど、いつも穏やかにpositiveに淡々と頑張る事じゃないかなぁと思う。むちゃくちゃ普通のことだけれど、むちゃくちゃ難しい。とくに、淡々と、のところが。そのこころは、様々な事象を自分の問題としてきちんと引き受けることだと思う。他人のためにある仕事をする、ではなく、それがいろいろなプロセスを経て自分のある目標のためにするべき行為だ、と言うように、常に(ほんとうに一瞬一瞬に)きちんと自分を納得させていないといけない。それはいろいろな決定に対して、理由をきちんと伝える、と言うことにも繋がる。理由を伝えなければ、判断基準を伝えなければ、議論にならない。そんなことは研究をやっていればほんとうは分かること。自分が納得できてないことは、自分に説明できないし、他人にも説明できるはずもない。そんな風に自分を常にコントロールしていないとすぐに「ああ、●●のためにやってやってるのに!」みたいなやり場のない感情だけが空回りして、結果周りの人をいやな気分にさせてしまうだろう。

すべてのことをやることは出来ない、けれど、何も出来ないと言うことではない のだからね。 と、初心を忘れないように。自戒を込めて、1年の反省。

| April 28, 2004 / 違いは何として心に現れるのか

朝7:40に集合して(さすが社会人4名、遅刻者無し!)、東大生研沖研究室へ柴田さんは一昨日一緒に京都にいて夜も飲んでいて、昨日は北海道に戻って講義、今日は朝早くから東大か。。柴田さんはすごいよ。僕が考える、日本で良い仕事をしている数少ない(のかなぁ)biogeochemistの一人。今日はモデルについての「感触づかみ」会合。ま、いろいろと。須賀さん、まああまり重く考えないでね(笑)。芳村さんとちょっといろいろ話したかったけど、仕事や会議が待っていたので、飛んで帰る。大雨、雷。

久しぶりのオフィス。締め切りを過ぎてしまったものを提出したり、物を発注したり、学振の書類を添削したり、会議があったり、授業を受け持ったり、すべき事が明らかになってきたり、プロポーザルとか(頑張れよ!)、、とにかくいろいろいろいろ。

桐生の鈴木さんから「何とか終わりました」とメイル。ご苦労様!京大の尾坂さん、伊藤さん、ありがとう!

珍しく時間がある吉田先生とだべってみたり。「どうですか?」って聞かれてお互い苦笑い。

批判と文句をきちんと分けて、しっかりと言いたいし、しっかりと受け止めないものです。考え方やアプローチの違いが「怒り」の方向に向かうのはいけない。そこでこそ(日々鍛錬している?!)理性を働かせないとね。5月は(まだ始まってもいないのに)もうほんとうにいっぱいいっぱいなのかも。みなさんごめんなさい(あやまりゃいいってもんじゃないけど)。尿道結石1周年記念はいやだなぁ。。。

今日の論文は豊田さんのJGR腐食連鎖での窒素同位体分別かな?あとはPnET-N-DNDC関連(リンクは張らないけど)。

明日は絶対何もしない。何もしないぞ(研究関連は)。

| April 27, 2004 / 死のロード始まり始まり(今回は小手調べ)

えっと、月曜日は始発で東京を出て、総合地球環境学研究所へ。吉岡プロジェクトのコアメンバー会議。午前中、栗山先生がいらっしゃっていた。お久しぶりです!お声かけて頂いたのですが、鄭さんのマシンガントークに栗山先生を取られてしまいました(笑)。でも、何かしらご一緒できることがありそうで、嬉しい限りです。

午後は予算案や今後2年間の中間報告に向けての戦略などについて。ここに書くと首を絞めることになりそうだから(笑)、書かないが、PnET-N-DNDC、-BGC、-GISを回すこと、それと河川ー湖沼へのインターフェイスを考えること、湖沼モデルを考えること(既存のもので良いはず)、というのが自然科学方面のdutyで、社会科学方面では、とにかく考えること、かしら。

今日は、京大農学部と地球研で同位体測定を学生さんに覚えてもらった。大園さんにあったので、本の出版苦労話をちょっと聞いたり、大澤先生に別刷りたんまりもらったり、TCDの話をしたり、今後の研究計画の話や、もういっぱいいっぱい。一日一本読んでるからねー。帰って調整したり、作ったり、買い物すべきものがいっぱい出てきた。メイルしてください。お願いします。おじさんは覚えられまへん。ほんまに。いや、まじで覚えきれへんわ。

いろんな側面で、ちょっと未来のことや、ちょっと近すぎる将来のことなど、ぐっと我慢しなければならないことって結構あったりする。すべてはタイミングなのかもしれないし、タイミングを呼び込めてこそ本物なのかもしれないけれど、僕は、来る数年、たとえ様々なチャンスを見過ごすようなことになっても、それを後悔したりしないような時間の使い方をしたい。後悔なんてしている時間はないものね。塗りつぶすべきキャンバスをもっと広げたいこともあるだろうけど、キャンバスごと放り投げてしまいたいこともあるだろうけど、、今、目の前にあるキャンバスを丁寧にしっかりと塗って行く、そんな時間の使い方をすべき時期もあるのだと思うし、今はそういう時期なのだと自分に言い聞かせてみたりしている--まだ仕事を拡大したいの?なんて声が聞こえてきそうだけど、これでも必死で押さえてるんです(笑)。いや、拡大することによって、学生さんに多すぎるloadをかけてしまっていることだろうから、やっぱりもうこれ以上はだめだろう。

大手さんと新幹線で東京入り。明日はまずは東大ですー。そのあと、いろいろ失敗しているのですずかけ台に戻ってフォローします。各方面の方々、ごめんなさい。

| April 23, 2004 / 良い本をありがとう

つらい(と言っても来週からは肉体的にもつらい日々が約1ヶ月半続くのだが)1週間の終わりを迎えるに当たり、夜遅く友よりメイル。ありがてぇ。むちゃくちゃ気分良く登校。今日は午前中科研費申請書類を作ったり。お昼過ぎから「酢酸会議」有意義だった。AS15に期待しよう。

その後いろいろな人といろいろ話をしていて、6時頃あわてて「森林生態系の落葉分解と腐食形成」(大園さん訳)を生協に走って買いにゆき(この本良いですよ!この本を訳してしかも安価で手に入れられるように頑張った大園先生に拍手喝采!)、そのあと、M1の何人かが話を聞きに来てくれて、結局長々と8時までしゃべってしまい、その後藤村くんの誕生日祝いと言うことで豆腐食べに参加して帰ってきたところ。熱燗が欲しいくらいの肌寒さでしたな。でもうまかった!もう1年になろうとしている。

先輩も、教師も、最初からなれたものではないが、次第と、先輩に、教師になって行くものなのだなぁ、なって行くことを許されているものだなぁ、なんて。

来週から怒濤のスケジュールです。オフィスにいないだけでなく、webを見る環境からも遠ざかることが多くなります。この頁も更新するのが滞りますが、なるべく情報を提供できるように、、頑張ってみます。週末にupすることが多くなるのか。今までにない程のタイトなスケジュールを前に、でもそれは、学生さんが自分のやることを分かってきてくれているから、僕は僕の軸で厳しく動けるのだろうな、と思ってみたり。

とりあえず、土曜日時間を見つけて、河川関連の文献をリサーチ。しなさいよ!ほんとに。

| April 22, 2004 / 多数の主観→客観へ

本日も(あ、今週は火曜からずっと8:30出社です)、午前中業者さんに見積もりやらなにやら。お昼会議を経て、メイルなどいろいろちまちまやってたら、5時。定時にオフィスを出て、ライブに行って来ました。うーーん(以下略)。

本日の論文は、Natureの葉っぱ論文か。たしかに気候の違いに対して、葉っぱの特性はそれほど大きく変化していない感じはする。Reich、やっぱりすごいなぁ。葉のphenologyと言えば、Peter Reichなので、僕の中では。

今日珈琲を飲みながら考えたこと。そして酔っぱらいながら、みなとみないに乗って考えたこと。すべてはTerryのあの歌声とちょっと飲み過ぎたビールのせいなのだ。

僕らは「客観」に至ることなんて出来るのだろうか。社会科学は、その名に「科学」なんてまやかしをつける前には、自ら立ち上げて行く思想を持って、「客観」という見えない目標に到達しようと(または、そのような夢を人々に抱かせようと)していたのに、潔かったのに、「科学」なんて怪しい言葉をつけてしまって、その長所を台無しにしまってきているような気がする。一方我々のやっているような「自然科学」は、さも「客観性」をもって物事を見ているようなふりをして、その「考える方法」を押しつけてきたような気がする。

たとえば、環境問題、もっと単純にして、ある人が考える、守りたい(守るという言葉の定義は又別の問題だとして)環境について、それをどうやって決めたのか、分かったのか、認識したかを知りたい、それを知ることによって、その思考の流れを追いかけることによって、その人が持つ環境への意識というものに到達できないか、と考えているプロジェクトに参加しているのだが、一方でゲシュタルト心理学の立場に立てば、「部分の総和は全体に等しくはない」ということであり、僕はこの考えに賛成である。だからちょっと矛盾しているような感じを受ける。思考の流れを追跡することは、還元的なアプローチに頼らざるを得ず、そこでは大事なものがこぼれ落ちてしまうだろうから。

賛成なのに、なぜそんな還元主義的なアプローチを黙認しているかと言うことになれば、それはカール・ポパーも還元主義を完全に否定しているわけではないはずだ、ということ。還元主義をこけ落とすのは簡単なのだが、だからといって手をこまねいていて良いのか?と言うことに対するアンチテーゼを持ちたいと言うことなのである。

と言うことをずっとずっと考えているのだが、良い例が浮かばなかった。Terry Callierのまさに色のある音楽を聴いていて、ふと思った。

ゲシュタルト心理学、でgoogleを叩くと、「メロディは単なる音の寄せ集めではない」というたとえがあって、上手いたとえだなと思った。僕らが知りたい「環境への思い」とか「環境の認識」、「環境意識」と言ったものは、メロディであって、それを、CだC#と言うものを寄せ集めてもメロディにはならないだろう、そういわれるとそういう気もする。

でもですよ、しかしですよ、今、いやこれからの社会をしょって行く若人に向けて僕らが残して行くべき哲学というのは(おお!なんて大仰な)、例えば環境保護といったあやふやな哲学に対して、もうちょっとソリッドな、重みを持った、でも「当たり前」に近いような「考える方法」を提示することだと思うわけですよ(こばは、「環境保護論者」ではなく、「環境を保護」するのであれば、その「環境」とか、「保護」とかをきちんと考えないといけないし、そういうものを考えるための材料をきちんと冷静に提示しなければならないと考えて科学をやっている人間です。だって一大事ですから、環境を守ろうなんてことは)。

それを、メロディとしてたとえれば、ああ、確かに、ド、とか、レ#とかを合わせていてはメロディにはなりませんな。でも、それを合わせなければメロディにもならんのではありませんか?そしてメロディというのはランダムに出来るものではないですよね。ちゃんと法則がありますよね。僕のような凡人には、その法則を指し示すことは難しいですが、音楽理論というものさえありますよね、和音のルートは押さえとけ、とか、メジャー、マイナー、ブルーノートとか、ほんとうにいろいろあるし、それを学んで良いメロディを作ろうと勉強している人も、勉強した人もたくさんいますよね。その理論を僕らは明らかにして行かなければならない。僕らが校歌を作らなければならないときに、少しでも、多くの人に「良いメロディだね」と思って親しんでもらうようなメロディを作らなければならない。それには、ドレミファソラシドだけでなく、どんな楽器の音色を、どんなリズムで、どんなテンポで、どれだけの人数で、奏でなければならないのか。校歌を作るという要望があるのに、「いやぁ、音楽はてんで分からないんで」といっていても始まらない。「ドの次はレなんだ!」と言うことが当たり前の状態なのか?いや、僕らはそのレベルまで言ってすらいないと思っているのです。だから、「ドの次はなんなのか?」を知るための還元的なアプローチがまだまだ必要だと(言い訳ではなく)考えているのです。「ああ、ドの次の音はレで、だから、この音はレなんだ!」と分かることで前進できることはいっぱいある。少なくとも今の我々にはたくさんあると思うのです。

今日メイルを打った中で、「客観へ至る道など無いけれど、主観を多数必死で集めて、必死でその毒を飲み込んで出てきた多数の主観の1つ集まりの結果は、客観に一歩近づけたものになるかもしれない」というようなことをかけて、実際相手の先生もそこに反応してくれたのがちょいと嬉しかったり。「客観」という言葉もちょっと使わないで頑張ってみよう。「合意形成」はここ3年くらい自分の言葉としては使っていない。だってそんなの無理だもん。その言葉を超えたtermを新たに作らないと、いつまで経っても人間はこのまんまだよな。

ええ、そうです。僕は考える方法を考えたいんですよ。ほんとうに。その多様性を上げないとだめなんだと思うんですよ。

酒が入ると文章の量は多くなるなぁ。。ま、備忘録ってことですからね。同位体だけじゃなくってこんなことも考えないといけない(考えている)んですよ、ってなことで。

| April 21, 2004 / 偉くなったら大変なんだー。たぶん

さて、今日は業者さんといろいろやりとりしていたらお昼。お昼は入試関連の会議。あー。やっぱり議事録係か。今年。大変だー。と言っても会議は和やかなのでいやな気分ではなく、ただ単に責任重大というだけ。議事録のようなきちんとした文章はだめなんだよな。。。と言っても始まらないし、特に内容がスピード重視でもあるので、先生方に送ってしまう。

午後からは教授会。様々な案件がある。確かに会議は多いのだ。吉田先生はもっと(というか、比べものにならない)。会議自体はそんなにおもしろものではもちろん無いのだけれど、大学運営、そして学生さんのためには不可欠なものがかなりあって、そう思えばそんなにいやな気持ちはしないもの。

帰ってきて、、ああ、やっぱり、、真壁さんと森田君のために申請したメイルアドレスが、なんだかとんちんかんなものになっていた。。ははは!こんなことよくあるさ!!!中村先生に2度も恥ずかしいメイルを書いて送る。申し訳ないです。。。

環境に関わる微生物学入門(山中健生著)を中古で買った。これとても良い本。いろいろ知らないことばかり!というか、とにかく「分かったつもり」のことが、ちゃんときちんと書いてあるこういう本はありがたい。

アンモニアが硝化されるときヒドロキシルアミンへは大気の酸素、その後亜硝酸へは水の酸素が使われる。
さらに硝酸へは水の酸素が使われる(だから、2:1で水の酸素)
Heterotrophic nitrificationでは、1つだけが水の酸素(らしい、、説明よく分からなかった)

とか。 メタン発酵とは言わず、二酸化炭素呼吸という、とか。これは良い本だ。来週には本棚に置いておきますから読んでみてください。

情報はそのまま伝わるものではない。劣化して行くものだ、ということをちょっと最近考えている。

| April 20, 2004 / 神様はいる!

WPGMのdeadline伸びた!助かった!ほんまに助かったよ、、、

今日はいろいろあった日だった。

旅費の工面を各方面にお願いして、快諾をいただく。ほんまにありがとうございます。働きますので。死ぬ気で働きますので。。

今日のお言葉「好きなもの、いちご、珈琲、花美人、懐手して宇宙見物」。いつまで僕らは「寺田寅彦が必要な時代」を続けてしまうつもりなんだろう。。

| April 19, 2004 / 見通し甘かった。。。

今日はちょっと遅く行こう、、、って、なぜいつもよりたった10分遅れの7時半?!
今週はちょっと楽かな、、なんて思いながらコーヒーを飲んでいたら、あれ、あれあれ?!査読が入る。出張が入る。5月の予定がどんどん埋まる。あれ、あれあれ?!

、、、5月オフィスにほどんどおらん、、、4月もやることいっぱいだ。。JST関連予算案、RIHN関連予算案。大型機器購入のためのペーパーワーク、アラスカのいろいろな(見えない)準備、とにかくオフィスにいる今週の間にやっつけないといけない仕事が目白押し!ああ!WPGMのabstractもある!!今週楽に見えるだけで、むちゃくちゃ煮詰まってる!(まだ始まったばかりなのに)。

でもライブには行く(木曜日)。 這ってでも行く。遊べなくなったら人間おしまいだー。それと、新入生のみんなー、木庭は来週から拉致され気味なので、今週捕まえてみてくださいーって、みんなも授業だからなぁ。。

今日は草場君の論文紹介でした("On-Road Measurement of Carbonyls in California Light-Duty Vehicle Emissions" by Andrew J. Kean, Eric Grosjean, Daniel Grosjean, and Robert A. Harley Environ. Sci. Technol.; 2001; 35(21) pp 4198 - 4204)。僕はああいった「べたな」質問を良くすると思うので、皆さんよろしくお願いしますね。草場、なんだか受け答え上手くなったなぁ。頼もしい。

今日、統計のことやら、研究の進め方のことやら(特に生態系をどう比較するかとか)、なんだか偉そうなこと言ってるなぁ、と思いながら帰ってきました(腹が減りすぎて眠れなかった)。僕が学生の頃、そんなことは考えられていなかったと思う。まぁ、でも、だからって、高いレベルを望まないと言うのは失礼だろうし、学生さんにはどんどんと高いレベル(僕が考え得る)を提示して行こうと思う。でも説明足りなかったら食い下がってくれ。食い下がってくれると信頼してるからな。みなさん。

John HayesのGCAを電車で再び読み始めました。今日はおなかが減っていたので良く読めました。すごい!これ!鞄の中にほんとうに良い論文を入れておくと、気分の隙間があるときに手に取れて、しかも染み入るように分かることってあります。そんな感じ。ほんとうに示唆的な、なんだかわくわくするreviewです。一度お手に取ってみてください。僕はこの論文はちゃんと読んで山田さんに質問しに行こうと思います。鞄の中にはあとは、KaiserのJGRBenderグループのGBCが入ってます。こいつらは正直僕には重い。

以前、「多様性と物質循環」というシンポジウムで話してくれませんか?と人づてに(あこがれの先生に)頼まれたことがある(様な気がする)のですが、その時には全然考えられなかった。今は少し考えられていて、それを如何に具現化できるか、ちょっと長い目で考えたい。そのための勉強もしたいが、頭が固くなってきているのを感じる今日この頃。いやだなぁ。

少なくとも僕の目指す研究者は芸術家ではなく、デザイナーなのだ。具現化しつつももう一方では役に立たないと満足できない。制限があるところで以下に理想を具現化するかに興味があるのか。そんなこと考えたり。みんな頑張れ学振!。題名には命をかけてね!

| April 16, 2004 / しかし測定の日はむちゃくちゃ天気ええのう

英気を養って、5時半に起きて電車に飛び乗り、7時半から測定準備。すでにすこしへろへろ。

今日の論文:小杉さんと勝山さんのSSSA。おもしろそうなんだが、、、なぜ購読してない東工大よ(一定期間経てばpdfとして読めるんですけどね。そんなん待ってたら、、ねぇ)。ああ、Josh SchimelのDON測定論文も出てる、、、あ、測定失敗した(むちゃくちゃ量が多かった)。いやな予感がする。僕のサンプルは11/25。尾坂さんの濃度測定はどうやら26日。今まで僕の濃度と彼の濃度はかなり良い感じであっていたけど、この2日のサンプルは違う日に取っていて、だいぶ実は濃度が違うぞ(25日の方がどうやら高い)。むむ。。サンプリングしたことによってだいぶ環境変わってしまったのではないか?11月のサンプルたち。あとで共同研究者にQA/QC報告しておこう。

論文はやっぱり配布する権利まで買って、研究室のwebpageに上げておくべきだと思います。あ、おもしろそうだな、と思ったときに手に入れられないのは損です。最終的に被引用数で論文が評価されるのであれば、やっぱり自分のwebsiteなどから自由に配布できる権利を購入するべきでしょう。そんなのほんとに出来るのか知らないけど(出来るんだと思うけど、確か。小山さんのTree Physiologyはfree accessにしていたし)。 あとは、雪の下での微生物活動について(Schmidtか。この人もええ仕事してはるわ。今回はreviewだけど)。

あれ、2003/8/25も振り切れた!おかしい。あ、これは尾坂さんから濃度データもらっていない時期のだ。そんなに地下水N2O濃度高いのか!1000%くらい?なんだこりゃ!!びくびくしながら測定しております。リアルタイムで失敗お届け中。

植物の養分利用、またはstoichiometry、またはN:Pに興味のある方は、これは良いのかもしれない。ま、そう簡単ではないとのことらしいけど(一見しただけなので間違っているかも。でもAm Natにin pressの方を読む方が良いんだろう)。同じ読むならErikの新しい炭素インプット論文の方が良いだろう。土壌に蓄積している炭素の内、今年固定された物がどれだけあるか、特に植物の地下部から土壌への炭素インプットをFACE特有の変な同位体比を持ったCO2を使って計算してる。

尾坂さんから連絡有り。DOは低いし、NO3もDOCも供給されてくる井戸だとのこと。。Hot Spotか、、、こわ。。どおりで顔が引きつっている気がしたんだ(うそ)。あ、やっぱり、、又振り切れた。。。1ml程度しか入れられないのかも。うへぇ。。

しばし時は流れ--- あ、、、あと1つなんですが、、、もうこいつに3時間以上かけてます。。くーーー。ああ、今拝みながらモニター見ていたら、何とかレンジ収まった。。。あとNO modeか、、、でも共同研究者が喜んでくれているしええか。。 今日は寝てやる。終電には乗ってやる。帰って寝るんだ!!!

あ、入学を希望なさっている皆さん!大学院生活って、こんなんばっかじゃないですからね(、、って、いや、、どうなんだ、、少なくとも学生の時は年に1度くらいしか徹夜なんてしなかったのだが、教官ー教員生活が進むにつれ回数が多くなっているぞ、、体力は低下しているのに、、、)

、、、やばい、、帰れないかもしれない、、、(以下省略)

| April 15, 2004 / 今日はメリハリで言ったら、メリの日(??)

朝定時に来て、図書館によろうと思ったら、カードを校費カードリーダーに指してきたままだ!こんなんばっかりですが。

カードリーダー、案の定そのままインストールしても認識せず。デバイスマネジャーからちょっと無理矢理認識させると、ああ、動いた。よかった。

地球研への出張についてとか、大型機器の購入についてとか、研究計画についてとか、いろいろなところに電話やメイルをしていたら時間は経って行く。今日は1-2回生までいるだろうから生協に行く気になれない。クッキーをぼりぼり食べて、3時頃ようやくお昼。図書館によって微生物生態の本(と情報学の基礎)を借りて帰ってきて、鈴木大先生の桐生予定について相談を受けたり(もう僕が決める物じゃないものね)、アラスカの準備の相談(これは鈴木さんには無理だ。まだ)とかとか。そうそう、もう、bug-shirts注文しないと。このシャツがないとアラスカでは血を吸われて死んでしまう(嘘)。毎年僕と一緒にアラスカに行ってくれる人にはその勇気をたたえてプレゼントしている物(というか、無いと本当につらいから)。

今日の論文?えーーっと、、ないわ。。えっと、「森林生態系の生物地球化学」を新入生向けに買いました。戸張さんのところにおいてあるので、新入生は「戸張さんは英語の方を読んでください」といじめて(笑)、日本語の方を読んでみてください。実は僕はこの古典、読んでないんですけどね。著者は泣く子も黙るボルマン・ライケンスです。ブループラネット賞を受賞しましたよね。僕がやっている「生態系生態学」という学問の王道はこんな感じです。集水域生態学なんでしょうけど。

今日はとにかくいろんなことのアレンジというかチューニングというか。自分の狂ったチューニングを直すために、5時で直帰して(研究室を見学に来てくれていた石川くん、ごめんね!)、ライブに行って来ました。っと、ここからは研究と全く関係ないのでおわりですー。よかったーー。涙でそうだったーー。毒素が抜けたーー。

| April 14, 2004 / ちょっと測定楽しくなってきた(疲れてきてハイテンション)

徹夜はやっぱり怖いので、12時頃にG5で寝ました。皆さん、部屋の鍵はきちんとかけましょう。2時頃にようやく寝付けて、5時に起きて来たのですが、ヘリウム違うところに流していたり、じぇんじぇん進みません。はははー。Anneからアラスカ脱窒についてのメイルが来たんだけれど、読んでも読んだ気になれない。とにかく来週くらいには結果が出るのね。トレーサー予備実験。ああ、もうアラスカの準備をしないと(去年は5月はじめには宿を取っていたよ!忘れないように。)

海外調査って、やっぱりまずは「だまされて」行っちゃって、そのあと気に入ったらラッキー。二度と行かないと言われても仕方ないのかもしれない。 とにかく、短期間でかなりの成果を出さないといけない、つまりはかなり考えていかないといけない、そのことは忘れないように。

尾坂さんからご連絡頂く。G1の75-100-130-250cm、Springwater以降は、B-D-A-Cの順で測定するとおもしろいのでは?とのこと。ははー。がんばるべー。尾坂も早う論文書いてな!俺その次に同位体で書くし(まじかよ)。尾坂が論文で苦しいところを僕の結果が次にフォローできるようにしたい。

新入生の方々は、いろいろな人にお話を良く聞いて下さい。テーマはとても大切です。いろいろな人がいろいろなことをやっていますし、ここは是非必死にいろいろな人に話を聞いて、どんなことがやりたいのか明確にしていって下さい。出来れば先輩全員から話を聞くくらいの勢いで。

僕自身のことを書いておくと、、、指導教官の先生が僕が4回の9月には留学なさることが決まっていたらしく、まずは卒論発表会を聞きにいらっしゃい、と言われ2月に勇んでいったのだけれど、さっぱり何のことだか分からない。元々、木のことは全然分からないし。ただ一つだけ、分かったのが、「軽いものが先に反応して、重いものが残るんです」という日出平さんという方の卒業論文。もう、わらにもすがる思いで「それをやります」とさっさと決めちゃった。それしか選択肢はなかった。同位体?地学でやったような気もするけどボート部の3年ですでに脳みそは十分筋肉になっていたので関係なかったなぁ。その後、あまたのラッキーな出来事が重なっていつの間にかここにいるのだけれど。

結局サンプリングを始められたのが5月だったから、その間3ヶ月くらい必死で、日出平さんの卒論を読んだりしたのだけれど、その中でいつもバイブルとして使っていたのが、MariottiのGCAの論文(1988)だった。農学部にGCAなんておいているはずもなく、理学部の入ったこともないような図書室に行って、コピーして帰ってきたのを覚えている。もうぼろぼろになるくらい読んで(単語が全然分からないし、何言っているか全然分からないので書き込みだらけだった)、電車の行き帰りでよだれまみれ(!)、それは嘘としてもコーヒーまみれになって、確か卒論を書くときには3回目のコピーになっていた。でも、何につけてもMariottiのGCAと比較して、ここをこうしたい、とか、ここが怪しいからここを確かめたいとか(ほとんどすべてが夢物語だったんだけど)、本当にあの論文があってありがたかった。とても良い論文だというのを今でも感じる。データはきれいだし、同位体ってすごいなって思える論文だった。

そういった論文を一緒に探しましょう。そして、自分が卒業するときには自分の仕事が後輩の(世界中の)そういった「この一本!」という論文になると良いですね。

ふと気がつくと、記憶が飛んでいて、いったい僕は何をしていたのか分からなくなってる。お湯を持ったままぼーっとしていたり。

今日の論文は巨匠SlovicのRisk Analysisですが、東工大から落とせないなんて!良いのかこれで!東工大!! Risk Managementって、「工業人」の「常識」ちゃうの?ああ、手に入らないと思うと読みたくなってくる。環境経済の学術的なところには僕はもうほとんど興味はないけれど、そこで簡単に扱われがちな、環境への意識、つまりは心理学的な側面と、そのアプローチの仕方には興味があって、Slovicはまさにその分野を引っ張ってきた人です。あとはNew PhytologistのFACEがらみ(これもとれへん)、 GCBのEricの仕事。やっぱりEric Davidsonはすごい。これだって、単に雨の量をコントロールしただけ、と思うかもしれないけど、その広がりと言ったら。。。

| April 13-14, 2004 / 初海外はモンゴル、伝説の人

昨日は午前中までほぼ徹夜で測定、午後は本年度最初のゼミでしかも議長だったのに、お客様(永田先生)とのお話が長引いてしまって、無断欠席してしまった。大反省。

そのお話の中で、戸張さん、モンゴル派遣決定(吉田先生にご相談しなきゃいけないが)。永田CRESTからお金を出すので、CV必要。戸張さん、初海外がモンゴル大草原か。河川と土壌抽出(水)で出てくる、NH4とNO3をイオン交換樹脂に吸着して持って帰ってきてもらおう、とりあえず今回は。そのキットは和歌山でも使うし、早めに作ろう。

永田さんとのつきあいは、えっと、まだ4回目くらい?でもとにかく話していると止まらない。永田CRESTでは吉田研メンバーとしては「べた」だけれど、まあ、世間一般では「!」なレベルの同位体データを、とにかく力業で出して行く。プロファイルではなく、「面」で。一方吉田SORSTの中では、N2OやCH4は出して行くのに加えて17Oまでちゃんと視野に入れておきたい。

to do:LINXの結果はどうなっているのか調べておくこと、聞くこと。河川のあるポイントで採水して、その中のNH4があったとして、そのNH4はどこで出来たの?どれだけの代表性があるの?nutrient loop(でtermは合っているのかしら)はどうやって考えるべきなのか。
脱窒菌論文を永田さんに全部渡す。植え替えしすぎなのかな。やっぱりぼくら。

本日はB. Stauffer博士(極地研に御滞在中)のご講演。すごい。すごかった。ちょっと英語聞きづらかったから、学生のみんなからの質問が少なかったけど、僕はぼーとして聞いてしまっていて、質問始めたら収集つかなくなりそうだった。アイスコアってすごいや。とかしてそのままcontinuous flowで一般水質からガス濃度、さらには同位体比まで!すげ!植村くんが「高解像度」という言葉を慎重に使う意味が分かったよ。こんな「高解像度」でやられちゃうといやだなぁ。

今日は、朝7時過ぎから溶存N2Oです。すみません、吉田先生を始めみなさまにご迷惑をおかけしています。今日もおそらくほぼ徹夜です。明日も頑張って、明後日はちょっとゆっくり来て、研究テーマや大型機器購入についての話をして、夕方5時には帰ります。金曜日は朝から晩までやって、それで出来るところまでやります。。。zzzzz

Staufferさんのセミナーが終わってから、植村さんがお客さんを連れてmass部屋に。聞くと、幸島先生!幸島さんと言えば、、遥か昔の記憶をひもとくと、、「木庭なぁ、ええぞ、その人しかできんことってのはな、やっぱええんや。俺の後輩の幸島っちゅうやつは、氷河が好きで、誰も行けないような氷河に行って、誰も見つけたこと無いゆきむしやら何やら見つけて、ええとこに論文書いて、ドクターとりよった。あいつは賢いやつや。でな、脱窒もな、あんま誰もやってへんからな、それつづけたらええんとちゃうか」と、あの(僕の指導教官のお一人でいらっしゃる)岩坪五郎大先生にM1かM2の頃に言われたことがあるのだが、そ、その幸島先生ですか!東工大にいらっしゃったんですね!あ、地球研の竹内先生は、幸島先生のところのご出身なんですか。寒いところつながりで一度メイルをいただいたことがあったのですが、、などなど。

こう書いていて、結局卒論の脱窒に戻っている私って、、、結局五郎さんにはかてへんということ?(笑)。

今日の論文たちは、N2Oを測りながら読んでいる(そしていつの間にか眠っている)3本です。

アミノ酸の分子内同位体分布パターン
ちゃんと生化学が分かっていない僕には読めない、つらい論文(読んでますが寝てます)。しかし、単純にカルボシキル基の炭素同位体比が情報を保持しているのであればおもしろい。M&Mで酵素を使っている(グルタミン酸のカルボシキル基測定)。結構マニアック(たとえば、EAでCO2にしてそれをcryogenicに取り分けて、おそらくmicrovolumeで測定している。たんなるEA-IRMSではない?)

森林の成立に伴う(予想より早く訪れた)Pリミット
N/Pだけで議論するのは危険だが、それにしてもきれいなグラフ。ちょうど高山先生との話でもPの話になったのだけれど、まぁ、とにかくもうちょっときちんと考えながら読まないとね。

Hayes特集
これはじっくり読もう。John Hayesの集大成が載っていることを祈って。

ねむいです。

| April 11-12, 2004 / ええ天気やなぁ、、

朝から実験室にはるばるやってきました。久しぶりの溶存N2O測定なので、勘が狂ってます。Backgroundどんな感じだったとか、このpressureだとどれだけのarea(Voltage)だったっけ?とか。あ、、早速injectionのままガスをtrapしようとしてました。STDガス、、ありゃりゃ。。サイボウズ上にある自分の予定を見て、ああ、今日徹夜しないと確実に間に合わないなぁ、、と分かってさみしい。

休日に測定していると、ああ、忙しいんだなぁ、とかしみじみ思ってしまうのが良くない。でも、音楽もコーヒーも一応あるし、時には一人っきりでいるのも悪くはない。ただ、我々の測定は、CH4にしろ、N2Oにしろ、地味に忙しいのが玉にきずだね。じみーに更新してやろう。この日誌。測定中。

戸張くんから指摘があったんだけど、グループウェアを入れたからって、顔を合わせていろんなことを調整しなくなったりするのはいやだよね。あれは、知識の共有として、つまりは共通の現状把握としてのツールだから、たとえば、トラブルが起きたり、マシンの状態でいつもと違う状態であったり、そういったことをノートの代わりに書いておくくらいのことで、実際、「実はかなりてんぱっていて、、誰かちょっとマシンタイム開けてもらえませんか?」というようなことは、ゼミ前のmeetingで話すようにしましょう。

人工知能でも、web技術でもそうだけど、デジタルなものを推し進めてコミュニケーションを研究して行くと、結局アナログに近いものにたどり着いて、しみじみ僕らは動物で、社会的動物なんだなぁなんて思う。顔の表情、声のトーン、身振り手振り。逆にこういうwebsiteとか、メイルの書き方は、気をつけすぎて過ぎるということはない。僕のようなふざけた書き方はどうかと思うけれど、僕は今このやり方しか出来ないからねぇ。

この本、すごく良いですよ。笑えたり、うなったり、気分良くなるもの満載です。アマゾンにリンクするの、毎回どうかと思いますが、情報が多いので。。

8月にハワイで学会がある、、のだけではなく、sessionを開催するのだけれど、入試の日程がちょっとずれて、もうまさにバッティング!どうしよう。とにかく、森林生態系における同位体の利用について、是非日本からの発表をお待ちしております。 abstractは22日締め切りです!(そのために徹夜なんですけどね。。いけるんだろうか。国際学会って、chairpersonがいないこともあったけど、迷惑かかるよなぁ。でも前から危ないとは言っておいたんだけど、大手さんには、、、どうしよう、ぶつぶつぶつ、、、、)。

吉田研ゼミ(毎週月曜日)では、文献を(著者に成り代わって、と言う前提で)、紹介してもらうことになっているんだけれど、「こんな質問するだろうな、こんなことが分かっているか確かめるだろうな」というのを覚え書きで書いておきます。だから、こんなこと考えながら、論文読んで欲しいです。

0. 金曜日の正午までに論文と概要が送られてこないのは(こちらが評価に必要な準備をすることが出来ないので)、絶対にやめて!その発表についてはきちんと評点つけられないから。ルール違反だし。ゼミに参加するにあたって、やっぱりこっちだって一生懸命やりたいからね。

1. その研究分野の中で、その論文は何が新しいのか?何が売りなのか?一言で言えばその論文は「何の」論文?週刊誌の見出しみたいなものをつけるとすれば?

2. 自分の研究との関連。参考になったところ。どの図が一番大切なのか、その理由は?

3. 自分の研究はその論文に「勝てる」のか?(特に博士課程の人かな)

4.  どこが不十分なのか、とか、自分がもしももう少し研究できたとすれば、どんなデータを取るのか、どんな解析をさらに加えるか。

5. 統計処理などについても、きちんと調べておくこと。なんてったって、自分が同じような処理を行うことが多いから。

6. 論文はその論文だけで物語を構成しているわけではないから、やっぱり引用文献についてはほぼすべてについてあたっておくべきだと思う。だって、そうじゃないと論文を本当に読むことは出来ないし、書いた当人はもっと多くの論文の中から、それだけを選んで引用しているのが現実なんだから。

残念ながら、僕らがやっているような物質循環・物質動態解析に関しては、良い教科書が(日本語では)見あたらない。また、英語であっても、up-to-dateなところをみんなねらっているだけに、なかなか良い教科書がない。教科書については僕も頁を改めてリストを作るべきだろうけど、当座、海洋研の宮島さんのwebsiteはとにかく何でもかんでも参考になるので、どうぞ。

うへー。まじめな事書いてたらEmissionが落ちてる!Emergencyのmethodを立ち上げて、自分でref gas打ち込んで何とかなった、、あ!今度は溶存ラインにサンプル導入中だった!ああ、すべてサンプルが入っちゃってる。。mass 31がかぶるのに、、、、
期せずして失敗をリアルタイムでお届けだ。徹夜は元々苦手なのと、失敗して何か壊したりしたらみんなに迷惑かかるので、早め早めに、予防線を張って、最悪でも1時頃になったらいったん寝ちゃおうと思います。いまご飯を買いに行ったらとっぷり夜になっていてびっくり。悲しい。

巨体をフロンティアのソファーに折りたたんで押し込めて、ちょっと寝てきました。だいぶ寝てきました。5時に起きて測定再開したら、ref gasの切れが悪くなってる。もぅ!。

今日は午前10時過ぎまで頑張って測定して(あと1つくらいか)、お昼会議して、京大から永田先生いらして、戸張さんがモンゴルに行けるかお話しして(本当に行きたいの?戸張さん!俺も行きたいけど、鈴木さんとアラスカだからなぁ)、ゼミに出て速攻で帰ります。明日も朝8時からめいっぱい測定しないといけまへんので。ねむー 。ゼミは楽しみだな。新しく入ってきた人がどんなことをやっていたのか知りたいし。去年はたまたま東工大に来ていて、「ラジカル反応に興味があって」とか言うのに、思わずつっこんでしまっていたのだった。「反応に興味が!」僕のまわりだったら「あの植物に」とか「あの虫に」というところなんだろうけど、非常に違っていておもしろく感じたのは、もう遥か昔のよう。だって、僕もいま「〜〜反応」に興味あるものね(笑)。染まってる。

| April 10, 2004 / 頑張りましょう!

昨日は、新入生の歓迎会でした。ようこそ!(以下略)。

今日は「----戦略会議」(何となくオープンにするのがはばかられる名前)で、D3のみんなが自主的に開いてくれるお話し合い。頑張りましょう!早めに終わったので、本屋さんによって、あれこれと雑誌を買いあさる。干した布団の上でさきいかをかじりながら読んでました。ああ、つかの間の休日。

今日気になった論文たちはJournal of Applied Ecologyの、この特集、さらにはその下にある渓流水の酸性度とリター分解鳥の個体群についての論文(これは難しいかも)。東工大では、イギリス生態学会誌が取れないので悲しい(アメリカ生態学会や日本生態学会は個人購読)。やっぱりGPS首輪を利用するときのfilteringが、一番おもしろかな。僕にとっては(って、abstractだけですけどね、読んでるの)。

明日はN2Oの測定です。日曜ですけどね。


| April 8, 2004 / 怪物くん

本日はお昼から専攻会議、特に入試について。いろは会から、お祝いをいただきました。ありがとうございます。このお金で、先日の錦澤さん飲み会のように、若手教官の飲み会でも開きましょう。そのあと新入生オリエンテーション。M1、D1併せて約70人か!そして歓迎会。僕は「怪物くん」というイメージらしい。確かに、某先生にも今日、「木庭先生は手足長いわねぇ」としみじみ言われた。

三軒茶屋の駅に「なんで屋」というのが時々出る。ボードが立てかけてあって、人が立っていて、どうやらボードに張ってある紙にいろいろな「なんで?」というのが張ってあるらしい(近くで見たことがないのでよく分からないのだが)。おそらく、立っている人が、それについていろいろと教えてくれるんだろうと思う(それならはてなでええやん!と言う気もしないでもないのだけれど、話術が巧みだったりするのかしら)。

もしも質問できるとしたら、なにをしよう?と話していたのは以前、和歌山研究林からの帰りの車の中。僕は、「猫は進化したら猫舌がなおるのかしら」を提案。はて、じゃあ、人間が熱いみそ汁飲めるようになったのは、進化の結果なのかしら?じゃあ、あついものが飲めるようになったことで、人間はどんな利点があったんだろう?あついものを食べたり飲んだりした最初の人間って、どんな状況で、何を口にしたんだろう、なんてことを考えてた。暖かい食べ物を食べることで、寒さに耐えることは出来たのかもしれないけれど、劇的に効果的だとも思えないな、ESSとしては、どうなのだろう、とか。

でも、「殺菌」という考えはどうだろう?と、調査から帰ってきた頃に思い始めた。なんだかマンモスのお肉を焼いてみたら、翌朝おなかを壊さなかったよ!なんて言うのが、猫舌克服の進化に関わっているのかもしれない。それを知りたくて、この本を買ったのでした。留学中に原著で読んでいて非常におもしろかった(英語も平易だし)のだけれど、途中で止まっていて、邦訳を買うのは悔しかったけど、結局原著を読みやしないし、上に書いたようなことが書かれていないかしらと思って買ってみました。家でちびちび読みたいなぁ(あまり時間無いけど)。原著を読みたい方は、木庭の本棚からどうぞ(上の方にあります)。

明日は吉田研メンバー顔合わせに続いて、飲み会です。

| April 7, 2004 / 吉田研Camp-in ?

本日は朝定時ぎりぎりに行こうと思ったのだけれど、夜にやっかいなメイルが入っていたので、大きく深呼吸して家を出て、8時頃からメイルのやりとりなど。京大の勝山さんから土壌コアについて問い合わせがあったのだけど、やっぱり簡単ではないみたい。ごめんね、役に立たなくて。我々の分野って、熱帯林で樹冠の上層にある葉っぱをどうやって取ったらいいか、とか、湿地の土をどうやって上手く1mほど引っこ抜いたらいいかとか、とてもローテクなところが実はネックになっているよね。

早速いろいろな予定が入ってきて、サイボウズの予定表が7月まで埋まってきてしまった。京大CERへの出張(と講義)などがとりあえずほぼ決まった(のかな)。あとはRIHNでのコアメンバー会議。吉田研の皆さん、僕の予定は皆さんが書き加えることが出来るようになっています(今のところ僕と吉田先生の予定については)。どんどんと、僕を「使って」ください。「この辺、開いているみたいだし、調査についてきてもらおう」とか、「この時間は開いているみたいだし、相談しよう」とか。もちろん勝手に予定を書き込んで、連絡無しなんてことは間違ってもしないように(笑)。社会人ですからね。みなさん。コミュニケーションですよ、コミュニケーション(って、誰なんだ)。

失礼な感じに響かないことを願いながら書くけれど、僕は学生の頃「教官の先生は使ってなんぼじゃ」と思っていた。その本心は、僕らは僕らで出来ること(それはほとんど、僕らにしかできないこと)を頑張って、良い仕事をすることが、彼らに対する恩返しだろう、ということ。逆に教官の先生しか出来ないことって結構ある。例えば、僕らはお金を取ってくることはままならなかった(博士課程になったら少し事情は変わってきたけれど)。そういうことは頑張ってもらおう、その代わり学生の僕らは僕らで出来ることを頑張ってやろう、と思っていた。それは学生ー教官という関係をちょっと外れた、「共同研究者」としての関係であって、それが現在の大学・大学院にすべて当てはまるわけではないけれど、少なくとも僕のまわりの教官の先生方は、そういう僕の意見を尊重してくれていた。

今、逆の立場になって、やっぱり教官にしかできないことは多いと思う。教官にしかできないことって、学生の時には想像できなかったことばかりで、結構驚いたり、納得したり、感心したり、ちょっと嬉しかったり。そして、学生さんしか出来ないことも多いともしみじみ思う。アラスカにいると僕はポスドクだから、やっぱりPI(Principle Investigetor)って出来ることが多いとしみじみ思ったりしたこともある。そんなこともあって、「共同研究者」としてみんなを扱っているし、見ているし、たとえば「こば先生」と言われれば、笑いながらも結構真剣に「やめなさい」と言っている。京大の頃は、自分が全く違う分野に飛び込んだので、そこでも「先生」なのだというプレッシャーをかけ続けるために「先生」と言われることに耐えていたけれど、今は、そのプレッシャーのかけ方はしていない。もうちょっと純粋に、自分が共同研究の中で、何を出来るかを考え続けることをタスクにしているつもり。そんなことは、「共生」 というものを勉強すれば、考え始めることだと思う。共生って、もたれ合いの甘いものではなく、ぎりぎりのところで生存競争した上での握手の結果なのだろう。お互い、自分の長所を最大限発揮して、さらにもうちょっとなんだけど、、と言うところまで追いつめられたところでの「共生」なんだとすれば、僕らもお互い頑張って「共生」しましょうよ、って、やっぱり変なのかなぁ。

新入生が入ってくるたびに、なぜ自分はここにとどまってきたのかを、ちょっとだけ考える。今日思い出したのは、留学していた頃にも書いていた、4回のなぜ?
以下親と子供の会話例(怪しいこの会話についてのご指摘はご勘弁を、、)

なぜ春になるとお花は咲くの?

春になると子供を残そうと思うんだよ、植物さんは

なぜ春だけなの?

うーん。お花を作るとか、種を作るってとっても大変なことなんだよね、植物さんにとっては。だから、いつもお花をつけていると言うわけには、多分ゆかないんだよ。疲れちゃうのかな。

じゃあ、いつお花をつけようって思うの?

うーー、うーーん。おなかがいっぱいで元気だったり、隣でお花がついていたりすると、じゃあ自分もつけようかなぁなんて思ってつけるんじゃないかなぁ。あと、しんどすぎて死にそうになったらかな。

いつおなかがいっぱいになるの?どうして目がないのに隣で花が咲いたって分かるの?

あ、、え、、うーーんと、、、

この会話の怪しさはまあおいておいて、現在の科学は4回の問に耐えられないと言うことを以前どこかで聞いたような気がします(本当かどうかはよく分からないのですが。実は夢だったのかもしれません)。新入生の皆さん、すべての科学の領域で4.1にしましょうなんてことは言いません。でも、僕らがやって行く、ごくごく小さい学問分野の中だけでも、4.0000001回にしましょうよ。そして、その営みの中に、自分たちの研究成果をきちんと反映させることが出来たら、すばらしいことじゃないですか。

なんていうのが、自然科学者としてのモチベーションの一つだったりします。 何かのご縁です。一緒に頑張らせてくださいませ。

今日は吉田研camp-in初日と言うことで、軽いキャッチボールとノックでした。今日の論文はTREEの微生物がらみ2本。炭素同位体にまつわるものと、もっと根本的なところをあつかったもの(リンク現在上手く繋がらないみたい)。両方ともたいそう考えさせられたのだけれど、それはまたいつか。

| April 6, 2004 / ちょっと良い一日

本日は午前中フロンティア棟のPCへのリモート接続を確立したりであっという間に10時。

以前の教え子(といえる程一緒に研究できた時期は長くはなかったけど)さんから、嬉しい連絡。以前一緒に話していたことを元にして、(と言ってくれているのだけれど、僕がそんなにまじめな話を出来た試しがあったかしら)、プロジェクト案を提案したら、をいただいたとのこと!(奨励賞だそうです。応募票のPDFに細かい彼女の提案が載っています)。すごいね!160件の内の中からかぁ。彼女は社会人になってからまだわずかなのに、本を編集し出版し、制度を作り、法律を改正し、国際シンポジウムをオーガナイズし、賞を取って、いや、すごいよ!。「環境」にアプローチするやり方はいろいろあるとは思うのだけれど、政治の実務的なところから一生懸命アプローチしている彼女と話していると、自分のやっている研究は「机上の空論」を結局こねくり回しているだけのような気がして、情けなくなったりすることもある。でもどうやら、お互いそれぞれうらやましいと思うことがある、だから僕らは僕らで出来ることを地道にやって行こうと、元気づけられもする。非常に大切なライバルだ。「お役人」に対するイメージは彼女で全く変わってしまった。とにかくおめでとう!

10時頃からDr.Amnat Chidthaisonさんに研究室をざっとご紹介して、山田さんや豊田さん、須藤さん、そして吉田先生も交えお昼を食べる。酢酸についてあれやこれや、メタンについてあれやこれやお聞きする。ゼミまでの時間もあれやこれやと。Reeburgh-type Squeezerを使っているとのこと。論文をいろいろ探したらあった!Limnol Oceanogrの1967年?とにかく古いやつ。コピーを渡す。これを作ればいいのか。抽出に1時間以上もかかると言っていたけど、山田さんmethodならその1000分の1でよかろうて。量的に。受けるバイアルを冷やしておく、Heを使えばanoxicな状態での抽出になる、覚えておきましょう。

Seminarは非常におもしろかった。さすが良い論文をお書きになっているだけあって、仕事が良いところついている。GCAに発表されているメタン同位体論文は良く読んでいたので、授業を聞いているようだった。acetogenesis、acetoclatic、methanogenesis、、、奥が深すぎる。メチル基とカルボシキル基があそこまで違うことになるのか。ならばやはり同位体が武器になる可能性がありそうだ。新入生のみんなも入学式のあとわざわざ来てくれて、とてもよかった。入学式の直後に英語で一流の仕事を聞けるなんて、うらやましいな。

何となく今日は仕事が楽だったので、とにかく早く帰って別の仕事をしようと思ったらアイスを持った三橋さんに会い、そのままUターン。アイスを食べていると、阿部くんと三橋さんと、すずかけ台駅近くにある巨木の話になる。実がたくさん付いていて、それを阿部くんが持ってきていた。どこかで見たような、、。解剖したり、図鑑を調べたりすること数十分、、あった、「モミジバスズカケノキ」、、、、すずかけ!!!そうだったのか!それをねらって植えたんだ!(森林生態の先輩方、そんなんもわからんのか!というツッコミはなしと言うことで。。樹木実習単位取れませんでしたから、、)。なんだか古代人のメッセージを解読できたような気がしてちょっと良い気分の3人でした。すずかけ台の駅や校舎はそんなに古いわけではありませんけど。

でも、本当は、そのことだけでなくて、2人が木を見て、この木何だろう?なんておもっていたことに、いいなぁ、と思ったのでした。実を持ってきていたり、写真まで撮っていたり!先週末読了した「デザインのデザイン」に、

・・・新規なものをつくりだすだけが創造性ではない。見慣れたものを未知なるものとして再発見できる感性も同じく創造性である。すでに手にしていながらその価値に気づかないでいる膨大な文化の蓄積とともに僕らは生きている。それらを未使用の資源として活用できる能力は、無から有を生み出すのと同様に創造的である。僕らの足下には巨大な鉱脈が手つかずのまま埋もれている。整数に対する少数のように、ものの見方は無限にあり、そのほとんどはまだ発見されていない。それらを目覚めさせ活性させることが「認識を肥やす」ことであり、ものと人間の関係を豊かにすることに繋がる。形や素材の斬新さで驚かせるのではなく、平凡に見える生活の隙間からしなやかで驚くべき発想を次々に取り出す独創性こそデザインである。・・・・

いや、彼らは、自分の生活をきちんとデザインしているなぁ、、なんて思いながら帰ってきました(よだれ垂らしながら)。電車の中で昨日挙げたJonesの論文を読んでいたのですが、誤植かしら?読んでも読んでもわかんない。おもしろいこと言っているっぽいのに、グラフがおかしい。たとえ僕の読み間違えだとしても、ちょっと言いすぎのような気もするけど。あのシンプルな結果からだけではね。

今日大学生協でを取りに行ったら、僕の名前も書名も言わなかったのに店員のおねーさんが「ああっ」って、素早く本を取り出してきて(いつもは数分かかったりしていた)、他の店員さんから、「先生、次の本入ったらすぐメイルでお知らせしますから。すいません時間かかって」といわれて、おおーーなんだかこわー、とおもいました。お得意さんなのかしら。

毎日読むwebsiteというのはあまり多くないのですが、そんな貴重なsiteの一つである国立環境研の竹中先生のwebsiteに自分の名前を見つけてびっくりしてしまいました。たぶん、いろいろな方が竹中先生経由でこれを見ているのではないかと思うと、緊張してしまいました(昨日は、「何の文句もありやせんでございま」と「ま」で止めたり、ふざけた書き方をいつも通りしていますし)。でも、今まで通り、だらしない書き方を続けていってしまうと思います。ですます調がごちゃごちゃ変わったり、えせ関西弁が混じったりするのは、やめた方が良いのですが、だめですね。直らないと思います。「研究者がウェブで語れば皆が楽しい」は、このページを新しくする際に何度も読みました。そして背中を後押ししてもらったのはついこの間のことです。先達はあらまほしきことなり。

金ごまいわし、非常に美味です。隣の奥様、ありがとうございます!

| April 5, 2004 / 平成16年度スタート!

さて、平成16年度が本格的にスタートした感じです。みなさま、今年度もなにとぞよろしくお願い致します。

本年度は山場です。

  • あと任期は3年
  • 吉田SORSTの中間発表
  • 吉岡プロジェクト本研究始まる
  • 永田CREST本格始動
  • カワウ研究(科研費)2年目
  • 吉田研Ph.D Candidateが4名
  • 鈴木さん、戸張さん修士論文
  • 8月のWPGMセッション開催

・・・・・・ 頑張らんといかん、というか頑張っても手が2本じゃだめかも(おれの頭はいくつあってもやくにたたんが、手は取り合えず役に立つ可能性があるんだが、、といっても蛍光灯変えるときだけか、、うー)

年度の初めなので、触れにくい話題について。来年の4月に(もっと焦っているときに)なんて書くか楽しみだ(うー)。

現職の任期については何の文句もありやせんでございま。これから任期付きの世の中になって行くのだったら、今のうちに厳しいところを良く味わって、自分を痛めつけれてみようと思ってきたのだから、それはかまわないし、契約の一部なんだから。できれば、世の中であまたある「再任可能」というちょっと楽な任期付きではない方がどうせなら良いと思っていたくらいだから、ちょうど良かった。一生懸命やって、生き延びれたら、よかったよかった、そうでなければあきらめよう、と思っていたのが約1年前。それが、博士過程に行きたいと言っている学生さんの面倒を最後の最後で見ることが出来ない、それはやっぱりいやだ、とちょっとずつ思うようになった。博士論文審査に出席していないのは、やっぱりいやかも、やっぱり何が何でも生き延びないといかん、とこの数ヶ月、学生さんの頑張る姿を見ながら思うようになった。これは大きな変化だったりする。

教員を評価する際に、もっと具体的に言えば、次のapplicationにおいて、いわゆる「教育」という見えにくいようなところがどこまで評価されるかと考えれば、どうなのかなぁ、と正直思う。論文の数(と、質)で結局見るのかなぁ、と思う。じゃあ、それを目指して、論文ばしばし書けばいいじゃない!ということなんだろうけど、それと大学院教育って、両立しそうで両立しなさそうで、両立するんだろうかしら。陥りやすそうだと思っているのが、学生さんを「兵隊」としてデータ収集マッシーンとしか扱えなくなってしまう状態。もちろん、手を取り足を取り何から何まで教えるわけだから、それだけの「見返り」は欲しいと思うのが人情だろうけど、そればっかりになってしまったら、たとえば「失敗」(カギ括弧付きの失敗ね)に対して、とってもぎすぎすしそうだったり、共著者になったりならなかったりとか、データのauthorizationとかで喧嘩したりとか(もちろん、そういうことをなーなーにしていいという意味では決してない)、とにかく「ぎすぎす」しちゃいそうで怖いのだ。「ぎすぎす」したところからは、良い関係は生まれないし、良いアイデアも、良い研究も生まれないだろう。そういった思いが単なる「きれいごと」なのか、それとも僕が本当に心の底から思っていて本当にこういう厳しい状態でも遵守しようと努力できるのか、そこのぎりぎりのところを自分は試したいと思って、東工大にやってきたのだった。

例えば、会議は結構あるし、いろいろな大学行事には時間をかけなければならない。それを「雑用」というのは簡単だけれど、「雑用」という言葉は使わないようにしている(つもり)。僕はこの意見に賛成だし、時間が取れるという点でポスドクの立場がうらやましくなることがあるけれど、それだって、他人の芝は、、ということだし。欠点は目につきやすいだけで、文句は言いやすいだけで。世に言う「雑用」の中にだって、いろいろと勉強になることは転がっているわけだし、ポスドクだってとってもつらいのはつらいだろうし、つまりは、うらやんでいる暇があったら、もっともっと考えて、自分にとってよりよい状態を作るための努力を進めるべきだろうと思う(そんなことは植物を見てりゃわかる。彼らは動けないんだもの)。そんなことはやっぱり毎日毎日考えるんだけど、原点は、自分の考える「教職」という立場であと3年突っ走れるか、ということ。逆に原点を見失ってしまうようならば、やっぱり引導は自分で渡すべきだと覚悟している。

自分の「常識」は、他人のそれとは違う。違うけど、だからといって迷い迷って何もしないというのは良くない。ぶつけて、比較して、間違っていたら素直に認めればいい。

もちろん論文を書かなきゃ書き続けなきゃならないのは確かです。まずは何とか桐生のN2OとNO3の仕事を論文まで仕上げたい(そのためのハワイだし)。アラスカの仕事も今年でけりをつけなければ(大きな論文にしたいけれど。共著者の数だけは巨大だ)。ゆっくりと進めるべき仕事も、短期でがりがりとやるべき仕事も、いろいろなタイプの仕事が今年待っている。

新しく始める、というかもう一度きちんと勉強し直すことも多々ある。PnETを走らせること、 ArcViewを勉強すること、GCを勉強すること。ああ、いっぱい。でも頑張ろうっと。

今日は、新年度になって更新すべき書類をいくつか書いて、舘野さんの論文にコメントしたのをええい!と送って、お昼会議があって、FTPサーバーとかCybozeとかいじって、Diffusionのサンプルが明後日くらいに出来ることを確認して、参考資料メイルで送って送られて、うわーいろいろ発注しなきゃ!と思ったけどやめてTRACEのマニュアル読みながら電車に乗って帰ってきました。「広告批評」買おうと思っていたのだけれどまだ売ってなくって、たまたま見たフラーの解説本を買って、ご機嫌です。ちょうどフラー関係の本を友人に貸していて、読みたくなっていたところだったのでラッキー。

今日の論文は、KarieのP addition論文Annikaのtracer論文、かな。The Ecosystems Centerで一緒だったみんなが良い仕事発表している。すごいなぁ。KarieはPh.D studentにでもなったんだろうか。Research Assistantだったはずなんだけど、2000年の時は。Ecosystems Centerは、技官さんにも論文書かせるからなぁ。将来のためにもなるしぜひ!って。あとは、SBBにJonesがDONについて発表している。DL Jonesの論文、読む時間がなかったけど(Annikaの論文を今日は読んでいた)、たぶんむちゃくちゃ大事っぽい。DONのpoolを2つのpoolに分けていて、おそらく最もわかりやすい形でのDON論文かもしれない。僕らにとって。その2つのカテゴリーが妥当であるとすれば、では、我々が測定可能なものは、いったい何を示しているんだ??? Annikaの論文だって、Eriophorumが硝酸ばりばり吸収している。でも、NRAもないし、昔のChapin&Shaver論文でも体内に硝酸は残っていなかったし、ほーら、おかしいやんかー。撒けば硝酸吸っているのに、証拠が他のやり方じゃどこにも残ってなーい。窒素循環なんて、ほら、もう長い間やられてきているのに何にも分かっていないんだよね。

隣の奥さんから「金ごまいわし」頂きました。いつもありがとうございます(って、これ読んでたら笑うなぁ)。